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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

ロンドン・スパイ E5

2019-10-12 18:09:26 | 英国ドラマ
London Spy "Episode Five"




スコッティの葬儀で弔辞を述べるダニー。
ダニーはスコッティの遺志により彼の財産を継ぐことになりました。

教授がやってきて、今後この件には一切関わらないと言います。


警察でダニーを尋問した刑事に会い協力を求めますが
上からの圧力で捜査ができなくなったことを知ります。


事件を明るみにするためアレックスの研究をプリントアウトし
様々なメディアに送りますがすべて返送されてしまいます。


突然ダニーの両親が訪問してきます。
疎遠だった両親のこのタイミングでの訪問に疑いを持つダニー。
母親が、父の余命がわずかなので自宅に来てほしいと頼みます。

自宅につくと母親がデジタルカメラで記念写真を撮ります。


しかしダニーが母親のウソを見破ると、
何者かに脅迫されて写真を撮るように命令されたと言います。
「お前が何をしたか知らないけれど私たちを巻き込まないで。」と怒る母。
「なぜ母さんは僕を愛せなかったの?」ダニーの質問に
「理由はない。ただ愛せなかっただけ。」答えます。


外に出て携帯を確認しようとしますが電源が切れていて反応がありません。
ダニーはデジカメのフラッシュが原因ではないかと考え急いで家に帰ります。
首にさげておいたUSBを確認するとデータが全て消えていました。

その時、送信元不明のメールを受信します。
添付されていた画像を開くとデジカメで撮った写真が表示されました。


為す術がなくなったダニーはエイズ患者のコミュニティに参加します。
アレックスと知り合ってから今まで起きたことを話すダニー。


ダニーはアレックスの母、フランシスを訪れます。


ダニーはアレックスの部屋を案内してもらいます。
部屋はあらゆる数式に囲まれていました。

アレックスをスパイにしたのはフランシスでした。
フランシスと彼女の夫はMI6に勤めていましたが当時は女性の立場は低く
自分よりも無能な夫がスパイになり彼女は夫のサポートを強いられました。
自分の夢を託すため子どもをつくり英才教育をしてきたというフランシス。


しかしダニーはアレックスの本当の母親がフランシスではなく
ダニーを騙すために母親役を演じた使用人だと見抜きます。
小さな子どもだったアレックスの数学の才能を見出し育てることにしたフランシス。
「アレックス」は母親がつけた本当の名前でした。


フランシスはアレックスの死の真相を語ります。
アレックスの研究が組織に知られてしまい、
ダニーと旅行の行くその日アレックスは組織によってトランクに閉じ込められていました。

アレックスにチャンスを与えるためフランシスが呼ばれます。
フランシスはトランクの中のアレックスを説得します。
「身分も研究もすべてを捨ててアメリカで生活をすること」
「ダニーとは連絡をとらない」
これに同意をすれば自由になれると言うフランシスにアレックスは同意します。
「愛してるわ、アリスター」
「僕も愛している」

フランシスは一旦その場を離れ、
アレックスの瞳孔反応や脈拍などでウソかどうかの分析を見守っていました。
結果、フランシスを愛しているセリフまですべてがウソだと判断されました。

もう一度チャンスを!
懇願するフランシスは薬物を注射され眠らされたまま自宅に帰されます。

こうしてアレックスはトランクに閉じ込められたまま絶命し
のちにダニーが発見するよう仕組まれたのでした。



「僕の話は誰も信じてくれないけど母親の言葉は信じる。一緒に闘おう。」
「負け戦だとわかってるわよね。」
フランシスはダニーの車に乗り込みます。



ここで終わりです。

スパイがたくさん出てきますが先述の通りこのドラマはスパイものではなく
ヒューマンドラマ、恋愛ドラマなんだと思います。

アレックスもスコッティも愛を手離せず殺されてしまいました。
悲しいですね。

ドラマには「嘘」というワードが常に使われています。
ウソ発見システムを研究するアレックス。
でもダニーは直感で相手のウソを見破ってしまう。
ダニーの才能というよりもダニーは常に相手と向き合って話をするからなのかなと。

真実を明らかにすることが絶対的に正しいとは思いません。
社会が機能するために真実を隠さなければならない場面も多々あります。
もちろん相手を思いやっての嘘も。
難しいですね。

