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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock 2-2 The Hounds of Baskerville その15

2014-08-12 10:57:13 | Sherlock S2E2
「バスカヴィルの犬」


ラストです。


翌朝。
CROSS KEYS INNの屋外のテーブルでジョンはビリーの運んだ朝食を食べています。
ジョンも珍しく紫のシャツを着ていますがそういえばシャーロックの紫のシャツはいろいろ話題になりましたよね。
The Purple shirt of Sex とか・・・
シャーロックがジョンにコーヒーを持ってきます。
「犬を安楽死させてなかった。」とシャーロックに、
「彼らもそれができなかったんだと思うよ。」とジョンが言います。
「わかるよ。」
「いや、君にはわからないよ。」
「わからない。感情か?」
「そう、感情だ。」

ジョンの隣りに座るシャーロック。
「なあ、ラボで僕に何が起こったんだ?」
ジョンに聞かれたシャーロックはごまかしたいのか「ソースいる?」とか言っちゃってます。
「つまりさ、僕は窪地に行った事ないのに何で僕が聞いた通りのハウンドが見えたんだ?
恐怖と刺激って君、言ったよね。」ジョン鋭い!
シャーロックはごそごそとソースを選びながら
「おそらく、ラボに行った時にどこかで摂取したんだ。
古くて漏れてるパイプを見たって言っただろう。そのパイプがガスを運んでいたんだ。
ケチャップ?それともブラウン・・・?」

「待てよ、君はその薬が砂糖に入っていると思ってたじゃないか。」
鋭いジョンの突込みに思わず視線を外すシャーロック。
「砂糖の中だって確信してたよな。」
「もう出発した方がいいよ。君が良ければ30分の列車がある。」と時計を見ながらごまかそうとするので、
「Oh God. 君か。君があのラボに僕を閉じ込めたんだな。」シャーロックのごまかしは逆効果でした(笑)
「実験の必要があったんだ。」
「実験?」
ジョンが大声を出すので「しーっ」とするシャーロックがかなり好きです。

「僕は死ぬほど怖かったんだぞ!」
「砂糖に薬が入っていると思ったから君のコーヒーに入れたんだ。それで、バリモア少佐に頼んですべての手配をした。
完全に科学実験の状況があったんだ。文字通りにね。」

捨てられた子犬な表情だけどやってる事はかなり鬼畜(笑)
ジョンのいるラボにマイクで犬の唸り声を流しつつモニターで観察しながら電話で会話するシャーロック。

「だって、天才にどんな影響があるのかはわかったから凡人に試す必要があったんだ。わかるだろう?」
と、命知らずな事を言ってるシャーロック。
英語だと「優れた知性」と「平均的な人間」というような意味なんですが
日本語字幕の「天才」と「凡人」てすごくうまい表現だなーと。

その言葉を聞いて固まってるジョンの醸し出す空気が怖いです。
でも気を取り直して「でも砂糖じゃなかったんだよな。」と作戦変更。
「君がガスに晒されてるなんて知らなかったんだ。」
「でも君は間違えたんだ。」
「違う。」
「間違っただろう。砂糖の中にはなかったんだから。間違えたんだ。」
「少しだ。もう2度と間違えない。」

「副作用は?」とジョンに、
「ないよ。一旦排出されれば大丈夫。みんなもね。」
「じゃ、僕はもう排出されてるな。」
そこでシャーロックはゲイリーと目が合い、ゲイリーがうなづきます。
シャーロックはコーヒーをテーブルに置き立ち上がるので「どこに行くんだ?」とジョン。
「すぐ戻る。ちょっと用事があるんだ。」
そして場面はモリアーティに変わります。

拘束されているモリアーティの様子を観察するマイクロフト。
「わかった。彼を行かせろ。」
マイクロフトの言葉と同時に男性がモリアーティの部屋のドアを開けます。
部屋を出ていくモリアーティを見送ったあと、部屋の中を確認すると、
そこには部屋中に「SHERLOCK」の文字がありました。

to be continued later.....

