お久しぶりです。
無事に英国から帰国しました。
初渡英な事もあって滞在中はてんこ盛りどころか殺人的なスケジュールになってしまい、
昨日写真を整理していたら800枚もあって、私はカメラマンか、と自分に突っ込みを入れてました。
滞在中の雑記などは後ほどまとめようと思いますが、
まずは忘れないうちにハムレットのあらすじと感想を書きたいと思います。
(恐ろしい事に既に忘れかけていますが・・・・)
場面や状況、あらすじが含まれますので
ネタバレ回避をされている方はご注意くださいますようお願いいたします。
ネタバレになるほど英語力はありませんが(泣)
友人のごるちゃんがドリパスハムレットを観に行くというので
ここは大体原作のこのセリフだと思う、という原文を追加しています。
原作のセリフなので実際のセリフとは違っていると思いますが参考程度に・・・
原文、訳ともこちらの対訳ハムレットから引用させていただきました。
http://james.3zoku.com/shakespeare/hamlet/
10月12日と14日の2回観てきました。
1回目はライトよりの中央13列目、2回目はレフトよりの中央12列目でしたが
レフトよりのほうが表情がよく見えたしセリフも聞き取りやすかったような気がします。
でもホレイショとオフィーリアは聞き取りづらくて、特にオフィーリアは何言っているかさっぱりでした。
聞き取りやすかろうが悪かろうが私には大して関係ないんですけどね(涙)
短いセリフは何とかなりますが長いセリフはもうお手上げです。
オリジナルよりは全体的に短いんだと思いますがそれでも長い!特にクローディアス。
ですが要所要所のセリフはほぼ原作通りだったのでそこは何となく聞き取ることができました。
(Mistyさん、Yam Yamさん、ありがとうです!)
舞台は向かって左側に階段があり、2階にオフィーリアの部屋がありました。
中央は奥に向かって通路があり、その通路にも人が行き交うようにできていました。
ここから場面を追っていきますがもしかしたら前後しているかも。
Hamlet
directed by Lyndsey Turner
starring Benedict Cumberbatch
冒頭はレコードを聴きながら父王の死の悲しみにふけるハムレットでした。
そこに山登りの格好をしたホレイショが登場。
ホレイショはウィッテンベルク帰りなのでこんな恰好なのかもしれません。
第一幕 第二場 城内の広間
ホ「My lord, I came to see your father's funeral.」
(殿下、お父上のお葬式に来ました。)
ハ「I pray thee, do not mock me, fellow-student; I think it was to see my mother's wedding.」
(おれをからかっちゃいけないよ。 おれの母の結婚式だろう。)
ホ「Indeed, my lord, it follow'd hard upon.」
(殿下、ほんとうに、すぐでしたね。)
ハ「Thrift, thrift, Horatio! the funeral baked meats did coldly furnish forth the marriage tables.
Would I had met my dearest foe in heaven Or ever I had seen that day, Horatio!
My father!--methinks I see my father.」
(倹約だよ、倹約、ホレイシオ。葬式に焼いたミートパイが冷たいまま結婚式のテーブルに出されたっていうわけだ。
最後の審判の前に、天国で最悪の敵に出会うほうがまだましだよ、ホレイシオ。
おれは、父上・・・父上に会ったような気がする。)
しばし歓談したあとクローディアス王に呼ばれハムレットは広間に。
それがこの場面です。
ここは原作の第1幕の通り主な人物が集り話が進んでいきます。
クローディアスがハムレット王の死やフォーティンブラス王の話をし、
メッセンジャーにフォーティンブラスへの親書を渡します。
「too much in the sun.」のセリフもありました。
第一幕 第二場 城内の広間
ク「How is it that the clouds still hang on you?」
(どうして、お前の額にいつまでも雲が陰っているのか。)
ハ「Not so, my lord; I am too much i' the sun.」
(いいえ、ご威光を充分浴びていますよ。)
ガ「Good Hamlet, cast thy nighted colour off,
And let thine eye look like a friend on Denmark.
Do not for ever with thy vailed lids seek for thy noble father in the dust:
Thou know'st 'tis common; all that lives must die, Passing through nature to eternity.」
(ハムレット、その暗い顔を脱ぎ捨てなさい、 その目を輝かせて、デンマーク王を見るのよ。
いつまでも、うつむいた眼差しで、亡くなって塵となったお父様を探すのはやめなさい。
これは普通のことよ、生きている者は皆死ぬわ、地上の生活を終えて天に召されるのよ。)
ハ「Ay, madam, it is common.」
(はい、お母様、普通のことですね。)
ハムレットの独白になるとまわりの人たちの動きがスローになります。
中略
ハ「A little month, or ere those shoes were old With which she follow'd my poor father's body,
Like Niobe, all tears:--why she, even she-- O, God! a beast, that wants discourse of reason,
Would have mourn'd longer--married with my uncle, My father's brother, but no more like my father
Than I to Hercules. 」
(一ヶ月も経たないうちに、 石になっても涙が流れていたというニオベのように泣きながら、
かわいそうな父の死体に付き添ったその靴が古びる間も無く ああ、こともあろうに母が叔父と結婚するとは。
神よ、理性のない獣でさえももっと長く嘆いていただろう。
父の弟、父にははるかに及ばない奴、おれとヘラクレスほども違うだろう。)
みんなが広間から退場しますがオフィーリアはカメラで写真を撮っています。
オフィーリアはなぜいつもカメラを持っているんでしょうね。
真実を映し出す役目の人?目撃者?
