
二十年近く通って来てくださるお客様がいる。一昨年、腰椎のすべり症による座骨神経痛で、一年半ダンスを休んでいた。
激痛で寝返りも打つことができず、朝ベッドから起き上がるのも容易ではなかった。服を着ること、靴下を履くことも苦労した。歩くときは手摺りにつかまらないと歩けない。
ご家族の理解と協力もあり、あらゆる治療を試み、やっと夏ごろからダンスを再開できるようになった。
今夜も踊ったあと彼女に言った「腰を痛める前の踊り方に近づいてきたね」
すると、彼女は言った「あの時はもうダンスができなくなると思ったわ」
「今は、朝、普通に起きられること、普通に服が着られること、普通に歩けることがどんなに幸せかと思えるの」
僕も椎間板ヘルニアによる座骨神経痛で3度の入院をした。3度目の入院のとき、医師に「今の仕事はもう無理でしょう」と言われた。
普通がどれほど幸せか良くわかる。
2006.10.27