実はラストのこの場面が一番怖かったです。この後は涙のライヘンバッハですね。やだやだ。
何回観ても、とっくにS3放送していても、やっぱりやだやだと思っちゃいます。

バスカヴィルの最後のシャーロックとジョンの会話の場面が、
事件解決の後にちょっとした種明かしや冗談なんかを言いあう刑事ドラマみたいで、
これはこれでとても好きなんです。もっとこんな感じで一話完結でやってほしいですね。

それにしてもシャーロックはゲイリーに何を話に行ったんでしょうか。
気になるのでもしご存知の方がいたらぜひ教えてくださいませ。

Sherlock 2-2 The Hounds of Baskerville その14

2014-08-11 08:31:47 | Sherlock S2E2
「バスカヴィルの犬」


台風の影響なのか東京はまだ風は強いけど良い天気になりました。
みなさまご無事でしょうか。
北の方はまだ強風域のようですがどうぞ気をつけてくださいね。


続きです。

窪地のヘンリーは「お父さん、ごめんなさい」と銃を口にくわえます。
そこにシャーロックたちが追いつき「No!Henry,No!」とシャーロックが叫びます。
「帰れ!僕に近寄るな!」とヘンリーに「落ち着け、ヘンリー。落ち着くんだ。」とジョン。
「何をしようとしたのか自分でもわかってるんだ。」興奮するヘンリーに、
「銃を置くんだ、ヘンリー。大丈夫だから」と根気よく宥めるジョン。

「嫌だ。僕は自分が何だかわかってる。」
そんなヘンリーにシャーロックが種明かしを始めます。
「そうだろう、ヘンリー。よくわかるよ。ずっとそう説明されてきたんだろう?入念に時間をかけて。」
「何だって?」
「誰かが君を黙らせておく必要があった。君を再び子供の頃の悪夢にしがみつかせる必要があったんだ。
君の記憶が戻り始めていたから。思い出すんだ、ヘンリー。子ども頃ここで何があったか、思いだせ。」
「僕はハウンドがお父さんを殺したと思った・・・そう思っていた。
oh Jesus!これ以上はわからない、思い出せないんだ!」
ヘンリーは叫びだし再び銃を咥えます。
「やめろ!ヘンリー。 Henry, for God’s sake!(頼むよ!)」とジョン。
「ヘンリー、思いだすんだ。”リバティ””イン!のふたつの言葉。
20年前、ここで脅えていた男の子が見たふたつの言葉だ。
君はあの夜に何があったか思い出し始めていたんだ。」
シャーロックは必死にヘンリーに話し続けます。
「それは動物じゃなかっただろう?ヘンリー。モンスターでもない。」
驚いたように顔を上げるヘンリー。
「男だ。」
シャーロックの言葉にヘンリーはその夜お父さんが男に襲われている様子をとうとう思い出します。
霧がたちこめる窪地。
脅えながら隠れているヘンリーの前でマスクをかぶった男がお父さんを殺します。
その男が着ているTシャツには「HOUND」の絵と文字が描かれていました。
冒頭で子どものヘンリーが犬を見た途端叫んだのはこれが原因だったんですね。

「子どもだった君はそれにうまく対処する事ができなかったから違う何かで自分を納得させた。
だが君が思い出し始めたからそれを止めなければならなかった。
誰も君の言葉を信じないように君の心をおかしくさせたんだ。」
そこにレストレードが現れます。「シャーロック!」
そしてジョンは「もう大丈夫だ、it’s okay, mate.」とヘンリーから銃を取り上げます。
「でも僕たちは昨日の夜、ハウンドを見たんだよ。」
「そうだ、ヘンリー、だがそれは犬だった。足跡を残して目撃者を怖がらせたが普通の犬以外の何物でもない。
僕たちふたりのクスリで朦朧とした意識がそれを見せたんだ。恐怖と刺激。それが方法だ。」

