日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

平成最後のJRA重賞競走は新潟大賞典!

2019年04月29日 | 競馬

28日に行われた春の天皇賞はフィエールマンが優勝、香港ではウインブライトがクイーンエリザベス2世カップを制しました。昭和の日の29日は、新潟競馬場で平成最後のJRA重賞競走・第41回新潟大賞典(GⅢ・芝2000m 16頭立て)が行われました。①ミッキースワロー、④スズカデヴィアス、⑤メートルダール、⑦アストラエンブレム、⑧ブラックスピネル、⑩エアアンセム、⑪ダッシングブレイズ、⑭ドレッドノータスと重賞ウィナー8頭の他に、2連勝中の⑥ロシュフォールと⑮メールドグラース、日経新春杯2着⑯ルックトゥワイス、⑬クリノヤマトノオー、③ランガディアなどが参戦しました。


揃ったスタートの後の先行争いで、ドレッドノータスとブラックスピネルの2頭が積極的に前に出て、ブラックスピネルが先手を奪う。ドレッドノータスは2番手、3番手にアストラエンブレム、4番手エアアンセム、5番手に⑨サンデーウィザード。その後ろの6,7番手のところにランガディアとメールドグラースが並び、中団8番手にメートルダール。内側9番手にスズカデヴィアス、外側では⑫アウトライアーズが10番手に押し上げる。後方グループは、11番手ルックトゥワイス、12番手クリノヤマトノオー、ミッキーロケット13番手、14番手ダッシングブレイズ、15番手ロシュフォール、最後方に②ショウナンバッハという展開。
外回りコースに差し掛かり、先頭を行くブラスピは前半1000mを60秒8で通過。ドレッドがピッタリと2番手、アストラが3番手。エアアンとランガが4,5番手で並び、トゥワイス・メートル・ミキスワ・ロシュは中団から後方の位置。
外回り4コーナーを回って長い長い直線コースに入り、ブラックスピネルがまだ先頭を快走。2番手からアストラエンブレム、エアアンセム、メールドグラースも外から追い上げる。残り200mを切ってもブラスピが粘るが、外からメールドが捕らえる。それにミッキースワローとロシュフォールが馬群を割いて上がって来て、一番外からルックトゥワイスもやってきている!しかし、メールドグラースが先頭でゴールイン!2番手はミキスワとロシュがほとんど並び、トゥワイスは4番手まで。


春の新潟の名物重賞・新潟大賞典は、ゴール前で大激戦となりましたが、単勝7番人気のメールドグラースが、ロシュフォールとミッキースワローを抑えて優勝。自身3連勝で重賞初勝利を飾り、平成最後のJRA重賞ウィナーとなりました。1番人気・ロシュフォールと2番人気・ミッキースワローの2着争いは、ミキスワが2着、ロシュがハナ差の3着。2頭とも馬群を捌いて追い上げたんですが、前が止まりませんでした。3番人気のルックトゥワイスは4着、4番人気のメートルダール9着。前回優勝のスズカデヴィアスは11着でした。
勝ったメールドグラースは、栗東・清水久嗣厩舎に所属。父はルーラーシップ、母はグレイシアブルーという血統。鞍上のダミアン・レーン騎手はJRA重賞初勝利。オーストラリアの若手の期待の星であるダミアン騎手は、週末から短期免許で日本に騎乗し、日曜日の東京5レースで初勝利を挙げると、7R~9Rまで3連勝を果たし、1日4勝の固め打ち。この日の1勝を含わせ、3日間で5勝をマーク。いきなり素質の片りんを見せつけたので、来週以降も大暴れしそうな予感がします。
メールドグラースは2017年9月にデビューしましたが、新馬戦から4戦続けて3着止まり。初勝利を挙げるまで6戦かかりました。今年に入ってからは、1月の1000万下(@京都)で1着、前走の尼崎ステークス(@阪神)も1着。昇級戦となった今回のレースも勝ち、3連勝で重賞タイトルを手にしました。連勝中の勢いに乗って宝塚記念に参戦もあり得ると思いますが、格上と互角の勝負ができるか難しいし、道悪なら苦戦するでしょう。






