DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

サンタ クルス、ついに王座を返上等など(色々:12‐22‐22)

2022年12月22日 05時28分47秒 | 世界ボクシング

最近(2022年12月22日ごろ)のニュースです。

1)10日ほど前になりますが、レオ サンタ クルス(メキシコ)が、それまで保持していたWBAフェザー級のスーパー王座を返上しています。WBAからは、レギュラー王者リー ウッド(英)とのWBA内での王座統一戦を行うよう催促されていたサンタ クルス。2019年2月を最後に、その王座の防衛戦を行っていませんでした。ほぼ4年間その王座に関りを持たなかった選手をチャンピオンに認定し続けるとは。可笑しな団体です。

2)元WBCスーパーウェルター級、WBC/WBOミドル級王者セルジオ マルティネス(亜)が今月11日、米国フロリダ州のリングに登場。6勝(5KO)6敗2引き分けのノア キッズ(米)に、2回KO勝利を収めています。

現在WBAミドル級の4位にランキングされている47歳のマルティネス。米国のリングに登場したのは、2014年6月に、ミゲル コット(プエルトリコ)にWBCミドル級王座を奪われて以来となります。

3)来月7日、注目のジャロン エニス(米)がIBFウェルター級暫定王座決定戦に出場します。29勝(27KO)1無効試合のエニスと対戦するのはカレン チュハジーン(ウクライナ)。21勝(11KO)1敗と迫力ではエニスに及ばないウクライナ人ですが、決して侮れない相手でしょう。

4)WBAはウェルター級のレギュラー王者エイマンタス スタニオニス(リトアニア)に対し、1位のバージル オルティス(米)との防衛戦を行うよう指示を出しています。WBCはすでにキース サーマン(米)を指名挑戦者に認定しています。3団体王者エロール スペンス(米)が、リング外で王座を失っていく可能性は大といっていいでしょう。

5)元WBAスーパーウェルター級王者オースティン トラウト(米)が今月9日、地元米国テキサス州のリングに登場。ホセ チャールズ(メキシコ)に大差判定勝利を収めています。

6)現在空位となっている日本スーパーフライ級王座の決定戦が来年のバレンタインに後楽園ホールで行われます。この試合に出場するのは1位の川浦 龍生(三迫)と、OPBF(東洋太平洋)とWBOアジア太平洋の2つのベルトを保持していた橋詰 将義(角海老宝石)。

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あの試合から30年(WBAジュニアミドル級)

2022年12月21日 05時54分51秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の1992年12月21日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで行われた試合結果です。
WBAジュニアミドル級王座決定戦(スーパーウェルター級):
世界1位フリオ セサール バスケス(亜)KO初回2分59秒 日本王者上山 仁(新日本木村)

*前年1991年後半から始まった平成初期の日本ボクシング「黄金時代」。一年を通し大いに盛り上がった1992年には、日本人選手が出場した多くの世界戦が行われました。そのトリを務めた一戦は、年末に日本の反対に位置する南米のアルゼンチンで行われました。

師走の頭に急遽決まったこの試合。当初は空位だった王座を1位のバスケスと、2位のアーロン デービス(米)が争う予定でした。しかしデービスが体調不良を理由に出場を辞退したため、同じく世界ランカーだぅた上山に出場の機会が訪れる事に。

(師走のアルゼンチンのリングに降りた上山。)

39勝(29KO)1敗のバスケスに対し、日本同級王者上山は24勝(15KO)1敗。上山は日本王座を12度防衛中で、その王座を返上せずに保持したままに世界挑戦に臨みました。結果的には妥当な選択になりました。個人的には日本王者(もしくはOPBF、WBOアジア太平洋)が世界戦に出場する場合、上山のように日本を代表する選手として日本王者のまま挑戦し、世界戦に勝利した時点で日本王座を返上。負けた場合は日本王座の防衛戦からやり直し、という形をとって貰いたいです。

試合は僅179秒でしたが、内容の濃いもののように映りました。試合開始から2分にかかろうとした際、バスケスの連打で上山がダメージを負います。日本人はクリンチで急場を凌ごうとしましたが、アルゼンチン人はお構いなしにパンチを放ち続けダウンを奪います。試合再開後、連打から2度目のダウンを奪ったバスケス。上山も何とか立ち上がりましたがダメ押しのダウンを奪われてゲームセット。技術の云々ではなく、バスケスのパンチがあまりにも凄すぎました。

(上山、バスケスの強打の前に散る。)