レアティーズが登場しお別れの挨拶。オフィーリアとピアノ連弾しています。
そしてポローニアスも入場。
ポローニアスはいつも手帳にメモをとったり読み上げたりしています。
ここでポローニアスの命令で家臣がオフィーリアの部屋からハムレットの手紙を探し出していたと思います。
見張り番が2名登場し、先王の亡霊を見たと報告。
ハムレットが亡霊とご対面。
クローディアスに毒殺されたことを知ります。
第一幕 第五場 城壁の上の通路、別の場所。
父「Revenge his foul and most unnatural murder.」
(あいつの残酷で卑劣な殺人の復讐をするのだ。)
ハ「Murder!」
(殺人だと。)
父「Murder most foul, as in the best it is; But this most foul, strange and unnatural.」
(最も卑劣な殺人だ、どこから見ても。 卑劣で、異常で、残酷だ。)
ハ「Haste me to know't, that I, with wings as swift As meditation or the thoughts of love,
May sweep to my revenge.」
(早く教えてくれ、 思いのままに速く、 復讐に飛んで行けるように。)
追いかけてきたホレイショたちに今夜の事は口外しないことを誓わせます。
ハ「Never make known what you have seen to-night.」
(今夜君たちが見たことは、決して口外しないでくれ。)
ホ「My lord, we will not.」
(殿下、決して喋りません。)
ハ「Nay, but swear't.」
(いや、誓ってくれ。)
ホ「In faith, My lord, not I.」
(誓います。)
気のふれたふりをしたハムレットは兵隊の服装に着替えます。
このあたりでローゼンクランツとギルデンスターンがハムレットに会いに来ていたかと。
(このあたりの記憶があいまいで・・・)
指令室のような部屋でクローディアス王が報告を受けています。
ポーランドとノルウェイの争いの話をしているようです。
ポローニアスがオフィーリアにあてたハムレットの手紙をガートルードに見せています。
ハムレット、太鼓を叩きながら登場
第二幕 第二場 城の一室
ポ「What do you read, my lord?」
(殿下、何をお読みですか。)
ハ「Words, words, words.」
(言葉、言葉、言葉。)
ポ「What is the matter, my lord?」
(殿下、内容は何ですか。)
ハ「Between who?」
(誰と誰の間の内容かな。)
ポ「I mean, the matter that you read, my lord.」
(いいえつまり、何を読んでいらっしゃいますか。)
ハ「Slanders, sir: for the satirical rogue says here that old men have grey beards,
that their faces are wrinkled, their eyes purging thick amber and plum-tree gum
and that they have a plentiful lack of wit, together with most weak hams:
all which, sir, though I most powerfully and potently believe,
yet I hold it not honesty to have it thus set down, for yourself, sir,
should be old as I am, if like a crab you could go backward.
(悪口だよ。皮肉屋がこう言っている、老人の髭はごま塩まじり、 顔はしわだらけ、
目には目やにがあふれ、知恵は乏しく、膝はがくがく、おれもまったくその通りだと思うが、
このように決め付けるのは品がないな、お前だっておれと同じくらい若くなれるのだ、
カニのように後ろの方にもどっていければな。)
ポローニアス退場後に「To be, or not to be」の場面だったと思います。
第三幕 第一場 城の一室
ハ「To be, or not to be: that is the question:
Whether 'tis nobler in the mind to suffer The slings and arrows of outrageous fortune,
Or to take arms against a sea of troubles, And by opposing end them? To die: to sleep;
No more; and by a sleep to say we end The heart-ache and the thousand natural shocks
That flesh is heir to, 'tis a consummation Devoutly to be wish'd. 」
(生きるか死ぬか、それが問題だ。
どちらが高貴な心といえるだろうか、 荒れ狂う運命の投石や弓矢にじっと耐えているか、
それとも圧倒する困難に向かって武器を取り、異議をとなえて、一切を終わりにするか。死ぬとは、眠ること、
それだけだ。そして一度眠れば、心の痛みもこの身体がうける数限りない衝撃も 一切が終わりになる。
これが敬虔なる者が渇望する 最後の極致だ。)
劇団が到着。
ハムレットの依頼を受けて先王暗殺を再現。
クローディアスは兄弟殺しの懺悔をします。
それを見たハムレットは復讐の好機と剣を振り下ろそうとしますが
祈りの最中に殺しては天国にいかせてしまうと、見送ります。
第三幕 第三場 城の一室
ク「O, my offence is rank it smells to heaven; It hath the primal eldest curse upon't,
A brother's murder. 」
(おお、おれの罪が臭う、悪臭が天に達するほどだ。 人間が初めて神に呪われた所業、
兄弟殺しの罪だ。)
ハ「Now might I do it pat, now he is praying; And now I'll do't.