「モンスターなんていなかったんだ。」とシャーロック。
何だかこの時のシャーロックはものすごく慈悲深い表情と口調でヘンリーを説得しているような感じです。
しかしその時どこからか唸り声が聞こえてきます。
落ち着きを取り戻したヘンリーは再び取り乱し「No、No!」を繰り返しながら座り込みます。
そして恐ろしい姿をそたハウンドが窪地の上からシャーロックたちを見降ろしています。
「Shit!」思わず漏らすレストレードに「あれが見えるのか?グレッグ」とジョン。
「彼はクスリを投与されてないだろう?シャーロック。なのになぜだ?」
そしてハウンドに向かって「あれは何なんだ!」と叫ぶジョン。
「確かにまだここにいるが・・・あれはただの犬だ。」シャーロックはヘンリーの方を見て、
「ヘンリー、あれは普通に犬だ。それ以外の何ものでもないんだ!」と叫びます。

脅えるヘンリーと「嘘だろう?」を繰り返すレストレード。ハウンドが徐々に近づいてくる中、
マスクをつけたひとりの男が背後から近づいてくるのにシャーロックが気が付きます。
シャーロックは足早に近づいてマスクに手をかけますが、そこにいたのはモリアーティでした。

「違う、お前じゃない。お前がここにいるはずがない!」
この場面は興味深いですよね。恐怖が見せる姿、それがモリーティって事はシャーロックは潜在的に
モリアーティに恐怖のようなものも抱いていたのでしょうか。

シャーロックは抗いながらマスクを外すとそこにいたのはフランクランド博士でした。

手で口を覆っている博士を見てシャーロックは「霧だ」と気がつきます。
「霧の中に薬が含まれていたんだ。エアロゾルの散布。ハウンド計画の記録に残っていた、それは霧なんだ。
化学危険区域だ!」
「For God’s sake, 殺せ!そいつを殺すんだ!」博士が犬に向かって叫びます。
飛びかかる犬に発砲するレストレード。でも当たらないんです(泣)3~4発撃ってるのにかすりもせず。
で、そのあとすぐにジョンが簡単に仕留めちゃうんですね。
さすがジョン、窓越しから犯人を一発で仕留めちゃうだけあります。
ジョンて左利きだよね。でも銃は右なの?

シャーロックはヘンリーのところに行き「見ろ、ヘンリー。」と犬の前に連れ出します。
「嫌だ。」と抵抗するヘンリーに「来るんだ。」とシャーロック。
ヘンリーの眼前に横たわったハウンドは普通の黒い犬でした。

それを見たヘンリーは「なんて奴だ!この野郎!」と博士に殴りかかります。
「20年だ!僕の20年の人生は何の意味もなさなかったんだ!なぜ僕を殺さなかったんだ!」
ジョンとレストレードが何とかヘンリーを博士から引き離します。
「君が死ねば人々は噂を信じるからだ。
君のお父さんについて君が語るすべての話に不信感を持たせるようにしなければならなかった。
そして、奴は足元にある方法を使った。化学地危険区域。
君がここに来るたびに地面の中にあるパッドが押され、薬が散布されるんだ。
殺人の武器と犯罪が一度に判明した。ありがとう、ヘンリー。なんて素晴らしい事件なんだ。」
と、結局ソシオパスなシャーロックが空気を読まずに笑いながら感謝をしちゃうので
「シャーロック!」とジョンの声。
シャーロックがジョンの方を振り向くとジョンは顔をひきつらせながら、
「Timing. 」とひとこと。タイミングがあるだろう?とジョンに、
「Not good?」とシャーロック。まずかった?なシャーロックが可愛くて可愛くて。

「いや、いいんだ。大丈夫。だって・・・」とヘンリーは博士に向かって、
「だってお父さんが正しかったって証明されたんだ。お父さんは何かを見つけたから殺されたんだ。
お父さんは正しかったからだ。実験の最中だったあんたを見つけたんだ。」
その時、もう一頭の犬が現れたので再びジョンが仕留めるとどさくさに紛れてフランクランド博士が逃げ出します。
「フランクランド!」シャーロックたちも後を追います。
森を抜け柵を乗り越えた博士は地雷のスイッチを踏んでしまいます。そこは地雷敷設区域でした。
地雷って圧力が加わった瞬間爆発するタイプと加わったあと圧力が減ると爆発するタイプがあるようですよ。