この日の新潟競馬場は、メイン以外にもいろんな話題がありました。JRA通算1000勝にリーチをかけていたクリストフ・ルメール騎手が、第5レースのサラ系3歳未勝利戦(芝1800m)で⑦エクセランフィーユとのコンビで1着になり、通算1000勝目を飾りました。
外国人ジョッキーのJRA1000勝は初めての快挙であり、野平祐二氏の5209戦の「最少騎乗記録」を上回る5122戦目での記録到達となりました。フランス時代は通算1120勝を挙げていますが、今年中にもフランスでの勝利数を超えるでしょう。この春はドバイターフ、桜花賞、皐月賞、天皇賞とGⅠを勝ちまくり。5月5日のNHKマイルカップではグランアレグリアに騎乗し、JRA・GⅠ4連勝に挑みます。

そして、藤田菜七子騎手が1日2勝をマークしました。前日の東京3Rで約1カ月ぶりの勝ち星を挙げた菜七子騎手は、この日は8鞍に騎乗。2R・3歳未勝利(ダート1200m)では、5番人気の③ワールドイズマインに乗り、向正面で5番手を追走し、最後の直線で⑨イッツザファーストと⑮マイネルナイペスの間から抜け出して1着。2日連続勝利で今年の10勝目をマーク。
8レースの4歳以上500万下(芝2400m)は⑩コロンバスデイに騎乗。スタートから中団でレースを進め、3,4コーナー中間地点で3番手に浮上。直線コースでグイグイ追い上げると、残り150mあたりで大逃げを打っていた④ロイヤルディクリーを抜いて先頭に立ち、外から追い込んだ⑧シゲルシイタケの追撃を凌いで1着でゴールしました。
この日は2勝目を挙げた菜七子騎手ですが、それ以外でも好騎乗を連発。5レースでは⑪スパークオブライフで2着に持ち込むと、最終12レースでは⑧サンタナブルーに騎乗し、後方2番手追走から、直線一気に伸びて3着。⑤ボナヴィーゴ、③ララロワとの2着争いでしたが、ボナヴィーゴにアタマ差及ばず。それでも馬券圏内に入りました。この日は1着2回、2着と3着が1回ずつ。平成最後の新潟で大活躍の一日でした。
4週連続勝利と絶好調だった3月から一転、4月はスランプに陥っていましたが、日曜と月曜の2日間で3勝をマーク。3年連続で10勝に到達し、芝2400mのレースで勝ったのも初めてです。長距離戦で勝ったのはとても大きいですね。長いトンネルから解放された菜七子騎手、今後も勝つ星を積み重ねていけるかな。









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ルメールGⅠ3連勝で8大競走完全制覇!ウインブライトが香港GⅠでレコードV!

2019年04月29日 | 競馬

「平成最後の日曜日」だった28日は、京都競馬場で現役最強ステイヤーを決める第159回天皇賞・春(GⅠ・芝3200m 13頭立て)が行われました。そして、同じ日には香港・シャティン競馬場でクイーンエリザベス2世カップもあり、日本馬が快挙を果たしました!


