今から30年前の昨日にあたる1993年9月10日、米国テキサス州サンアントニオで行われた試合結果です。
WBCスーパーウェルター級戦:
王者テリー ノリス(米)TKO初回1分28秒 挑戦者ジョー ガッティー(米)
*パーネル ウィテカー(米)とフリオ セサール チャベス(メキシコ)による頂上決戦と同じ興行には、両者と共に、当時の最強戦士の称号の地位を争っていたノリスも登場。激戦王として知られ、後にIBFスーパーフェザー級、WBCスーパーライト級の2つの世界ベルトを獲得するアルツロ ガッティー(米)の実兄ジョーを僅か88秒で粉砕。保持する王座の10度目の防衛に成功すると同時に、その存在を猛烈にアピールする事に成功。
(ガッティー兄を一蹴したノリス)/ Photo: Pinterest
WBCスーパーフェザー級戦:
王者アズマー ネルソン(ガーナ)引き分け(1対1:118-112、115-115、113-115)挑戦者ジェシー ジェームス レイハ(米)
*メインの「ウィテカー対チャベス」戦よりも6万人の観衆の大声援を味方につけたのが、地元サンアントニオ出身のレイハ。当時のレイハは一階級下のNABF(WBCの北米地域王座)王者という以外、これといった話題性のない地味な存在でした。そんなレイハが地元ファンの前で強豪ネルソンを相手に大善戦。固いガードと、左ジャブからのコンビネーションという手堅いボクシングを12回に渡り披露し、調子がいまいちだったネルソンと互角に渡り合いました。
(地元サンアントニオの大声援の中、強豪に迫ったレイハ)/ Photo: Ring Magazine
12ラウンド終了後に出された判定は、2対1(118-112、116-115、113-115)で王者の勝利を支持。しかし後日採点ミスが判明し、結果は1対1の引き分けに修正されています。
(老獪なネルソンは、苦しみながらも要所要所でポイントをピックアップ)/ Photo: GhanaWeb
苦しみながらもノリスと同じく10度目の防衛に成功したネルソンと、引き分けながらもその株を大いに上げたレイハ。この試合後、両雄が3度も拳を交える事になるとは想像もしていませんでした。