バスケスと同時代の選手で、バンタム級からフェザー級でWBA王座の3階級制覇を達成したプエルトリコのバスケス、ウィルフレドも、その強打で日本人選手に立ちはだかりました。二人のバスケスに共通していた事は、両者ともチャンスと見れば一気に対戦相手を倒し切る事。「機を見るに敏」とはどういうことかというのを教えてくれました。

バスケスはその後、世界中のリングを飛び回り10連続防衛に成功。一度は王座を手放しましたが、返り咲きにも成功しています。残念ながら世界のベルトを獲得できなかった上山ですが、翌1993年から日本王座の防衛戦を再開。1995年3月までに20連続防衛に成功し、王者のまま引退しています。両者との立派な記録を残しましています。

この試合で使用されたリングは異常に小さく(ルール規定内ではありましたが)、ロープも現在のように4本ではなく3本でした。時代と敵地というものがそれらの面でも感じさせられる一戦でした。

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能嶋、左で可兒を制す(WBOアジア太平洋ミドル級)

2022年12月20日 05時11分07秒 | 世界ボクシング

今月11日、刈谷市産業振興センターあいおいホールで行われた試合結果です。
WBOアジア太平洋ミドル級戦:
王者能嶋 宏弥(薬師寺)判定3対0(98-91、97-92、95-94)挑戦者可兒 栄樹(T&T)

*今年の7月に、大ベテラン野中 悠樹(渥美)を倒し王座奪取を果たした能嶋。左を駆使し挑戦者を翻弄。3回には、そのパンチから放たれた右でダウンを奪うなどして快勝。明白な判定勝利を収め王座の初防衛に成功しています。

2019年の春にデビューしている能嶋ですが、コロナ禍の2020年、2021年にも定期的に試合を行い確実に成長してきました。「王者」とはいえ、まだまだ成長過程にあるだけに今後どれだけ伸びていくかに注目です。

この試合が終わった2022年12月11日時点での、ミドル級王者たちは下記にようになります。

WBA(スーパー):ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン/防衛回数0)
WBA(レギュラー):エリスランディ ララ(キューバ
/1)
WBC:ジャモール チャーロ(米/4)
WBC(暫定):カルロス アダメス(ドミニカ/0)
IBF:ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン/2)
WBO:ジャニベック アリムカヌウェ(カザフスタン/1)
OPBF(東洋太平洋):竹迫 司登(ワールドスポーツ/1)
WBOアジア太平洋:能嶋 宏弥(薬師寺/1)
日本:国本 陸(六島/0)

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井上、余裕の王座統一(統一バンタム級)

2022年12月19日 05時55分24秒 | 世界ボクシング

今月13日、有明コロシアムで行われた試合結果です。
4団体バンタム級王座統一戦:
IBF/WBA/WBC王者井上 尚弥(大橋)KO11回1分9秒 WBO王者ポール バトラー(英)

*世界王者同士の王座統一戦とはいえ、両者の実力にかなりの差がありすぎた一戦。井上が試合開始のゴングと同時に逃げモード全開だっらバトラーを11回に捉え勝利。念願の4つの王座統一に成功しました。

注目は何といっても今後の井上の歩もうとする路線。来年2023年のどの段階でスーパーバンタム級での世界挑戦を実現させるのでしょうか。

24戦全勝(21KO)という輝かしい戦績を持つ井上。KO率が87.5パーセントと、まさに怪物的のため、その強打に目が捉われがちです。しかし確かな技術と防御を兼ね備えているため、バンタム級でも異常の強さを発揮してきました。スーパーバンタム級ではもちろん、もう一つ上のフェザー級でも十分やっていけるでしょう。

下記は井上が4つの世界王座を統一したバンタム級の、2022年12月19日時点での、井上と日本関連の王者たちとなります。

WBA:井上 尚弥(大橋/防衛回数7)
WBC:井上 尚弥(大橋/1)
IBF:井上 尚弥(大橋/6)
WBO:井上 尚弥(大橋/0)
OPBF(東洋太平洋):千葉 開(横浜光/0)
WBOアジア太平洋:西田 凌佑(六島/2)
日本:堤 聖也(角海老宝石/1)

*井上がどれだけ強いかという事を、わざわざ説明する必要はないでしょう。問題はバトラーがこの試合に出場するだけの実力があったかという事です。井上がバンタム級に転向したのが2018年で、このバトラー戦がバンタム級での9試合目となりました。同級で対戦してきた8選手中(井上はノニト ドネアと2度対戦)、このバトラーが一番戦力の低い選手ではないのでしょうか。

