競輪界の実力日本一決定戦「KEIRINグランプリ2022」が30日、平塚競輪場で行われました。個人的にはこのレースがあると、一年が終わるんだなって思ってます。競輪グランプリは1着賞金が1億円オーバーで、優勝した選手はその年の賞金王となっています。今年の優勝賞金は史上最高額の1億2380万円。大金を獲得したのは誰だ!
出走メンバー
①古性優作(大阪)
②郡司浩平(神奈川)
③新山響平(青森)
④守澤太志(秋田)
⑤松浦悠士(広島)
⑥平原康多(埼玉)
⑦佐藤慎太郎(福島)
⑧新田祐大(福島)
⑨脇本雄太(福井)
最初の周回で、新山ー佐藤ー守澤ー新田の4人が「東北ライン」を形成し、5番手郡司、6番手平原、7番手松浦と単騎が続き、脇本と古性の「近畿ライン」が後方待機。3周目で松浦が動き、新山と佐藤の間に割って入り、「東北ライン」を分断させた。
4周目以降は新山ー松浦ー佐藤―守澤―新田ー郡司ー平原ー脇本ー古性の順で進む。
残り2周で誘導員が離れたところで9選手がスピードアップ。佐藤が松浦を叩いて2番手を奪い返すが、残り1周半の打鐘が鳴って新山が引き離すと、後方に控えていた脇本&古性の近畿勢が勝負に出る!1,2コーナーで一気に捲って、バックストレートで脇本が佐藤を抜き去って先頭に浮上すると、古性も2番手に上がる。地元の郡司も3番手に上がり、平原も4番手。4コーナーから最後の直線で、郡司が外に持ち出し、平原がインに潜り込み、古性がゴール前で脇本を差そうとしたが、脇本が押し切ってゴールイン!その後に古性2番手、郡司3番手でゴール。
【競輪グランプリ 全着順】
1着⑨脇本雄太
2着①古性優作
3着②郡司浩平
4着⑥平原康多
5着⑤松浦悠士
6着⑧新田祐大
7着⑦佐藤慎太郎
8着③新山響平
失格④守澤太志
【払戻金】
枠複 1⃣-6⃣ 810円
枠単 6⃣-1⃣ 1,260円
2車複 ①-⑨ 830円
2車単 ⑨-① 1,260円
3連複 ①-②-⑨ 1,510円
3連単 ⑨-①-② 4,760円
ワイド ①-⑨ 440円 ②-⑨ 330円 ①-② 600円
競輪界の1年を締めくくる一戦は、脇本雄太選手が「まくり」を鮮やかに決め、後続勢を寄せ付けず1着。通算4度目の出場でグランプリ初制覇を果たしました。前回覇者の古性選手が2着に入り、近畿勢のワンツー決着。地元の郡司選手は最後の直線で外に出すも3着まで。13度目のGP出場となった平原選手は4着に終わり、悲願の初優勝は来年以降にお預けです。なお、守澤選手が最終周回1コーナー付近で松浦選手を過度に押圧したとして失格となりました。
優勝した脇本選手は、GP前の獲得賞金額が1億8199万1300円でしたが、GPの1着賞金1億2380万円を獲得して、年間獲得賞金額がなんと3億584万2300円!公営競技史上初の3億円レーサー誕生となりました。今年は日本選手権競輪で2度目の優勝、オールスター競輪では全レース1着の完全優勝。5月23日から9月16日までの間にS級連勝新記録「21連勝」を樹立。まさに脇本無双の一年でした。
また、競輪GP前日に行われた女子競輪選手の頂点を決める「ガールズグランプリ」で、脇本選手と同じ福井出身の柳原真緒選手が優勝。男女ともに福井支部の選手がGP覇者となりました。
競輪界の従来の年間獲得賞金額は、2018年の三谷竜生選手の2億5531万3,00円が歴代最多でしたが、脇本選手が5千万円以上も上回ってみせました。ボートレースでも2020年の賞金王・峰竜太選手の2億5302万7000円が最高です。競艇界から3億円レーサーが誕生するのはまだまだ先どころがか、難しいと思います。
脇本選手はすでに日本選手権、オールスター、寛仁親王牌、KEIRINグランプリで優勝済み。あとは全日本選抜競輪、高松宮記念杯、競輪祭を勝てば「グランドスラム」達成となります。競輪界は今後も脇本選手の時代が続きそうな気がします。