五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

謡本(うたいぼん)の掛け軸

2016年02月07日 | 悔いのない人生とは?
謡本(うたいぼん)の掛け軸2016年2月7日

京都の古道具屋さんでお茶碗を求め、その包み紙が謡本であることがあります。
何度かその謡本の紙を掛け軸にしたことがあるのですが、昨年、数枚の謡本を託され、長い掛け軸にして欲しいと知人に頼まれました。
今年の初めあたりから裏打ちした謡本を眺めながら、いくつかの謡をひとつにまとめていいものか、少なくとも謡を習っている身としては気になり、先日能楽の師匠と一緒に能楽大全を捲ってみました。

一つは、お馴染みの「俊寛」。
他に「鳥追」、それと「水無月」。この二つは、私にとっては馴染みが薄く、能楽大全で調べて初めて知りました。
ゴマ(日本の譜)が少ないので、長唄なのかしらん、、、などと、思っていたのですが、能楽でした。
そうなると、ますます、裂地をどう取り合わせるかが問題になるのですが、偶然なのか必然なのか、この三つの謡は、それぞれ「水」が登場するのです。
「鳥追い」は、亭主が特命を受けて都に行ったまま帰って来ず、その制裁に目上から海鳥を追い払う仕事を命じられた母子の話です。幸いにも鳥追いをしている時に長年行方知れずだった夫が帰還。めでたしめでたし、、、という内容です。
「水無月」は、6月30日の夏越しの祓いの謡。
お馴染み「俊寛」は、島流しになった俊寛の悲しい話。

青海波に千鳥が飛ぶ裂がピタリです。色は、薄花桜(うすはなざくら)の薄い青にでもしましょうか。。。この色は、謡「鞍馬天狗」に義経こと沙那王の衣の色として登場します。俊寛に祈り籠め。夏越し祓いで禊ぎをし。

「謡本、どうせ読めないから、どんな掛け軸でも良いですよ。」と本心の言葉でお願いされたのですが、潜在的に挑まれている様な、そんな御遊びを知っている流石なお人であるな。。。と、一見バラバラの謡本の頁を眺めながら、統合されたイメージが見え出し、やる気が湧き立って参りました。

表装は、こんなだから、益々面白さが増してくるのです。
本紙の一期一会、いと面白し。

◎○◎○◎講座生の皆様へ◎○◎○◎
琵琶湖の唐崎WSは、4月8日~10日です。今回も琵琶湖周辺の遠足を企画しております。

☆☆ ☆☆
ブログの下に掲載される広告は、私個人に関わるものではなく、一切関係ありません。有料の広告非表示でブログをアップしているのですがスマホ対応はされていないようです。

「生き甲斐の心理学/五感で観る」☆ クりック応援お願いします♪
人気blogランキング




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする