DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

野中が移籍後初の防衛に成功(日本スーパーウェルター級)

2016年01月11日 00時07分10秒 | 日本ボクシング
先月27日、大阪・阿倍野区民センターで行われた試合結果です。
日本スーパーウェルター級戦:
王者野中 悠樹(井岡弘樹)判定3対0(97-93、97-95、95-94)挑戦者斉藤 幸伸丸(輪島スポーツ)

*4月に細川 貴之(六島)と引き分けて以来の実戦となった野中。試合後の本人のコメントにあるように、特に前半戦はブランクの影響がでたようです。そんな中でも野中はこれまでの経験を生かし、サウスポー・スタイルからの右ジャブとフットワークでポイントを積み上げていきます。

今回が4度目の日本王座挑戦(3戦全てがウェルター級で、その内の一つは日本+OPBFの統一王座)となった斉藤も中盤以降食い下がります。しかし結局は自力の差が出て王者が僅差の判定勝利を収めています。

約5年の歳月を費やし、一昨年8月に同王座への返り咲いている野中。これが2度目の王座の3度目の防衛成功となりました。前回の日本王者時代(2008年から2009年)には2度の防衛に成功した野中。今回の勝利でその記録を更新した事になりますね。今春に行われるチャンピオン・カーニバルでの防衛戦では、もっと質の高いボクシングを披露したいとしています。

この試合から井岡弘樹ジム所属となった野中。ジムの移籍(尼崎>>>仲里ATSUMI>>>渥美>>>井岡弘樹)も、王座を獲得した数と同様に今回で3度目となりました。

4度目の正直も成らなかった斉藤。通産戦績を22勝(12KO)8敗1引き分けとしています。この辺りの階級はそれほど層が厚くないだけに、斉藤にもまだ王座獲得のチャンスはあるのではないでしょうか。

ちなみに現在のOPBF(東洋太平洋)同級王者は、昨年春に野中と引き分けた細川。11月に同王座を獲得しています。また伏兵として、コブラ諏訪(ピューマ渡久地)がPABAとABCOのシルバー王座を保持しています。
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田中、大逆転で初防衛に成功(WBOミニマム級)

2016年01月10日 00時17分57秒 | 世界ボクシング
先月31日、愛知県体育館で行われた試合結果です。
WBOミニマム級戦:
王者田中 恒成(畑中)KO6回2分15秒 挑戦者 ビック サルダール(比)

*第3者として見ている側とすれば最高な試合だったこの一戦。王者とすれば正に大逆転勝利。挑戦者からすればあと一歩、いや半歩で世界王座に届くとても残念な敗戦だったのではないでしょうか。

田中云々よりサルダールが素晴らしいスタートを切ったこの戦い。左右から放たれるパンチはどれもシャープでスピードがありました。決して調子が悪いようには見えなかった田中ですが、絶好調の挑戦者を相手に最後まで後手に回る展開に。

3回、左ボディーで相手の動きを止め、「反撃開始か?」と思われた矢先に逆にワン・ツーで後退を余儀なくされた王者。そのパンチで鼻血を流し始めてしまいました。

4回、前に出るもあくまで挑戦者のパンチの的となってしまった田中ですが、右クロスを何発かヒット。5回も左ボディーの連打で一瞬比国人の動きを止めます。しかしワン・ツーからの右クロスを見事に浴び、後方に飛び跳ねるようにダウンを喫してしまいます。

   

しかし6回、これまでの田中の攻撃が功を奏してか、今度は左ボディーで挑戦者がダウン。結局サルダールはカウント内に立ち上がることは出来ませんでした。

   

大苦戦の中、辛抱強く攻勢をかけ続けた田中。そのあきらめない姿勢が逆転を呼んだといって過言ではないでしょう。年内にライトフライ級で2階級制覇達成に臨む予定です。予想外の大善戦を見せるも、最終的に力負けを喫したサルダール。5回までの試合内容は褒められるべきものでしょう。しかしその負け方が今後にどのように影響するのか。気がかりです。

ちなみに5回終了時までの採点は3対0(50-44x2、49-45)でもちろん挑戦者。私(Corleone)もフルマーク+ダウン1つの50対44で挑戦者のリードとしています。採点だけ見ると、正に稀に見る大逆転劇ですよね。
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今週末の試合予定

2016年01月09日 00時24分52秒 | 世界ボクシング
2016年1月第2週末の試合予定です。

9日 土曜日
ドイツ
WBAスーパーミドル級戦(レギュラー王座):
王者ビンセント フェイゲンブツ(独)対 挑戦者ジョバンニ デ カロリス(伊)

