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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

サー・ショーン・コネリー

2020-11-02 12:07:23 | 英国俳優

ここのところ国内外問わず著名人の訃報をよく目にしますが
この訃報はかなりショック・・・・・
でも90歳になられたんですね。
心よりお悔やみ申し上げます。

初代ジェームズ・ボンドとしてあまりにも有名ですが
日本人的にあの濃ゆさには好みがわかれるところではないでしょうか。

私も作品そのものは好きですが
ショーン・コネリーを好きになったのはお年を召してからなんです。
とはいえショーン・コネリーのボンドはとてもカッコよかったです。

あの有名なセリフ
「The name is Bond, James Bond.」を使ったのもコネリーさんです。

BBCが良い記事を出していました。
ショーン・コネリー:ジェームズ・ボンドの俳優が90歳で死去

【写真で見る】 サー・ショーン・コネリーのキャリアを振り返る

 

コネリーさんはスコットランド出身でスコットランド独立派でもあります。
スコットランドのイベントに奥さまと参加されている姿が度々見られました。
キルトがよくお似合いです。
2000年にナイトの称号を与えられ女王の授与式にもキルトの正装で臨んだそうです。

バハマに住んでいたコネリーさんは
スコットランドが独立したら帰ると仰っていたそうですが
独立は叶わずバハマで生涯を閉じました。

 

コネリーさんの出演作をすべて網羅しているわけではないのですが
私が観た中で印象に残った作品を時系列に挙げていきたいと思います。

まずは1977年公開の「遠すぎた橋」A Bridge Too Far 
私の大好きな映画です。

遠すぎた橋 予告編
↑日本語ではないです。日本語の予告探したけど見つかりませんでした。ナゼダ

D-Dayのノルマンディー上陸から数か月後に実行した
「マーケットガーデン作戦」がテーマの作品です。

この作戦は失敗に終わりましたがなぜ失敗したのかをシニカルに描いています。
アメリカ映画のミリタリー映画はアメリカ正義の感動的な内容が多いですが
この作品はイギリスとアメリカの共作だけあって盛り上がりは一切ありません。

戦争の悲惨さや上層部の無謀、それに従わざるを得ない部下、
とりわけ中間管理職の悲哀が淡々と、シニカルにコミカルに描いていると思います。
映像もCGではないのでとても迫力がありました。

また、豪華キャストも見どころのひとつです。
ロバート・レッドフォード、ジーン・ハックマン、ローレンス・オリヴィエ、
エリオット・グールド、マイケル・ケイン、ダーク・ボガード、ショーン・コネリー、
アンソニー・ホプキンス、マクシミリアン・シェルなど。
今では実現不可能なほどのキャストです。

 

続いて1986年「薔薇の名前」The Name of Rose

日本版予告篇 / 薔薇の名前
↑なんかすごい時代を感じる予告なんですけど・・・・

今観ても色あせることのない名作中の名作・・・だと私は思っている作品。
ウンベルト・エーコの同名小説を映画化しました。
1300年代の北イタリアの修道院で連続殺人事件が起こり
事件解決のため元異端審問官で、悪魔の力と戦う任務にあったウィリアムが呼ばれます。

当たり前ですがクリスチャン・スレーターが若ーい!

タイトルの「薔薇の名前」The Name of Roseにさえ深い意味があり
当時の時代背景、とりわけカトリックの世界や修道院の事情などを踏まえると
とても難解で深いストーリーではありますが
謎解き映画として観れば、ショーン・コネリーのホームズな行動と
ワトソン役のクリスチャン・スレーターを楽しめます。
私はもっぱら謎解き映画として観ています。
難しいだけではなくミステリーとして楽しめるように演じているコネリーさんはさすがです。


1987年「アンタッチャブル」The Untouchables

アンタッチャブル (1987) 予告編
昔の映画の予告編てあまり無いの?私が見つけられないだけかしら。

アル・カポネ逮捕に貢献したアメリカ司法省の捜査官エリオット・ネスの自伝を基にした映画です。
いやもう説明は不要ですよね。
エリオット・ネス率いるチームの面々が素晴らしすぎて何度も観てしまいます。
特にコネリーさんが演じたマローンの最期は何度見ても切ないです。
そのマローン役で助演男優賞でオスカーを受賞しました。

