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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

エノーラ・ホームズの事件簿

2020-11-08 11:49:02 | ドラマ+Netflix

Enola Holmes

Directed by Harry Bradbeer
Produced by Mary Parent Alex Garcia Millie Bobby Brown Paige Brown
Written by Jack Thorne
Based on The Enola Holmes Mysteries: The Case of the Missing Marquess by Nancy Springer
2020 UK

『エノーラ・ホームズの事件簿』予告編

アメリカの作家ナンシー・スプリンガーのパスティーシュ、
「エノーラ・ホームズの事件簿シリーズ」を映画化されましたが
コロナ禍のため上映はされずNetflixオリジナル映画として配信されました。

シャーロックの20歳年下の妹、エノーラの母親が失踪したのをきっかけに
母親を探しつつ事件を解決していくミステリー。


エノーラはストレンジャー・シングスでイレブンを演じた
ミリー・ボビー・ブラウン。
原作では14歳ですが映画では16歳になっています。

ストレンジャー・シングスを観ている身としては
すっかり大人の女性になったなぁ、と感慨深いです。
彼女の才能は演技だけにとどまらず姉のペイジとプロデューサーも兼任しています。

ホームズ兄弟、そしてエノーラの母ユードリアにヘレナ・ボナム=カーター。
ヘレナさんは相変わらず安定した活躍ぶりです。
文武両道に秀でているユードリアはエノーラに様々な事を伝授しています。

従来のイメージとは違いますがこんなホームズ兄弟の母親もアリではないでしょうか。
少なくとも某現代版よりは・・・・コホンコホン


マイクロフト・ホームズはサム・クラフリン
この格好だとわかりづらいですが素のサムさんはかなりイケメンです。

太ってないしイケメンだし口うるさくて頭かたいし
RDJ版とBBC版のマイクロフトをこよなく愛する私としてはちょっと悲しい・・・

そして!
シャーロック・ホームズのヘンリー・カヴィルさん。(つい、さん付けしてしまう)

さわやかさでは歴代ホームズイチですね。
ホームズに妹がいる設定だけでも受付けない人は多々いると思いますが
さらにカヴィルさんのホームズも好みが分かれそうです。
私は全然OKでした。
エノーラが奇想天外的な行動をするのでバランスを考えると
このくらい落ち着いたシャーロックでちょうどよいかなと。


さて、ストーリーです。
この作品はデッド・プールでおなじみ、
第4の壁を破る「観客へ語り掛け」の手法を採用しています。
カメラ目線で語り掛けるエノーラがものすごく可愛いのもポイントです。

時代は1884年。
ホームズ兄弟もそれぞれ独立し母とふたりで暮らすエノーラ。
学校には行かず家にある本と母の教えから学ぶ日々に満足していましたが
エノーラ16歳の誕生日に突然母が姿を消してしまいます。

エノーラはホームズ兄弟を呼び寄せ助けを求めますが彼らは興味を示さず
マイクロフトはエノーラを寄宿学校に入学させようとします。

母を探したいエノーラは学校に入ればそれも叶わなくなる。
そんな時、母が暗号で残した手掛かりに気づきます。
手掛かりを追うと隠された大金がありました。
エノーラはそれを手に母が身を隠したと思われるロンドンに向かいますが
列車の中で出会ったバジルウェザー・テュークスベリー侯爵を取り巻く事件に巻き込まれます。

バジルウェザー・テュークスベリー侯爵を亡き者にしようと暗躍する殺し屋に
命を狙われたエノーラは侯爵を助ける決心をしてテュークスベリー邸に乗り込みますが
そこで出会ったレストレード警部からマイクロフトに情報が渡り
捕まったエノーラは寄宿学校に入れられてしまいます。

しかし面会に来たシャーロックのアドバイスで勇気をもらい学校を抜け出すエノーラ。

侯爵の命を狙う犯人を突き止め、母を探しだそうと行動に出ます。

以下、ネタバレです。

 

ストーリーの中心になっているのは選挙法改正で1884年に自由党内閣のもとで
実施された改正法の投票です。
若き貴族儀銀のテュークスベリー侯爵は改正法賛成に投じようとしていたため
イギリスの伝統を案じた祖母が侯爵の暗殺を命じ、
エノーラの母は女性参政権実現のために闘うために家を出ました。

