日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

ダート競馬の祭典!JBC2012 in 川崎競馬場。

2012年11月06日 | 競馬

ダート競馬の祭典「JBC(ジャパンブリーディングファームズカップ)2012」が5日、神奈川県・川崎競馬場で行われました。川崎でJBCが開催されるのは、2006年以来6年ぶり2回目です。この日は牝馬限定の「JBCレディスクラシック」、ダートスプリント王決定戦「JBCスプリント」、秋の3大ダートGI第1弾「JBCクラシック」と交流重賞が3つもありました。



第2回JBCレディスクラシック(川崎9R ダート1600m)は、JRAから5頭、南関東から4頭、他地区から3頭、合計12頭が出走。初代ダート女王の⑫ミラクルレジェンド、2011年の南関東2冠馬②クラーベセクレタ(船橋)、関東オークス2着の実績を持つ⑦サトノジョリー、⑨アースサウンド、地元・川崎所属の③ナターレと⑪レイモニが参戦しました。
なぜかファンファーレが忘れた頃に演奏を始め、それが終わらないうちにスタートしてしまったこのレース。スタンド前での先行争いで、①サクラサクラサクラ(北海道)が先手を取り、⑥クイーンズバーンが2番手に控え、アースサウンド3番手。⑧プレシャスジェムズ4番手、クラーベセクレタとミラクルレジェンドは中団からの競馬。1,2コーナーから向正面に入り、サクラサクラサクラが逃げ、クイーンズバーン2番手、アースサウンド3番手追走。その後ろにプレシャス、5番手⑩エーシンクールディ(笠松)。6番手集団にクラーベ、サトノジョリー、ミラクルの3頭が並走。後方グループは9番手にナターレ、④ハルサンサン(船橋)、レイモニと続き、⑤ツキノテンシ(浦和)最後方と言う展開。
4コーナー手前でサクラ×3がミラクルレジェンドが大外に持ち出し、最後の直線に入り、逃げるサクラサクラサクラを2番手からプレシャスジェムズ、ミラクルが追い上げ、ラスト100m付近でミラクルレジェンドが抜け出して先頭でゴールイン!2番手争いでは、最内からクラーベセクレタが入りました。

ダートの女王を決める一戦は、1番人気に支持されたミラクルレジェンドが前回に続いて連覇達成。2着には南関東の女傑・クラーベセクレタが入りました。3着には単勝10番人気の伏兵・サクラサクラサクラが入線し、3連単で16,280円の万馬券でした。優勝したミラクルレジェンドはこれで重賞7勝目。弟のローマンレジェンドは、日曜日のみやこステークスで勝っており、姉弟で2日連続重賞制覇を成し遂げました。ジャパンカップダートでは姉弟対決があるかも?


ダート最速王決定戦・第12回JBCスプリント(川崎10R 1400m 11頭立て)は、前回の勝ち馬⑥スーニ、昨年の2着馬で今年交流重賞4勝の③セイクリムズン、地方№1スプリンター⑨ラブミーチャン(笠松)、マイルチャンピオンシップ南部杯2着の①ダイショウジェット、兵庫のエース②オオエライジン、④タイセイレジェンド、⑤セレスハント、川崎1400mで9勝を挙げ、コースレコードを持っている⑦チョウサンペガサス(川崎)などが参戦しました。
スタートでチョウサンペガサスが躓くと、⑩ナイキマドリード(船橋)も後手を踏んだか。好スタートを切ったタイセイレジェンドと⑨シャイニングアワー(北海道)が先手を争い、外からラブミーチャンが並びかける。2コーナーを回ったところで、タイセイが単独先頭、2番手グループはラブミーチャン、オオエライジン、スーニ、シャイニングアワーがひと塊。中団の6番手の位置にはセイクリムズン、セレスハント。ダイショウジェットが外から捲ろうとしている。
3コーナーを回ったところでラブミーチャン2番手、スーニ3番手浮上。シャイニングアワーは後退。残り400mを切り、逃げるタイセイレジェンドにスーニが外から差を詰める。しかし、タイセイレジェンド直線で突き放し、そのまま逃げ切ってゴールイン!2着にはセイクリムズン、セレスハントが3着、スーニ4着、ダイショウジェット5着で上位陣はJRA勢が独占しました。
スタートから好位で走り、向正面からゴールまで先頭を譲らなかったタイセイレジェンドが、2着に3馬身差の快勝でGI初制覇を成し遂げました。優勝タイム1分26秒6は、川崎1400mのコースレコードです。地方勢はオオエライジンの6着が最高で、ラブミーチャンは終盤失速して9着惨敗でした。