以前、8年前になりますが、IBF王座も獲得しているバトラーですが、世界王者としては3流レベル。その程度の選手が2度も世界王座に就けるというのは、世界タイトルが4つに分断してしまった弊害以外の何物でもありません。確かに4つのベルトを統一するという事は並大抵の選手では出来ない事です。しかし世間一般で思われているほどの偉業とも思われません。問題は、一つの階級に「4人もの世界王者が並立している事」ではないでしょうか。無理だとは思いますが、世界王座を認定する主要団体の数が一つでの減ることを願っています。

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ロペス、苦しみながらも勝利(スーパーライト級)

2022年12月18日 05時06分02秒 | 世界ボクシング

今月10日、米国ニューヨーク州で行われた試合結果です。
WBOインターナショナル・スーパーライト級戦:
王者テオフィモ ロペス(米)判定2対1(97-92、96-93、94-95)挑戦者サンドル マルティン(スペイン)

*昨年11月に3団体統一ライト級王座から陥落したロペス。今年8月に階級を一つ上げ再起に成功。同級の実力者マルティンに快勝し、2階級制覇に向け弾みをつけたいところでした。しかしその思惑は、2回に一気に潰えてしまいます。

試合は2回に動きます。ロペスが攻めていったところに、サウスポー(左構え)のマルティンが、右フックをライバルのテンプル(こめかみ)に当てダウンを奪いました。このダウンからのダメージは感じられないロペスは、攻める姿勢を止めることなく前進していきます。しかし懐の深いスペイン人の前に、最後まで空回りとなってしまったロペス。少なくとももう数試合は、同級での調整試合が必要でしょう。

試合後、ロペスの不出来を指摘する声が多く聞かれました。試合を見る限り、ロペスのコンディションはそれほど悪くなかったように感じられました。マルティンは懐が深く、カウンター狙いのサウスポー。対戦相手にとり嫌なタイプですね。ロペス以外の選手でも、大いに苦戦、あるいは黒星を喫する可能性が高い選手と言って過言ではありません。同級のトップ戦線のどの選手が対戦しても苦しい試合を強いられる事でしょう。

この試合には、ロペスが保持していたWBOインターナショナル王座の他に、空位だったNABF(WBCの北米下部組織)も争われましたが、ロペスは8月の試合でその2つのタイトルを獲得していた筈。まあどちらにしろ、今回の試合後に、ロペスの腰にはこの2つのベルトが巻かれています。

下記はこの試合が終わった時点での(2022年12月10日現在)、ロペスの新たな主戦場であるスーパーライト級王者たちです。

WBA:アルベルト プエジョ(ドミニカ/防衛回数0)
WBC:レジス プログレイス(米/0)
IBF:空位
WBO:ジョシュ テーラー(英/1)
OPBF(東洋太平洋):永田 大士(三迫/0)
WBOアジア太平洋:平岡 アンディ(大橋/3)
日本:平岡 アンディ(大橋/2)

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今週末の試合予定

2022年12月17日 05時14分30秒 | 世界ボクシング

2022年12月第三週末の主な試合予定です(2022年12月17日から12月23日まで)。

17日 土曜日
アラブ首長国連邦
ヘビー級戦(12回戦):
元WBAレギュラー王者マヌエル チャー(独)対 ルーカス ブラウン(豪)

*この一戦に関し、「元世界王者対決」と宣伝されています。しかしブラウンは2016年3月に出場したWBAレギュラー王座戦で、勝利を収めるも試合後のドーピング検査に引っ掛かり、その勝利は無効となっています。当時は問題となっていた件ですが、なぜだかBoxRecでのブラウンの勝利のままとなっています。

試合自体は中々期待出来そうだったこの一戦ですが、現地のプロモーターの不手際から中止となった様子です。

 

18日 日曜日
大阪市立住吉区民センター
日本ミドル級戦:
王者国本 陸(六島)対 挑戦者ワチャク ナァツ(マーベラス)

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クロフォード、粘るアバネシヤンを中盤KO(WBOウェルター級)

2022年12月16日 05時19分31秒 | 世界ボクシング

先週末10日、米国ネブラスカ州で行われた試合結果です。
WBOウェルター級戦:
王者テレンス クロフォード(英)KO6回2分14秒 挑戦者デビット アバネシヤン(露)

*3団体統一王者エロール スペンス(米)との究極の一戦が決まりそうで、結局は実現しなかった今年のクロフォード。試合交渉に多くの時間を割かれたため、今回の試合は昨年11月以来のものとなってしまいました。

