2009年の日本一を決めるプロ野球頂上決戦・日本選手権シリーズが開幕!60回目となる今年は、セリーグから読売ジャイアンツ、パリーグは北海道日本ハムファイターズが出場。2年連続でリーグ1位同士の対決となりました。31日の第1戦と11月1日の第2戦は札幌ドームで行われ、記念すべき第1戦は日ハムが技巧派左腕の武田勝、巨人は今季15勝のゴンザレスが先発しました。
第1戦のスタメン
日本ハム 巨人
1(二)田中賢介 (遊)坂本勇人
2(左)森本稀哲 (中)松本哲也
3(右)稲葉篤紀 (三)小笠原道大
4(一)高橋信二 (指)ラミレス
5(指)スレッジ (右)亀井義行
6(三)小谷野栄一 (左)谷佳知
7(中)糸井嘉男 (捕)阿部慎之助
8(捕)鶴岡慎也 (一)木村拓也
9(遊)金子誠 (二)古城茂幸
(投)武田勝 (投)ゴンザレス
パリーグ本拠地での試合ということで、DH制が導入されます。巨人はラミレスが4番・指名打者、谷佳知が6番レフトでスタメン入り。下位には8番の木村が一塁手、古城は二塁手で起用。ちなみに、小笠原・木村拓・古城の3選手は、かつて日本ハムに所属していました。対する日ハムは、ベストオーダーで試合に臨みます。
1回、巨人は先頭の坂本が日ハム先発・勝(まさる)のチェンジアップに対応できず空振り三振、松本・小笠原はともに内野ゴロに打ち取られ、3者凡退に終わります。日ハムもその裏、巨人先発・ゴンザレスの前に3者凡退。初回は両チームとも3人で終了、静かな立ち上がりとなりました。
2回表、巨人はラミレスと亀井が倒れて2死となった後、谷が武田勝の3球目の直球を捕らえると、打球はレフトへぐんぐん伸び、スタンド最前列に飛び込んだ!谷のソロ本塁打で巨人が1点を先制!1点の援護を貰ったゴンザレスは、その裏の先頭打者・高橋信二を2塁ゴロに打ち取るが、続くスレッジに直球を狙われ、右中間スタンド中段への一発を浴びてしまいます。スレッジのホームランで同点に追いついた日ハムは、2死後に糸井と鶴岡の連打で2死1,2塁と勝ち越しのチャンス。しかし、金子がスライダーに手が出ず見逃し三振に倒れて逆転ならず。
3回、日ハムは田中と森本が倒れて2死となるが、稲葉と高橋の連続ヒットで再びチャンスを迎えます。ここで先ほど本塁打を放ったスレッジに打順が回りますが、結果は1塁ゴロで3アウト。ゴンザレスリベンジなる。巨人は4回に小笠原がヒットを放つも、後続が倒れて無得点。ゴンザレスはその裏の日ハム打線を3者凡退に抑えました。
5回、武田勝の前に打線が沈黙気味の巨人は、先頭の谷がセンター前ヒットで出塁。続く阿部はライト前ヒットで無死1,2塁。連打でチャンスを作ると、木村拓也が送りバント。武田勝が3塁に送球しようとしたが、ボールをこぼしてしまう。高橋が拾って木村を1塁でアウトにしたが、このミスは痛い。古城三振で2死後、坂本がチェンジアップを掬い上げ、レフトポール際に舞い上がった当たりはフェンスに直撃し、2人が生還。坂本のタイムリー2塁打で巨人が勝ち越しに成功、3-1とリードを2点に広げました。2点を追うハムはその裏、1死から田中・森本の1,2番コンビが連打で反撃のチャンスを作るも、稲葉が三振、高橋は遊撃ゴロ…。中軸が相次いで倒れて2者残塁に終わった。
何とか追いつきたい日ハムは6回、先頭のスレッジがライト前ヒット、続く小谷野もヒットで続いて無死1,2塁。糸井がバントを見せるが、巨人1塁手・木村が3塁に送球してスレッジを封殺。犠打失敗で1死1,2塁、鶴岡の場面で坪井智哉を代打を送る。これを見た巨人は、先発のゴンザレスを諦めて左の中継ぎエース・山口鉄也を2番手で投入。山口が出てくるとわかったハム側は、坪井を下げて右打者・二岡智宏を送ってきます。二岡はフルカウントからの7球目をレフト前に弾き返す!2塁から小谷野が生還して日ハムが1点を返した。昨年まで巨人に在籍していた二岡、古巣からタイムリーを放った!なおも1死1,2塁とチャンスが続いたんですが、金子は3球三振、田中はセンターフライで2者残塁。6回の反撃は1点に留まった…。