And so he goes to heaven; And so am I revenged. That would be scann'd A villain kills my father; and for that,
I, his sole son, do this same villain send To heaven. 」
(今が絶好の機会だ。しかし、今あいつは祈っている。
今おれが殺(や)る。あいつは天国へ行く。おれは復讐を果たした。これはちょっと変だぞ、
もっと考えなきゃ。悪党が父を殺す、一人息子のおれが、報復のために、その悪党を天国へ送る。)
第三幕 第四場 王妃の私室
ハムレットがガートルードの私室でポローニアスを殺害。
クローディアスがローゼンクランツたちにハムレットを逮捕させイギリスに送る場面。
第四幕 第三場 城の別の一室。
ハ「I see a cherub that sees them.50But, come; for England! Farewell, dear mother.」
(ああ、ケルビム天使のように、おまえの意図はお見通しさ。イングランドか。さようなら、お母さん。)
ク「Thy loving father, Hamlet.」
(おまえの父ではないか。)
ハ「My mother: father and mother is man and wife; man and wife is one flesh;
and so, my mother. Come, for England!」
(母ですよ。父と母は夫と妻だ、夫と妻は一つの肉体だ。だから母でしょう。さあ、イングランドだ。)
ハムレットたちが退場しクローディアスが「Do it, England」と言ったところでインターミッションです。
ク「England, if my love thou hold'st at aught--As my great power thereof may give thee sense,
Since yet thy cicatrice looks raw and red After the Danish sword, and thy free awe
Pays homage to us--thou mayst not coldly set Our sovereign process; which imports at full,
By letters congruing to that effect, The present death of Hamlet. Do it, England;
For like the hectic in my blood he rages, And thou must cure me: till I know 'tis done,
Howe'er my haps, my joys were ne'er begun.」
(イングランド王よ、もしわしの温情にいささかでも感謝しているなら、わしの威光がおまえを気づかせていると思うが、
デンマークの剣が負わせた おまえの傷はまだ生々しく、おまえ自ら恭順の意を表しているのだから、
それゆえ、余の命令を粗末には扱えないはずだ、それは手紙のなかで詳しく述べ、結果を念押ししているように、
ハムレットを直ちに殺すのだ。イングランド王よ、やれ。
あれは、熱病のようにわしの血を騒がせている、おまえがおれの病を治すのだ。それが終わるまでは、
いかなる幸運があろうとも、わしに喜びはない。)
2部の幕があがると舞台セットは変わらずですが一面、黒い石炭のようなもので覆われていました。
そして舞台はデンマークの平原でしょうか。
第四幕 第四場 デンマークの平原、ハムレットがフォーティンブラスの軍隊と遭遇する場面です。
お城ではポローニアスの死でオフィーリアが狂っていき、姿を消してしまいます。
オフィーリアが運んできたケースの中をガートルードが見るとそこにはたくさんの写真と
カメラが入っていたので察知したガートルードが後を追いかけます。
第四幕 第五場 エルシノー。城の一室。
ガ「How now, Ophelia!」
(どうしたのですか、オフィーリア。)
オ「(歌)How should I your true love know From another one?
By his cockle hat and staff, And his sandal shoon.」
(まごうことなきまことの愛をどうして見まがうことができましょう、
ほらご覧、帽子につけた貝飾り、杖と草鞋の巡礼姿。
ガ「Alas, sweet lady, what imports this song?」
(ああ、可愛いお嬢さん、その歌は何を歌っているの。)
オ「Say you? nay, pray you, mark.(歌)He is dead and gone, lady,
He is dead and gone;At his head a grass-green turf, At his heels a stone.」
(まだよ、もっと聞いて。
あの人は逝ってしまった、ご婦人よ、 あの人は逝ってしまってもういない、
頭の上には草が生(お)い、足の上には墓碑が建ち。)
ク「How do you, pretty lady?」
(お嬢さん、どうされたのかな。)
オ「Well, God 'ild you! They say the owl was a baker's daughter.
Lord, we know what we are, but know not what we may be. God be at your table!」
(あら、ありがとう、パン屋の娘は、けちだったから、イエス様にフクロウに変えられたのよね。
主よ、わたしたちは、今はこうしているけれど、この先どうなるか分かりません。素敵なごちそうね。)
ホレイショのもとにハムレットから手紙が届き迎えに行きます。
ここで墓地の場面になります。
ヨリックの骸骨を手にするハムレット。
第五幕 第一場 墓地
ハ「Alas, poor Yorick! I knew him, Horatio: a fellow of infinite jest,
of most excellent fancy: he hath borne me on his back a thousand times;
and now, how abhorred in my imagination it is! my gorge rises at it.
Here hung those lips that I have kissed I know not how oft.
Where be your gibes now? your gambols? your songs? your flashes of merriment,
that were wont to set the table on a roar? Not one now, to mock your own grinning?
quite chap-fallen? Now get you to my lady's chamber, and tell her, let her paint an inch thick,
to this favour she must come; make her laugh at that.