このあと、ダニーとフランシスはどうなるのかわかりませんが
結果はどうあれ少なくともフランシスはダニーによって救われたんですよね。

何も解決しないまま終わっていることもあり賛否両論な評価だったようですが
アレックスの真実を知ることがメインだったと思うのでこれで良いのでは、と思っています。


ロンドン・スパイ E4

2019-10-09 16:46:30 | 英国ドラマ
London Spy "Episode Four"



携帯電話が鳴ります。
相手はダニーにホテルでスーツに着替えさせ
アレックスと出会ったときに朝食を食べたレストランで待つよう指示します。


電話の男が現れます。
彼はアレックスを誘惑するために何者かに雇われていました。
アレックスを調べ彼好みのシチュエーションを演出し誘惑に成功しますが
一度きりの関係だったと言います。


アレックスから何も聞いていなかったことに傷ついていましたが
「君たちふたりの関係は組織にとって脅威だったんだ。」とスコッティ。
「アレックスは組織の宝だったから。」と続けます。

アレックスの葬儀に呼ばれなかったダニーはスコッティのすすめで
思い出の海に行き思い出の品を灰にして海にまき告別します。


ダニーはシリンダーを解錠するために思い当たる数字を並べますがどれも開けることはできません。
ふとアレックスとの会話を思い出していました。
「僕たちの関係は特別だけどひとりの男に縛られず他の人ともつきあってみなよ」
ダニーの言葉にアレックスは「他の人など必要ない」と拒んだこと。
お互いに「ひとり」であること。


コードは「0000001」中身はUSBでした。


ダニーはスコッティに会いに行きます。
ベルを鳴らしても出てこないので中に入ってみるとスコッティは倒れていました。
そばには割れたガラスや酒のボトル。


スコッティは昔からうつ病を患っていましたがここ30年は薬で抑制できていました。
なぜ突然再発したのか。
ダニーはスコッティが処方されている向精神薬を疑い、
手持ちの薬を廃棄しダニーが裏で入手した薬を飲むようにいいます。

落ち着いたスコッティにダニーはUSBを見せます。
スコッティは尾行されないように船で移動しマーカス教授と落ち合います。


USBメモリーに保管されているアレックスの研究データを解読する教授。
アレックスは会話やスピーチから分析し嘘を見抜くシステムを確立していました。
これが世に出ることを恐れた組織はアレックスの研究を潰そうとしていたのです。


研究を知ってしまった以上その場にいたメンバーは教授も含めて命を狙われるかもしれない。
「何か計画はあるんだろうな。」教授の言葉にスコッティは「ああ、成功させよう。」と言います。

実は何の作戦もないスコッティ。
「でも相手に作戦があると信じさせたほうが好都合だし。
社会は嘘で機能しえいる。権力者は真実かウソかの選択を迫られればウソを選ぶ。」

「アレックスはいつからこの研究を始めたのか。」続けるスコッティ。
「それが問題?」聞くダニー。
「君にずっと自分の正体を明かさずウソをついていたから償いたかったのかも。」
スコッティの言葉に動揺するダニー。
アレックスの死の原因はダニーだと言われているようでした。

「嘘だろうが何だろうが関係ない。すべてを知った今でも僕はアレックスを愛している。
彼にそう伝えればよかった。」


警察に呼ばれ起訴されないことが決まったダニーですが、
監視カメラに向かって「これで終わりじゃないぞ」と叫びます。

教授たちと待ち合わせるために店に入ったダニー。
姿を現さないスコッティから電話が入ります。
タクシーに閉じ込められていたスコッティは「遺書がある」と伝えてると電話が切れます。


ダニーは以前連れられたスコッティのスパイ生活が終わったという場所に走ります。
目の前の大きな木から首を吊ったスコッティがぶら下がっていました。

続きます。
次で最後です。


ロンドン・スパイ E3

2019-10-03 19:23:22 | 英国ドラマ
London Spy "Episode Three"