意を決したようにフランクランドは足を離し、シャーロックたちの目の前で地雷が爆発をします。



続きます。次で終わります。

Sherlock 2-2 The Hounds of Baskerville その13

2014-08-08 23:49:17 | Sherlock S2E2
「バスカヴィルの犬」


続きです。


何かに追われるように暗闇を走るヘンリー。手にはピストルがあります。
そしてそのピストルを撃つと現実にも撃っていてモーティマー先生が悲鳴をあげます。
気がついたヘンリーは自分の手にあるピストルを見て、
「Oh my God、ごめんなさい、本当にごめんなさい。」と言って走り去っていきます。

バスカヴィル。
シャーロックとジョンは博士とバリモアのオフィスにやってきます。
中に入るとシャーロックは「ジョン」と呼びかけジョンは「Yeah, I’m on it.」と扉の所で見張ります。
「I’m on it.」ってよく捜査もののドラマに出てきますが「了解」とか「やってるよ」とかそんな意味です。
「ハウンド計画。必ずどこかに保存されているはずだ。インディアナ州のリバティにあるCIAの施設の実験なんだ。」
博士がPCにログインし、「HOUND」で検索しますがアクセス拒否になってしまいます。
「私ではアクセス拒否されるわ。」と博士に
「じゃ、拒否を覆すパスワードが必要だな。」とジョンが言います。
「バリモア少佐のパスワードなら。」
博士が言うとシャーロックは「パスワード」と呟きながらバリモア少佐の部屋に入ります。

シャーロックが「パスワード、パスワード」と呟く場面、なぜか私はものすごくツボで、
自分でもパスワードを忘れて探している時つい「パスワード、パスワード」と呟いちゃいます。

バリモアの椅子に座り「パスワードを考えたときここに座ってたはずだ。」と、推理を始めます。
「彼を描写してくれ。」
「彼に会ったでしょ。」
「いいから、話して。」
「あー、彼はひどく規律に厳しくて、時代に逆行している、スエズに派遣されたタイプの男よ。」
(スエズは、昔英国がスエズ運河でゴタゴタしてた頃の話でしょうかね?)
「いいね、素晴らしい。時代遅れの伝統主義、子どもの名前をパスワードに使用するタイプではない。」
壁に貼ってある子供が描いた絵を指しながらいいます。
「彼は仕事を愛している。誇りに思っている。仕事に関連した事だ。目の高さには何がある?」

右手で示しながら「書籍」左手で「Jane's Defence Weekly」(これは軍事と軍需産業の週刊誌です)
そして本のタイトルを追っていきます。
「ハンニバル」「ウェリントン(ウェリントン侯爵)」「ロンメル(ドイツの名将ロンメル元帥)」
「チャーチルの”History of the English-Speaking Peoples”全4巻」
(History of the English-Speaking Peoplesは「英語圏の人々の歴史」という著作です)
「チャーチルを好んでいる。”The Downing Street Years”(サッチャーさんの回顧録)
1、2、3、4、5種類のサッチャーの伝記。」
そして左側を見ると
「おそらく1980年代の父と息子の写真。バリモア・シニア。殊勲従軍勲章の勲章。」
「その日付だとフォークランド退役軍人か?」
「そうだ。だからチャーチルよりはサッチャーに賭けてみよう。」
(フォークランド紛争はアルゼンチンとの領有地をめぐる紛争で、「英国病」も原因のひとつだと言われ、
英国病を救ったのがサッチャーさんなのでこんな結論?間違っていたらごめんなさい)
「それがパスワード?」と博士に「いや、バリモア少佐のような男はファーストネームを使う。」
シャーロックは部屋から出てPCに向かいます。

またしても趣味の時間がやってまいりました。
この場面のシャーロックの瞳にほとんどの方がやられちゃったのではないでしょうか。
すごい演出と効果ですよねー。
シャーロックの瞳はそこらへんの宝石より美しいと思いますよ。
(シャーロックというよりはベネディクトさんですが。。。)
あまりにキレイなので大量の画像を貼ってみたのですが、
さすがにちょっと怖かったのでかなり削ったんです。これでも(笑)