ロバート・デ・ニーロも迫力ありました。
この方は役になりきるための努力は惜しまないことで有名で
アル・カポネを演じる際に前髪を抜いたとか剃ったとか。

 

1989年「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」Indiana Jones and the Last Crusade

映画『インディー・ジョーンズ/最後の聖戦』 予告編

最高に好きな映画です。
コネリーさん演じるインディパパが可愛すぎて転がるほどです。

私の中ではインディ・ジョーンズシリーズはこれが最後です。
これ以降は正直蛇足だと思っています。いや観るけどさ。

親子のやり取りも最高です。もうずっと観ていたい。

忘れてはいけないもう1点。
インディの少年時代がリバーくんなんですよね。

若すぎる死は本当に本当に惜しまれます。

1990年「レッド・オクトーバーを追え!」The Hunt for Red October

レッドオクトーバーを追え!(1990) 予告編

これも名作です。
原作はトム・クランシーの同名小説。
ジャック・ライアンが活躍するシリーズの第1作目です。
この作品に出てくる初代ジャック・ライアンは痩せてるアレック・ボールドウィン(失礼)です。

ソ連のタイフーン級原子力潜水艦「レッド・オクトーバー」の艦長マルコ・ラミウスは
新しく造られたこの原潜と引きかえにアメリカに亡命しようとします。
亡命の意図を読み取ったジャック・ライアンと亡命を知ったソ連の妨害、
そしてアメリカの原潜「ダラス」マンキューソ艦長と
ラミウス艦長がお互いの意図を読み合いがストーリーの軸となっています。

マンキューソ艦長はスコット・グレン、
レッド・オクトーバーの副長はサム・ニールが演じています。

1991年「ロビン・フッド」Robin Hood:Prince of Thieves

これ観たはずなんだけど全然記憶にないんです・・・・
ケビン・コスナーが出ているのは覚えているんだけど
考えてみれば得お敏・フッドはいろいろな方が演じてるんですよね。
最近ではタロンくんが演じていましたけどあの映画はちょっとがっかりでした。

ショーン・コネリーは最後の↑の場面だけ覚えています。
リチャード王を演じていました。かっこいい・・・・

同じくリーグ・オブ・レジェンドもむかーし観たと思うのですが
さっぱり覚えていません。記憶力が溶けてきてるのか・・・・( ノД`)

007はキリがないので今回は省きましたひとつだけ。
1967年「007は二度死ぬ」You Only Live Twice

舞台が日本なんですよね。1960年代の。
今は亡き丹波哲郎さん、若林映子さん、浜美枝さんが出演しています。

ボンドガールの浜美枝さん。

こちらは若林映子さん。
服装やヘアスタイルが時代を感じますね。1960年代だもん。
あとニューオータニが出てきたのも印象深かったです。
他にも銀座や地下鉄、姫路城などいろいろ出てきます。

今回、コネリーさんの出演映画を調べてみると
観てない映画がまだまだたくさんあったので少しずつ観ていきたいと思います。

コネリーさん、たくさんの映画で楽しませてくれてありがとう。
あなたのことは忘れません。どうか安らかに。


Martin Freeman Breaks Down His Career「Fargo」

2020-05-16 21:07:32 | 英国俳優

久しぶりにマーティンの振り返りその7です。

 

↓ Vanity Fairサイトより
Martin Freeman Breaks Down His Career, from 'The Hobbit' to 'Black Panther'

↓ Youtubeより
Martin Freeman Breaks Down His Career, from 'The Hobbit' to 'Black Panther'

青字がマーティンです。

シャーロックの3シリーズ目を撮影してた。
ウェールズのホテルで当時のエージェントからアメリカの番組の話があると聞かされた。

だから僕は ちょっと待ってと言ったんだ。
話したじゃないか、そういうのはやらないって。
一つの作品で7年も束縛されるのは嫌なんだと言った。

僕は父親だ。もう絶対にやらない。

でも彼は、わかってる、でもこれは7年もかからない。
「ファーゴ」のドラマ版で10エピソードだと言うんだ。

送られてきたパイロット版を読んでみた。
僕が演じる人物とビリー・ボブ・ソーントンがERでやりとりする場面ですごく惹きつけられた。

人を操るタイプの奇妙な男に僕は巻き込まれかき乱される。
それがどういうことになるのか、すぐに納得できた。

だからOKしたよ。

「彼の子どもたちの前で手本として殴らせた?」
「違うよ。まったく、嫌になる。」
「経験上、鼻を折られれば次は背骨を折られるぞ。」
「サムはそこまでしないよ」

 

