暖かな陽射しに誘われて出かけた神宮外苑の銀杏並木。日曜日とあって多くの人出で賑わっていた。
黄葉には盛りを過ぎた銀杏の葉が、初冬の陽射しに黄金色に輝き、時折吹く北風にクルクルと舞い散る姿は、寂しげでもある。
しかし、黄金のトンネルと絨毯は、昼下がりのひとときを、シャンソンの世界に迷い込ませてくれるようでもあった。
僕にとっては思い出の地でもあり、
一昨年、初めて黄葉の時期に訪れ、その魅力の虜になった場所でもある。
和服姿の素敵な熟年カップルに、おもわず目を奪われた。どんなカップルよりも魅力的で、また銀杏にも負けない黄葉の輝きを放っていた。
枯葉と遊ぶ子ども達のあどけなさに、やわらかな陽射しがゆっくりと落ちてゆき、夕暮れ時の風は、やはり冷たくなった。
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枯れ葉散る夕暮れは
来る日の寒さをものがたり
雨にこわれたベンチには
愛をささやく歌もない
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そしてひとこと
あの別れ話が 冗談だよと笑って欲しい