ラストで母子は再会しユードリアはエノーラの成長を見て取ります。
そしてエノーラも母や兄のように自分の力で歩き出すために私立探偵を目指します。

ホームズの妹の活躍を描いたこの作品、
とにかくミリーの観客への語りかけや健気に頑張るのが可愛いくて
ホームズに妹がいるのはちょっともにょりますが犯罪の天才よりは全然良いです。

全体的に明るくてテンポも良く謎解きもやアクションもあり楽しめます。
ホームズ兄弟、基本的にはクールですが
マイクロフトが寄宿学校に入れたがるのもエノーラの将来を考えての事だし
シャーロックはエノーラの理解者で度々手を差し伸べています。

特にシャーロックは母が失踪した理由をいち早く突き止めていますし
さすがにエノーラより数枚も上手です。

始めにも書きましたがカヴィルさんのシャーロックの評判はどうなんでしょうね。
私の中ではもちろんBCシャーロックに勝るシャーロックは存在しませんが
RDJともジェレミーさんとも違う、これはこれで面白いのではないかと思います。

ミリーのファンだというカヴィルさんは続編に意欲的だそうですが
大人の事情的に続編は難しそうです。
キャストを変えてドラマ化は可能性がありそうですけど
私としてはこのキャストで続編が観たいかな。


サー・ショーン・コネリー

2020-11-02 12:07:23 | 英国俳優

ここのところ国内外問わず著名人の訃報をよく目にしますが
この訃報はかなりショック・・・・・
でも90歳になられたんですね。
心よりお悔やみ申し上げます。

初代ジェームズ・ボンドとしてあまりにも有名ですが
日本人的にあの濃ゆさには好みがわかれるところではないでしょうか。

私も作品そのものは好きですが
ショーン・コネリーを好きになったのはお年を召してからなんです。
とはいえショーン・コネリーのボンドはとてもカッコよかったです。

あの有名なセリフ
「The name is Bond, James Bond.」を使ったのもコネリーさんです。

BBCが良い記事を出していました。
ショーン・コネリー:ジェームズ・ボンドの俳優が90歳で死去

【写真で見る】 サー・ショーン・コネリーのキャリアを振り返る

 

コネリーさんはスコットランド出身でスコットランド独立派でもあります。
スコットランドのイベントに奥さまと参加されている姿が度々見られました。
キルトがよくお似合いです。
2000年にナイトの称号を与えられ女王の授与式にもキルトの正装で臨んだそうです。

バハマに住んでいたコネリーさんは
スコットランドが独立したら帰ると仰っていたそうですが
独立は叶わずバハマで生涯を閉じました。

 

コネリーさんの出演作をすべて網羅しているわけではないのですが
私が観た中で印象に残った作品を時系列に挙げていきたいと思います。

まずは1977年公開の「遠すぎた橋」A Bridge Too Far 
私の大好きな映画です。

遠すぎた橋 予告編
↑日本語ではないです。日本語の予告探したけど見つかりませんでした。ナゼダ

D-Dayのノルマンディー上陸から数か月後に実行した
「マーケットガーデン作戦」がテーマの作品です。

この作戦は失敗に終わりましたがなぜ失敗したのかをシニカルに描いています。
アメリカ映画のミリタリー映画はアメリカ正義の感動的な内容が多いですが
この作品はイギリスとアメリカの共作だけあって盛り上がりは一切ありません。

戦争の悲惨さや上層部の無謀、それに従わざるを得ない部下、
とりわけ中間管理職の悲哀が淡々と、シニカルにコミカルに描いていると思います。
映像もCGではないのでとても迫力がありました。

また、豪華キャストも見どころのひとつです。
ロバート・レッドフォード、ジーン・ハックマン、ローレンス・オリヴィエ、
エリオット・グールド、マイケル・ケイン、ダーク・ボガード、ショーン・コネリー、
アンソニー・ホプキンス、マクシミリアン・シェルなど。
今では実現不可能なほどのキャストです。

 

続いて1986年「薔薇の名前」The Name of Rose

日本版予告篇 / 薔薇の名前
↑なんかすごい時代を感じる予告なんですけど・・・・

今観ても色あせることのない名作中の名作・・・だと私は思っている作品。
ウンベルト・エーコの同名小説を映画化しました。
1300年代の北イタリアの修道院で連続殺人事件が起こり
事件解決のため元異端審問官で、悪魔の力と戦う任務にあったウィリアムが呼ばれます。

当たり前ですがクリスチャン・スレーターが若ーい!

