今月5日に開幕した2022年の中央競馬。9日は中京競馬場で第56回日刊スポーツ賞シンザン記念(GⅢ・芝1600m 15頭立て)が行われました。このレースは9冠女王・アーモンドアイ、7冠馬・ジェンティルドンナ、タニノギムレット、ミッキーアイルなどのGⅠ馬を輩出し、昨年の勝ち馬・ピクシーナイトはスプリンターズステークスを制覇しています。今年はキタサンブラック産駒の②ラスール、③ソリタリオと⑧ウナギノボリの「こうやまき賞」組、東スポ杯5着⑨レッドベルアーム、京都2歳ステークス2着①ビーアストニッシド、⑩マテンロウオリオン、⑥カワキタレブリーなどが参戦しました。
スタートでウナギノボリが出遅れ、④ジャカランダとラスールも後方から。⑦シーズザデイが先手を奪い、⑫ジャスティンヴェルが2番手、3番手⑭モズゴールドバレル、4番手にマテンロウオリオン。5,6番手のところに⑮セルバーグとビーアストニッシドが並び、その後ろの7番手にソリタリオ、内側8番手のラスールは折り合いが悪そう。外側9番手に⑬ショウナンアメリア、10番手レッドベルアーム、11番手カワキタレブリー、12番手⑤アールチャレンジ、13番手⑪デルマグレムリン。後方はウナギノボリ14番手、ジャカランダが最後方。
3コーナーを回り、先頭争いはシーズザとヴェルが並び、バレル3番手、マテンロウ4番手、ソリタリオとラスールとビーアスは中団に控え、ベルアームは中団より後ろ。後方のジャカは大外に持ち出し、ウナギが最後方に下がる。
4コーナーを過ぎて最後の直線コースに差し掛かり、シーズザデイが再び前に出るが、マテンロウオリオンが内ラチ沿いを突いて先頭に立った。真ん中からモズゴールドバレル、外からソリタリオも追ってくる。ラスールは前が詰まって苦しい走り。残り200mでマテンロウが抜け出し、2番手のソリタリオが差を詰める。3番手争いはビーアストニッシド、レッドベルアーム、さらにデルマグレムリンが襲い掛かる。ゴール前でマテンロウオリオンにソリタリオが迫ったが、マテンロウオリオンがわずかに残って1着ゴール!ソリタリオあと一歩及ばなかった。
【シンザン記念 全着順】
1着 ⑩マテンロウオリオン 1分34秒1
2着 ③ソリタリオ クビ差
3着 ⑨レッドベルアーム 1馬身3/4
4着 ①ビーアストニッシド ハナ差
5着 ⑪デルマグレムリン クビ差
6着 ⑭モズゴールドバレル
7着 ②ラスール
8着 ⑥カワキタレブリー
9着 ⑧ウナギノボリ
10着 ⑤アールチャレンジ
11着 ⑮セルバーグ
12着 ⑬ショウナンアメリア
13着 ⑫ジャスティンヴェル
14着 ⑦シーズザデイ
15着 ④ジャカランダ
【払戻金】
単勝 ⑩ 1,020円
複勝 ⑩ 280円 ③ 170円 ⑨ 200円
枠連 2⃣-6⃣ 610円
馬連 ③-⑩ 2,020円
馬単 ⑩-③ 4,840円
3連複 ③-⑨-⑩ 3,680円
3連単 ⑩-③-⑨ 25,490円
ワイド ③-⑩ 740円 ⑨-⑩ 930円 ③-⑨ 560円
2022年最初の3歳重賞は、単勝4番人気のマテンロウオリオンが1着。2番人気のソリタリオはクビ差の2着。3着争いは接戦の末、レッドベルアームが3着、ビーアストニッシドが4着、デルマグレムリンが5着。1番人気のラスールは7着。スタートで後手を踏み、向正面は折り合いを欠き、直線では馬群から抜け出せずに終わりました。
マテンロウオリオンは前走の万両賞に続いての連勝で、重賞初制覇。鞍上の横山典弘騎手は、2020年のステイヤーズステークス以来の重賞制覇を果たしました。昨年は次男の武史騎手が目立つ一方、父親は重賞で未勝利。年明け早々に重賞勝ちを収め、健在ぶりをアピールしました。この馬は父がダイワメジャー、母がパルテノンで、レディパステル(2001年オークス馬)を祖母に持っています。
マテンロウは昨年12月12日の新馬戦で2着のあと、中12日で万両賞(25日@中山)に参戦し、最後方から大外一気の差し切り勝ち。未勝利馬が特別戦で勝つという稀な事をやってみせました。3戦目となった今回、道中4番手追走から、直線で内を掬って抜け出し、後続を抑えて1着。前走の戦い方とは真逆の展開でした。通算成績は3戦2勝で、2勝はノリ騎手で挙げております。デビューから28日間で3戦走り、キツいローテでも連勝するのは凄いですが、使い詰めて脚に違和感がないか不安になります。この馬はクラシック戦線というよりも、どちらかといえなばマイル&スプリント路線に向かいそうな気がする。