*数日前、レギュラー王者に昇格したフェイゲンブツ。両者は10月に大接戦を演じており、この試合が両者の直再戦、そしてフェイゲンブツの2度目の防衛戦となります。そしてこれが2016年初の世界戦となります。
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石本が空位の王座を獲得(日本スーパーバンタム級)

2016年01月08日 01時34分20秒 | 日本ボクシング
先月21日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
日本スーパーバンタム級王座決定戦:
石本 康隆(帝拳)判定3対0(96-95x2、96-94)久我 勇作(ワタナベ)

*前王者となる小國 以載(角海老宝石)が返上した王座の後釜争い。元WBOの王者ウィルフレド バスケス(プエルトリコ)に競り勝ち、WBOインターナショナル王座をするも、これまで2度の日本王座挑戦はいずれも失敗している石本。対する久我は今回が初の王座戦に加え、この試合が初の10回戦出場となります。

石本の圧勝も予想されましたが、新鋭久我も大奮起。最終的にはキャリアで勝る石本の勝利となりましたが、敗者も株を上げた試合だったのではないでしょうか。

現在のスーパーバンタム級戦線に目を向けてみると、

WBA(レギュラー):スコット キッグ(英/防衛回数6)
WBA(暫定):モイセス フローレス(メキシコ/1)
WBC:フリオ セハ(メキシコ/0)
IBF:カール フランプトン(英/2)
WBO:ノニト ドネア(比/0)

ここにWBAの休養王者ギレルモ リゴンドー(キューバ)が加わります。同級の注目は何と言っても2月27日に行われるフランプトンとキッグの王座統一戦でしょう。

そして日本国内に目を向けると、OPBF(東洋太平洋)の新王者として久保 隼(真正)が石本の王座奪取より5日遅れて就いています。その久保が獲得した王座の先任者である和氣 慎吾(古口)は既にIBF王座への挑戦権を確約されています。日本新王者の石本、今年の課題は現在の地位の安定作りでしょうね。
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「スーパー王者」とは一体?(色々:01‐07‐16)

2016年01月07日 00時08分24秒 | 世界ボクシング
最近(2016年1月7日ごろ)のニュースです。

1)WBAスーパーミドル級王者ヒュードル チュディノフ(露)がこれまでの「レギュラー」王者から「スーパー」王者の地位の昇格しています。何でも前スーパー王者となるアンドレ ワード(米)が同王座を返上したためだとか。確か以前は、スーパー王者に昇格するにはそれなりの世界王者としての実績が必要だったような記憶がありますが...。兎にも角にもチュディノフは来月20日、元ミドル級王者フェリックス シュトルム(独)との再戦に臨みます。

2)チュディノフがスーパー王者に昇格したことにより、これまで暫定王者だったビンセント フェイゲンブツ(独)とジョバンニ デ カロリス(伊)の再戦は、レギュラー王座戦として決行されます。その試合は現地時間の明後日ドイツで行われます。その試合が2016年初の世界戦となります。

3)前スーパー王者となるアンドレ ワード(米)は3月26日に地元米国・カリフォルニア州のリングに登場を予定。対戦相手は未定ですが、この試合が正式にライトヘビー級転向後の第一戦となります。ワードは今年の後期にも同級での世界挑戦を目論んでいるようです。

4)WBOウェルター級王者ティモシー ブラッドリー(米)とマニー パッキャオ(比)との第3戦目が4月9日に予定されています。この一戦には、ブラッドリーの保持するWBO王座も争われるようですが、同団体1位のサダム アリ(米)の動向も気になるところです。すでにこの王座への挑戦権を持っているアリは、11月に行われたブラッドリー対ブランドン リオス(米)戦の勝者への挑戦が確約されていた筈でした。

また噂されるWBAスーパーフェザー級のスーパー王者内山 高志(ワタナベ)対ニコラス ウォータース(ジャマイカ)戦もこの興行に組み込まれる可能性アリ、と見ます。

5)元IBFフライ級、3団体(IBF/WBA/WBC)統一スーパーフライ級王者ビック ダルチニアン(豪)が先月12日、本拠地である豪州のリングに登場。格下選手クリス ポリーノ(比)を2回終了TKOで下し、空位だったABCOスーパーバンタム級王座を獲得しています。