挑戦者アバネシヤンは、2017年にWBA王座から陥落しますが、その後欧州王座を獲得し防衛回数を伸ばしながら2度目の世界王座を虎視眈々と狙っていました。両者の知名度と実績を比較すると、クロフォード断然有利の予想が出てしまいますが、アバネシヤンも決して侮ることが出来る選手ではありません。

試合は下馬評で大きく不利とされていた挑戦者が積極的に攻め続け、大いに盛り上げていきます。防御技術に長けたクロフォードがまともにクリーンヒットを許すことはありませんでしたが、アバネシヤンが随所にいいパンチを放っていきます。

しかし回を重ねるごとに地力の差が見え始めていきます。ボディーブローを交えたコンビネーションを、空いてるところに当てていったクロフォード。徐々に、徐々にとアバネシヤンの戦力を削いでいきます。迎えた6回、見事な左アッパー、右フックのコンビネーションを決め挑戦者を完全にKO。熱戦に終止符を打ちました。

ビックマッチへの出場はかないませんでしたが、4年2か月ぶりに地元のファンの前でその雄姿を見せる事が出来たクロフォード。来年2023年は、定期的に試合を行って貰いたいですね。

 

相変わらずの安定したボクシングを披露したクロフォード。下記は2022年12月16日現在の、クロフォードが一角を占める世界王者たちと、日本関連のタイトル保持者となります。

WBA(スーパー):エロール スペンス(米/防衛回数0)
WBA(レギュラー):エイマンタス スタニオニス(リトアニア
/0)
WBC:エロール スペンス(米/2)
IBF:エロール スペンス(米/6)
WBO:テレンス クロフォード(米/6)
OPBF(東洋太平洋):豊嶋 亮太(帝拳/2)
WBOアジア太平洋:豊嶋 亮太(帝拳/2)
日本:小原 佳太(三迫/3)

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第4戦目は確実!?(WBCスーパーフライ級ほか)

2022年12月15日 05時42分36秒 | 世界ボクシング

今月3日、米国アリゾナ州で行われた試合結果です。
WBCスーパーフライ級戦(王座決定戦):
ファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ)判定2対0(116-112、115-113、114-114)ローマン ゴンザレス(ニカラグア/帝拳)

*これまでに2度拳を交えてきた両雄。10年前の2011年11月に行われた第一戦では、ゴンザレスが明確な判定勝利を収め、当時保持していたWBAライトフライ級王座の防衛に成功。敗れたとはいえエストラーダはその試合後、評価を高めています。昨年3月に行われた再戦では、2対1と割れた判定結果が出ましたがメキシカンが雪辱に成功し、スーパーフライ級でのWBAとWBC王座の統一に成功しました。

今回行われたラバーマッチも、それまで行われた2試合に続いて非常に競ったものでした。ロマゴンがプレスをかけ続け、それをエストラーダが迎え撃つ展開が12ラウンドに渡り続きました。インサイドからより的確にパンチを当てていったニカラグア人が若干有利だったように感じましたが、結果は僅差でメキシカンの勝利。しかしどちらの手が上がってもおかしくない試合内容だったため、両者による4度目の対決が組まれる可能性は大いにありそうです。

下記は2022年12月15日時点での、スーパーフライ級王者たちとなります。

WBA:ジョシュア フランコ(米/防衛回数2)
WBC:ファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ/0)
IBF:フェルナンド マルティネス(亜/1)
WBO:井岡 一翔(志成/4)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:村地 翼(駿河男児/0)
日本:空位

 

WBCフライ級戦:
王者フリオ セサール マルティネス(メキシコ)判定2対0(117-111、116-112、114-114)挑戦者サムエル カルモナ(スペイン)

*本来ならこの日、マクウィリアムス アローヨ(プエルトリコ)との決着戦とWBC内での王座統一戦を行う予定だったマルティネスでしたが、プエルトリカンが出場不能となったため、急遽カルモナに世界挑戦の機会が訪れました。2019年9月にデビューしたばかりのカルモナは、今回がプロ僅か9戦目の試合。しかしこのスペイン人は、中々の曲者でした。

フットワークと左ジャブを駆使し、マルティネスの射程距離を外し続けたカルモナ。スペイン人は手数が少なく、前半戦で右拳を痛めたため、中盤戦以降は左手一本で戦うことになりました。おかげでマルティネスは命拾いした形に。それでも判定は競ったものとなりましたが、メキシカンが何とかベルトを保持する事に成功。来年は他団体王者たちとの王座統一戦を視野に入れているようです。

