ダラダラと続けていた「The Child in Time」の全訳におつきあいいただき
ありがとうございました。
ひじょーにわかりづらかったし不完全燃焼だったと思います。
結局、テーマは何だったんでしょうね。
もちろん、私の力不足が大きな原因ですが・・・・(涙)
それはちょっとおいといて、やはり原作ありきなドラマになっているのかも。
そもそも原作はかなり長いんですよ。
それを90分にまとめること自体無理があったのではないでしょうか。
原作にはスティーヴンはもちろんチャールズはテルマ、
そしてジュリーやスティーヴンの母親に至るまでかなり掘り下げていましたが
ドラマでは全然なので余計にわかりませんよね。
原作ではチャールズの自殺の引き金になったのはテルマとのケンカでした。
テルマはチャールズが少年になってしまった原因を探っていましたが
チャールズの育った環境や公職のプレッシャーなど様々な面から察することはできます。
ドラマではほとんど語られないままチャールズが自殺してしまい、
彼に深く関わっていたスティーヴンとテルマがこの事をどう昇華したのかも
わからないまま次の場面では葬儀、そしてエンディングになってます。
ちなみに、
首相はチャールズに対して良からぬ下心を抱いているので、
監視をしたり執着心を見せたりしているようです。
そしてチャールズもそれを利用して出世していきました。
子育てハンドブックも政府、つまりチャールズが書いています。
チャールズが「ジョークブック」と呼んでいたハンドブックは子どもに厳しい内容になっていました。
彼は首相に命令されましたが結局は自分の出世のために首相に言われるまま書いています。
あとがきにもありましたが本作はサッチャリズムを押し進めた結果の
架空の世界が舞台になっているそうで、サッチャー批判が根底にあります。
その一環が子育てハンドブックです。
それとは別にケイトの行方不明事件がありパラレルワールドのような話も出てきます。
いろいろなテーマが混在しているので難しいのかもですね。
一度読んだくらいでは理解できないだろうしドラマも1、2度見たくらいではわからないのでしょうね。
チャールズの逆行も含めて「時間」そして「子ども」という概念があるのかもしれません。
ケイトは違う時間軸に迷い込んでしまったのかもしれないという伏線がありました。
なんつーか、フリンジの世界?
だからいつか戻ってきたりすることもあり得ますよってなのかな。
ジュリーのところとスティーヴンのところに現れた少年はケイトの弟だと思うので
スティーヴンと母親の体験がそのままスライドされています。
ラストはあれで良かったんじゃないでしょうか。
死体が出ない限りケイトがどこかで生きている可能性はゼロではないし、
あの夫婦が新しい命を受け入れたのは大きな悲しみを乗り越えたという事なので
以前よりも強い気持ちと絆で幸せな家庭を築いていくのでしょう。
そう思うと「つぐない」よりはかなりハッピーな終わり方なのでは・・・
と、思う事にして、終わりにしたいと思います。
ラストはかわいいオフショット・・・かな?
実生活でパパになったせいか子どもとのやりとりが以前よりもサマになってきたように思います。
パレーズエンドの男の子とのツーショットもよかったですが女の子もかわいいですよね。
ケイトを演じたのはベアトリス・ホワイトちゃん。
またこの子がすごく可愛いのよね。
次はパトリック・メルローズかな。
でもその前にシャーロックで癒されないと・・・・