6)ローマン ゴンザレス(帝拳/ニカラグア)が3月5日に元WBA/WBOライトフライ級王者ジョバンニ セグラ(メキシコ)を迎え、保持するWBCフライ級王座の防衛戦を行う可能性がアリだとか。そしてロマゴンには年内にも、一階級上のWBC王者カルロス クアドラス(帝拳/メキシコ)へ挑戦する計画もあるそうです。
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サンダース、接戦を制す(WBOミドル級他)

2016年01月06日 01時46分13秒 | 世界ボクシング
先月19日、英国で行われた試合結果です。
WBOミドル級戦:
挑戦者ビリー ジョー サンダース(英)判定2対0(114-112、115-111、113-113)王者アンディー リー(アイルランド)

*3回に右のショートで先制のダウンを奪ったサンダース。見た目以上に効いたパンチだったようで、試合再開後リーはあっけなく2度目のダウンを喫しています。



3回の王者の2度のダウン・シーン以外はサウスポー・スタイルから放たれる右ジャブのつきあい、フェイントの牽制に終始したこの一番。これと言った大きな山場はなく、パンチは当たらずも常にジャブを放ち続けていた王者がリードしているようにも思えました(私=Corleoneは115対111でリーと見ました)。しかし結果は僅差の判定でサンダース。この試合から13ヶ月前のクリス ユーバンク戦に続き接戦を制し世界王座を獲得することに成功しています。

  

現在の世界ミドル級戦線を見てみると、
WBA(スーパー):ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン/防衛回数15)
WBA(レギュラー):ダニエル ジェイコブス(米/3)
WBA(暫定):アルフォンソ ブランコ(ベネズエラ/0)
WBC:サウル アルバレス(メキシコ/0)
WBC(暫定):ゴロフキン(3)
IBF:ゴロフキン(0)
WBO:サンダース(0)

実績、実力揃ってゴロフキンが圧倒的に他を圧倒していますね。2016年内にゴロフキンが防衛回数をどこまで伸ばし、また、上記の選手をどれだけ倒して行くかがミドル級の焦点ですね。


WBOスーパーウェルター級戦:
王者リーアム スミス TKO7回2分35秒 挑戦者ジミー ケリー(共に英)

*世界王座獲得から僅か2ヶ月のインターバルで今回の初防衛戦を迎えたスミス。同胞スミスを相手に常に主導権を握り7回TKO勝利。圧勝で保持する王座のV1に成功しています。

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意見番(01‐05‐16)

2016年01月05日 00時02分38秒 | ボクシングネタ、その他雑談
2016年1月5日ごろの意見番です。


*前号同様、両誌とも揃って同じ試合結果を表紙に持って来ています。この一戦、日本以上に本場米国では評価を獲ている一戦。誇れるべき事ではないでしょうか。

   

最近、次号での予想(試合予想も)が外れまくっていますが、明日から始まる世界戦ラッシュの結果をごちゃ混ぜにするのだけはやめてほしいものです。
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オルティス、強打炸裂(WBAヘビー級:暫定王座)

2016年01月04日 00時47分28秒 | 世界ボクシング
先月19日、米国・ニューヨーク州で行われた試合結果です。
WBAヘビー級戦(暫定王座):
王者ルイス オルティス(キューバ)TKO7回2分41秒 挑戦者ブライアント ジェニングス(米)

*昨年4月、当時の3団体統一王者だったウラジミール クリチコ(ウクライナ)に挑戦。大善戦の末敗れたもののその株を大きく上げたジェニングス。しかしオルティス前には完敗を喫する結果となっています。

193センチのサウスポーであるオルティスは現在のヘビー級としては標準的なサイズの持ち主(ウラジは198、タイソン フューリーは206)。しかし24勝(21KO)の戦績が示す通り、とんでもない強打の持ち主でした。タフと思われていた米国人を初回からグラつかせ、反対にジェニングスの攻撃にはまるで岩のようにビクともしません。

ダメージを蒙っても前進を止めないジェニングスですが、入って行けばオルティスの左強打の餌食に。最後は左アッパーでダウンを喫し、何とか立ち上がるもその後の連打でレフェリー・ストップ。王座獲得から僅か2ヶ月で初防衛戦に臨んだキューバ人に初防衛を献上することになってしまいました。

   

現在スーパー王者にタイソン フューリー(英)が、そしてレギュラー王者にはルスラン チャガエフ(ウズベキスタン)が君臨する現在のWBAヘビー級戦線。試合の面白さだけを見ると、オルティスは確実にチャガエフの上を行っているでしょう。