突然警察に連行されたダニー。
指紋や血を採られ厳しい取り調べを受けます。
屋根裏からダニーの指紋が出てきたため彼は容疑者になっていました。

ダニーの過去も次々と暴かれ更にダニーの部屋でアレックスと会話した内容も録音されていました。
懸命に説明するダニーですが途中で具合が悪くなります。


スコッティの家で眠るダニー。
起きるとすぐに記憶を頼りにロゴを描きだします。
それは警察で見せられたアレックスの持ち物だという会員制のカードのロゴで、
富裕層に人気があるゲイの売春クラブのカードだと言われました。

ダニーの見たことのないロゴでしたが手掛かりがあるかもしれないと考えます。


ダニーは昔の知人を訪ねます。
ミッチと呼ばれるレコードプロデューサーでダニーは昔出入りをしドラッグに溺れていました。

ロゴを見せるとミッチはセックスを見返りに助けると言いますがダニーは断ります。

黒人から渡された錠剤は抗HIV薬だとダニーのフラットメイトに教えられ検査を受けるダニー。
結果は陽性だったことにショックを受けるダニーは警察で採決をされたときに仕込まれたと考えます。


「これは何か月も前に何者かが考えたストーリーだ。」とスコッティ。
勝ち目はないけれど闘うことを決めたふたりは行動を起こします。


アレックスがシリンダーに隠したものは一般人には理解できないだろうと考えたスコッティは
ロンドン大学の友人に会いに行き、昔アレックスを教えていた教授に会いたいと申し出ます。


その後、紳士が集う会員制のクラブに行きスコッティの元同僚に会います。
アレックスの殺人事件で何か情報はないか、と尋ねるスコッティ。
聞かないほうがいいと警告されますが引かないスコッティに同僚はジョークに例えて話をします。
「英国人、中国人、フランス人、アメリカ人、ロシア人、
イスラエル人、サウジアラビア人が全員バーに現れそして同意をした。」


意味のわからないダニーにスコッティが説明します。
「各国の情報機関の話だ。常に反目しあっている彼らがアレックスの殺人に同意をした。
それほどアレックスが隠したものを表に出したくないんだ。
敵はMI6だけではなかった。つまり我々に味方はいないって事だ。」

その帰り道、ミッチがダニーを車に乗せ包みを渡します。
それはダニーが聞いた会員制のクラブに関わることだと言います。

車から降りたダニーが包みを開けると携帯電話が入っていました。


続きます。


私はずっとスコッティが怪しいと思っていましたがこの話でやっと疑いが晴れました。
ごめんね、スコッティ。

そして、ゲイティス御大登場です。
今回の役どころはゲイでヤク中のレコードプロデューサーです。
御大も役の幅がかなりあるなと思いました。

ロンドン・スパイ E2 その2

2019-09-18 18:04:05 | 英国ドラマ
London Spy "Episode Two"



両親と名乗るふたりはターナー家の使用人でした。
屋敷の前に立つ女性はアレックス(アリスター・ターナー)の母親フランシス。


フランシスはダニーをある寝室に案内します。
ダニーはアレックスの寝室だとすぐにわかりました。
「なぜわかったの?」
「孤独が漂っているから。」


ダニーは庭にある迷路に入ります。
その様子を窓から見つめるフランシス。


夕食の後フランシスとふたりでお酒を飲みます。
「息子はゲイじゃない」と話を切り出すフランシス。

「アリスターの思考は普通と違った。感じ方も普通じゃない。
彼にとって他人は謎。何を求めているか解き明かしては与えていた。
人間はコンピューターと同じ。正しい暗号に反応する。」

「アリスターは相手が望む人間を演じた。あなたが求めたのはロマンス。
古典的な恋物語。だから与えた。
同時に他の人にも別の刺激を提供していた。男女問わずに。」

「リスクを求める人がいれば与えたはずよ。危険も痛みも服従も支配も。
アリスターは性的にも早熟な子どもだったの。
彼にとってセックスは暗号解読の一種だった。」

「彼を愛していたのね。でも事実を教えるしかないの。
さらに無謀な事に首を突っ込む前にね。
偽名を使ったのもあの子のゲーム。型通りの恋人を演じた。」


フランシスの話を黙って聞いていたダニーが口を開きます。

「僕は本を読まないし旅の経験も少ない。でも大勢とセックスをしてきた。
ひとつだけ偽れないものがある。経験のなさだ。
身体に無駄な力が入り楽しむべき時に痛みを感じる。タイミングが悪いんだ。」