ミネソタアクセントの問題もあった。
けど僕に信頼を寄せてくれた彼らに応えたかったんだ。

ビリー・ボブ・ソーントンとはとても相性が良かった。
彼にとってはどうだったのかな。
でも彼はとても落ち着きがあって居心地がよかった。
すぐち打ち解けた。

撮影のセットでよくゲームをやる。
待ち時間が10分以上あるときは歌手やバンド名でしりとりをする。
例えば僕がThe Beatlesって言ったら次の人はSusan and Banshees、次はSex Pistols。

結構Sが多いんだ。
僕たちはずっとそればかりやってたけど彼はちょっと困ってた。
そんなに軽い人間じゃないから。だから好きなんだけど。

 

ファーゴは本当に面白かったです。
私にとって、マーティンの役者としての幅広さに驚いた最初の作品でした。

映画版も良かったですがドラマ版はさらにひねりがあって奥深いものがありました。
登場人物もそれぞれ個性的でとても豪華な役者陣です。

昔書いた感想です。↓

Fargoあらすじと感想

 

でもS1しか観てないんです。
これを機にS2も観てみようかしら。

 


Martin Freeman Breaks Down His Career「The Hobbit」

2020-04-27 20:44:22 | 英国俳優

久しぶりにマーティンの振り返りその6です。

 

↓ Vanity Fairサイトより
Martin Freeman Breaks Down His Career, from 'The Hobbit' to 'Black Panther'

↓ Youtubeより
Martin Freeman Breaks Down His Career, from 'The Hobbit' to 'Black Panther'

青字がマーティンです。

 

「ホビット」

「いいえ、冒険に興味を持つものなどいないと思います。
危険で面倒だし心が休まらない。ディナーにも間に合わない。では良い日を」

後半はあまり自信がありません。
マーティンの言葉のチョイスはベネディクトとは違う難しさがあるような・・・・

 

オーディションの収録に行ったのを覚えてるよ
キャスティングルームに到着すると
監督する予定だったギレルモ・デル・トロからのメモが置いてあった。

「君に演じてほしいから実力を発揮してほしい、
でも言っておくが我々は君に演じてもらうつもりだ。」

感動したよ。かなりリラックスして脚本を読むことができた。
だから忘れてたんだよね、シャーロックの撮影のことを。
最初のシリーズの撮影中だったからずっと頭にはあったんだ。

ギレルモが監督を降板することになり彼から連絡があった。
「知ってるだろうけど私は降板するが君は候補者のままだ。
様々なハリウッドスターの名前を聞くことになるだろう
チームは君にやらせたいと思っている。」

強力な支援だよね。
でも僕にはシャーロックのシリーズ2があったからビルボは無理だった。

BBCは協力してくれない、シャーロック側も興味を示さなかった。
じゃあなぜ解決できたのか。

はっきり覚えてる、僕がロンドンのナショナルシアターにいた時だ。
舞台に立つためなんだけど、
エージェントのマイケルに「諦めないとダメだよね?」と聞いてみた。

「君は「シャーロック」出演契約をしたからね、申し訳ない。」

それから、リハーサルをしていたらマイケルから連絡があった。
「予定が変更になったよ」

ピーター・ジャクソンが「ホビット」の僕の撮影スケジュールを調整してくれたんだ。
だからまずは「ホビット」の撮影を始めてからシャーロックの撮影をして
それからもう一度ホビットに戻って完成させればいいと。

すごいよ、それって信頼の証じゃないか。
ビルボを演じられる人は他にたくさんいるのに
彼が僕にそれほど信頼を寄せてくれていたことに驚いた。

それに、彼が超大作映画のスケジュールを動かした、
本来こんなに早くは動かないプロダクションなのに、それってすごい事だ。
僕はとてもラッキーだと思ったよ、ピーターには今も感謝している。