1点差とされた巨人は7回、先頭の谷がライト前ヒット。谷はこれで3打席連続ヒットの猛打賞。続く阿部はセンター前ヒット。5回同様谷&阿部の連打で無死1,3塁と追加点のチャンス。木村がスクイズを見せるも空振り、3塁走者・谷はストップ、阿部は2塁盗塁を決める。途中からマスクを被っている大野奨太は投げられなかった…。木村三振で1死となった後、古城の代打・李スンヨプが日ハム4番手・江尻慎太郎の3球目のストレートをセンター前に弾き返すタイムリーで1点を追加しました。
巨人は続投の山口が7回を無失点、8回は3番手・越智大祐が日ハムの反撃を許さない好リリーフを見せ、2点差のまま9回へ。9回、守護神・クルーンが満を持して登場。しかし、先頭の田中にバントヒットを決められ、走者を出してしまう。森本と稲葉を打ち取って2死としたが、この間に田中は3塁まで進む。2死3塁、勝利まであと一人のところで、高橋がクルーンの初球を狙い撃ち。センターフェンス直撃のタイムリー2塁打で1点差に詰め寄った。なおも2死2塁、本塁打が出ればサヨナラの場面でスレッジが登場。スレッジは四球を選び2死1,2塁とチャンスが拡大、小谷野がここ一番で見せるか?それともクルーン踏ん張れるか?結果は小谷野見逃し三振でゲームセット。4-3で巨人勝利。日本ハム最後まで反撃するもあと一歩及ばず、巨人が1点差を守りきって初戦を制しました。
2009年日本シリーズ 2009/10/31(土)
日本ハム-巨 人 第1戦 (巨人1勝、札幌ドーム、18:15、40650人)
G 010 020 100 4
F 010 001 001 3
【投手】
(巨)ゴンザレス、山口、越智、クルーン-阿部
(日)武田勝、建山、林、江尻、宮西-鶴岡、大野、中嶋
【責任投手】
(勝)ゴンザレス1試合1勝
(S)クルーン1試合1S
(敗)武田勝1試合1敗
【本塁打】
(巨)谷1号ソロ(2回、武田勝)
(日)スレッジ1号ソロ(2回、ゴンザレス)
日本シリーズ第1戦は、4-3で巨人が競り勝ち、アウェーで大事な初戦を白星で飾りました。2回に谷の先制ソロアーチ、同点で迎えた5回に坂本の勝ち越し2塁打、7回には日ハムの中継ぎ陣を攻め立て、代打のイ・スンヨプのタイムリーヒットで追加点を挙げました。先発のゴンザレスは6回途中まで9安打許しながらも2失点、無四球のピッチングで勝利投手に。2回に先制アーチを放った谷は、この試合4打数3安打1打点の大活躍で勝利に大きく貢献。阿部は4打数2安打のマルチヒット、決勝点を放った坂本は4打数1安打2打点という結果でした。
一方敗れた日ハムは、複数安打のイニングが5度ありましたが、あと一本が出ませんでした。9回に1点差まで追い上げ、2死1,2塁と同点&サヨナラのチャンスの場面で小谷野が見逃し三振…。ヒットの数では12安打と巨人(8安打)を上回っていたけど、12残塁の拙攻。先発の武田勝は4回までは巨人打線を1点に抑えていたが、5回に自らのバント処理ミスが失点に繋がってしまった。6回まで投げたものの、3失点で敗戦投手となりました。2回にゴンザレスからホームランを放ったスレッジはこの日2安打。CSの好調をキープしています。高橋と田中もマルチ安打を記録したのに対し、金子誠は3打席連続三振。まだシリーズは始まったばかり、挽回できるチャンスは充分にあります。
第2戦の先発予想は、巨人がオビスポか内海、日本ハムはダルビッシュ有が登板予定?ダルビッシュは左臀部痛でCSを回避、日本シリーズの登板も無いだろうと思っていたんですが、調整は順調で本番に間に合いました。ただ、ぶっつけ本番で臨まなければならないから、不安は多少あるはずです。もしもダルビッシュが登板しない場合は、八木投手が先発に上がる事になるでしょう。巨人が連勝すれば日本一に大きく前進、日ハムはホームでの連敗は避けたい。シリーズの行方を左右する第2戦、ダルビッシュは本当に投げるのだろうか?