「Margaret 」と打ちかけて「Maggie」と打ち直し実行すると検索が始まりました。
ジョンもPCの前にきます。
HOUND計画の情報が画面に映し出されます。
(画面に出てくる言葉で()内に訳してみましたが?な感じですみません。。。)
「extreme suggestibility(極度の暗示性)」「fear and stimulus(恐怖と刺激)」
「conditioned terror(テロの準備)」「aerosol dispersal(エアロゾール散布」
その後、人物の写真と名前が表示されそれぞれの頭文字を並べます。
Leonard Hansen
Jack O’Mara
Mary Uslowski
Rick Nader 
Elaine Dyson

それを見た博士が「ハウンド」と声に出します。
更に画面には恐ろしい場面が映し出されていました。

「Paranoia(パラノイア)」「Severe frontal lobe damage(重度の前頭葉損傷)」
「Blood-brain(血液脳)」「Gross cranial trauma(頭蓋外傷)」
「Dangerous acceleration(危険増加)」「Multiple homicide(多発する殺人)」
いくつかのワードと悲惨な写真にジョンは「Jesus」と呟きます。
「ハウンド計画。信じられないほど暗示にかかりやすくさせる新薬だ。
恐怖と刺激によって敵を完全に混乱させる対人兵器として使用したかったが
1986年に中断し情報を隠ぺいした。」
シャーロックの説明に博士が「被験者を使ってテストをしたから。」と言うとシャーロックは続けて
「長期に及ぶテストは彼らの正気を失わせたんだ。ほとんどは制御不可能なほど攻撃的になっていった。」と言います。
「誰かが実験を続けていた?」とジョンに「おそらくこの20年改良を重ねてきた。」とシャーロック。
「誰が?」と博士。ジョンは「知っている名前はある?」と聞きますが「ないわ」と博士。
「5人の主要な科学者、20年前・・・」そう言いながらシャーロックは再びPCの写真を検証します。
「20年前だと多分僕たちの友達は写真の後ろのほうにいるんだ。1986年に実験できる年齢の誰か・・・」
そしてシャーロックはひとりの男性に目をとめると、
「多分アメリカにいたから携帯電話を”cell phone”と言うんだ。覚えているか?ジョン。」
「うん。」
フランクランドが「僕のcell番号」と言っている場面が出ます。
「電話番号をくれた時だ。」

「何てこと。ボブ・フランクランドだなんて。だけど彼はそんな仕事はしていないわ。
つまり、彼はウイルス学者でこれは化学兵器よ。」
「だが彼はここが始まりなんだ。この薬が兵器になると妄想し、確信し続けてきた。
電話番号をもらってよかったよ。」シャーロックはポケットからメモを取り出し、
「ちょっとした会合をセッティングしよう。」そう言ってPCから離れます。
ジョンがPCを眺めていると電話が鳴ります。
「ハロー」ジョンが電話に出ると女性の泣き声が聞こえてきます。
シャーロックも立ち止まりその様子を観察しています。
「誰ですか?」ジョンの問いかけに「ヘンリーを探して」電話はモーティマー先生でした。

ジョンはシャーロックの方を向き「ルイーズ・モーティマーだ。」と知らせると
「ルイーズ、何があった?」と聞きます。
「ヘンリーは過去を思い出そうとして・・・銃を持ってたの。彼は銃を持って・・・」
「何だって?」
「彼はどこかに行ってしまったの。彼を止めないと。何をするかわからないわ。」
「君はどこにいるの?」
「彼の家よ。私は大丈夫だから。」
「わかった。君はそこにいて。誰かそこに行かせるから。」
ジョンが電話を切ると「ヘンリーか?」とシャーロック。
「彼女を撃った。」
「消えた?」
「うん。」
「ヘンリーが行く場所はひとつしかない。全てが始まったところだ。」そしてレストレードに電話をします。
「レストレード。銃を持ってデュワーズ窪地に来てくれ。今すぐだ。」



