「ピンクの研究」
Directed by Paul McGuigan
Written by Steven Moffat
シャーロックが飛び出して行った後、アンダーソンたちは作業を始めます。
誰もジョンを顧みることもなく、ジョンはひとり階段を下りていきます。
ここのジョンがかわいそうすぎて・・・(涙)
建物の外に出るとテープが張ってあるところにドノヴァンがいました。
SD「彼、消えたわよ。」
JW「シャーロック・ホームズのこと?」
SD「そう、どこかに行っちゃったわ。いつもそうなの。」
JW「戻ってくるかな?」
SD「戻らないと思うわよ。」
JW「そう。」
ここがどこだかわからないジョンはあたりを見回しながら「そうか・・・」と呟きます。
JW「ごめん、ここがどこだか教えてくれる?」
SD「ブリクストン。」
JW「わかった。それで・・・タクシーをつかまえられるところあるかな?
その・・・足がさ・・・。」
SD「ああ・・・大通りに行ってみて。」
そう言ってドノヴァンはジョンが通りやすいようにテープを上げます。
JW「ありがとう。」
ジョンはお礼を言ってテープをくぐるとドノヴァンが話しかけます。
SD「あなた、彼の友人じゃないわよね。彼に友人なんていないもの。あなたは何なの?」
JW「僕は・・・何者でもないよ。出会ったばかりだし。」
SD「そう、じゃあ少しだけアドバイスしておく。彼には近づかないで。」
JW「なぜ?」
SD「彼がなぜここにいるのかわかる?彼は何の報酬ももらってないのよ。
好きでいるの。興奮するのよ。奇妙な犯罪ほど興奮するの。
いい?いつか彼は犯罪を見るだけでは済まなくなるわ。
いつか、シャーロック・ホームズが置いた死体のまわりに我々が立つことになるのよ。」
JW「どうしてそんな事をすると?」
SD「彼はサイコパスだからよ。暇を持て余しているサイコパスなのよ。」
そこにレストレードからドノヴァンに声がかかるので「今行きます」と答えると
SD「シャーロック・ホームズから離れるのよ。」
そう言いながらレストレードのもとに行きます。
何なんだ、というような顔でジョンは大通りに向かって歩き出します。
すると右手にあるボックスの電話が鳴り始めます。
ジョンはボックスを見て、それから腕時計を確かめ再び歩き出します。
ジョンが通り過ぎると電話は鳴りやみます。
大通りに出ますがなかなかタクシーがつかまりません。
その時、ジョンの後ろにあるお店の電話が鳴ります。
※このお店は「Chicken Cottage(チキンコテージ)」というファーストフードレストランなんですね。
一瞬、ロゴマークが映ります。↓これ。
お店のスタッフが電話をとろうとした時、電話は鳴りやみます。
ジョンは少し不可解だというような表情をしますが再び歩き出すと、
再び電話ボックスの電話が鳴り始めるので、とうとうジョンは電話をとりました。
JW「ハロー?」
?「防犯カメラが君の左側の建物にあるのだが見えるかね?」
電話の相手の男が唐突にそう言います。
JW「誰ですか?電話をしているのは誰なんです?」
?「カメラが見えるかね?Dr.ワトソン?」
JW「ああ、見える。」
?「見てるんだ。」
男がそう言うとジョンに向かっていた防犯カメラが横に向きます。
?「別のカメラが向かい側にあるのだが、見えるかね?」
?「それから、右側のビルの上。」
カメラは次々と向きを変えていきます。
JW「なぜこんな事をしてるんだ?」
?「車に乗りたまえ、Dr.ワトソン。」
男がそう言うとボックスの前に黒塗りの車がとまります。
?「ある意味脅迫になるが君は状況をよくわかっている思うがね。」
ジョンは受話器を戻しボックスのドアを開けます。
※しかし、ジョンのこの落ち着きは何?
そしてアンシアとの場面はさすが三大陸先生!と言うほかありません(笑)
後ろのシートに乗ったジョン。隣には女性が乗っていました。
女性はずっと下を向いてモバイルを操作しています。
ジョンは「ハロー」と話しかけますが女性は「Hi」と言うとすぐにまた視線はモバイルに移ります。
しばらく沈黙のあと、再びジョンが話しかけます。
JW「で、君の名前は?」
An「んー・・・アンシア。」
JW「それ本当の名前?」
An「No」
JW「僕はジョン。」
An「知ってるわ。」
JW「どこに行くか聞いておきたいんだけど。」
An「答えは出ないわよ・・・ジョン。」
ジョンはOKと答えて再び沈黙します。
しばらくすると車は倉庫の中に入り、そこで止まります。
そこには傘を持った男性が立っていました。
ジョンが車を降りて歩き出すと、「かけたまえ、ジョン。」と傘で椅子を指します。
ジョンはそれには反応せずに近づきながら言います。
JW「僕は電話を持ってるんだけどね。
つまり、いろいろと賢いんだからさ・・・電話だってできただろう。僕の電話に。」
そして椅子には座らずに、男の目の前に立ちます。
?「シャーロック・ホームズに気づかれないようにするには慎重にならないといけないのでね。
それ故この場所になった。」
男はそう言うと胡散臭く微笑みながら「足が痛むだろう。座りなさい。」と椅子を勧めます。
JW「結構だ。」
?「君はあまり恐れてはいないようだな。」
JW「あんたも脅かしているようにはみえないな。」
?「ああ、勇敢な兵士だったね。
勇敢は愚行に対する最も思いやりに満ちた言葉だと思わないか?」
ジョンの言葉に男は笑いながら言いますがジョンは無表情のまま見ています。
?「シャーロック・ホームズとはどんな関係なのかな?」
JW「関係もなにも彼の事はほとんど知らない。彼に会ったのは・・・」
ジョンは一度言葉を区切ってから「・・・昨日だ。」と言います。
?「そして昨日、君は彼と一緒に引っ越しをして今は一緒に犯罪を解決してる。
週末までには結婚の報告がありそうだから楽しみにしているよ。」
*結婚の報告の部分はHappy announcementとなっていましたが日本語字幕通りにしました。
日本語字幕GJと思いましたよ。あ、いえ、変な意味ではなく・・・(説得力なし)
JW「あんたは誰なんだ?」
?「利害関係者。」
JW「シャーロックと?なぜだ?あんたは友人ではなさそうだ。」
?「彼に会っただろう。彼にはどのくらい友人がいると思っている?