僕はいつも感情が極端になりがちなんだ、いや、昔の話だよ。
物事には終わりがある。
ありがたいことに僕たちは撮影に集中した。
だけど最後の日、何人かが僕に近づいてきて感情的になってしまった。
彼らの声が途切れ始めると、何と言うか、ほら、2年半が終わるわけだから。
陳皮な表現だけど、僕たちは家族同然だったんだ。

先日、久しぶりにホビットを観たのですが
トーリンが死んでしまう場面は何度見ても泣いてしまいます。

マーティンの抑えた演技と言うのでしょうか、
号泣するわけでも叫ぶわけでもないですがそれゆえに深い悲しみが伝わってきました。
トーリンには生きていて欲しかったです。


Martin Freeman Breaks Down His Career「SHERLOCK」

2020-03-24 21:07:54 | 英国俳優

マーティンの振り返りその5です。

 

↓ Vanity Fairサイトより
Martin Freeman Breaks Down His Career, from 'The Hobbit' to 'Black Panther'

↓ Youtubeより
Martin Freeman Breaks Down His Career, from 'The Hobbit' to 'Black Panther'

青字がマーティンです。

 

「Sherlock」

舞台を21世紀のイギリスに置き換え、自称「コンサルタント探偵」であるシャーロック・ホームズが
スマートフォンやインターネットといった最新機器を駆使して事件を解決する様を描く。
各エピソードはドイルの原作を下敷きとしている。

 

ここで止まると終わらなくなりそうなので今回はさくっといきますよー。



「僕がベストフレンド・・・マン?」

「そう、君だ。もちろんベストフレンドだけどね。」

 

読み始めてすぐテレビで見ていたものとは違うとわかった。
ベン・カンバーバッチがいたよ。彼を見てとても頭が切れるんだなと思った。すごいよ。
僕は2回ほど行った。
最初の時にどうも僕はちょっとバカなことをしたと後になってわかった。

なぜかは覚えてないんだけどそこの行くのが面倒で、
到着したころにはちょっと機嫌が悪くなってたと思う。
で、それをうっかり顔に出してたんじゃないかな。

エージェントに電話して「ところでシャーロックの話はどうなった?」と言うと
「実はあなたはあまり興味が無いんじゃないかと言っています。」と。
「なんで、どういうこと?」
「あなたが断るんじゃないかと思っているようです。」
僕は(ピー)で。
「すごく興味があると伝えてくれよ。よくできた脚本だったって。もう一度チャンスを。」

もう一度ベンと読み合わせをしたんだけど
読み始めてすぐにケミストリーがあるとわかった。

テレビや舞台、それに映画の間に線引きしたことは一度もない。
書くことが好きなら物書きになるしそのためならどこにでも行くだろう
トム・クルーズの映画には出たことないけど。

だから大作映画で主役をやるつもりはなかったしそんな話もなかった。
僕はいつもメディアとは距離を置いてきたと思う。

 

続きます。

いつも思うのですがイギリスは映画とドラマの壁がないですよね。
超大作映画で主演したかと思えば普通にドラマの脇役にも出てるし。

アメリカではあまり考えられないことだと思いますがそのあたりもすごくいいなーと。
だから映画もドラマも舞台も高いクオリティの作品が多いのでしょうね。


Martin Freeman Breaks Down His Career「Love Actually」「The Hitchhiker's Guide to the Galaxy」

2020-03-21 11:05:40 | 英国俳優

マーティンの振り返りその4です。

 

↓ Vanity Fairサイトより
Martin Freeman Breaks Down His Career, from 'The Hobbit' to 'Black Panther'

↓ Youtubeより
Martin Freeman Breaks Down His Career, from 'The Hobbit' to 'Black Panther'

青字がマーティンです。

かなり意訳が入っております。間違っていたらごめんなさい。

 

Love Actually

映画は、ロンドン・ヒースロー空港の雑踏に、デイヴィッドによるナレーションがかぶせられる形で始まる。

アメリカ同時多発テロ事件の犠牲者が最後に遺したのは、

憎しみではなく愛のメッセージだったことが語られ、登場人物たちの恋物語が始まる。

 

