五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

ウィーンでショコラ

2014年10月17日 | 第2章 五感と体感
マリーアントワネットを育てたウィーンの街は、今でも洗練された街である印象が深いです。
多くの作曲家達が活躍し、名声を得ていき、最高の芸術と最高の建築技術、建築資材が集まった場所であり、芸術の本拠地でありましょう。ウィーンの街を見ずして、芸術は語れません。

ハプスブルク家に嫁いだエリザベートは、自分の立場と本来持つ大らかな本音の狭間で苦しみます。その苦しみを美しさへの追及へと置き換えていく人生は、物語にするにはうってつけの素材でもありましょう。

彼女の生涯を描いたミュージカル・エリザベートは、現代演劇として心に響く作品の一つであろうと思います。

数年前の旅でウィーンの大聖堂であるサンシュテファンの早朝のミサに三日連続で与り、そこでご聖体を頂く浮浪者の老いた女性に、厚みのある民主主義を感じたことを、ふと昨日の観劇で思い出しました。
ホテルザッハであこがれのザッハトルテ(濃いチョコケーキ)を平らげ、デメルのCaféでショコラとケーキを山ほど頂いたことも素敵な思い出ですが、やはり、あのミサで両手を差し出し、パンを与える司祭の光景が、一番私のウィーンの旅の記憶として印象深く残っているのです。

目にする光景は、一夜にして成るものではないことを考えさせられた光景でした。

民主的な考え方を育んできたヨーロッパ文化は、日本で暮らし、何となく甘えの構造に身を置くことが当たり前になっている私に一撃を与えた様な感覚をもらったのです。

本音と建前はどの世界にもあります。でも、それをどのように受け容れていくかは、自分自身の問題でもあり、同時に社会全体の大きなテーマでもあるのです。

ぼんやりと洗練と成熟とは何かを思った一日でありました。ウィーンの街でショコラを頂いたような感じでもありました。

エリザベートに感謝。一緒に楽しんだお友達に感謝。

photo:ハプスブルグ家の聖堂



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