愛してるっていえばよかったのに
負けるのが嫌で
馬鹿にしてばかりいたら
とうとう女の子が
ひとりもいなくなったんだよ
そしたら俺
なんにもできなくなっていたの
いっぱしにすげえことできる奴だって
自分のことそう思ってたんだけど
女の子が逃げて行ったら
何にもできない自分がいたの
みんな みんな
女の子がやってくれてたんだよ
おれの顔をつぶさないように
影から細かなことをみんなやってくれてたんだよ
それがなくなったら
何にもできないただの馬鹿になったおれがいた
いやだって言ったんだよ
おまえなんかいやだって
ブスだし 馬鹿だからって
ずっと馬鹿にしてたんだよ
そしたら女の子みんなが
おれのことなんかいやだって言って
みんな行っちまった
おれはどうすればいいんだ
馬鹿みたいに
女の子がいない 女の子がいない
いないと困るんだ
どうにかしてくれって
おろおろするばかり
女の子がみんな おれのためにしてくれてたこと
やっとわかったときには
もう何もかも遅い
あんなやつら
どこにでもいるって思ってたんだよ
雀みたいにたくさんいるから
べつにいなくなってもかまわないって
思ってたんだよ
でも あいつらでなきゃだめなんだよ
おれの馬鹿なところ
知っててたすけてくれてたのは
あいつらだったから
でも
帰って来てくれなんて
言えるもんか
言ったら俺 もうおしまいだ
あんなブスに頭下げるなんてこと
できるわけないじゃないか
だけど
女の子がいない
女の子がいない
どこにも いない
どうすればいいんだ
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