下記は2022年12月15日現在の、フライ級のタイトル保持者たちとなります。

WBA:アルテム ダラキアン(ウクライナ/防衛回数5)
WBC:フリオ セサール マルティネス(メキシコ/4)
WBC(暫定):マクウィリアムス アローヨ(プエルトリコ/0)
IBF:サニー エドワーズ(英/3)
WBO:空位
OPBF(東洋太平洋):桑原 拓(大橋/0)
WBOアジア太平洋:加納 陸(大成/0)
日本:ユーリ 阿久井 政悟(倉敷守安/3)

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徐々に新年2023年の試合予定(色々:12‐14‐22)

2022年12月14日 05時26分56秒 | 世界ボクシング

最近(2022年12月14日ごろ)のニュースです。

1)WBCクルーザー級王者イルンガ マカブ(コンゴ)が来月/来年1月21日、ノエル ゲボル(独)を相手に、保持する王座の3度目の防衛戦を行います。米国フロリダ州で予定されるこの試合。マカブにとりちょうど1年ぶりの実戦となります。

2)昨年10月にWBCのブリッジャー級なる階級の初代王座を獲得したオスカル リバス(カナダ)。その後、何度か防衛戦の話が出ましたが、いずれも実現していません。このリバスが来月/来年1月14日、米国ニューヨーク州のリングで、ヘビー級の世界ランカーである。エフェ アジャグバ(ナイジェリア)とヘビー級での無冠戦10回戦で対戦する事が発表されています。このままブリッジャー級が幻の階級として歴史の彼方に埋もれることを願っております。

3)ウェルター級のOPBF(東洋太平洋)とWBOアジア太平洋の2つのベルトを保持している豊 嶋亮太(帝拳)。こちらも来月/来年1月14日、後楽園ホールのリングで佐々木 尽(八王子中屋)の挑戦を受ける事が発表されています。

4)より大きな試合を求めそれまで保持していたWBOミドル級王座を返上し、WBOスーパーミドル級暫定王座決定戦への出場も蹴った形のデメトリアス アンドラーデ(米)。2023年1月(来月です)7日に、中堅選手デモンド ニコルソン(米)と10回戦で対戦する事が発表されています。

5)WBOフェザー級王者エマヌエル ナバレッテ(メキシコ)と元WBOフェザー級、WBCスーパーフェザー級王者オスカル バルデス(メキシコ)が、現在空位となっているWBOスーパーフェザー級王座を賭け対戦します。この試合は来年2月3日、米国アリゾナ州で行われます。

6)同じ興行に元IBFスーパーフェザー級、WBOライト級王者ホセ ペドラサ(プエルトリコ)も登場。27戦全勝(10KO)のアーノルド バルボサ(米)と対戦します。

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名レフィリー ミルズ レーン氏

2022年12月13日 05時37分00秒 | ボクシングネタ、その他雑談

Do I have any questions from the champion? Do I have any questions from the challenger?

(チャンピオン、質問あるか?挑戦者は?)

Ok! TOUCH THE GLOVES!

(よし!グローブを合わせる!)

LETS GET IT ON!!

(さあ、やろうぜ!)

(威厳の漂う名レフィリー ミルズ レーン。普段は弁護士でした。)

ジミー レノン ジュニア(米)、またはマイケル バッファー(米)のリングアナウンスの後、名レフィリー ミルズ レーン氏は上記の掛け声を上げ、両選手、そして会場を盛り上げ、試合は開始ゴング前に最高潮の興奮状態となります。ボクシングの代名詞の一人と言っていいでしょう。

今月6日、ボクシング史に残る名レフィリーが今逝去されました(享年85歳/20年前に起きた脳卒中が原因)。心よりご冥福をお祈りいたします。

1963年11月末日にリング上の第3の主人公としてデビューを果たしたレーン氏。1998年11月まで261試合でレフィリーを務めました。長い期間レフィリーを務められていましたが、リングに上った数はそれほど多くなかったようです。

初めて務めた世界戦は、1971年11月20日、ベネズエラのリングで行われたWBCフライ級戦エルビド サラバリア(比)対 ベツリオ ゴンザレス(ベネズエラ)という日本でもお馴染みの選手同士による一戦でした。そのキャリアのほとんどを米国のリングで行ったレーン氏ですが、1981年8月30日に韓国のリングに上がり、大熊 正二(新日本木村)からWBCフライ級王座を奪ったアントニオ アベラル(メキシコ)の防衛戦、対金 泰式(韓国)の試合を捌いています。残念な事に、日本のリングとは縁がありませんでした。

