2019年の牡馬クラシック第1戦・第79回皐月賞(GⅠ・芝2000m 18頭立て)が14日、中山競馬場で行われました。ホープフルステークスを勝った「西の無敗馬」⑫サートゥルナーリア、共同通信杯を勝った「東の無敗馬」④ダノンキングリー、朝日杯フューチュリティステークス覇者①アドマイヤマーズ、若駒ステークス&若葉ステークスと連勝した⑦ヴェロックス、2歳重賞で2勝⑧ニシノデイジー、京成杯を制した⑪ファンタジスト、⑨メイショウテンゲン・⑩シュヴァルツリーゼ・⑯タガノディアマンテの「弥生賞組」、スプリングステークス2着③ファンタジスト、毎日杯覇者⑤ランスオブプラーナ、3連勝中の②サトノルークスなどが参戦しました。
単勝の人気は、サートゥルナーリアが1.7倍で1番人気。2番人気はアドマイヤマーズ(5.7倍)、ダノンキングリーが僅差の3番人気(5.8倍)。4番人気のヴェロックス(9.0倍)まで10倍を切り、その後はファンタジスト、ニシノデイジー、シュヴァルツリーゼ、サトノルークス、メイショウテンゲンと続きました。
正面スタンド前のスタートは、18頭綺麗に出揃う。先行争いでダノンキングリー、ランスオブプラーナが前に出るが、外から⑭ダディーズマインドが上昇し、ランスオブプラーナに並びかける。さらには⑮クリノガウディーも先行策。ダノンキングリーとヴェロックスは4番手グループ、サートゥルナーリアとアドマイヤマーズとファンタジストは中団のポジション。ニシノデイジーは中団より後ろにつけ、メイショウテンゲンがしんがりで1コーナーを回る。
2コーナーから向正面に入り、ランスオブプラーナが先頭、2番手ダディーズマインド、3番手クリノガウディー、ダノンキングリーは内側4番手追走。その後ろの5番手にアドマイヤマーズ、6番手ヴェロックス、7番手ファンタジスト、8番手⑤クラージュゲリエ、サートゥルナーリアは中団の9番手に控える。10番手グループにはシュヴァルツリーゼ,ファンタジスト,ニシノデイジーの3頭が並び、13番手サトノルークス、14番手⑬ブレイキングドーン。後方グループは⑰アドマイヤジャスタ,⑱ナイママ,タガノディアマンテの8枠3頭が並び、メイショウテンゲン依然として最後方を進む。
3コーナーを通過し、ダディーズがわずかに先頭に出るが、プラーナが内で粘り、ガウディーが外から迫る。ヴェロ、マーズ、ダノキン、サートゥルの4頭は好位を追走し、4番手に上がったヴェロが前の3頭をかわしにかかる。サートゥルは4コーナーの手前で外に持ち出した。
18頭殆ど一塊の状態で直線コースに差し掛かり、ヴェロックスが早めに抜け出しを図るが、ダノンキングリーが最内を突いて追い上げ、一番外からサートゥルナーリアが襲い掛かる!アドマイヤマーズはまだ5番手で苦しんでいる。残り200mを切って、ダノキン,ヴェロ,サートゥルの3頭が叩き合い、残り100mでサートゥルがわずかに先頭。ヴェロも抵抗し、ダノキンも盛り返そうとするが、サートゥルナーリアがわずかに先頭でゴールイン!2歳中距離王者・サートゥルナーリア、無敗で皐月賞を制しました!!
【皐月賞全着順】
1着⑫サートゥルナーリア 1分58秒1
2着⑦ヴェロックス アタマ差
3着④ダノンキングリー ハナ差
4着①アドマイヤマーズ 2馬身
5着⑤クラージュゲリエ 1馬身1/2
6着⑯タガノディアマンテ
7着⑪ラストドラフト
8着⑰アドマイヤジャスタ
9着⑭ダディーズマインド
10着⑱ナイママ
11着⑬ブレイキングドーン
12着⑩シュヴァルツリーゼ
13着③ファンタジスト
14着②サトノルークス
15着⑨メイショウテンゲン
16着⑮クリノガウディー
17着⑧ニシノデイジー
18着⑤ランスオブプラーナ
【払戻金】
単勝 ⑫ 170円
複勝 ⑫ 110円 ⑦ 200円 ④ 160円
枠連 ⑷-⑹ 670円
馬連 ⑦-⑫ 950円
馬単 ⑫-⑦ 1,140円
ワイド ⑦-⑫ 360円
④-⑫ 270円
④-⑦ 660円
3連複 ④-⑦-⑫ 1,480円
3連単 ⑫-⑦-④ 4,390円
桜が残る中で行われた平成最後の皐月賞は、最後の直線でサートゥルナーリアが内側に斜行し、ヴェロックスに接触した件で審議となり、結果が出るまで10分以上もかかりましたが、到達順位の通り確定しました。2着争いはヴェロックスとダノンキングリーが同体でゴール板を通過しましたが、ヴェロが2着、ダノキンがハナ差の3着となりました。どの馬が勝ってもおかしくなかったけど、やはりサートゥルは強かったです。
2番人気だったアドマイヤマーズは4着。最内枠が影響したのもあるし、2000mは長かったかな。5着には14番人気のクラージュゲリエが入り、ダービーの優先出走権を獲得しました。そのほか、京成杯馬のラストドラフトが7着、武豊騎手騎乗のファンタジスト13着、弥生賞馬のメイショウテンゲンは15着、ニシノデイジーは17着、毎日杯から中2週で挑んだランスオブプラーナは最下位の18着。2年前のアルアインの再現とはならなかったね。
サートゥルナーリアは昨年末のホープフルステークスに続いてのGⅠ連勝で、デビューから4戦4勝。無敗での皐月賞制覇は、2005年のディープインパクト以来14年ぶりです。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は皐月賞初勝利で、3歳クラシック競走を完全制覇達成。先週の桜花賞ではグランアレグリアを勝利に導き、アーモンドアイのドバイターフを含めると、3週連続GⅠ勝利を収めました。サートゥルを管理する角居勝彦調教師は、このレース2勝目です。
兄のエピファネイアは2013年の皐月で2着、リオンディーズも2016年に5着(4位入線のあとに降着)と敗戦。「皐月賞制覇」はシーザリオ一族の悲願でしたが、サートゥルが兄の無念を晴らして1冠獲得。前走から106日開いての皐月賞優勝は同レース最長記録、年明け初戦での優勝は史上初だそうです。ルメール騎手がレース後に「今日は100%の出来ではなかった」と話していましたが、それでも休み明けで勝ち切ったんですから凄いですよ。
無敗で1冠を獲得し、次は令和最初の日本ダービーで2冠獲得が掛かっています。ダービーもサートゥル、ヴェロックス、ダノキンの3強の争いになりそうだけど、サートゥルが万全の状態なら、圧勝も期待できるでしょう。無敗&元号跨ぎの二冠制覇、せひ見たいです。