9月14~16日は久しぶりの3日連続開催。15日は阪神競馬場で秋華賞トライアルのローズステークス、敬老の日の16日は、中山競馬場で菊花賞トライアルのセントライト記念が行われました。秋の3歳GⅠに弾みをつけたのはどの馬か?
第37回関西テレビ放送賞ローズステークス(GⅡ・芝1800m 12頭立て)は、昨年の2歳女王④ダノンファンタジー、フローラステークスを勝った⑧ウィクトーリア、桜花賞2着⑩シゲルピンクダイヤ、⑪ビーチサンバ、⑥シャドウディーヴァに加え、4戦3勝⑦アルティマリガーレ、2連勝中の上がり馬⑫スイープセレリタスなどが参戦しました。
スタートは12頭揃って飛び出し、ダノンファンタジーが好スタートを決めるが、すぐに①メイショウショウブ,シャドウディーヴァ,シゲルピンクタイヤの3頭が先行を争う。スイープセレリタスが外からスッと押し上げて前の集団に追いつく。5番手グループは②ベストクィーン,ダノンファンタジー,ウィクトーリア,ビーチサンバの4頭が固まっている。後方では③ビックピクチャー、アルティマリガーレ、⑤モアナアネラ、⑨ラシェーラと続く。
外回り3,4コーナーのところで順位が大きく変動。セレリタスが先頭に立ち、ビーサンが2番手、ウィクが3番手。4番手にリガーレ、ダノファン・シゲピン・ディーヴァが5番手を争う。4コーナーで先頭争いはセレリタス・ビーサン・ウィク・リガーレの4頭が並ぶ。ダノファンは外に持ち出した。
最後の直線コースに差し掛かり、ビーチサンバがわずかに前に出るが、スイープセレリタスが盛り返し、外からウィクトーリアが接近。さらにはシゲルピングダイヤが内から突っ込もうとする。一番外のダノンファンタジーは残り200m時点でまだ5番手。残り100mでビーサン・ウィク・シゲピンの3頭が叩き合うが、外からダノファンが追い上げ、ゴール前で3頭をまとめて捕らえて1着ゴールイン!2歳女王ダノンファンタジー辛くも差し切りました!
秋華賞の前哨戦は、1番人気のダノンファンタジーがGⅠ馬の意地を見せて優勝。勝ちタイム1分44秒4は、阪神1800mのコースレコードを0.1秒更新。先週のセントウルステークスに続き、またも日曜の阪神メインでレコードが生まれました。2着には6番人気のビーチサンバ、3着に2番人気のウィクトーリアが入り、この3頭が秋華賞への優先出走権を獲得しました。4番人気のシゲルピンクダイヤは4着。3番人気で6着に終わったスイープセレリタスは、右回りが初めてだったし、1800mの距離も長かったかな。
ダノンファンタジーは今年3月のチューリップ賞以来の勝利で、4つ目の重賞勝ち。桜花賞では4着、オークスでは5着と不完全燃焼。約4か月ぶりのレースとなる今回は、好スタートを決めた後、中団より前の位置でレースを進め、直線では一番外に持ち出し、ゴール前突き抜けました。残り200mのところではまだ5番手でしたが、ラスト100mで末脚を伸ばしました。今度の秋華賞は、桜花賞馬のグランアレグリア、オークス馬・ラヴズオンリーユーがいないので、女王復権のチャンスかもしれません。
第73回朝日杯セントライト記念(GⅡ・芝2200m 18頭立て)は、ダービー5着⑪ニシノデイジー、青葉賞馬⑧リオンリオン、デビュー3戦3勝の①ザダル、弥生賞を勝った⑪メイショウテンゲン、3連勝中のオルフェーヴル産駒⑦オセアグレイト、他にも⑯ルヴォルグ、⑮タガノディアマンテ、②サトノルークス、⑱ランフォザローゼス、⑨エングレーバー、⑥モズベッロ、地方・船橋所属の③ミューチャリーも参戦。
スタートでザダルが絶好の飛び出しを見せた一方で、メイショウテンゲンが少し遅れ気味。正面スタンドの先行争いで、リオンリオンがザダルをかわすが、⑭アトミックフォース、⑰ナイママ、ランフォザローゼス、エングレーバーも先団に加わる。ザダル・サトノルークス・ルヴォルグ・オセアグレイトは中団より前のポジション、ニシノデイジー・タガノディアマンテは後方、モズベッロが最後方でゴール板を通過した。
1コーナーから外回りの2コーナーに向かうところで、アトミックフォースが先頭、2番手にナイママ、3番手リオンリオン。4番手グループにはランフォザローゼス・エングレーバー・ザダルの3頭が並ぶ。7番手にオセアグレイト、8番手サトノルークス、外側9番手からルヴォルグ。10番手⑬エターナルヴィテス、11番手⑩サトノラディウス、12番手にタガノディアマンテ、13番手⑤シークレットラン、14,15番手のところにメイショウテンゲンと③マテリアルワールド。16番手ニシノデイジー、16番手ミューチャリー、最後方モズベッロという展開。
3コーナーを通過し、アトミックがレースを引っ張り、ナイママ2番手、リオン3番手キープ。ローゼス単独4番手、エングレーバーが5番手、6番手のオセアが外に出し、ザダルは内側を走る。ルヴォルグは中団、ディアマンテが外からポジションを徐々に押し上げていく。デイジー,テンゲン,ベッロはまだ後方。
4コーナーから最後の直線に差し掛かり、アトミックフォースがまだ先頭で粘るが、2番手からリオンリオン、外からルヴォルグが追い込んで来た。残り200mでリオンが先頭に躍り出て、2番手争いではザダル、サトノルークス、ルヴォルグが競り合い、大外からニシノデイジーも追い上げるが、リオンリオンが先頭ゴールイン!2着にはサトノルークス、ザダルが3番手で入線。
春のクラシックに出走した馬と夏の上がり馬が集結したセントライト記念は、1番人気のリオンリオンが快勝。2着にはサトノルークス、3着のザダルまで菊花賞の優先出走権を手にしました。5番人気のルヴォルグが4着、2番人気のニシノデイジーは5着まで。地方から参戦のミューチャリーは12着、4番人気のオセアグレイトは14着と大敗しました。
勝ったリオンリオンは、青葉賞以来の重賞2勝目。父はルーラーシップ、母がアゲヒバリですが、母の父がエアグルーヴ、母の母がトゥザヴィクトリーという良血を持っています。青葉賞の時は先行逃げ切り、ダービーでは大逃げを打ちましたが、このレースでは3番手で控えるという作戦に出ました。その結果、直線残り200mで抜け出し、2着に2馬身差の快勝を飾りました。鞍上の横山典弘騎手、先週の京成杯AHに続いてのファインプレーです。菊花賞でも控える競馬ができれば、面白いことになりそう。