注目のメイン競走・第12回JBCクラシック(川崎11R 2100m)はJRA5頭、南関東5頭、他地区といっても高知競馬所属の2頭、合わせて13頭によって争われました。今年3月のドバイワールドカップ以来約7か月ぶりのレースとなる⑬トランセンド、現在3連勝中の上がり馬⑤ソリタリーキング、交流重賞2連勝中の①シビルウォー、フェブラリーステークスを勝った⑫テスタマッタ、GI2着2回の⑨ワンダーアキュート、地方からは2009年東京ダービー馬⑧サイレントスタメン(川崎)、2010年ジャパンダートダービー馬④マグニフィカ(船橋)、今年の羽田盃を勝ち、セントライト記念にも挑戦した⑩アートサハラ(大井)が参戦しました。
スタート直後にマグニフィカが押しながら先手を取り、ワンダーアキュートとトランセンドが2番手争い、4番手グループに③タマモスクワート(浦和)、ソリタリーキング、テスタマッタが横一線。少し離れた7番手にアートサハラと⑦グランシュバリエ(高知)、9番手⑥トーセンゴライアス(浦和)と⑪タンゴノセック(高知)、11番手以降はサイレントスタメン、②ゴールドスガ(川崎)、シビルウォーがしんがり追走。1周目のスタンド前に入り、トランセンドがマグニフィカをかわして先頭に立ち、テスタマッタが掛かり気味。そこにアキュートが3番手浮上。
2周目の向正面に入り、マグニフィカが再び前に出て、トランセンド2番手追走、ワンダーアキュート3番手、ソリタリーとスクワートが早めに仕掛け、さらに外からシビルウォーが上がってきた。テスタマッタは下がり気味。3コーナーのところでトランセンドが先頭に躍り出るが、シビルウォーとソリタリーキングが並ぶ。アキュートが先頭集団の後ろから外へ持ち出す。4コーナーからラストの直線に入り、トランセンド、シビルウォー、ワンダーアキュートの3頭の追い比べから、ワンダーアキュートが抜け出して先頭浮上。その後は一気に突き放してゴールイン!2着にはシビルウォー、トランセンドは3着でゴール…。

ワンダーアキュートが7度目のGI挑戦で悲願の初制覇!最後の直線で外から抜け出し、それから後続との差を拡げ、2着に5馬身差の圧勝でした。10着と惨敗した前走の東海ステークスから約5か月の休み明け、-21kgという大幅な馬体重減少にもかかわらず、それを感じさせない圧巻の走りを見せました。昨年のジャパンカップダートで2着、東京大賞典ではスマートファルコンに迫るもハナ差の2着惜敗。フェブラリーステークスでも3着に入り、あと一歩のところでGIのタイトルを逃し続けていましたが、ようやく無冠返上の時が来ました。次走出走予定のジャパンカップダートでも有力の1頭となりそうです。
ドバイ以来のレースに臨んだトランセンドは、好位置を走ったものの、最後は3着に敗れました。スタートから先頭でレースを進めなかったことが敗因か?今年は現時点で3戦未勝利、なんとなく力が落ちてるような気もします。JCD3連覇へ、今のところ黄信号です。1番人気だったソリタリーキングは4着。まだ大一番で勝つ力が伴ってないのかな?地方勢はタマモスクワートの6着が最高でした。

1日で3レースの交流重賞が開催される「JBC」は、2013年の第13回大会は金沢競馬場で行われます。金沢でビッグレースをやるのは恐らく初めてだと思います。ダート戦線はこの後、12月2日にジャパンカップダート、12月29日には暮れの大一番・東京大賞典があります。スマートファルコンの引退、ゴルトブリッツ急死と秋に入ってから異変が起きているダート戦線、ここに来てローマンレジェンドの台頭、ワンダーアキュート悲願成就といった出来事が起きました。この後もGIレースが続き、砂の覇権を巡る戦いに目が離せません。


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