(ああ、可哀そうなヨリック、ホレイシオ、おれはよく知っているんだ。素晴らしく奇抜な冗談ばかり言っていた。
いつもおれを背中におぶってくれた、それが今この姿、想像するだにおぞましい。吐き気がする。
ここに唇があって、おれは数え切れなくくらいキスをした。おまえのあざ笑いはどこへ行った、
おまえの跳ね回る姿、いつも食卓を爆笑させたあの陽気な冗談はどうした、
にやりと笑ったおまえのこのどくろの出っ歯をあざ笑うものはないのか。あごがすっかり落ちて。
どこかのご婦人の部屋へ行け、そしてこの顔に一インチも厚化粧をしてもらえ、それで婦人を笑わせたらどうだ。)
そこでオフィーリアの死を知ったハムレット。
レアティーズとの剣の試合の場面。
ハムレットが3本とりレアティーズが壁の剣を手にしてハムレットに襲い掛かりレアティーズが刺されます。
ガートルードは毒の入ったワインで死にクローディアスも死にます。
(このあたりバタバタと死んでいきます。)
倒れたハムレットはホレイショにフォーティンブラスに王位を継承するように言います。
ハ「O, I die, Horatio; The potent poison quite o'er-crows my spirit:
I cannot live to hear the news from England; But I do prophesy the election lights
On Fortinbras: he has my dying voice; So tell him, with the occurrents, more and less,
Which have solicited. The rest is silence.」
(ホレイシオ、おれは死ぬ。 毒が全身にまわってきた。 生きてイングランドの報告は聞けないだろう。
しかし言っておく、王位継承はフォーティンブラスだ。おれの遺言を伝えてくれ。
そして起こったことを細大もらさず彼に話してくれ。もう終りだ。)
ホ「Now cracks a noble heart. Good night sweet prince: And flights of angels sing thee to thy rest!」
(ああ、事切れた。殿下、おやすみなさい。
天使たちが群がり来て、あなたの休息に優しく歌いかけんことを。)
そして最後にフォーティンブラスが現れて終わります。
フォ「Let four captains Bear Hamlet, like a soldier, to the stage;
For he was likely, had he been put on, To have proved most royally: and, for his passage,
The soldiers' music and the rites of war Speak loudly for him.
Take up the bodies: such a sight as this Becomes the field, but here shows much amiss.
Go, bid the soldiers shoot. 」
(四人の隊長で、戦士の礼をもって、ハムレットを壇上へ運べ。
もしハムレットが王位についていたら 稀代の名君になっていただろう。その死を遇するに、
兵士の音楽と戦いの儀式をもって 力いっぱい吹き鳴らせ、銃砲を打て。
遺体をあげろ。このような光景は、戦場では花を添えるが、ここではまったく相応しくない。
行け、兵士たちに礼砲を命ぜよ。)
前半が約2時間、後半が1時間でした。
場面が変わっても舞台のセットはずっと変わらずなので
一度はハムレットを読んだり見たりしていないとわかりづらいかもしれません。
ハムレット未読の人が舞台なんて見ないか(笑)
冒頭の大広間での衣装ですがみんな白なのにハムレットだけ黒の衣装なのは
ハムレットの心情、心境を表しているんだと思います。
インターミッション後の舞台には一面黒い石炭のようなもので覆われていたのは
今まで隠されていた闇の部分や黒い部分が表面化したからなのかもしれません。
なのでかなり抽象的な演出をしたのかなーという印象です。
でも近代にした理由がよくわからないのが正直なところで・・・・
小道具のカメラは近代ならではなのですがそれ以外は、というとやはり兵隊ごっこなんでしょうかね。
もしかしたら兵隊ごっこがメインだったとか。
子どもっぽいハムレットとの批評も少なくなかったのですが、
ハムレットだけじゃなくオフィーリアも原作よりも更に少女な感じで。
じゃあ、やっぱりコンセプトはこれで正しいって事なのかしら。
確かにセリフは現代的になっていたようですし原作のセリフよりもわかりやすいと思いますが、
全体的には抽象的すぎて難しいような気もするんですけど。
オフィーリアのカメラの意味とかよくわからないし・・・
あ、これは私の英語力が不足しているからなんですけど(涙)
日本語字幕で見たらもう少し理解できるのかもしれません。
ベネディクトの演技ですが、
とにかく動きが素晴らしくて声も誰よりもよく通るし、
顔が大き・・・いえ、えーっと、とにかく舞台映えする人なんだとあらためて思いました。
キーラン・ハインズのクローディアスも威厳と小物感が混在していてすごく良かったです。
あとフォーティンブラスがすごーくかっこ良くて!