「頭が良くても筋肉は嘘をつけない。
僕には彼の経験不足が手に取るようにわかった。
フランシス、聞いてる?分かるよね。あなたが嘘をついているのは明白だ。
僕が愛したあなたの息子はバージンだった。なぜそうじゃないと信じさせようとする?」

「この週末は嘘ばかりだったけど真実が一つある。
騒ぎ立てない、これがあなたに送るベストなアドバイスよ。」

ダニーはアレックスの寝室に入り泣きながらベッドで眠ります。


翌朝、ダニーは昨夜母親と名乗った女性が朝食を作っているキッチンに行きます。
「あなたは彼をすごく気にかけていたようだ。
何かあれば彼はあなたに話したはずだ。愛していたの?」
ダニーの問いかけに泣きながら振り向く女性。
「アレックスよ。彼は自分の名前を嫌っていたの。」
「ここで何があった?」
「ここの人たちとは関わらないで。」
その時父親と名乗った男性が入ってきます。


ロンドンに戻ったダニーはアレックスとの思い出の場所に行き
アレックスの言葉を思い出しています。

「物語を聞かせるよ。ある男の話だ。
みんなが笑って酒を飲んでいる時、彼は歩き続ける。
いつもの場所に至ると人々に背を向けて座る。話しかけるなというシグナルを発しながら。
彼は誰かが現れるのを待っている。その誰かは男の本当の望みに気づきそばに腰を下ろす。
そして話しかける。僕が待つ男で君が話しかけた男。」


突然背後から「甘党なんだ」という声が聞こえて振り向くダニー。
そこには見知らぬ黒人の男性が立っていました。
彼は話しながらなめていた赤いキャンディーを取り出し紙に包むとダニーに名刺を渡します。
そこには「命と財産を80年守ります」と書かれていました。

「失うものがないなど俺に言わせれば考えが足りない発言だ。」
「脅しか?」
「脅しではない。これはただの会話だ。話好きでね。
時に意外な相手から得られる助言が君の命を救うかもしれない。
その名刺を大事にしろよ。」
男はそう言うとキャンディーを包んだ紙を地面に置き去っていきます。
キャンディの中に何かが入っているようでした。


ダニーはスコッティに協力を求めます。
「脅された。彼を殺した奴らに会話を聞かれてるんだ。」
そんなダニーにスコッティは冷静に言います。
「君の勘が正しいとして、相手は君の事を知り尽くしているわけだ。
君の行動は筒抜けなんだ。これでも君を生かしているのは殺す価値が無いからだよ。
むしろ感謝すべきだ。警察もジャーナリストも加勢をしてくれない。
闘っているのは君ひとり。君に何ができる?」
「僕に協力してくれ。」
「恐れることも大事なんだよ。首を突っ込むな。いいな?」

スコッティに釘を刺されたダニー。

ダニーはキャンディの中に入っているものを取り出します。
ブルーの薬のようなものが出てきます。
それを隠し屋上に出ると挑発するように名刺を破り捨てます。



E3に続きます。

スパイたちが嘘を重ね駆引きをしながら真実を見極めるのに対し
ダニーは直感で他人の嘘を見破っているのが面白いなーと。

私、初めはずーっとスコッティを疑っていたんですよね。
だって何か怪しかったし。

次第に深みにはまっていくダニーです。

ロンドン・スパイ E2 その1

2019-09-15 09:31:26 | 英国ドラマ
London Spy "Episode Two"



ダニーは窓を閉め更に物陰に隠れ注意深くシリンダーを見ます。
尾行されていることに気がついたダニーですが機転を利かせ尾行を巻くと
秘密の隠し場所にシリンダーを隠します。


メディアのよる報道が嘘ばかりだったのでダニーは自ら真実を語りに新聞社に乗り込むことにしました。
ネクタイを結ぶときにアレックスを思い出し泣いてしまうダニー。


新聞社。
SMの話にフォーカスするジャーナリストたちに対しダニーは「彼は殺されたんだ。」と言います。
「誰が?何のために?」
その質問に答えることができないダニーは何も言えず新聞社を後にします。


その時同席していたひとりのジャーナリストに呼び止められ話をします。
「なぜあなたは彼を偽名で呼ぶの?」
「彼がアレックスと言ったから。」
「ダニー、人は嘘をつくものよ。」
「ああいう道具を持つ男たちは自分の欲望を熟知している。セックスに通じているんだ。
でも彼は自分の好みを知らなかったんだ。」


