五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

それぞれの諸行無常

2012年09月10日 | 第2章 五感と体感
昨日の大河ドラマ「平清盛」は、「鹿ケ谷」の兆しあたりのことを描いていました。福原に夢の都を築くため、港を作ろうと計画します。この港は、大変な難工事だったようですが、このことでどれだけの富を得ていたかがよくわかります。

清盛が夢を描いている間、

かたや、清盛全盛という現実に不満を持つ藤原摂関家。清盛の力を封じようと、以仁親王を利用し、御白河法皇も動きだします。

「力を封じる」ことは、力のある者にはには敵わず、ここでもまた悲劇の現実が待っています。

若き日に現実を受け入れ、カリスマとなった清盛。

そしして、伊豆に流され、数々の裏切りを経験し、何を信じて良いのか解らないでいる頼朝。この頃は、現実を受け入れられず、我を糺そうとひたすら祈りの道を続け、放心と足掻きの狭間に立たされています。

現実を受け入れることをどこまで受け容れていくのか。受け容れることがどの程度のバネになるのか。

頼朝の憂いと若き日の清盛の憂いは、内容は違えど同質のものであるように感じます。そして、清盛を経由して武家社会を築き上げた頼朝と清盛の福原の夢は、それぞれの個性の美の最上のものであるように思うのです。

歴史が繰り返されていくことを諸行無常と云うには短絡的すぎますが、この諸行無常を自分のどの段階で気付くかも、個性の美なのです。そのことで苦しんだのが佐藤義清こと西行であり、それがあったゆえの西行であるのです。

人生の曲がり角に来ても、私にはまだ諸行無常の域はやってきませんが、自分の延長線上で、どこかで交わるような予感めいたものはあるのです。。というか、信じているのかもしれません。

久しぶりに家でのんびりでできた日曜日。昼間は市川団十郎さんと猿之助さんの黒塚を楽しみ、襲名披露を堪能し、西行花伝をじっくりと読み終え、夜は清盛で考え事をし、私自身、最高の時間を過ごしました。

今日から某学校保護者の勉強会も始まります。秋の始まりから一気に年末となりそうですが、好き気持で仕事に邁進できそうです。

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