軍服フェチなんで余計にそう思うのかもしれませんが立ち姿とか惚れましたよ。
カーテンコールでは寄付のお願いをしていました。
12日はSDこそしたものの、今まで見てきたSDの画像と比べると笑顔が少なかったように思いましたが
14日に関してはカーテンコールから既に疲労困憊であまり良い笑顔ではなかったです。
この日は世界同時スクリーニングの前日だったせいもあるかもしれませんが
Black Massのプレミアもありましたし、疲れが出る時期なのかも。
先日、The South Bank Showのインタビューでいろいろな場面が放送されたようですね。
おかげでたくさんのスクショ画像が出回っていました。
そういえばカーテンコールで私の斜め前の女性が写真を撮っていましたよ。
私だって我慢しているのにずるいーとか思いましたが、ソース不明な画像を使っている時点で私も同罪ですね(汗)
でも観劇中、一番気になったのは咳ですよ、咳。
まったく遠慮のない思い切った咳があちこちで聞こえてました。日本でそれやったら袋叩きかも(笑)
長くなってしまいましたがこの辺で。
無事に英国から帰国しました。
初渡英な事もあって滞在中はてんこ盛りどころか殺人的なスケジュールになってしまい、
昨日写真を整理していたら800枚もあって、私はカメラマンか、と自分に突っ込みを入れてました。
滞在中の雑記などは後ほどまとめようと思いますが、
まずは忘れないうちにハムレットのあらすじと感想を書きたいと思います。
(恐ろしい事に既に忘れかけていますが・・・・)
場面や状況、あらすじが含まれますので
ネタバレ回避をされている方はご注意くださいますようお願いいたします。
ネタバレになるほど英語力はありませんが(泣)
友人のごるちゃんがドリパスハムレットを観に行くというので
ここは大体原作のこのセリフだと思う、という原文を追加しています。
原作のセリフなので実際のセリフとは違っていると思いますが参考程度に・・・
原文、訳ともこちらの対訳ハムレットから引用させていただきました。
http://james.3zoku.com/shakespeare/hamlet/
10月12日と14日の2回観てきました。
1回目はライトよりの中央13列目、2回目はレフトよりの中央12列目でしたが
レフトよりのほうが表情がよく見えたしセリフも聞き取りやすかったような気がします。
でもホレイショとオフィーリアは聞き取りづらくて、特にオフィーリアは何言っているかさっぱりでした。
聞き取りやすかろうが悪かろうが私には大して関係ないんですけどね(涙)
短いセリフは何とかなりますが長いセリフはもうお手上げです。
オリジナルよりは全体的に短いんだと思いますがそれでも長い!特にクローディアス。
ですが要所要所のセリフはほぼ原作通りだったのでそこは何となく聞き取ることができました。
(Mistyさん、Yam Yamさん、ありがとうです!)
舞台は向かって左側に階段があり、2階にオフィーリアの部屋がありました。
中央は奥に向かって通路があり、その通路にも人が行き交うようにできていました。
ここから場面を追っていきますがもしかしたら前後しているかも。
Hamlet
directed by Lyndsey Turner
starring Benedict Cumberbatch
冒頭はレコードを聴きながら父王の死の悲しみにふけるハムレットでした。
そこに山登りの格好をしたホレイショが登場。
ホレイショはウィッテンベルク帰りなのでこんな恰好なのかもしれません。
第一幕 第二場 城内の広間
ホ「My lord, I came to see your father's funeral.」
(殿下、お父上のお葬式に来ました。)
ハ「I pray thee, do not mock me, fellow-student; I think it was to see my mother's wedding.」
(おれをからかっちゃいけないよ。 おれの母の結婚式だろう。)
ホ「Indeed, my lord, it follow'd hard upon.」
(殿下、ほんとうに、すぐでしたね。)
ハ「Thrift, thrift, Horatio! the funeral baked meats did coldly furnish forth the marriage tables.
Would I had met my dearest foe in heaven Or ever I had seen that day, Horatio!
My father!--methinks I see my father.」
(倹約だよ、倹約、ホレイシオ。葬式に焼いたミートパイが冷たいまま結婚式のテーブルに出されたっていうわけだ。
最後の審判の前に、天国で最悪の敵に出会うほうがまだましだよ、ホレイシオ。
おれは、父上・・・父上に会ったような気がする。)
しばし歓談したあとクローディアス王に呼ばれハムレットは広間に。
それがこの場面です。
ここは原作の第1幕の通り主な人物が集り話が進んでいきます。
クローディアスがハムレット王の死やフォーティンブラス王の話をし、
メッセンジャーにフォーティンブラスへの親書を渡します。
「too much in the sun.」のセリフもありました。
第一幕 第二場 城内の広間
ク「How is it that the clouds still hang on you?」
(どうして、お前の額にいつまでも雲が陰っているのか。)
ハ「Not so, my lord; I am too much i' the sun.」
(いいえ、ご威光を充分浴びていますよ。)
ガ「Good Hamlet, cast thy nighted colour off,
And let thine eye look like a friend on Denmark.
Do not for ever with thy vailed lids seek for thy noble father in the dust:
Thou know'st 'tis common; all that lives must die, Passing through nature to eternity.」
(ハムレット、その暗い顔を脱ぎ捨てなさい、 その目を輝かせて、デンマーク王を見るのよ。
いつまでも、うつむいた眼差しで、亡くなって塵となったお父様を探すのはやめなさい。
これは普通のことよ、生きている者は皆死ぬわ、地上の生活を終えて天に召されるのよ。)
ハ「Ay, madam, it is common.」
(はい、お母様、普通のことですね。)
ハムレットの独白になるとまわりの人たちの動きがスローになります。
中略
ハ「A little month, or ere those shoes were old With which she follow'd my poor father's body,
Like Niobe, all tears:--why she, even she-- O, God! a beast, that wants discourse of reason,
Would have mourn'd longer--married with my uncle, My father's brother, but no more like my father
Than I to Hercules. 」
(一ヶ月も経たないうちに、 石になっても涙が流れていたというニオベのように泣きながら、
かわいそうな父の死体に付き添ったその靴が古びる間も無く ああ、こともあろうに母が叔父と結婚するとは。
神よ、理性のない獣でさえももっと長く嘆いていただろう。
父の弟、父にははるかに及ばない奴、おれとヘラクレスほども違うだろう。)
みんなが広間から退場しますがオフィーリアはカメラで写真を撮っています。
オフィーリアはなぜいつもカメラを持っているんでしょうね。
真実を映し出す役目の人?目撃者?