大好きな映画です。

あらためて観るとすごいキャストです。

アラン・リックマンもいらっしゃいます。

キーラちゃんもすごくキレイで。

 

 

他にもたくさんたくさん、豪華キャスト陣です。
最初はバラバラに見えますが最後につながっていくのがとても良くて

このタイプの映画はたくさん作られましたがやっぱりこの作品が一番好きです。

ハッピーエンドばかりではないけれど
恋愛や家族や友人たちの愛がたくさん詰まっていて気持ちがとてもあたたかくなります。

 

マーティンの役どころにはちょっとびっくりしたけど

こんな出会いもあるんだなーと。

 

 

 

「ジュディ、今度は上を脱いでくれないか?
照明とカメラが乳首の見える位置と見えない位置を確認したいそうだ。」

「いいわ。ここは温かいし。」

「うん、いつもこうだといいよね。

セブン・イヤーズ・イン・チベットでブラッド・ピットのスタンドインをやったんだけどすごい寒かったよ。」

「悪いけど急いでくれないか。役者たちが到着するんだ。」

「いいわ。」

 

ラブ・アクチュアリーには愛着がある。
The Officeのときリチャード・カーティスがチョコ入りの手紙で僕を褒めてくれてね。

いや、入っていたわけじゃなく包まれたチョコレートのような手紙で

「I love 'The Office、IThe Officeで演じた君がとても好きなんだ。最高だよ。」と言ったんだ。
僕にはそれが×××のように聞こえて。

 

すごくうぬぼれてたんだ。
彼はただ僕を好きだと言ってくれただけなのに。

何だよ、本当の事さ。

彼はファンになった相手には誉め言葉で埋め尽くされた手紙を贈るんじゃないかな。



彼は番組の大ファンだった。
だから僕と仕事をしたいと思っていて
ラブ・アクチュアリーの読み合わせを他の人たちとすることになった。
最終的には採用されなかったけどみんなうまかったよ。
そのうちにキャストが決まりだしてラッキーなことに僕もその中に入っていたんだ。

 

 

「The Hitchhiker's Guide to the Galaxy」

『銀河ヒッチハイク・ガイド』は、イギリスの脚本家ダグラス・アダムスが書いたスラップスティックSFシリーズ。
また、その第1作のタイトルであり、作中に出てくる架空の電子本の名前でもある。

大森望の言葉を借りれば「バカSFの歴史に燦然と光り輝く超弩級の大傑作」。
ブリティッシュ・ジョークを満載したこのシリーズは、大元のラジオドラマがスタートした当初から人気があり、
小説版はベストセラーになり、35か国語に翻訳されて、全世界で約1,600万部が売れたとされ[1]、いまなおカルト的な人気を誇る。

銀河ヒッチハイク・ガイドのアーサー・フィリップ・デントの読み合わせで
プロデューサーのニック・ゴールドスミス、ディレクターのガース・ジェニングスが所有するロンドンのボートハウスに行った。

ふたりと映画の話をしたんだけど最高だった。
いくつかデザインを見せてもらってアーサーのセリフも読んだかな。
でも当時の彼女が車の中で待っていたことをずっと考えていた。
罪悪感があったね、車でアマンダが待っていたから退屈しないといいな、とか。

何もかも順調だった、彼らは僕に主役をと言ってたし、すごいよ。
でも帰らないといけなくて。

何か別の事を考えていたのは結果的によかった。
アーサー・デントは人気があるとか、そんなことも考えなかった。
候補者の名前は聞いていた。
何人かはハリウッドスターだったな、もちろん僕はそうじゃない。
だから大したことはないと思っていた。
ディナーに間に合うかな?って考えてたよ。

でもサム・ロックウェルにズーイー・デシャネルにモス・デフだよ。
すごく楽しかった。最高だよ。
僕以外はみんなかっこよく見えたね。

いろいろな部屋着があった。緑のテリー織のタオル地ローブにパジャマとスリッパ。
モスはクールだしズーイーはステキだしサムはエルビスとかジェームズ・ブラウンみたいだった。

そこに僕だよ。
だから、ちょっと劣等感を感じるときがあったよ。

続きます。