五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

箱根 岡田美術館所感

2014年10月29日 | 第2章 五感と体感
長らく行き先不明になっていた喜多川歌麿の大作「深川の雪」が、昨年オープンした岡田美術館のこけら落としで公開し、大きな話題となりました。

結局、深川の雪を観ることなく、今に至り、岡田美術館って何?という「?」のまま一年以上経ってしまったのです。

この度、母と妹三人で箱根に一泊して岡田美術館に行こうと云う事になり、ようやく実現しました。

たぶん、このメンバーであれば飽きることなく居付いて、岡田美術館で一日終わってしまうだろうな。。。という予感は大当たり。
11頃入館し、美術館を後にしたのは16時でした。

入館する前のセキュリティーチェックは、飛行機の搭乗以上の厳しさで、携帯、パソコン、カメラ、飲食物(ペットボトル)も、全てロッカーに預けなくてはなりません。
この巨大な建物にはレストランがあるだろうと、思いきや、飲み物を飲む場所すらありません。つまり、飲まず食わずでこの巨大な箱に挑むわけです(苦笑)。美術館のウリである風神雷神の巨大壁画を観ながら足湯に浸かりながら珈琲ぐらいは頂くことができますが、これは外です。山側には古民家を改築したレストランがあり、そこで飲食はできますが、レストランに入るのは安易なのですが、食事を終えて改めて美術館のエントランスに出るには大変な山道を下らなければならず、高齢者の観覧者にとってはひどい仕打ちです。母も館内では車椅子を借りましたが、そのレストランには外にあるため車椅子を使えず、急な長い坂道を大変な思いで下りました。
時々どうにもならず警備員の方が、山から下ろすこともあるそうです。これについては、今後の課題として早急な検討が必要かと思います。
なので、今のところ足の悪い方が山のレストランで食事をすることはお薦めしません。下りることができなかったら美術館の警備員に助けを呼んでほしいと言われました^^;

周囲を見ると杖を必要とする方は、街中よりも多く見受けられ、平日の箱根はこのような方々に支えられているのが良くわかります。

美術館としての機能・スタンス、そして人件費についての効率化は学ぶところが多く、素晴らしいと思いますが、飲食のできる場所を館内に設けなかったのは、独りよがり的な冷徹さを感じました。私設とはいえ、、、一応「美術館」です。

展示室は大変広く、展示のための環境は大変良いと思います。広い展示室の至る所に湿度管理の器具が置かれており、ぴたりと50パーセントを示しています。とても理想的です。
この美術館に保管される美術品は、とても幸せでありましょう。

美術館をエンターテイメントとしての機能と併せることは、ノウハウと経験、そして、入館者自身の民族的な傾向としての常識等が洗練されていないと難しいことでしょうし、私的な収集から公的なものへと開放する場合、やはりエンターテイナーとしての役割という課題は大事なテーマであるはずです。

岡田美術館、ハードとソフトの兼ね合いと人材教育を今後期待しながら、次回深川の雪が展示される時にはまた伺いたいと思います。

美術館という箱をこれからどう運営していくか。興味津々です。

入館料2800円は、妥当な金額だと思います。私個人的には、安いくらいだと思いました。
長居するような人のために持ち歩きが出来ない水飲み場ぐらいの配慮は、早急な課題であると思いました。

ハード面では完璧な美術館です。大変勉強になりました。私設美術館ならではのソフト面での洗練を期待します。

現代のお金持ちのコレクターが、お宝を守ってくださっているに感謝しつつ。。。

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