2007 UK
Director: David Attwood
Writer: Alexander Masters
ラストです。
アレクサンダーはラジオを聞きながらキャンペーンの後片付けをしています。
Tシャツを袋に詰め外に出し部屋に戻るとラジオからスチュアートの名前が聞こえてきます。
「今朝、ケンブリッジ近くで電車にはねられた男性の死亡を警察が明らかにしました。
男性はスチュアート・ショーター、33歳。ウォータービーチ出身です。」
検死官の情報によると検死が行われるということです。」
アレクサンダーは急いでスチュアートの母親に電話をします。
後日、スチュアートの葬儀が営まれました。
自殺だったのか?
わからない。遺書はなかったし。
わかっているのは彼が11時15分にケンブリッジからキングズ・リンに向かう電車の前に踏み出したことだけだ。
神父様が聖書を読んでいます。
「あなたは世に打ち勝ったと神は言いました。
スチュアートのこの世での人生が終わり、彼の遺体を地に委ねます。
土は土に、灰は灰に、塵は塵に。
永遠の命への復活を信じつつ。To our Lord Jesus Christ, Amen.」
埋葬のあと、ホームレスの仲間たちが賑やかにスチュアートを送ります。
翌朝、お母さんが散らかったゴミを片付けています。
そして。
冒頭の場面に戻り、車の中でアレクサンダーがカセットテープを聞きます。
スチュアートが遺したテープでした。
S:「ハロー、アレクサンダー。スチュアートだ。」
A:「ハロー、スチュアート。」
S:「いろいろ飲んだりしたことは認めるけど俺の兄ちゃんや仲間のことを考えずにはいられなかった。
俺を信用していなかったし、気にもかけていなかった。
虐待。
11歳に要求することなど誰も思っていないような事をやるように言われた。
だから頭突きをしただけだ。
あんたがどれだけ話してもみんなはさらに疑うだけだ。
誰も俺の話に耳を傾けない。
俺の中に酒を流し込んでから俺自身と変な会話をしながらここに座ってる。
自分を切断したり、自殺したり、張本人たちを追い詰めたりそんな話だ。
横になって死にたいだけだ。
俺はすごく汚くて恐ろしくて憎くて、俺が近くづとみんな攻撃してくる。
一度でいいからこの狂気から脱出したいと思うよ。」
そして3年後。
2005年4月にようやく本が出版された。
本屋のショーケースに並んでいるのはダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチ・コード」ですが、
アレクサンダーはこっそりとケースの中に忍び込み真ん中の一番目立つところに自分の本を置きます。
「Stuart a Life Backwards 」というタイトルでした。
スチュアートもこの本を気に入ったと思う。
The End
拙訳どころか誤訳ばかりで本当にすみません。
せめてもう少しちゃんとした日本語で訳せる事が出来ればもっときちんと伝わったのかもしれませんが・・・
原作を読めばもっと詳しく書かれていると思います。が、残念ながら日本語訳では出ていないようです。
スチュアートは自殺だったのか事故だったのか今でもわからないそうです。
アレクサンダーと出会って少しでも救われたように思うのですが、
それ故にこんな結末を選んだのかもしれませんね。
それにしても、
性的虐待は本当に残酷です。
レイプなんて、殺人と同等の重罪にしてほしいとさえ思っています。
力づくでねじ伏せられるほど人間の尊厳を傷つける行為はないです。
そんな経験をわずか9歳で受ける事になったスチュアート。
力でねじ伏せられた経験がねじ伏せる側にまわってしまう事も多々あるようです。
兄弟に対する怒り、家族に対する怒り、そして世間に対する怒り。
怒りにまかせて暴力をふるったあとに部屋ごと自分を焼こうとしてしまうのは、
自分でもどうにもできない事がわかってるんでしょうね。
最後にアレクサンダーと出会ってほんの少しでも幸せを感じてくれていた事を祈るばかりです。
話は変わりますが日本でもおなじみのビッグイシューという雑誌は英国が発祥ですが、
スチュアートはビッグイシュー販売の最初のメンバーのひとりなんだそうです。
ビッグイシューの背景
http://www.bigissue.jp/about/background.html
と、こちらは英語ですが実物のアレクサンダーとスチュアートのお話が写真入りで掲載されています。
妹さんのお話もあります。
http://www.bigissue.com/features/2861/stuart-life-backwards-staging-compelling-story
こちらがアレクサンダーさん。
DVDには特典映像もついていますがインタビューは既にYoutubeにたくさんありますよね。
特にトムハとベネディクトのインタビューはかわいくて大好きです。
Tom Hardy & Benedict Cumberbatch about Stuart a life backwards
内容がハードだっただけにこの笑顔がすごく和みます。
内容が重すぎて終わったあとは何だかちょっと私もどよーんとしてしまったので
気分を変えようと可愛くて面白し場面を集めたダイジェスト版を作っちゃいました。
我ながら思いついたらやらずにはいられないこの性格を何とかしたいです・・・
生意気にも字幕なんぞをつけてみましたが、なかなか難しいですね字幕合わせるのって。
しかもスチュアートが「僕」って言ったりアレクサンダーが「あんた」とかになってます。すみません。。。
画面とともに字幕つけると訳の間違いもあからさまになってしまいますが気にしなーい気にしなーい(ヤケ)
かわいい場面だけ、と思ったのですがラストだけまるっと入れちゃったので、笑いあり涙ありの動画になりました。
約10分ありますのでご覧になる方は覚悟してください。
Digest of Stuart A Life Backwards
それでは、この辺で終わります。
下手な訳を最後まで読んでくださって本当に本当にありがとうございました。