レアティーズが登場しお別れの挨拶。オフィーリアとピアノ連弾しています。
そしてポローニアスも入場。
ポローニアスはいつも手帳にメモをとったり読み上げたりしています。
ここでポローニアスの命令で家臣がオフィーリアの部屋からハムレットの手紙を探し出していたと思います。
見張り番が2名登場し、先王の亡霊を見たと報告。
ハムレットが亡霊とご対面。
クローディアスに毒殺されたことを知ります。
第一幕 第五場 城壁の上の通路、別の場所。
父「Revenge his foul and most unnatural murder.」
(あいつの残酷で卑劣な殺人の復讐をするのだ。)
ハ「Murder!」
(殺人だと。)
父「Murder most foul, as in the best it is; But this most foul, strange and unnatural.」
(最も卑劣な殺人だ、どこから見ても。 卑劣で、異常で、残酷だ。)
ハ「Haste me to know't, that I, with wings as swift As meditation or the thoughts of love,
May sweep to my revenge.」
(早く教えてくれ、 思いのままに速く、 復讐に飛んで行けるように。)
追いかけてきたホレイショたちに今夜の事は口外しないことを誓わせます。
ハ「Never make known what you have seen to-night.」
(今夜君たちが見たことは、決して口外しないでくれ。)
ホ「My lord, we will not.」
(殿下、決して喋りません。)
ハ「Nay, but swear't.」
(いや、誓ってくれ。)
ホ「In faith, My lord, not I.」
(誓います。)
気のふれたふりをしたハムレットは兵隊の服装に着替えます。
このあたりでローゼンクランツとギルデンスターンがハムレットに会いに来ていたかと。
(このあたりの記憶があいまいで・・・)
指令室のような部屋でクローディアス王が報告を受けています。
ポーランドとノルウェイの争いの話をしているようです。
ポローニアスがオフィーリアにあてたハムレットの手紙をガートルードに見せています。
ハムレット、太鼓を叩きながら登場
第二幕 第二場 城の一室
ポ「What do you read, my lord?」
(殿下、何をお読みですか。)
ハ「Words, words, words.」
(言葉、言葉、言葉。)
ポ「What is the matter, my lord?」
(殿下、内容は何ですか。)
ハ「Between who?」
(誰と誰の間の内容かな。)
ポ「I mean, the matter that you read, my lord.」
(いいえつまり、何を読んでいらっしゃいますか。)
ハ「Slanders, sir: for the satirical rogue says here that old men have grey beards,
that their faces are wrinkled, their eyes purging thick amber and plum-tree gum
and that they have a plentiful lack of wit, together with most weak hams:
all which, sir, though I most powerfully and potently believe,
yet I hold it not honesty to have it thus set down, for yourself, sir,
should be old as I am, if like a crab you could go backward.
(悪口だよ。皮肉屋がこう言っている、老人の髭はごま塩まじり、 顔はしわだらけ、
目には目やにがあふれ、知恵は乏しく、膝はがくがく、おれもまったくその通りだと思うが、
このように決め付けるのは品がないな、お前だっておれと同じくらい若くなれるのだ、
カニのように後ろの方にもどっていければな。)
ポローニアス退場後に「To be, or not to be」の場面だったと思います。
第三幕 第一場 城の一室
ハ「To be, or not to be: that is the question:
Whether 'tis nobler in the mind to suffer The slings and arrows of outrageous fortune,
Or to take arms against a sea of troubles, And by opposing end them? To die: to sleep;
No more; and by a sleep to say we end The heart-ache and the thousand natural shocks
That flesh is heir to, 'tis a consummation Devoutly to be wish'd. 」
(生きるか死ぬか、それが問題だ。
どちらが高貴な心といえるだろうか、 荒れ狂う運命の投石や弓矢にじっと耐えているか、
それとも圧倒する困難に向かって武器を取り、異議をとなえて、一切を終わりにするか。死ぬとは、眠ること、
それだけだ。そして一度眠れば、心の痛みもこの身体がうける数限りない衝撃も 一切が終わりになる。
これが敬虔なる者が渇望する 最後の極致だ。)
劇団が到着。
ハムレットの依頼を受けて先王暗殺を再現。
クローディアスは兄弟殺しの懺悔をします。
それを見たハムレットは復讐の好機と剣を振り下ろそうとしますが
祈りの最中に殺しては天国にいかせてしまうと、見送ります。
第三幕 第三場 城の一室
ク「O, my offence is rank it smells to heaven; It hath the primal eldest curse upon't,
A brother's murder. 」
(おお、おれの罪が臭う、悪臭が天に達するほどだ。 人間が初めて神に呪われた所業、
兄弟殺しの罪だ。)
ハ「Now might I do it pat, now he is praying; And now I'll do't.
