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長い夏競馬が終わり、今週から秋競馬が開幕。9月とは思えない猛暑の中で行われた8日は、阪神競馬場でサマースプリントシリーズの最終戦・セントウルステークス、中山競馬場はサマーマイルシリーズ最終戦・京成杯オータムハンデが行われました。夏の短距離王、マイル王に輝いたのはどの馬か?
第33回産経賞セントウルステークス(GⅡ・芝1200m 13頭立て)は、春の高松宮記念を制した⑫ミスターメロディが登場。さらには北九州記念を勝った⑧ダイメイプリンセス、函館スプリントステークスを勝った⑨カイザーメランジェ、3度目のスプリント重賞挑戦⑦タワーオブロンドン、アーリントンカップ覇者④イベリス、ダートの実力者②マテラスカイと⑩モーニン、北九州記念3着⑪アンヴァル、2ケタ順位続きの⑥ファンタジストなどが参戦しました。
スタートでマテラスカイ、イベリス、ラブカンプーの3頭が好スタートを見せ、マテラスカイが先行し、ラブカンプーが2番手。ファンタジストが3番手につけ、イベリス4番手、5番手から①ペイシャフェリシタ、ミスターメロディは6番手追走。7番手グループにはダイメイプリンセス,タワーオブロンドン,③キングハートの3頭が並ぶ。10,11番手のところにカイザーメランジェとアンヴァルがいて、12番手タマモブリリアン、そしてモーニンが集団から離れて最後方。
内回り3,4コーナーのところで、マテラ・カンプー・ファンタの3頭が先頭集団を形成し、ミスメロが4番手から前に接近。イベリス5番手、タワロン,ダイプリ,メランジェは中団馬群にいて、アンヴァルはまだ後方。
4コーナーから最後の直線に差し掛かり、マテラスカイがもう一度単独先頭に躍り出て、2番手からファンタジストが追撃し、ペイシャフェリシタが最内を突き、ミスターメロディとイベリスもやってきている。しかし、残り200mでタワーオブロンドンが大外から一気に抜き去って先頭に浮上すると、そのまま後続を突き放す。ファンタが2番手、イベリスとフェリシタが3番手を争うが、タワロンが先頭でゴールイン。タワーオブロンドンが待望のスプリント重賞制覇!
スプリンターズステークスに繋がるかもしれない一戦は、単勝1番人気のタワーオブロンドンが、2着に3馬身差をつけて圧勝しました。2着のファンタジストは、前走14着から大きく巻き返し、久しぶりの1ケタ順位。武豊騎手から和田竜二騎手に乗り替わったのが功を奏したのかも。3着争いはアンヴァルが制し、ペイシャフェリシタ4着。重賞連勝を狙ったダイメイプリンセスは6着、久々の芝レースだったマテラスカイは7着。GⅠ馬のミスターメロディは5か月の休養明けが響いて8着。春秋連覇へ不安を残しました。
タワーオブロンドンは京王杯スプリングカップ以来となる重賞4勝目。この夏にスプリント路線に転向し、函館SSで3着、キーンランドカップでは2着と上位に入りました。前走から中1週でのセントウルS参戦でしたが、大外を突き抜けて完勝。勝ちタイム1分06秒7は、ビリーヴの持つ阪神芝1200mのコースレコードタイム(1分07秒1)を0.4秒も上回りました。
これで次走はスプリンターズステークスに向かいますが、ルメール騎手は同じ藤沢和雄厩舎のグランアレグリアに騎乗するため、浜中俊騎手が代打を務めるとのことです。レコード勝ちの反動も怖いし、連戦の疲れもあるだろうけど、その不安を振り払う好走に期待したいです。
第64回京成杯オータムハンデキャップ(GⅢ・芝1600m 16頭立て)は、⑨グルーヴィットと④クリノガウディーの中京記念1,2着馬が揃って参戦すれば、フィリーズレビューを勝った⑬プールヴィル、3年前の勝ち馬⑦ロードクエスト、①プロディガルサン、⑩トロワゼトワル、⑪ディメンシオン、⑤ストーミーシー、②ジャンダルムなどが参戦しました。
スタートで⑧フローレスマジックと⑭レインボーフラッグが少し遅れ気味。最初の先行争いで、ジャンダルムが前に出るが、トロワゼトワルがジャンダルムをかわして先頭。2番手にプールヴィル、3番手ジャンダルム、4番手にディメンシオン。5番手集団には③カルヴァリオ・グルーヴィット・⑮ハーレムラインの3頭が固まり、クリノガウディは8番手追走。中団勢は⑯キャプテンベリー、ストーミーシー、⑫ヤングマンパワーと続き、中団より後ろのグループはロードクエスト,プロディガルサン,⑥ヒーズインラブが一団を形成。後方はレインボーフラッグとフローレスマジック。
縦長の展開で3コーナーを回り、気が付けばトロワゼが大逃げを打ち、2番手のプールが必死に差を縮める。ディメンが3番手、ダルム4番手。ヴィットとガウディーはまだ中団の位置。ロークエは外に持ち出し、ガルサンは中団より後ろ。
一人旅のトロワゼトワルは先頭で最後の直線に入る。2番手争いはプールヴィル,ジャンダルム,ディメンシオンの3頭が激しく競り合う。一番外からプロディガルサンが追い込み、グルーヴィットとクリノガウディーはもがいている。後続勢がそうしている間、トロワゼは坂を上り切り、そのまま逃げ切ってゴール!2着争いはディメンシオンが優勢。
秋の中山の伝統のマイル重賞は、思い切って大逃げを打ったトロワゼトワルが、最後まで後続を寄せ付けず逃げ切り勝ちを収めました。勝ちタイム1分30秒3は、芝1600mのJRAレコードを樹立!2着にはディメンシオン、3着にはジャンダルムが入線。ディメンシオンは道中3番手、ジャンダルムは4番手と比較的前の位置にいました。開幕週らしく前残りの展開でした。
3番人気だったプロディガルサンは5着、2番人気のクリノガウディーは7着、1番人気のグルーヴィットは11着。前走の斤量は52キロだったけど、この日は55キロでした。3キロの差は大きい。牝馬のプールヴィルも13着に沈み、3歳世代には厳しい結果となりました。
勝ったトロワゼトワルは、栗東・安田隆行厩舎に所属し、父・ロードカナロア、母・セコンドピアット、母の父がハーツクライという血統。前走の豊明ステークスは直線追い込んでの差し切り勝ち。この日は大逃げを仕掛け、序盤に作った大量リードを守り切りました。横山典弘騎手も「してやったり」の好騎乗でした。マイルCSもいいけど、安田厩舎でカナロア産駒だから、スプリンターズSで見てみたいですなぁ。
というわけで、サマーシリーズは全日程が終了。先に終わった「サマー2000シリーズ」は、札幌記念を勝ったブラストワンピースが12ポイントを獲得。マイスタイル、メールドグラース、ミッキースワロー、ユーキャンスマイルが10ポイントで2位タイ。ただし、規定の13ポイントに達していないため、史上初の「該当馬なし」という結果に。
「サマースプリントシリーズ」は、最終戦のセントウルステークスで勝利したタワーオブロンドンが優勝。函館SSで4点(3着)、キーンランドで5点(2着)を獲得すると、セントウルで12点を積み上げ、3戦合計21ポイントに達しました。
「サマーマイルシリーズ」の方は、グルーヴィットが11点、トロワゼトワルとミッキーグローリーが10点獲得するも、規定の13点に届かず。昨年に続き「該当馬なし」で終わりました。チャンピオンが現れないマイルシリーズは廃止するか、もう1レース増やせないのかしら。