2日に待望の優勝マジックナンバー「20」が点灯した福岡ソフトバンクホークス。3日も楽天Koboスタジアム宮城で東北楽天ゴールデンイーグルスと対戦しました。楽天・安楽智大VSソフトバンク・千賀滉大の先発で始まったこの試合、勝ってマジックを減らすことができたのか?
両チームのスタメン
ソフトバンク 東北楽天
1(左)中村晃 (中)島内宏明
2(二)本多雄一 (遊)茂木栄五郎
3(中)江川智晃 (左)ペレス
4(指)内川聖一 (指)ウィーラー
5(三)松田宣浩 (右)ペゲーロ
6(一)明石健志 (三)今江敏晃
7(右)吉村裕基 (一)中川大志
8(遊)今宮健太 (二)藤田一也
9(捕)細川亨 (捕)足立祐一
(投)千賀滉大 (投)安樂智大
4連勝を狙う千賀は、初回に楽天上位打線を3者凡退に抑える好スタートを見せると、2回はヒットと四球の走者を背負ったが、後続を内野ゴロに打ち取り無得点。3回は先頭打者にヒットを許したが、島内を併殺打に仕留めて2アウト。その後、ヒットの走者を出したが、ペレスを三振に切って取り、得点を与えず。
千賀を援護したいホークス打線は、2回に2つの死球で2死1,2塁とするも、今宮が倒れて無得点。3回は細川がヒットの後、2塁への盗塁を決めるも足を痛めて交代…。代走・鶴岡慎也が3塁に進むも、江川が見逃し三振に倒れて3アウト。楽天先発・安楽の前に先制ならず。
中盤に入っても千賀と安楽の両先発が無失点ピッチングを続け、5回までスコアレスの展開に。迎えた6回、ホークスは先頭の中村がレフト前ヒットで出塁すると、本多が犠打を決め、中村2塁進塁。2死2塁で内川が安楽の2球目のストレートを逆方向へ弾き返し、ライト前へのタイムリーヒット。内川の試合の均衡を破る一打で、ホークスが1点を先行します。
7回、先頭の松田が右中間への3塁打を放つと、続く明石が安楽の甘いスライダーを叩き、ライトへのタイムリー3塁打で1点追加。このあと、2四死球で2死満塁のチャンスを掴み、本多の押し出し四球で3点目が入ると、江川も押し出し四球でもう1点追加。4-0とリードを拡げます。
8回には松田2塁打のあと、明石がレフトオーバーのタイムリー2塁打で5点目。さらに途中出場・城所龍磨のヒット&盗塁で無死2,3塁とチャンスは続き、今宮がセンター前へタイムリーヒットで6点目。なおも1死1,3塁で中村がセンターへのタイムリーを放ち7点目。7-0と勝利を決定付けました。
ホークス先発・千賀は、中盤以降も楽天打線に1点も与えず、完封ペースの好投。しかし9回、ペレスとウィーラーに続けて四球を与えると、バッテリーエラーで無死1,3塁。踏ん張りたいところだったが、ペゲーロの遊撃ゴロの間に3塁走者が生還して1点を失い完封ならず。それでも、後続を打ち取りゲームセット。千賀が完投勝利を収め、試合も7-1でホークスが快勝しました。
2016年9月3日 パリーグ Koboスタ宮城
楽天VSソフトバンク 21回戦
<楽天6勝14敗1分け 観衆:22,717人>
H|000 001 330|7
E|000 000 001|1
[勝] 千賀(12勝1敗)
[負] 安楽(1勝4敗)
今回の試合は、千賀投手と安楽投手の投手戦が5回まで続きましたが、6回に試合が大きく動き、内川選手のタイムリーヒットでホークスが先制。その後も7回と8回にも追加点を重ねました。投げては千賀投手が9回完投勝利。投打がしっかり噛み合ったホークスが、3連勝を飾りました。これでホークスは3カード連続の勝ち越し決定です。この日は2位・日本ハムが勝利したため、優勝へのマジックナンバーは1つ減って「19」となりました。
今季2度目の完投勝利を挙げた千賀投手は、9回まで135球の力投。被安打5・8奪三振・4四球・1失点の内容。ランナーを背負いながらも要所を抑え、8回までは3塁すら踏ませず。ただ、9回は連続四球から1点与えちゃいましたね…。佐藤義則投手コーチも「9回にストライクが入らないなんて情けない」とおかんむりでした。今年4月の西武戦のときも、9回2アウトの場面で失点して完封勝利を逃したんだからなあ…。
「とにかくもったいない」千賀投手は、これで自身4連勝で今季12勝目。育成出身投手のシーズン最多勝利は、2008年に山口鉄也投手(巨人)が中継ぎで11勝を挙げたのが最高でしたが、千賀投手がその記録を超えました。育成から這い上がり、中継ぎでブレイクし、先発転向で2ケタ勝利を挙げるまでに急成長。すごいピッチャーになったなあ。
打線の方はチーム全体で11安打。柳田選手の離脱の影響はいまのところ皆無といっていいだろう。5回までは安楽投手の前に2安打に抑えられていたけど、6回の内川選手の先制タイムリーをきっかけに打線が繋がるようになりました。7回には松田選手と明石選手の2者連続3塁打、さらには2死満塁から2者連続押し出しもありました。明石選手の3塁打の件ですが、ペゲーロ選手のブロックが無かったら2ラン本塁打でしたよ…。そんな明石選手はこの試合3安打2打点の猛打賞でした。
4日の予告先発は、楽天・辛島航VSソフトバンク・山田大樹の左腕対決。こりゃ試合展開によっては総力戦になりそうだなぁ。山田投手、1軍に残れるように頑張ってください。打線は山田投手を楽にさせるためにも、相手投手を早いうちに打ち砕いてほしい。