18日は東西で秋の3歳GⅠのトライアル競走が行われました。阪神競馬場の秋華賞トライアル・ローズステークスは、桜花賞馬・ジュエラーとオークス馬・シンハライトの2頭が直接対決。中山競馬場の菊花賞トライアル・セントライト記念は、皐月賞馬・ディーマジェスティが登場しました!
阪神メイン・第34回関西テレビ放送賞ローズステークス(GⅡ・芝1800m 15頭立て)は、⑥ジュエラー、⑦シンハライトのGⅠ馬2頭のほかに、桜花賞3着④アットザシーサイド、⑤レッドアヴァンセ、⑬アドマイヤリード、③カイザーバル、⑧クィーンズベスト、⑫デンコウアンジュなどが参戦しました。
スタートは15頭出遅れ無し。シンハライトもジュエラーも好スタートを決める。最内から①クロコスミアがハナに立ち、2番手の内側にアットザシーサイド、外から⑩バレエダンサーが並びかける。4番手集団には、カイザーバル、⑨フロムマイハート、さらにジュエラーもいる。⑮ラベンダーヴァレイが7番手に浮上し、8番手デンコウアンジュ。その後ろにはレッドアヴァンセ・②ヘイハチハピネス・シンハライトが中団グループを形成する。後方集団には、12番手⑪フォールインラブ、13番手アドマイヤリード、14番手⑭クリノサンスーシ、クィーンズベストが最後方。
外回り3,4コーナー中間点を過ぎ、クロコが先頭、シーサイド2番手、カイバル内側4番手、ジュエラーは6番手の位置にいる。アヴァンセ8番手、シンハはその後ろの9番手に控え、4コーナーのところで外側に出した。
最後の直線コースに入り、クロスコミアが先頭、2番手からアットザシーサイド、3番手からカイザーバルが並びかける。ジュエラーも追い上げるが伸びを欠いているか?ゴール残り200m、シンハライトが大外から脚を伸ばし、ジュエラーとレッドアヴァンセをまとめてかわす。ラスト100m、クロコがまだ逃げ粘るが、シンハが強襲し、最後は2頭並んでゴール!シンハライトが差し切ったか?それともクロコスミアが逃げ切ったか?
秋華賞への重要な一戦は、写真判定に縺れ込みましたが、シンハライトがクロコスミアをゴール手前で捕らえて1着。クロコスミアはハナ差の2着に敗れました。あと少し粘っていたら大金星でしたが…。3着にはカイザーバルが入り、この3頭が秋華賞への優先出走権を手にしました。3番人気のアットザシーサイドは5着、2番人気だったジュエラーは11着と大敗。骨折からの復帰戦だったけど、直線で沈みましたね…。距離が長いのか、あるいはまだ本調子じゃないのか?シンハVSジュエラーの2強対決は明暗が大きく分かれた形に終わりました。
単勝1番人気の期待に応えたシンハライトは、前走のオークスに続いての連勝で、重賞3勝目。通算でも6戦5勝、連対率100%です。この日はスタートから中団で脚を溜め、直線では大外から一気に突き抜けて、前の馬達をごぼう抜き。残り200mからのスピードは、他馬とは全然違いました。重馬場とはいえ、ラスト3ハロンは33.7秒です。秋初戦で勝利し、秋華賞との2冠獲得に大きく近づきました。
というわけで、秋華賞のトライアルレースが終わり、紫苑ステークス組からはビッシュ・ヴィブロス・フロンテアクイーンの3頭、ローズステークス組からシンハライト・クロスコミア・カイザーバルの3頭が優先出走件獲得。本番はビッシュVSシンハライトの一騎打ちムードとなりそうな予感。復帰戦で大敗したジュエラーは巻き返せるのか?
中山メイン・第70回朝日杯セントライト記念(GⅡ・芝2200m 12頭立て)は、皐月賞馬④ディーマジェスティのほかに、ラジオNIKKEI賞を勝った⑩ゼーヴィント、スプリングステークス覇者⑤マウントロブソン、京成杯の勝ち馬③プロフェット、他にも①メートルダール、⑨プロディガルサン、⑫ステイパーシストなどが出走しました。
スタートで⑥キークラッカーが少し躓いた以外は、ほとんど揃った感じ。先行争いでキークラッカーが前に出ると、⑧ケンホファヴァルト2番手につけ、ゼーヴィントとプロフェットは3番手集団、マウントロブソンは7番手、メートルダール8番手、プロディガルサン9番手、ディーマジェスティは10番手で正面スタンド前を通過した。
1コーナーを過ぎて、外回りコースに入ったところで、キークラッカー先頭、ケンホファヴァルト2番手、3番手に②ピースマインドが追走。4番手にゼーヴィント、5番手にプロフェット、6番手⑪ノーブルマーズ。内側の7番手にメートルダール、外側8番手プロディガルサン。後方グループには、プロディガルサンとディーマジェスティ、さらにステイパーシストが内から並ぼうとする。そして⑦ネイチャーレットがしんがりという展開。
3コーナーを回り、キークラ先頭、ホファヴァルト2番手、ゼーヴィントが3番手に上がろうとする。ディーマが早くも動き出し、中団から一気に先頭集団に追いついた。ガルサンも外から進出。
4コーナーから直線コースに差し掛かり、今度はゼーヴィントが先頭だが、ディーマジェスティがかわす。外からプロディガルサンが迫るが、ラスト100mでディーマが抜け出してそのままゴールイン。これが皐月賞馬の実力だ!ディーマジェスティがライバルを捻じ伏せました。
菊花賞トライアル・セントライト記念は、ディーマジェスティが単勝1.4倍の圧倒的1番人気にしっかりと応えました。2番人気のゼーヴィントはクビ差の2着。GⅠ馬を相手に互角に渡り合い、2200mの距離で好走したから、菊花賞も好走してほしいところ。3着に3番人気・プロディガルサンが入り、この3頭が菊花賞の優先出走権を手にしました。
これで重賞3勝目となったディーマジェスティ、道中は後方に控えていましたが、3コーナーで早くも仕掛け、最後はゼーヴィントを競り落としての勝利です。能力が違いましたねえ。7戦4勝・2着2回・3着1回と安定感も高いです。今回の内容を考えると、年末の有馬記念でも上位争いしそうな予感がします。
来週は阪神競馬場で神戸新聞杯、中山競馬場では産経賞オールカマーが行われます。
神戸新聞杯には、ダービー2着のサトノダイヤモンドをはじめ、ダービー4着・エアスピネル、共同通信杯2着・イモータル、青葉賞2着・レッドエルディスト、ナムラシングン、カフジプリンス、ミッキーロケット、小倉で2連勝のワンスインアライフなどが登録しています。
中山のオールカマーは、昨年の有馬記念馬・ゴールドアクター、宝塚記念を制したマリアライト、2014年ダービー馬・ワンアンドオンリーのGⅠ馬3頭の他に、春天2着・カレンミロティック、サトノノブレス、札幌記念3着・ツクバアズマオーなどが出走を予定しています。