JRAの女性ジョッキー・藤田菜七子騎手が、今週末の2日続けて勝ち星を挙げ、今年9勝目。通算でも31勝となり、JRA・GⅠへの出走が可能となりました。
菜七子騎手は、16日の東京8R・サラ系3歳以上500万円以下(ダート・左 1400m 16頭立て)で、単勝2番人気の⑦スズカアーチストに騎乗。スタートで良い飛び出しを見せると、⑥エスシーハンコックの2番手を追走。3,4コーナーを回った時点でも2番手をキープ。直線コースに入り、ゴールまで残り400mのところでアーチストが先頭に立つと、後続を引き離しにかかる。後続から⑧ミンネザング、⑨タキオンレイ、⑩ヤマイチジャスティらが追い上げるが、スズカアーチストがそのまま押し切り1着でゴール。菜七子騎手はこの勝利で今季8勝目&通算30勝目(中央+地方の合計)となりました。
17日も東京で騎乗し、3Rの3歳未勝利戦(ダート・左 1600m 16頭立て)で、師匠・根本康広調教師が管理する⑮ベルクカッツェに騎乗しました。
スタート直後にクリストフ・ルメール騎手が乗る③シネマソングスが落馬する中、菜七子のベルクカッツェは中団より後ろの位置につける。3,4コーナー中間のところでは9番手あたりを追走。最後の直線で外から脚を伸ばし、前の馬達をまとめてかわす。残り200mを切り、②ニシノベイオウルフを抜いて先頭に躍り出ると、2番手以降を突き放してゴールイン。ベルクカッツェを初勝利に導いた藤田菜七子騎手、土曜日に続いての勝利を挙げました。
菜七子騎手が久しぶりに2日続けての勝利を飾りましたね。中央では通算29勝ですが、JRA所属馬で勝利した地方競馬での2勝を合わせて、GⅠ騎乗条件の31勝に到達。JRA所属の女性騎手としては史上初の快挙となります。2年連続の年間10勝まであと1勝、牧原由貴子さんのJRA通算34勝まであと5勝に迫りました。
菜七子騎手に31勝目をもたらしたベルクカッツェは、新馬戦では16着と大敗。ダート転向後は3着4回、2着1回と、あと少しの差で初勝利を逃し続けてきました。今年1月には菜七子騎手とのコンビで2着。ここ2戦は戸崎圭太騎手が騎乗しましたが、2戦とも3着。11戦目の今回、3馬身半差の圧勝で念願の初勝利を手にしました。根本調教師も自らの管理馬が未勝利から脱出してホッとされたんじゃないかと思います。
GⅠ騎乗条件をクリアし、今年中にもGⅠ参戦の可能性もあるけど、今の実力ではデビューはまだ早い気がします。年間勝利数を更新するか、重賞レースで勝ってからGⅠデビューしてほしい。いつかは日本人女性騎手初のGⅠ勝利が見たい!