続きます。

Sherlock 2-2 The Hounds of Baskerville その12

2014-08-04 19:36:44 | Sherlock S2E2
「バスカヴィルの犬」

続きです。

ふたりはステープルトン博士のところに来ました。
「あら、また来たのね。今度は何を悩んでいるの?」と博士に
「殺しですよ、博士。精密で冷酷な殺人です。」とシャーロックは部屋のライトを消すと
博士の目の前のうさぎが光ります。

「ブルーベルに何が起きたのかカースティに話してください。それとも僕から話しますか?」
「・・・わかったわ。それで望みは何?」
「あなたの顕微鏡を借りたい。」

シャーロックは顕微鏡でヘンリーのところから持ち出した砂糖を分析しています。

「あなたは大丈夫?ひどくやつれているように見えるわ。」
博士がジョンに話しかけます。
「いや、大丈夫。」
「あなたたちが興味を持っているものはクラゲが持っているGFP遺伝子(緑色蛍光タンパク質)よ。」
「え?」
「うさぎに入れたの。」
「ああ、そうなんだ。」
「オワンクラゲよ。本当にそれが知りたいならね。」
「なぜだ?」
「なぜ?私たちはここでそんな質問はしないし、されないのよ。」

「とにかく取り違えて娘の手元にラボのサンプルが渡ってしまったので、
かわいそうなブルーベルは消えなければならなかったの。」
「あなたの思いやりは計り知れないね。」
「わかってるわ。自分でも時々嫌になるの。」
ジョンはちらっとシャーロックを見てから話を続けます。
この時シャーロックも一瞬ジョンを見ていると思うのでアイコンタクトでもしているのかしら・・・考えすぎ?
「話してください。僕は医者だから信用できる。他にここで隠されている秘密はある?」
博士はため息をつくと、
「あなたたちが思いつくのならもうどこかで誰かが実行していると思うわよ。」
「クローンとかも?」
「もちろん。羊のドリーを覚えている?」
「人間のクローンは?」
「なぜそんな事を?」
「動物はどう?羊じゃなくてもっと大きな動物。」
「サイズは問題じゃないの。唯一の制限は倫理と法律なのよ。
両方とも融通を利かせることはできるけど、ここではやってないわ。」
その時シャーロックが「出ない!」と言いながらパラプレートを壁に投げつけます。
ジョンが「Jesus!」と叫んでいます。

「何も出ないんだ。つじつまがあわない。」
イライラするシャーロックに「何が出ると思ったの?」と博士が聞きます。
「もちろん薬物だ。幻覚やある種のせん妄を引き起こす薬物が出ないとダメなのに
砂糖の中からは何も検出されないんだ。」
その言葉にジョンが「砂糖?」と反応。
「そうだ、砂糖だ。単純な消去法だ。僕はハウンドを見た。想像した通りのハウンド、遺伝子工学による怪物。
だが僕はこの目で見たものしか信じないからそれを見た理由7つ考えられる。
最も可能性があるのが麻薬だ。ヘンリー・ナイトもそれを見たがジョン、君は見なかった。
グリンペンに着いてから僕たちは同じものを食べて同じものを飲んでいる。
君はコーヒーに砂糖を入れない。」
「わかった。それで・・・」
「僕はヘンリーのキッチンから砂糖をとってきた。だが砂糖には何の問題もなかった。」
「多分薬物じゃないんだよ。」
「いや、薬物のはずなんだ。」
そしてシャーロックは目を閉じ「どうやって僕たちの体内に?」と言うと、
テキストが浮かび「何かあるんだ・・・奥深くに埋もれている何かが・・・」