2014年9月に初めて同王座を獲得するも、試合後のドーピング検査に引っかかり、その試合、王座ともに無効となっているオルティス。リング外での行動にしっかりと注意を払えば、現在のヘビー級で面白い存在になって行く可能性アリ、と見ます。
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左ボディー一発!内山がV11(WBAスーパーフェザー級:スーパー王座他)

2016年01月03日 00時42分03秒 | 世界ボクシング
先週31日木曜日、大田区総合体育館で行われた試合結果です。
WBAスーパーフェザー級戦(スーパー王座)
王者内山 高志(ワタナベ)TKO3回1分47秒 挑戦者オリバー フローレス(ニカラグア)

*3回もちょうど半分が過ぎた辺り、内山のスムーズに出した左ボディーが見事に炸裂し、フローレスはダウン。挑戦者はそのまま立つことは出来ず、レフェリーは試合を止めています。

   

安定王者とは正に現在の内山の事をいうのでしょう。出だしは、いつも通りゆっくりとしたペースでスタートした内山。クネクネと上体を動かすサウスポー相手に、パンチは当たらずとも常に左ジャブでけん制。2回にはそのジャブの射出率、命中率が上がっていきます。そして迎えた3回に、あの左ジャブをスッと当てるのですから。まったくもってたまげたものです。この試合のKOパンチを見ると、スタイルは違うのですが全盛期のロイ ジョーンズ(米)と重ね合わせてしまいます。特にロイがバージル ヒル(米)を沈めた左ボディーは凄かった。あの当時のロイと比べるほど、現在の内山は強いんです。

その強い内山ですが、初回は偵察戦に使うことが多いようですが、気がかりはその辺りでしょうかね?まあ、不用意なパンチを序盤戦に貰わなければ何ともないのですが。

新年にはニコラス ウォータース(ジャマイカ)等強豪との対戦が予想される内山。具志堅 用高(協栄)が樹立した日本人世界王者の連続防衛記録にもあと2つで並びます。内山には強豪との対戦はもちろんなのですが、記録打破も意識してもらいたいですね。


V13防衛記録の保持者具志堅 用高

そしてもう一つ。内山の防衛記録に関し、具志堅の日本国内記録にのみ関心が向けられていますが、これまでの同級での最多防衛記録はブライアン ミッチェル(南ア)が1987年から1991年に築いた12。これまでのペースでいけば、2016年内にこの記録を打ち破ることが出来るという事です!


スーパーフェザー級(当時はジュニアライト級)でのV12防衛記録の保持者ブライアン ミッチェル


WBAライトフライ級戦:
王者田口 良一(ワタナベ)TKO9回終了 挑戦者ルイス デラ ロサ(コロンビア)

*見ている側としては非常に面白かった一戦。今回が2度目の防衛戦となる田口にとっては少々苦しい立ち上がりでした。試合開始ゴングから体を振りながら左右のパンチを振り回していった挑戦者。パンチ力はそれほどないものの、王者は完全に後手に回ってしまいました。しかし1年前に同王座に就いている王者は、劣勢になりながらも常にシャープな左ジャブを放ち必要以上にデラロサにペースを譲りません。

4回から徐々にペースが落ちてきたコロンビア人は自らクリンチに行く場面が増えてきます。逆にペースを上げて行った田口は左右のパンチを上下に打ち込んで行きます。

6回には王者の右で一瞬動きが止まった挑戦者。王者は7回には左をボディーに集中して行き完全に試合のペースをつかみます。

最終回となった9回、田口は何度も右を狙い撃ち当て、この回終了と同時に挑戦者をギブアップさせることに成功。

   

試合後には反省の弁が目立った田口。9回終了までの採点では1対2(87-84、84-87、85-86)で挑戦者に若干のリードを許していました。ちなみに私(Corleone)は86対85で田口としております。

苦しい試合展開の中、最終的には自分のペースに持って行き逆転TKO防衛に成功した王者。1年前、運のいいマッチメークで世界王座を獲得した感のある選手ですが、確実に実力をつけている、のではないでしょうか。苦しい試合内容でしたが、世界王者として一戦毎に成長していると見るべきでしょう。同門の内山、スーパーフライの河野 公平同様、次の試合が楽しみです。
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今週末の試合予定

2016年01月02日 02時15分13秒 | 世界ボクシング
2016年1月第1週末の試合予定です。



数日前まで多くの世界戦+主要試合が日本の各地で行われたため、新年第一週末はこれといった試合予定はありません。ちょうど年末の試合の復習にはいい週末になるのではないでしょうか。
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