今週から東京と京都の春季開催が開幕。21日はGⅡ競走が2つも行われ、京都競馬場の読売マイラーズカップは、金鯱賞で復活勝利を挙げたダノンプレミアムが参戦。東京競馬場はオークストライアルのフローラステークスでした。
第50回読売マイラーズカップ(GⅡ・芝1600m 10頭立て)は、2017年朝日杯フューチュリティ以来のマイル戦となる⑥ダノンプレミアムを始め、昨年このレースで2着の後、安田記念を勝った④モズアスコット、昨年の3歳マイル王⑨ケイアイノーテック、今年1月の京都金杯を制した②パクスアメリカーナ、東京新聞杯を制した③インディチャンプ、京都マイル3勝の⑧グァンチャーレなどが参戦しました。
スタートでダノンプレミアムが良い飛び出しを決めたが、早めに前に出たグァンチャーレが先頭に立ち、ダノンプレミアムは2番手を追走。その後ろの3番手にパクスアメリカーナ、4番手にインディチャンプ、5番手に⑩メイショウオワラ、6番手にモズアスことが控えている。7番手①ストーミーシー、8番手ケイアイノーテック、後方は⑦トーアライジンと⑤コウエイタケルの2頭が並んでいる。
外回り3コーナーを通過し、先頭のグァンチャーレが少し後続を離し、ダノプレはガッチリと2番手キープ。オワラが3番手に上がり、パクアメが内側4番手、インチャが5番手、モズアスは6番手。ゴール残り600mを切って、ダノプレがグァンチャーレに接近し、4コーナーを回ったところで並ぶ。
直線コースに入ってもグァンチャーレが先頭を守ろうとするが、ダノンプレミアムはまだ持ったまんま。残り200mでダノプレがグァンチャーレを抜いて遂に先頭。3番手からインディチャンプ、4番手からパクスアメリカーナが追い上げる。しかし、残り100mでダノプレが抜け出して1着ゴール。ダノンプレミアム、久々のマイル戦でも力の違いを見せつけました。
GⅠ馬3頭、さらに今年のマイル重賞の勝ち馬も出走し、少頭数ながら豪華な顔ぶれとなった今年のマイラーズカップは、単勝1.3倍の断然の1番人気だったダノンプレミアムが完勝しました。前走の金鯱賞に続いての重賞連勝で、通算5度目の重賞勝ちです。また、ディープインパクト産駒はこの勝利で重賞200勝を達成しています。
スタートから先行を続けていたグァンチャーレが2着と粘り込み、3着には4番人気のパクスアメリカーナ、2番人気のインディチャンプは4着。インディチャンプは道中折り合い欠いてたような。ケイアイノーテックは6着、モズアスコットは7着に終わっています。
今回は久しぶりのマイル戦、初めての京都コースでしたが、序盤から上手く折り合って2番手をキープ。4コーナーの手前でグァンチャーレに並び、残り200mで抜け出して、最後は余力たっぷりでゴールしました。直線はノーステッキ、上がり3ハロンは32.2秒の好タイム。マイル戦はこれで3戦3勝。安田記念ではアーモンドアイ、ビューティ―ジェネレーションと好勝負が期待できそうですね。
東京メイン・第54回サンケイスポーツ賞フローラステークス(GⅡ・芝2000m) 上位2頭に与えられるオークスの優先出走権獲得を目指す18頭の牝馬が集結。クイーンカップ3着⑨ジョディー、フラワーカップ4着②シャドウディーヴァ、若駒ステークス3着⑱フェアリーポルカ、1800mで2勝の④ウィクトーリア、ミモザ賞を勝った⑫エアジーン、デビュー2戦目でGⅡ挑戦の⑩セラピア、⑬フォークテイル、③エトワール、藤田菜七子騎手鞍上の⑮ヴィエナブローなどが出走しました。
1コーナー奥のスタートで⑥ウインゼノビアが好ダッシュを決めたが、その直後にジョディーがかわして先頭。セラピアが2番手につけるが、大外から⑰レオンドーロが押し上げて先頭に立つ勢い。
向正面に入り、ジョディー先頭、2番手セラピア、3番手にレオンドーロ。4番手にウインゼノビア、5番手フォークテイル、6番手⑧パッシングスルー、シャドウディーヴァが最内を突いて7番手。中団グループには⑦アモレッタ・ヴィエナブロー・ウィクトーリア・⑭イノセントミューズの4頭が固まっている。12番手フェアリーポルカ、13番手⑤ペレ、⑯クラサーヴィツァが14番手から早めに仕掛ける。後方グループは、①ローズテソーロとエアジーンが並び、エトワール17番手、⑪ネリッサが最後方。
3,4コーナー中間、残り800mを過ぎて、ジョディーが単独先頭。セラピアが2番手、レオンが3番手。ポルカは好位まで押し上げ、パッシングは馬群の中にいて、ディーヴァとウィクは中団馬群の内側を走り、フォークとジーン、ヴィエナは外側。
18頭が一団で4コーナーを回って直線コースへ。逃げるジョディーにセラピアとウインゼノビアが接近し、外からフェアリーポルカとクラサーヴィツァが追い込み、最内からシャドウディーヴァもやってきている。残り200mを切り、ポルカが逃げるジョディーを捕らえにかかり、ディーヴァも内から突っ込む。残り100mでウィクトーリアとパッシングスルーが伸びてきて、最後はウィクとディーヴァが並んでゴールイン!ウィクトーリアとシャドウディーヴァの2頭がオークスの切符を手にしたが、1着はどっちだ?
フローラステークスはゴール前で大激戦となり、内ラチ沿いを上手く掬った2番人気のシャドウディーヴァと、外から突き抜けた3番人気・ウィクトーリアが並んでゴール板を通過しましたが、写真判定の結果、ウィクトーリアが接戦を制して1着。前走の3歳500万下の条件戦に続いての連勝で、重賞初勝利。通算でも3勝目をマークしました。
シャドウディーヴァはハナ差の2着。3着争いも混戦でしたが、ジョディーが3着に入り、パッシングスルー4着、5着にフェアリーポルカという結果。フェアリーポルカも先頭に立つかと思ったんですが…。1番人気のセラピアは14着と大敗。藤田騎手のヴィエナブローは16着に終わりました。
勝ったウィクトーリアは、美浦・小島茂之厩舎に所属し、父がヴィクトワールピサで、母は2008年の秋華賞馬・ブラックエンブレムという良血馬。過去2勝は先行して逃げ切りましたが、この日は控えての競馬を選択。3,4コーナーのところでは内側にいましたが、直線で外側に進路を変え、ラスト100mから末脚伸ばして差し切り勝ちを決めました。このレースで勝った馬はオークスでも好走することもあるので、本番も楽しみな一頭といえるだろう。
来週は京都競馬場で最強ステイヤー決定戦「天皇賞・春」が行われます。昨年の菊花賞馬・フィエールマン、「シルバーコレクター」エタリオウ、ダイヤモンドステークスを勝ったユーキャンスマイル、日経賞でエタリオウを破ったメイショウテッコン、日経新春杯を制したグローリーヴェイズ、他にもリッジマン、ヴォージュ、カフジプリンス、ロードヴァンドール、クリンチャーなどが登録しております。本当だったらシャケトラも春天に向かうはずだったのに…。平成時代の最後のGⅠレースはどんなドラマが待ち受けているのでしょうか。