And so he goes to heaven; And so am I revenged. That would be scann'd A villain kills my father; and for that,
I, his sole son, do this same villain send To heaven. 」
(今が絶好の機会だ。しかし、今あいつは祈っている。
今おれが殺(や)る。あいつは天国へ行く。おれは復讐を果たした。これはちょっと変だぞ、
もっと考えなきゃ。悪党が父を殺す、一人息子のおれが、報復のために、その悪党を天国へ送る。)
第三幕 第四場 王妃の私室
ハムレットがガートルードの私室でポローニアスを殺害。
クローディアスがローゼンクランツたちにハムレットを逮捕させイギリスに送る場面。
第四幕 第三場 城の別の一室。
ハ「I see a cherub that sees them.50But, come; for England! Farewell, dear mother.」
(ああ、ケルビム天使のように、おまえの意図はお見通しさ。イングランドか。さようなら、お母さん。)
ク「Thy loving father, Hamlet.」
(おまえの父ではないか。)
ハ「My mother: father and mother is man and wife; man and wife is one flesh;
and so, my mother. Come, for England!」
(母ですよ。父と母は夫と妻だ、夫と妻は一つの肉体だ。だから母でしょう。さあ、イングランドだ。)
ハムレットたちが退場しクローディアスが「Do it, England」と言ったところでインターミッションです。
ク「England, if my love thou hold'st at aught--As my great power thereof may give thee sense,
Since yet thy cicatrice looks raw and red After the Danish sword, and thy free awe
Pays homage to us--thou mayst not coldly set Our sovereign process; which imports at full,
By letters congruing to that effect, The present death of Hamlet. Do it, England;
For like the hectic in my blood he rages, And thou must cure me: till I know 'tis done,
Howe'er my haps, my joys were ne'er begun.」
(イングランド王よ、もしわしの温情にいささかでも感謝しているなら、わしの威光がおまえを気づかせていると思うが、
デンマークの剣が負わせた おまえの傷はまだ生々しく、おまえ自ら恭順の意を表しているのだから、
それゆえ、余の命令を粗末には扱えないはずだ、それは手紙のなかで詳しく述べ、結果を念押ししているように、
ハムレットを直ちに殺すのだ。イングランド王よ、やれ。
あれは、熱病のようにわしの血を騒がせている、おまえがおれの病を治すのだ。それが終わるまでは、
いかなる幸運があろうとも、わしに喜びはない。)
2部の幕があがると舞台セットは変わらずですが一面、黒い石炭のようなもので覆われていました。
そして舞台はデンマークの平原でしょうか。
第四幕 第四場 デンマークの平原、ハムレットがフォーティンブラスの軍隊と遭遇する場面です。
お城ではポローニアスの死でオフィーリアが狂っていき、姿を消してしまいます。
オフィーリアが運んできたケースの中をガートルードが見るとそこにはたくさんの写真と
カメラが入っていたので察知したガートルードが後を追いかけます。
第四幕 第五場 エルシノー。城の一室。
ガ「How now, Ophelia!」
(どうしたのですか、オフィーリア。)
オ「(歌)How should I your true love know From another one?
By his cockle hat and staff, And his sandal shoon.」
(まごうことなきまことの愛をどうして見まがうことができましょう、
ほらご覧、帽子につけた貝飾り、杖と草鞋の巡礼姿。
ガ「Alas, sweet lady, what imports this song?」
(ああ、可愛いお嬢さん、その歌は何を歌っているの。)
オ「Say you? nay, pray you, mark.(歌)He is dead and gone, lady,
He is dead and gone;At his head a grass-green turf, At his heels a stone.」
(まだよ、もっと聞いて。
あの人は逝ってしまった、ご婦人よ、 あの人は逝ってしまってもういない、
頭の上には草が生(お)い、足の上には墓碑が建ち。)
ク「How do you, pretty lady?」
(お嬢さん、どうされたのかな。)
オ「Well, God 'ild you! They say the owl was a baker's daughter.
Lord, we know what we are, but know not what we may be. God be at your table!」
(あら、ありがとう、パン屋の娘は、けちだったから、イエス様にフクロウに変えられたのよね。
主よ、わたしたちは、今はこうしているけれど、この先どうなるか分かりません。素敵なごちそうね。)
ホレイショのもとにハムレットから手紙が届き迎えに行きます。
ここで墓地の場面になります。
ヨリックの骸骨を手にするハムレット。
第五幕 第一場 墓地
ハ「Alas, poor Yorick! I knew him, Horatio: a fellow of infinite jest,
of most excellent fancy: he hath borne me on his back a thousand times;
and now, how abhorred in my imagination it is! my gorge rises at it.
Here hung those lips that I have kissed I know not how oft.
Where be your gibes now? your gambols? your songs? your flashes of merriment,
that were wont to set the table on a roar? Not one now, to mock your own grinning?
quite chap-fallen? Now get you to my lady's chamber, and tell her, let her paint an inch thick,
to this favour she must come; make her laugh at that.