何も相談せずにジャーナリストに会ったダニーに不満げなスコッティ。
ダニーのスコッティに対する不信感に気づいた彼は怒りをあらわにし本当の自分を見せてやるとダニーを公園に連れ出します。


大木が横たわるところでスコッティは「私のスパイ人生が終わった場所だ」と言います。
「スパイ Spy "Episode Two"



ダニーは窓を閉め更に物陰に隠れ注意深くシリンダーを見ます。
尾行されていることに気がついたダニーですが機転を利かせ尾行を巻くと
秘密の隠し場所にシリンダーを隠します。


メディアのよる報道が嘘ばかりだったのでダニーは自ら真実を語りに新聞社に乗り込むことにしました。
ネクタイを結ぶときにアレックスを思い出し泣いてしまうダニー。


新聞社。
SMの話にフォーカスするジャーナリストたちに対しダニーは「彼は殺されたんだ。」と言います。
「誰が?何のために?」
その質問に答えることができないダニーは何も言えず新聞社を後にします。


その時同席していたひとりのジャーナリストに呼び止められ話をします。
「なぜあなたは彼を偽名で呼ぶの?」
「彼がアレックスと言ったから。」
「ダニー、人は嘘をつくものよ。」
「ああいう道具を持つ男たちは自分の欲望を熟知している。セックスに通じているんだ。
でも彼は自分の好みを知らなかったんだ。」


何も相談せずにジャーナリストに会ったダニーに不満げなスコッティ。
ダニーのスコッティに対する不信感に気づいた彼は怒りをあらわにし本当の自分を見せてやるとダニーを公園に連れ出します。


歩きながらスコッティは「私のスパイ人生が終わった場所だ」と言います。
「スパイだった。時代は違うが。」


大木の前で止まり話を続けます。
「MI6に入って3年目。夜行列車でロンドンに戻る途中美青年と出会った。
彼は退屈な質問を刺激的に投げかけパディントン駅につくとトイレでの個室で一緒に過ごした。」


「翌日ソ連の工作員が接触してきて勧誘された。
共産圏は平等の国だ、ここでも任務を終えたら同性愛者を嫌うこの国を出てモスクワで自由に暮らせると。
嘘だとわかったが断れば脅される。秘密を暴露され逮捕され侮辱される。」

「その夜私はロープを買ってここに来た。
あの枝に腰掛けロープを首にかけた時別の道が浮かんだ。」
「ゲイだと公表したの?」
「いい答えだが違う。当時は論外だった。
ソ連の工作員に勧誘されたと上司に報告したんだ。事の真相を聞かれ男との間違いを認めた。
証拠は握られたが一度きりの過ちだった。正気ではなかった。私はホモでも売国奴でもないと話した。」

「ゲイだとバレれば忠誠心も疑われる。
だから一生監視されても構わないと申し出たんだ。二度と男に触れないことを証明してみせると。
後で分かったことだがソ連の秘密工作ではなく内部調査だったんだ。
裏切者狩りならぬ同性愛者狩り。彼らには同じことだった。同性愛者のスパイに痛い目を見てきたから。」


「私は告白で命拾いをした。運輸省に異動になったがね。
私は感謝と恐怖から約束を守った。11年間男の手も握らなかった。」
ダニーは黙ったままスコッティの手を握ります。

翌日の朝刊にはひどい記事が掲載されていました。
「屋根裏のスパイの性生活。パートナーが秘密を明かす」という見出しで
ダニーの薬物使用まで書かれていました。そのことでダニーは仕事も失います。


アレックスの両親から列車の切符が送られてきたダニーは両親と会います。


ダニーと向き合おうとしない両親や無機質なな家の雰囲気に違和感を覚えるダニー。


翌日メディアには出ないでほしいと父親に言われますが
ダニーはアレックスは殺されたと反論。その言葉にも父親の反応はありません。
ダニーは意を決し疑念をぶつけます。
「ここはアレックスの家じゃない。あなたたちは誰なんだ!」

その時、電話が鳴ります。
電話はアレックスの母親からでした。



長くなってしまったので分けます。