量より質というのでしょうね。レーン氏は、数々の歴史に残る一戦のレフィリーを務めてきました。

WBCヘビー級戦(1978年6月9日 米国ネバダ州):
挑戦者ラリー ホームズ(米)判定2対1(143-142x2、142-143)王者ケン ノートン(米)

*新王者ホームズの長期政権の始まり。

WBA/WBCミドル級戦(1979年11月30日 米国ネバダ州):
王者ビト アンツォフェルモ(伊)引き分け(1対1:143-143、144-142、141-145)挑戦者マービン ハグラー(米)

*帝王ハグラーの世界初挑戦は引き分け。

WBCフェザー級戦(1980年6月21日 米国ネバダ州):
王者サルバドール サンチェス(メキシコ)TKO14回1分42秒 挑戦者ダニー ロペス(米)

*この年の2月に対戦し、ロペスからタイトルを奪った「永遠のチャンピオン」サンチェスが2度目の防衛に成功。

統一ミドル級戦(1986年3月10日 米国ネバダ州):
王者マービン ハグラー(米)KO11回1分29秒 挑戦者ジョン ムガビ(ウガンダ)

*絶対王者ハグラーが、最強挑戦者ムガビをKO。

WBCヘビー級戦(1986年11月22日 米国ネバダ州):
挑戦者マイク タイソン(米)TKO2回2分35秒 王者トレバー バービック(ジャマイカ)

*若干二十歳の怪童が、タフな王者を倒しまくりヘビー級王座を獲得。

統一クルーザー級戦(1988年4月9日 米国ネバダ州):
IBF/WBA王者イベンダー ホリフィールド(米)TKO8回1分9秒 WBC王者カルロス デ レオン(プエルトリコ)

*鉄人ホリフィールドが、3団体クルーザー級王座の統一に成功。

統一ライト級戦(1990年5月19日 米国ネバダ州):
王者パーネル ウィテカー(米)判定3対0(116-111、116-114、115-113)挑戦者WBC王者スーパーフェザー級王者アズマー ネルソン(ガーナ)

*「アフリカの英雄」ネルソンも、ウィテカーの技巧を崩せず。

2団体ウェルター級戦(1991年3月18日 米国ネバダ州):
IBF王者サイモン ブラウン(米)TKO10回2分10秒 WBC王者モーリス ブロッカー(米)

*親友対決を制したのは強打のブラウン。

2団体ライトフライ級戦(1993年3月13日 米国ネバダ州):
IBF王者マイケル カルバハル(米)TKO7回2分59秒 WBC王者ウンベルト ゴンザレス(メキシコ)

*軽量級の大一番は「小さな石の拳」に凱歌。

WBAヘビー級戦(1997年6月28日 米国ネバダ州):
王者イベンダー ホリフィールド(米)反則3回終了 挑戦者マイク タイソン(米)

*試合中に相手の耳を嚙みちぎる馬鹿がどこにいる!?

 

 

 

 

 

 

ボクシング史に残る試合がずらりと並びましたが、これらはレーン氏の偉大なるキャリアのごく一部に過ぎません。正直、10選は難しかったです。またネバダ州のレフィリーだったため、同州での試合が圧倒的に多かったです。

他にもバーナード ホプキンスを誤ってリング外に突き落としてしまい、無効試合になったり、抱きつき(クリンチ)を繰り返すヘンリー アキンワンデ(英)に失格を言い渡したり、オリバー マッコール(米)は試合中に泣き出す始末。ホリフィールドとリディック ボウ(米)の再戦では、パラシュートを付けたパラグライダーに乗った男がリングに落ちてきました。多くのトラブルに巻き込まれた事は事実ですが、数々の名勝負を捌き続けたのも事実です。ボクサーを含め関係者からは、観客者や選手たちの邪魔にならない絶妙なポジショニングが高く評価されていました。レーン氏が名レフィリーであったことに疑いの余地はありません。

レフィリーになる前、ボクサーとしてもリングに立っています。アマチュアでは、ウェルター級でオリンピック米国代表選考会の準決勝まで進出。プロでは初陣戦で黒星を喫しまっが、10勝(6KO)1敗(1KO負け)の好戦績を残しています。サウスポー(左構え)だったそうです。

リングアナウンサーに名前をコールされた後、下記の写真のように(ホジホジしているのではありません)人差し指で横鼻を擦る仕草が好きでした。

 

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