第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会の決勝戦が1日、東京・味の素スタジアムで行われました。2年ぶりの元日決勝の今大会は、浦和レッズVSガンバ大阪という組み合わせに。両チームは今季4度対戦(スーパー杯、リーグ戦、CS)し、ガンバ大阪の3勝1敗。2015年シーズンの最後の1冠を勝ち取ったのは一体どちらか?
両チームのスタメン
[浦和レッズ]
GK 1 西川周作
DF 46 森脇良太
DF 4 那須大亮
DF 5 槙野智章
MF 7 梅崎司
MF 16 青木拓矢
MF 22 阿部勇樹
MF 3 宇賀神友弥
MF 30 興梠慎三
MF 19 武藤雄樹
FW 20 李忠成
[ガンバ大阪]
GK 1 東口順昭
DF 14 米倉恒貴
DF 5 丹羽大輝
DF 6 金正也
DF 4 藤春廣輝
MF 15 今野泰幸
MF 7 遠藤保仁
MF 13 阿部浩之
MF 39 宇佐美貴史
MF 11 倉田秋
FW 29 パトリック
まず前半4分、ガンバは宇佐美が左サイドを突破し、グラウンダーのクロスにパトリックが右足で合わせたが、シュートはクロスバーに当たる。浦和は10分、CKの流れから槙野がgボレーシュートを狙うも、GK東口にキャッチされた。前半12分、ガンバにアクシデント。米倉が右足を負傷。米倉に代わってMF井手口陽介がピッチに入る。ガンバは前半の早い時間帯に1枚目の交代カードを使ってしまった。
前半25分、ガンバは中盤で遠藤がロングパス→DFラインの裏に抜け出した宇佐美が、ワントラップからのシュートはミス。今度はボールキープに切り替えて、左サイドバックの藤春へヒールパス。藤春が左足でダイレクトクロスを上げ、ール前に詰めていたパトリックが頭で叩きつけたが、ゴール右に逸れる…。
迎えた前半31分、ガンバは右サイドで倉田が浮き球の縦パスを入れると、パトリックがドリブルで駆け上がる。浦和DF森脇を振り切ると、最後は右足でゴールに叩き込む。ガンバがカウンター攻撃で先制点を奪う。
しかし前半35分、浦和は右サイド・梅崎のクロス→李忠成のダイビングヘッドはポスト左に嫌われたが、跳ね返りを興梠が左足でシュート。ボールはクロスバーを叩いてから、ゴール右隅に吸い込まれる。先制された浦和、すぐさま1-1の同点に追いつきます。浦和は前半終了間際に左サイド・宇賀神のクロスから興梠が頭で押し込んだがGKにキャッチされる。
同点で迎えた後半8分、ガンバは右サイドのCKを獲得。遠藤のセンタリング→パトリックが右足ボレーでゴールネットを揺らした!パトリックこの日2得点目で、ガンバが2-1と再び試合をリードします!さらに後半12分、ゴールほぼ左の位置でFKを獲得し、遠藤が直接狙ったが、ゴール右に逸れて追加点ならず。
1点を追う浦和は、梅崎に代えて関根貴大、さらに武藤→ズラタンと2枚同時投入。後半21分、阿部のミドルシュートはGK東口に阻まれ、22分には右サイドの関根のクロス→興梠のヘディングシュートも決まらず。後半24分には宇賀神を下げてMF高木俊幸がピッチに入る。後半28分、左サイドで高木がクロス→ゴール前で李忠成が飛び込んだが、ヘディングシュートは枠を捉えられず。さらに29分、ゴール前で混戦となったが、飛び出したガンバGK・東口がボールをキャッチします。
後半38分、浦和は右CKを那須が頭で合わせたが、このシュートをGK東口が反応し、ボールはポスト左直撃。こぼれ球を槙野が押し込んだが、その前に那須のファウルがあって同点ならず。
後半アディショナルタイム、ガンバはカウンターから途中出場・長沢駿→遠藤がシュートを放ったが、枠を外す。決まればトドメの1点だった。浦和は後半49分、左サイドで高木が左足でクロスを上げ、ズラタンのヘディングシュートは惜しくもバーの上。さらに終了間際、ガンバDFが自陣のPA内でクリアミス→これを見た槙野がシュートを狙ったが、GK東口が体を張って防いだ。最後まで猛攻を見せた浦和だったが、同点に追いつけぬまま試合終了…。ガンバ大阪が2-1で勝利し、天皇杯連覇を果たしました。
味の素スタジアムで行われた天皇杯決勝戦は、ガンバ大阪が浦和レッズを下し、2大会連続5度目の優勝を勝ち取りました。ガンバは過去に88回と89回大会で連覇を達成しており、これで2度目の連覇達成です。昨シーズンは国内3冠を達成したものの、今季はここまでナビスコ杯準優勝、J1リーグも年間2位、AFCチャンピオンズリーグもベスト4と、あと一歩のところでタイトルを逃し続けましたが、最後の天皇杯で優勝し、無冠を免れました。長谷川健太体制になってからは、5個目のタイトル獲得(2013年のJ2優勝も含む)です。
決勝では米倉選手が前半12分過ぎに負傷退場してしまいましたが、パトリック選手が2ゴールと大活躍。1点目は右サイドを抜け出し、勢いそのままフィニッシュまで持ち込み、2点目は右足ボレーで決勝点を挙げました。マークの外し方も上手かったけど、遠藤選手のキックも正確でしたね。公式戦での得点は、12月6日のチャンピオンシップ準決勝戦以来5試合ぶりです。一時期は中国移籍の報道もありましたが、残留を宣言したパトリック選手。2016年シーズンもチームのエースとして暴れ回ることでしょう。
敗れた浦和レッズは、20本のシュートを放ちながらも、興梠選手のゴールのみ。1点勝ち越された後、ズラタン選手、関根選手、高木選手を投入。再三に渡りガンバゴールに襲い掛かったのですが、東口選手の好守に阻まれたり、シュートがわずかに枠を逸れたりと、2点目が本当に遠かった…。レッズは今季、ガンバ戦で1勝4敗と負け越し。今季は第1ステージで優勝したものの、年間優勝を逃し、天皇杯も優勝できず、結局9季連続で国内タイトル無冠に終わりました。
天皇杯が閉幕し、2月20日に日産スタジアムで行われる「FUJI XEROX SUPER CUP 2016」は、Jリーグ王者・サンフレッチェ広島と、天皇杯王者・ガンバ大阪の対戦が決定。2016年のJリーグは、2月27日に開幕します。過密日程を避けるための措置で、2月での開幕は史上初だそうです。来季も広島、ガンバ、浦和の「3強」が中心となるのか?