そしてジョンたちの方を見ると「出て行け」と言います。
「何?」と博士に「僕はマインドパレスに行く。」とシャーロック。
不思議そうな博士に「彼はしばらく僕たちとは話をしない。出て行ったほうがいいよ。」
「彼は何を?」
「マインドパレス、記憶するテクニックだよ。一種の心の地図。
あなたは地図を見てその場所を想像するでしょ、現実の場所である必要はない。
それからそこにその記憶を預けるから、理論的には忘れることはないんだ。そこに戻ればね。」
「想像上の場所は何でもいいの?家とか道でも?。」
「うん。」
「でも彼は”宮殿”て言ったわ。それは宮殿だと。」
そう言われてジョンはシャーロックを見はながら
「ああ、うん。シャーロックだし。」と部屋を出ます。


ここからはシャーロックのマインドパレスの場面です。
私の趣味の画像貼りの時間がやってまいりました(笑)
がっつり画像を貼っちゃってるのでうるさかったら飛ばしてください。

ヘンリーが言った「Liberty」からいろいろなものを連想していきます。
「自由・平等・博愛」はフランスですよね。

「Liberty Bell」(自由の鐘)からジョン・フィリップ・スーザ作曲の「自由の鐘行進曲」へ。

いろいろなフォントの「Liberty」が流れ、「インド」「インゴルシュタット」「インジウム(原子記号49)」
それから「ウルフハウンド」で「ハウンド・ドッグbyプレスリー」

そして最後に「Liberty」「Indiana」「H.O.U.N.D.」が並びます。
マインドパレスの場面は何と言っても指が!指が本当にきれいでそこばかり目がいってしまいます。

続きます。

Sherlock 2-2 The Hounds of Baskerville その11

2014-08-02 15:50:57 | Sherlock S2E2
「バスカヴィルの犬」

ラボにいるシャーロックは瞳がとてもキレイで好きなのですが、特にこの口がね、愛しいなーと(笑)
続きです。

再びバスカヴィルにやってきたふたりはセキュリティチェックを受けています。
「中に入ったらすぐに僕はバリモア少佐に会いにいかないといけない。」
「うん」
「だから君はハウンドの調査を始めてくれ。」
「OK」
「まずはステープルトンのラボに行くんだ。」
シャーロックはジョンに指示すると最後に「危険かもしれない。」と忠告します。

バリモアのオフィス。

「私が喜んで君に無制限にアクセスできるようにするとでも?」
「ごく簡単な要請です、少佐。」
「そんな奇妙な話は今まで聞いたこともない。」
「あなたは僕に24時間くれることになっている。そう交渉した。」
(「交渉」のところでちょっとシャーロックが言いづらそうなのはマイクロフト経由だからですかね~。
交渉じゃないですもんね。おねだり?(笑))
「2度目はないぞ。この命令に従わなければならないが気に入っているわけじゃないからな。」
部屋を出て行こうとするシャーロックに更にバリモアが言います。
「いずれにしろ、ここで何を探すつもりなのか知らないし。」
それに対しシャーロックが「ことによると真実が。」と言います。
「何の真実だ?ああ、わかったぞ。大きいコートから察するに、
あんたはここに多くの陰謀のひとつがあると言うんだな?」
バリモアがニヤニヤしながら皮肉を続けます。
「それで、探しだそうとしてるんだ。モンスターや殺人光線、宇宙人を。」
シャーロックは呆れながらも平然と「存在するのか?」と聞くと、
バリモアが目をギョロつかせるので「思っただけだ。」とシャーロック。
するとバリモアは少し前に乗り出しながら
「一組いるんだよ。60年代に事故で不時着したんだ。我々はアボットとコステロと呼んでいる。」
(アボットとコステロはアメリカの有名な凸凹コンビです)
ちょっとムッとしつつ部屋を出ていくシャーロックに「グッドラック」とバリモア。


ヘンリーのお家。
ヘンリーはぼーっと写真を抱えながらもウトウトしますがすぐに幻覚が見えてしまい、
悲鳴をあげるヘンリーの心は壊れかけているように見えます。

その頃ジョンは研究室に来ました。
職員が室内の電気を消しながら引き揚げていき、ジョンはひとり残されます。
あたりを見回しながら奥に進み次の部屋に入って行くジョン。
そのドアには張り紙がありました。
KEEP OUT UNLESS YOU WANT A COLD!
(風邪をひきたくなかったら立ち入り禁止)
そして更に奥の部屋に入ります。