(ああ、可哀そうなヨリック、ホレイシオ、おれはよく知っているんだ。素晴らしく奇抜な冗談ばかり言っていた。
いつもおれを背中におぶってくれた、それが今この姿、想像するだにおぞましい。吐き気がする。
ここに唇があって、おれは数え切れなくくらいキスをした。おまえのあざ笑いはどこへ行った、
おまえの跳ね回る姿、いつも食卓を爆笑させたあの陽気な冗談はどうした、
にやりと笑ったおまえのこのどくろの出っ歯をあざ笑うものはないのか。あごがすっかり落ちて。
どこかのご婦人の部屋へ行け、そしてこの顔に一インチも厚化粧をしてもらえ、それで婦人を笑わせたらどうだ。)
そこでオフィーリアの死を知ったハムレット。
レアティーズとの剣の試合の場面。
ハムレットが3本とりレアティーズが壁の剣を手にしてハムレットに襲い掛かりレアティーズが刺されます。
ガートルードは毒の入ったワインで死にクローディアスも死にます。
(このあたりバタバタと死んでいきます。)
倒れたハムレットはホレイショにフォーティンブラスに王位を継承するように言います。
ハ「O, I die, Horatio; The potent poison quite o'er-crows my spirit:
I cannot live to hear the news from England; But I do prophesy the election lights
On Fortinbras: he has my dying voice; So tell him, with the occurrents, more and less,
Which have solicited. The rest is silence.」
(ホレイシオ、おれは死ぬ。 毒が全身にまわってきた。 生きてイングランドの報告は聞けないだろう。
しかし言っておく、王位継承はフォーティンブラスだ。おれの遺言を伝えてくれ。
そして起こったことを細大もらさず彼に話してくれ。もう終りだ。)
ホ「Now cracks a noble heart. Good night sweet prince: And flights of angels sing thee to thy rest!」
(ああ、事切れた。殿下、おやすみなさい。
天使たちが群がり来て、あなたの休息に優しく歌いかけんことを。)
そして最後にフォーティンブラスが現れて終わります。
フォ「Let four captains Bear Hamlet, like a soldier, to the stage;
For he was likely, had he been put on, To have proved most royally: and, for his passage,
The soldiers' music and the rites of war Speak loudly for him.
Take up the bodies: such a sight as this Becomes the field, but here shows much amiss.
Go, bid the soldiers shoot. 」
(四人の隊長で、戦士の礼をもって、ハムレットを壇上へ運べ。
もしハムレットが王位についていたら 稀代の名君になっていただろう。その死を遇するに、
兵士の音楽と戦いの儀式をもって 力いっぱい吹き鳴らせ、銃砲を打て。
遺体をあげろ。このような光景は、戦場では花を添えるが、ここではまったく相応しくない。
行け、兵士たちに礼砲を命ぜよ。)
前半が約2時間、後半が1時間でした。
場面が変わっても舞台のセットはずっと変わらずなので
一度はハムレットを読んだり見たりしていないとわかりづらいかもしれません。
ハムレット未読の人が舞台なんて見ないか(笑)
冒頭の大広間での衣装ですがみんな白なのにハムレットだけ黒の衣装なのは
ハムレットの心情、心境を表しているんだと思います。
インターミッション後の舞台には一面黒い石炭のようなもので覆われていたのは
今まで隠されていた闇の部分や黒い部分が表面化したからなのかもしれません。
なのでかなり抽象的な演出をしたのかなーという印象です。
でも近代にした理由がよくわからないのが正直なところで・・・・
小道具のカメラは近代ならではなのですがそれ以外は、というとやはり兵隊ごっこなんでしょうかね。
もしかしたら兵隊ごっこがメインだったとか。
子どもっぽいハムレットとの批評も少なくなかったのですが、
ハムレットだけじゃなくオフィーリアも原作よりも更に少女な感じで。
じゃあ、やっぱりコンセプトはこれで正しいって事なのかしら。
確かにセリフは現代的になっていたようですし原作のセリフよりもわかりやすいと思いますが、
全体的には抽象的すぎて難しいような気もするんですけど。
オフィーリアのカメラの意味とかよくわからないし・・・
あ、これは私の英語力が不足しているからなんですけど(涙)
日本語字幕で見たらもう少し理解できるのかもしれません。
ベネディクトの演技ですが、
とにかく動きが素晴らしくて声も誰よりもよく通るし、
顔が大き・・・いえ、えーっと、とにかく舞台映えする人なんだとあらためて思いました。
キーラン・ハインズのクローディアスも威厳と小物感が混在していてすごく良かったです。
あとフォーティンブラスがすごーくかっこ良くて!
軍服フェチなんで余計にそう思うのかもしれませんが立ち姿とか惚れましたよ。
カーテンコールでは寄付のお願いをしていました。
12日はSDこそしたものの、今まで見てきたSDの画像と比べると笑顔が少なかったように思いましたが
14日に関してはカーテンコールから既に疲労困憊であまり良い笑顔ではなかったです。
この日は世界同時スクリーニングの前日だったせいもあるかもしれませんが
Black Massのプレミアもありましたし、疲れが出る時期なのかも。
先日、The South Bank Showのインタビューでいろいろな場面が放送されたようですね。
おかげでたくさんのスクショ画像が出回っていました。
そういえばカーテンコールで私の斜め前の女性が写真を撮っていましたよ。
私だって我慢しているのにずるいーとか思いましたが、ソース不明な画像を使っている時点で私も同罪ですね(汗)
でも観劇中、一番気になったのは咳ですよ、咳。
まったく遠慮のない思い切った咳があちこちで聞こえてました。日本でそれやったら袋叩きかも(笑)
長くなってしまいましたがこの辺で。