源氏物語に登場する人物は、男女問わず、性格が明確に記されています。
実際、小説に性格の説明があるというわけではありません。物語を通して、登場人物の成育史から読み取れる人柄を読者が感じることができるのです。
読み手は、その人柄を勝手に解釈し、好きとか嫌いとか、思いながら読み進めていくわけです。
ドラマチックな物語も良いのですが、さりげなく優しい女性が花散里です。
彼女が物語に登場すると、読んでいる私も小休止できます。
紫式部も、そんな小休止、というコンセプトで花散里を描いたのかどうかはわかりませんが、光源氏も、仕事に恋に疲れると花散里を訪ねます。
花散里自身も、実姉の様子を垣間見ながら、安定を求めて生活することを望みます。
登場人物は、ほんとうに私の前にいるかのように、描かれています。
人物設定がとてもリアルで一人の人間として統合されているのです。
私にとって、そこが、源氏物語の面白いところであり、引きこまれていく理由でもあります。
さて、宝塚の勉強会まであと少しです。もうちょっと源氏物語について書けるかな?
今回の勉強会は、そんなことをつらつら思いながら、「エリクソンの人格形成の発達について」と重ね合わせていくと、ますます面白さが増すかな?と思っています。
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花散里自身も、実姉の様子を垣間見ながら、安定を求めて生活することを望みます。
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