計器類を見たり抽斗を開けたり、ミッションをこなしていくジョンの横のダクトからは
ガスのようなものが噴き出ていました。
何もなさそうなのでジョンは部屋から出て研究室のエリアに戻るといつ置かれたのか、
大きなライトから突然まぶしい光を発します。

更にブザー音が大きく鳴り響き、ジョンは不快そうに顔を歪めながら、
部屋を出て行こうとIDカードをセキュリティシステムに通しますが、
ACCESS DENIED(アクセス拒否)になってしまいドアが開きません。
何度もトライしているうちに突如音が鳴りやみ、部屋のライトも全て消えてしまいます。
ジョンは懐中電灯を取り出しあたりの様子を探りますが少し視界がおかしくなっています。
目をコシコしさせながら大きなシートで覆われたケージをひとつひとつ見ていきます。
ちょっとホラー映画な雰囲気です。
そして一部分が折れ曲がりまるで中から何かが逃げ出したようなケージを見つけ、
かなり不安な表情をしているところにどこからか唸り声が聞こえてきます。

ジョンは再びドアを開けようとIDカードを通しますがエラーになるので、
シャーロックに電話をかけます。
「こんなのばかげてる、電話に出ろよ。」
ジョンは呟きながら電話をかけ続けますがシャーロックは出ません。
「Oh, dammit!」ジョンは電話を切ると別の扉から出ようとしますが、
ただならぬ気配を感じたので声を出さないよう自分の手で口を覆うとケージの中に逃げ込みます。

そこにシャーロックから電話がかかってきます。
「ここにいる。あれがここにいるんだ。」ジョンは電話にいると小声で訴えます。
「今どこにいる?」とシャーロック。
「ここから出してくれ、シャーロック。大きな研究室だ。僕たちが最初に見た研究室。」
その時、再び唸り声がするのでジョンは声を出しそうになるのを必死でこらえます。
「ジョン。ジョン?」シャーロックが呼びかけると
「すぐに出してくれ、頼む。」とジョン。
「わかった。君を見つけるから話し続けてくれ。」
「だめだ。聞かれてしまう。」
「離し続けろ。何が見える?」
そう言われジョンは外の様子を伺います。
「ジョン?」
「聞いてるよ。」
「何か見えるか?」
「見えない。見えないけど何か聞こえる。」
ここで唸り声が聞こえたので「ほら、聞こえるだろ」とジョンに、
「落ち着け、落ち着くんだ、ジョン。何か見えるか?」
「いや・・・」突然ジョンは一点を見つめると怯えたようにケージに背中をつけます。
「見えた。ここにいる。」
シート越しに何ものかの影がよぎると部屋が明るくなりシャーロックがケージの扉を開けます。
「大丈夫か?ジョン。」

ジョンはすぐにケージから出ると
「ハウンドだった、シャーロック。あいつがここにいたんだ。本当だ、シャーロック。
ここにいたんだ。君もみただろう?」
興奮しているジョンに「わかった。もう大丈夫だから」とシャーロックが落ち着くよう促しますが、
「いや、大丈夫じゃないよ。全然OKなんかじゃない!僕は見たんだ、僕が間違ってた!」
と更に興奮して声を張り上げるジョン。

「結論に飛ぶなよ。」とシャーロックの口角がちょっと上がり気味です(笑)実験成功だから?
「は?」
「何が見えた?」
「言っただろう?ハウンドを見た。」
「巨大で、目が赤かった?」
「うん。」
「光ってた?」
「そうだ。」
ここまで言ってシャーロックは「違う。」と首を振ります。
「何?」とジョン。
「光るのは僕の創作だ。君がそれを見たのは僕はそう話したからだ。
君は薬物を投与されたんだ。僕たちはみんなクスリを盛られたんだよ。」
「クスリ?」
「歩けるか?」
「歩ける。」
「じゃ、行くぞ。ゴースト退治の時間だ。」


続きます。
次はマインドパレスですね~