第159回天皇賞・春(GⅠ・芝3200m 13頭立て)は、昨年の菊花賞馬⑩フィエールマン、シルバーコレクター返上へ②エタリオウ、日経賞でエタリオウを破った⑤メイショウテッコン、ダイヤモンドステークスを勝った⑨ユーキャンスマイル、日経新春杯優勝⑦グローリーヴェイズの4歳世代の他に、昨年3着⑫クリンチャー、阪神大賞典2着⑥カフジプリンス、ステイヤーズステークスを勝った③リッジマン、⑧パフォーマプロミスなどが参戦しました。
スタートは13頭綺麗に揃い、フィエールマンとエタリオウは後方からのスタート。1周目3コーナーに向かっての先行争いで、④ヴォージュとメイショウテッコンの4枠2頭の競り合いから、ヴォージュが先手を奪う。メイショウテッコンは2番手につけ、3番手に⑬ロードヴァンドールが浮上。4番手にカフジプリンス、5番手①チェスナットコート、6番手にパフォーマプロミス、7番手グローリーヴェイズ。中団8番手にクリンチャー、フィエールマンは9番手を追走。10番手リッジマン、11番手ユーキャンスマイル、12番手に⑪ケントオー、エタリオウはポツンと最後方追走。
1周目の4コーナーから正面スタンド前に差し掛かり、先頭のヴォージュは前半1000mを59秒8で通過。ロードヴァンドールが2番手に上がり、メイショウテッコンは3番手。フィエールマン7番手、グローリーヴェイズ8番手、クリンチャー9番手、ユーキャンスマイル10番手、エタリオウはまだ集団から離れている。
かなり縦長の状態で1,2コーナーを回って2度目の向正面へ。ヴォージュが先頭、ヴァンドール2番手、テッコン3番手、カフプリ4番手。その後ろの5番手集団は、フィエール・パフォーマ・チェスナットの3頭が固まっている。クリンチャーとヴェイズが8,9番手で並走し、リッジマン10番手、ユーキャン11番手、12番手ケントオー、そして最後方のエタリオウは3コーナー前でロングスパートを仕掛ける。
外回り3コーナーで、今度はテッコンがヴォージュをかわして先頭。カフプリが2番手に上がる。フィエールは坂の頂上で4番手に押し上げ、ヴェイズ7番手。エタリオウも中団まで進出し、ユーキャンとクリンチャーは後方に下がった。
4コーナーの前でフィエールマンが早くも先頭に躍り出て、外からグローリーヴェイズが接近。テッコンは少し下がって、エタリオウは5番手まで上昇。ユーキャンスマイルも外に持ち出して末脚にかける。最後の直線に入り、フィエールマンとグローリーヴェイズの2頭が激しいマッチレース。3番手からエタリオウ、4番手からパフォーマプロミスが追い上げるが、前の2頭との差が縮まらない。残り200mで内側のフィエールがわずかに前に出て、ヴェイズが外からもう一度並びかけようとするが、フィエールマンが凌いでゴールイン!平成最後の春の盾を制したのはフィエールマンだ!


13頭で争われた今年の春の天皇賞は、1番人気のフィエールマンがグローリーヴェイズに競り勝って優勝しました。2着のグローリーヴェイズは一旦は前に出たけど、最後はクビ差で敗れました。戸崎圭太騎手もシャケトラの分まで頑張ったと思います。3着には8番人気のチェスナットコートが入り、2番人気のエタリオウは4着。エタリオウは離れすぎたし、向正面でロングスパートをかけたけど、直線で脚が止まってしまいました。
3番人気のユーキャンスマイルは5着、4番人気を分け合ったクリンチャーは10着、メイショウテッコンは11着。テッコンは3000m以上はダメですな。なお、ヴォージュはゴール手前で競走を中止。右前浅屈腱不全断裂と診断されました。
勝ったフィエールマンは、菊花賞に続いてのGⅠ2勝目。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は春のGⅠ競走で3連勝。春の天皇賞は初勝利で、史上3人目の「8大競走完全制覇」を達成しました。そして、この日は最終レースも勝ち、JRA通算999勝目となり、1000勝に王手をかけています。また、同レース初勝利のディープインパクト産駒も8大競走完全制覇。フィエールマンは関東馬だけど、2着のグローリーヴェイズもディープ産駒の関東馬であります。
菊花賞馬の意地を見せたフィエールマン、キャリア6戦目での春天制覇は史上最短だそうです。序盤から中団で待機し、2度目の3コーナーで4番手に上がると、4コーナー手前で早くも先頭に浮上。直線ではグローリーヴェイズとのデッドヒートを展開し、残り200mで抜け出して1着。これで名実ともに現役最強ステイヤーの座を射止めましたな。牡馬の4歳世代は実力馬揃いだけど、「世代最強」はフィエールマンなのかもしれない…。








