2,019年の3歳牝馬三冠の第1戦・第79回桜花賞(GⅠ・芝1600m 18頭立て)が7日、阪神競馬場で行われました。昨年の最優秀2歳牝馬で現在4連勝中の⑮ダノンファンタジー、朝日杯FS3着以来のレースとなる⑧グランアレグリア、クイーンカップを勝った④クロノジェネシス、阪神ジュベナイルフィリーズ2着⑭ビーチサンバ、エルフィンステークス覇者⑨アクアミラビリス、フィリーズレビュー1着同着の⑱プールヴィルと⑫ノーワン、チューリップ賞2着⑯シゲルピンクダイヤ、①シェーングランツ、②エールヴォアなどが参戦しました。
単勝の人気は、1番人気がダノンファンタジー(2.7倍)、2番人気グランアレグリア(3.4倍)、クロノジェネシスが3番人気(5.7倍)。4番人気以降は、ビーチサンバ、アクアミラビリス、シェーングランツ、シゲルピンクダイヤ、エールヴォア、⑤ルガールカルムと続きました。
スタートでシゲルピンクダイヤと⑰レッドアステルの2頭が少し出遅れる。外回り3コーナーに向かっての先行争いで、プールヴィルが⑪メイショウケイメイをかわして先頭に立つ。メイショウケイメイ2番手、3番手に⑬ジュランビル、内側4番手⑥ホウオウカトリーヌ、5番手にグランアレグリアが控える。その後ろにダノンファンタジーが追走するが、折り合いを欠いているか?7番手にアクアミラビリス、クロノジェネシスは8番手。9番手ノーワン、外側10番手からビーチサンバが早めに動く。11番手グループは③ノーブルスコア・ルガールカルム・⑦アウィルアウェイの3頭が並ぶ。後方勢は、シゲルピンクダイヤとエールヴォアが14,15番手で並走し、16番手レッドアステル、17番手シェーングランツ、⑩フィリアプーラが最後方を進む。
外回りの3,4コーナー中間を過ぎ、残り800mを切ったところでグラアレが動き出し、前を行くプールヴィルとジュランを抜いて早くも先頭に浮上。ダノファンは4,5番手につけ、ビーサンとミラビリスは6,7番手、クロジェネは中団を追走、グランツとピンクダイヤは依然として後方の位置。
4コーナーを回って直線コースに入り、グランアレグリアが先頭、プールヴィルが内側2番手で頑張っている。3番手からダノンファンタジーが追い上げるが、グラアレが突き放しにかかる。後続からはシゲルピンクダイヤ、クロノジェネシス、ビーチサンバも追い込み、ダノンファンタジーも2番手に上がるが、グランアレグリアがそのまま1着ゴールイン!平成最後の桜の女王はグランアレグリアに輝きました!
【桜花賞 全着順】
1着⑧グランアレグリア 1分32秒7
2着⑯シゲルピンクダイヤ 2馬身1/2
3着④クロノジェネシス クビ差
4着⑮ダノンファンタジー ハナ差
5着⑭ビーチサンバ クビ差
6着⑱プールヴィル
7着②エールヴォア
8着⑬ジュランビル
9着①シェーングランツ
10着⑦アウィルアウェイ
11着⑫ノーワン
12着⑪メイショウケイメイ
13着⑩アクアミラビリス
14着⑰レッドアステル
15着⑨フィリアプーラ
16着⑥ホウオウカトリーヌ
17着③ノーブルスコア
18着⑤ルガールカルム
【払戻金】
単勝 ⑧ 340円
複勝 ⑧ 170円 ⑯ 400円 ④ 200円
枠連 4⃣-8⃣ 3,110円
馬連 ⑧-⑯ 4,410円
馬単 ⑧-⑯ 5,700円
ワイド ⑧-⑯ 1,280円
④-⑧ 420円
④-⑯ 1,410円
3連複 ④-⑧-⑯ 5,990円
3連単 ⑧-⑯-④ 31,810円
2019年のクラシック開幕戦は、単勝2番人気のグランアレグリアが、2着に2馬身半の差をつけての圧勝を飾りました。勝ちタイム1分32秒7は、桜花賞レコードです。2着争いは混戦となりましたが、後方から追い込んだシゲルピンクダイヤが2着を確保。3着には3番人気のクロノジェネシス。1番人気だったダノンファンタジーは4着。序盤で引っ掛かる場面があり、直線で一旦は2番手まで浮上しましたが、グラアレを捕らえられず、逆にゴール前で後続勢にかわされてしまいました。これで桜花賞で1番人気馬は5連敗。阪神JF勝ち馬に至っては9連敗となりました。
GⅠ初勝利のグランアレグリアは、昨年10月のサウジアラビアロイヤルカップ以来となる通算3勝目で、重賞2勝目。今年のJRA・GⅠ初勝利を挙げたクリストフ・ルメール騎手は、昨年のアーモンドアイに続いての桜花賞2連覇を達成。グラアレを管理する藤沢和雄調教師は、2004年のダンスインザムード以来15年ぶりの同レース勝利。
新元号・令和を直前にして、またしても怪物級の牝馬が誕生の予感がしました。3コーナーで早めに仕掛け、4コーナーのところで早くも先頭に浮上。直線でも脚の勢いは止まらず、後続との差を拡げました。前走の朝日杯フューチュリティステークスでは、1牡馬を相手に3着。その後はトライアル競走を使わず、桜花賞に直行。前走から「中111日」での参戦で見事に圧勝。アーモンドアイが持っていた「1分33秒1」の桜花賞レコードと、「中89日」を上回る最長記録を同時に更新しました。
異次元の強さで牝馬1冠目を獲得し、2冠目のオークスも期待したくなりますが、ルメール騎手が「2400mは厳しいかな」と発言。次走はNHKマイルカップが現実的だろうけど、個人的には安田記念に挑戦してもらいたいなって思います。桜花賞馬のグランアレグリアが香港最強マイラー・ビューティージェネレーションを倒したら、めっちゃ気持ちいいだろうな。
来週は牡馬クラシックの第1戦・皐月賞が行われます。ホープフルステークスを勝ったサートゥルナーリア、朝日杯覇者・アドマイヤマーズ、共同通信杯で2歳マイル王を破ったダノンキングリー、若葉ステークス圧勝のヴェロックス、弥生賞を勝ったメイショウテンゲン、スプリングステークスを制したエメラルファイト、毎日杯覇者・ランスオブプラーナ、その他にもファンタジスト、サトノルークス、アドマイヤジャスタ、ニシノデイジー、ラストドラフト、クラージュゲリエなどが登録しております。
皐月賞はサートゥル、マーズ、ダノキンの3強の争いになると思いますが、ヴェロックスとデイジーらが割って入れるかどうか…。最近の皐月は伏兵の馬が勝ち続けているので、今年もなんかありそうな予感がします。
その前日には春の障害GⅠ・中山グランドジャンプがあります。障害界の絶対王者・オジュウチョウサンをはじめ、中山大障害を勝ったニホンピロバロン、阪神スプリングジャンプでオジュウと互角の勝負を演じたタイセイドリーム、ペガサスジャンプステークスを勝ったマイネルプロンプトなどが出走予定。オジュウチョウサン、JRA史上初の同一重賞4連覇の偉業なるか!?