日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

相撲界の歴史を塗り替えた魁皇、3連敗の翌日に土俵を去る千代大海。

2010年01月14日 | Sports

今月10日から両国国技館で開催されている大相撲初場所。3日目に大関・魁皇が幕内通算808勝の歴代最多勝利記録を塗り替え、一夜明けた13日に元大関の千代大海が現役引退を表明しました。


魁皇は昨年の九州場所終了時点で806勝、元横綱・千代の富士(現在の九重親方)の807勝にあと1勝と迫っていました。迎えた初場所、初日は黒星でしたが、2日目の豪栄道戦で寄り切りで勝利して今場所初白星。通算807勝で千代の富士に並びます。そして3日目、魁皇の対戦相手は関脇・千代大海。両者の一番はこれが54回目、これまでの成績は魁皇が33勝、千代大海が20勝。54度目の対戦は、千代大海が突っ張りを見せたあと魁皇ががっちりと受け止め、大海を後ろ向き→両脇差して送り投げで魁皇の勝ち。これで幕内通算808勝となり、歴代最多勝記録を塗り替えました。
取組後の談話で魁皇は、「場所は始まったばかり。感慨に浸っている場合じゃない」とクールに語っておりました。力士たちや親方衆もこの偉業を称賛し、横綱・白鵬は「ひと言で言うとすごい。大記録の裏には日ごろの努力があってこそ」と敬意を表し、記録を破られた九重親方は「おめでとう。これからも白星を一つでも二つでも勝ち取り、どんどん増やしてほしい」、武蔵川理事長は「これからも目標を大きく持って頑張ってほしい」とエールを送りました。
地元・福岡も快挙に沸き、麻生渡知事は福岡県民栄誉賞の授与を決め、出身地の直方市も特別市民栄誉賞を贈る事を明らかにしました。また、平野博文官房長官が13日の会見で顕彰を検討する考えを示したそうです。初場所後の魁皇は受賞ラッシュ、次の目標は通算1000勝、残り24勝だから今年中に達成されるはずです。魁皇と同世代だった貴乃花・若乃花・曙は横綱になった後に現役引退、そんな中魁皇は37歳になった現在でも大関として活躍しています。残り少ないだろう現役生活、引退までにどれだけ勝ち星を挙げられるでしょうか?

一方、魁皇に敗れて3連敗となった千代大海は、一夜明けた13日の朝に現役引退を発表。午後に行われた記者会見では、体力が追いつかず持ち味の相撲が取れなくなった事で引退を決意し、「土俵に上がるのが怖くなった」という心境を明かしました。一番の思い出については、1999年の初場所の千秋楽で横綱・若乃花(花田勝さん)と3番取った事を挙げた。当時関脇だった千代大海は、若乃花を優勝決定戦で降して初優勝、その後大関昇進を決めました。今後は佐ノ山親方を襲名し、後進の指導に当たるそうです。
中学生のころは不良でしたが、空手と柔道で優秀な成績を収めていました。92年の初土俵以降は得意の突き押し相撲と抜群の運動神経で番付を上げ、97年の秋場所で新入幕を果たします。大関に昇進した当初は成績が振るわずカド番になったり伸び悩む時期もありましたが、2002年の名古屋場所で2度目の優勝で復活を遂げると、2003年の初場所で3度目の優勝を飾ります。
その後は度重なるケガで途中休場、2007年の九州場所では優勝争いに絡むも白鵬との一番で右ひじを負傷し千秋楽を休場。2009年には持病の糖尿病が悪化し、春場所では2勝13敗と大きく負け越し。14度目のカド番を迎えた九州場所で8連敗を喫し負け越し→10年間守り続けた大関から陥落。自らの再起と大関復帰をかけた今場所は、「6敗」したら引退するつもりで臨んだものの、初日から3連敗。当初の予定を前倒ししての引退宣言、3日目の魁皇戦が最後の取組となりました。
通算成績は771勝528敗115休、優勝3回・殊勲賞1回・敢闘賞1回・技能賞3回・金星1回、そして大関在位67場所の歴代最多記録とカド番14回のワースト記録を残して土俵を去った千代大海。断髪式は10月2日に両国国技館で行われます。

若貴兄弟の次を担う存在であり、いつかは横綱に昇進して千代大海の時代が来るのかと思ったけど、綱取りの夢は果たせませんでした。ケガと持病に泣かされ、その間に後輩のモンゴル人力士である朝青龍と白鵬に先越されてしまいました。一部マスコミでは「けいこ不足だった」と指摘されていたので、もっとより多く稽古に励んでいれば、ケガの少ない力士&横綱になれていたと思います。豪快な突っ張りが2度と見られないのは正直残念です。千代大海関、今まで本当にお疲れ様でした。これからは親方としての活躍をお祈りします。


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