香港・シャティン競馬場の第45回クイーンエリザベス2世カップ(GⅠ・芝2000m 13頭立て)は、日本から⑬ディアドラ、⑫リスグラシュー、④ウインブライトの3頭が参戦。香港勢は香港ヴァーズ覇者①エグザルタント、香港カップ優勝③グロリアスフォーエバー、昨年のこのレースの優勝馬⑤パキスタンスター、2017年香港カップ優勝②タイムワープ、香港ダービー馬⑧フローレなどが参戦しました。
スタートでウインブライトが少し遅れ気味。パキスタンスターがポンと飛び出したが、タイムワープがすぐさまハナを奪い、グロリアスフォーエバーが2番手、フローレが3番手につける。1コーナー地点でウインブライトとリスグラシューは中団馬群、ディアドラは後方3番手に控える。
2コーナーから向正面に差し掛かり、タイムワープが先頭、2番手グロリアスフォーエバー、3番手パキスタンスター、4番手フローレ。5番手争いはウインブライト・⑨ダークドリーム・⑪ワイククの3頭が並ぶ。8番手⑩ディノーゾ、9番手⑦エミネント(英国)、10番手リスグラシュー。後方はエグザルタンド11番手、ディアドラ12番手、⑥イーグルウェイが最後方。
3コーナーを回り、ワープが軽快に飛ばし、グロリアスが2番手追走。パキスタン内側3番手、フローレ4番手。ウインブラは6番手、リスグラは中団より後ろの位置。エグサルが10番手に上がり、ディアドラ11番手。
4コーナーから最後の直線で、リスグラシューとエグザルタントが外に持ち出し、ディアドラも後方から追い上げに掛かる。先頭争いでは、タイムワープが粘り込もうとするが、グロリアスフォーエバーが接近し、パキスタンスターも間を割って入ろうとする。4番手からウインブライト、大外からリスグラシューとエグザルタントも追い込む。残り200mでパキスタンが先頭に立つが、ウインブラとリスグラ、エグザルの3頭が脚を伸ばし、残り100mでウインブラがパキスタンとグロリアスを捕らえて先頭。リスグラとエグザルが襲い掛かるも、ウインブライト先頭でゴールイン!エグザルタントが2番手、リスグラシューは僅差の3番手…。


ウインブライトがやりました!初めての海外GⅠ挑戦で見事にクイーンエリザベス2世カップで優勝を果たしました!このレースで日本馬が優勝したのは、2017年のネオリアリズム以来史上5頭目です。1番人気のエグザルタントは2着、2番人気のリスグラシューは3着、4着にグロリアスフォーエバー、5着にパキスタンスターが入り、もう1頭の日本馬ディアドラは6着に終わりました。
悲願のGⅠ初制覇を果たしたウインブライトは中山金杯、中山記念に続いての3連勝。昨年の香港ヴァーズと香港カップの1,2着馬&香港の強豪馬を破る大金星を挙げ、1分58秒81のコースレコードを樹立。それに鞍上の松岡正海騎手がゴール前でド派手なガッツポーズが飛び出しました。「中山巧者コンビ」がアウェーで大きな仕事をやってのけましたね~。
ウインブラの父であるステイゴールドは、2001年の香港ヴァーズで優勝。それから約17年4か月後に息子が続き、親子2代で香港GⅠ馬になりました。日本馬&日本人ジョッキーが海外GⅠで勝つのは久しぶり。平成最後の日曜日に良い物が見られました。ウインブライトの関係者の皆さん、そして松岡正海騎手、おめでとうございます!



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