タイトルの「薔薇の名前」The Name of Roseにさえ深い意味があり
当時の時代背景、とりわけカトリックの世界や修道院の事情などを踏まえると
とても難解で深いストーリーではありますが
謎解き映画として観れば、ショーン・コネリーのホームズな行動と
ワトソン役のクリスチャン・スレーターを楽しめます。
私はもっぱら謎解き映画として観ています。
難しいだけではなくミステリーとして楽しめるように演じているコネリーさんはさすがです。


1987年「アンタッチャブル」The Untouchables

アンタッチャブル (1987) 予告編
昔の映画の予告編てあまり無いの?私が見つけられないだけかしら。

アル・カポネ逮捕に貢献したアメリカ司法省の捜査官エリオット・ネスの自伝を基にした映画です。
いやもう説明は不要ですよね。
エリオット・ネス率いるチームの面々が素晴らしすぎて何度も観てしまいます。
特にコネリーさんが演じたマローンの最期は何度見ても切ないです。
そのマローン役で助演男優賞でオスカーを受賞しました。

ロバート・デ・ニーロも迫力ありました。
この方は役になりきるための努力は惜しまないことで有名で
アル・カポネを演じる際に前髪を抜いたとか剃ったとか。

 

1989年「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」Indiana Jones and the Last Crusade

映画『インディー・ジョーンズ/最後の聖戦』 予告編

最高に好きな映画です。
コネリーさん演じるインディパパが可愛すぎて転がるほどです。

私の中ではインディ・ジョーンズシリーズはこれが最後です。
これ以降は正直蛇足だと思っています。いや観るけどさ。

親子のやり取りも最高です。もうずっと観ていたい。

忘れてはいけないもう1点。
インディの少年時代がリバーくんなんですよね。

若すぎる死は本当に本当に惜しまれます。

1990年「レッド・オクトーバーを追え!」The Hunt for Red October

レッドオクトーバーを追え!(1990) 予告編

これも名作です。
原作はトム・クランシーの同名小説。
ジャック・ライアンが活躍するシリーズの第1作目です。
この作品に出てくる初代ジャック・ライアンは痩せてるアレック・ボールドウィン(失礼)です。

ソ連のタイフーン級原子力潜水艦「レッド・オクトーバー」の艦長マルコ・ラミウスは
新しく造られたこの原潜と引きかえにアメリカに亡命しようとします。
亡命の意図を読み取ったジャック・ライアンと亡命を知ったソ連の妨害、
そしてアメリカの原潜「ダラス」マンキューソ艦長と
ラミウス艦長がお互いの意図を読み合いがストーリーの軸となっています。

マンキューソ艦長はスコット・グレン、
レッド・オクトーバーの副長はサム・ニールが演じています。

1991年「ロビン・フッド」Robin Hood:Prince of Thieves

これ観たはずなんだけど全然記憶にないんです・・・・
ケビン・コスナーが出ているのは覚えているんだけど
考えてみれば得お敏・フッドはいろいろな方が演じてるんですよね。
最近ではタロンくんが演じていましたけどあの映画はちょっとがっかりでした。

ショーン・コネリーは最後の↑の場面だけ覚えています。
リチャード王を演じていました。かっこいい・・・・

同じくリーグ・オブ・レジェンドもむかーし観たと思うのですが
さっぱり覚えていません。記憶力が溶けてきてるのか・・・・( ノД`)

007はキリがないので今回は省きましたひとつだけ。
1967年「007は二度死ぬ」You Only Live Twice

舞台が日本なんですよね。1960年代の。
今は亡き丹波哲郎さん、若林映子さん、浜美枝さんが出演しています。

ボンドガールの浜美枝さん。

こちらは若林映子さん。
服装やヘアスタイルが時代を感じますね。1960年代だもん。
あとニューオータニが出てきたのも印象深かったです。
他にも銀座や地下鉄、姫路城などいろいろ出てきます。

今回、コネリーさんの出演映画を調べてみると
観てない映画がまだまだたくさんあったので少しずつ観ていきたいと思います。

コネリーさん、たくさんの映画で楽しませてくれてありがとう。
あなたのことは忘れません。どうか安らかに。