私はシャーロック・ホームズが持ち得る友人に最も近い存在だ。」
JW「つまり何だ?」
?「敵だよ。彼にとってはね。もし君が彼に尋ねたらおそらく宿敵と言うだろう。
ドラマチックな事が好きだから。」
JW「あんたのほうが上手だろうけど。」
その時、ジョンの携帯にテキスト受信の着信音が鳴ります。
ジョンはポケットから携帯を取り出し、テキストを見ます。
Baker Street.
Come at once
if convenient.
SH
ベイカーストリートだ。
都合がよければすぐに来てくれ。
SH
?「気を散らさないでくれないか。」
JW「集中してるさ。」
?「君はシャーロック・ホームズとのつきあいを続けるつもりか?」
JW「問題があるかもしれないけど・・・だけど、あんたには関係のないことだろう。」
?「関係はあるんだよ。」
JW「あり得ないな。」
?「もし君が、えーと・・・」
男は内ポケットから手帳を取り出します。
?「ベイカーストリートの221Bで同居をするなら、
私は喜んで君の生活が楽になるだけの金額を定期的に支払おう。」
男は手帳をポケットに戻します。
JW「なぜ?」
?「君は裕福ではないから。」
JW「見返りはなんだ?」
?「情報だよ。無思慮なことではない。君が気まずさを感じることなど何もないよ。」
JW「Why?」
?「彼の事が心配なのだ。常にね。」
JW「それは優しい事で。」
?「だが、諸般の事情があるので私の懸念については言及しないでほしい。
我々の関係はいわゆる・・・・こじれてしまっているのだ。」
その時ジョンは再びテキストを受信します。
If inconvenient,
come anyway.
SH
都合が悪くても、
来てくれ。
SH
JW「No.」
?「しかしまだ金額の提示をしていないよ。」
JW「おかまいなく。」
?「早くも忠誠心を発揮してるね。」
JW「違う、興味がないだけだ。」
その言葉に男は再び手帳を取り出します。
?「『信頼の問題』、ここに書いてある事によれば。」
JW「それは何だよ。」
?「ひょっとして君は他の誰よりもシャーロック・ホームズを信用しているのかね?」
JW「僕が彼を信用しているなんて誰が言った?」
?「君は簡単に友人を作るような人間ではない。」
JW「話はこれで終わりか?」
?「君次第だよ。」
ジョンは少し考えますが、その場を去るために歩き出そうとします。
男はジョンの背後から話を続けます。
?「彼から離れるよう既に誰かが君に警告したようだが、君の左手からそんな事にはならないというのがわかる。」
男の言葉にジョンは足を止め振り向きます。
JW「僕の何を知ってるんだ。」
?「見せて。」
そう言われたジョンはその場で手を出しますが、距離があるので男は2、3歩前に出ます。
ジョンの手に触ろうとする男に「やめろ。」と手を引っ込めますが、
無言で促され、再び手を出します。
↓この顔ですよー。逆らえない何かがありますがこんな上司がほしいなーと思ったりもします。
?「なるほど。」
JW「何が?」
?「大部分の人間は都市の周囲をうろうろと歩き、通りや店、そして車を見ている。
君がシャーロック・ホームズと一緒に歩くなら、君は戦場を見る事になる。
君は既にそれを目にしてきてるだろうがね。」
JW「僕の手が何だと言うんだ。」
?「君の左手は断続的な震えがある。」
ジョンがそれに頷きます。
?「君のセラピストはPTSDが原因だと考えている。
戦場の記憶の悪夢に取りつかれていると彼女は思っているんだ。」
JW「あんたは何者なんだ。どうしてそれを知っているんだよ。」
?「彼女は解雇だな。まったく逆に捉えているよ。
今、ここで君はストレスに晒されているが君の手はまったく震えていない。
君は戦争の悪夢に取りつかれているのではないよ、Dr.ワトソン。戦場が恋しいんだ。」
この時のジョンは何とも言えない表情です。
?「Welcome back.」
男はそう言うと傘を回しながらその場から離れます。
ジョンの携帯に着信音がなったので、見ようと反応した時、
男に「どちらかを選びたまえ、Dr.ワトソン。」と言われます。
男が立ち去ると、後ろからアンシアが近づき、「家まで送るわ。」と視線を画面に落としたまま言います。
ジョンはテキストを確認します。
Could be dangerous.
SH
危険があるかも
SH
ジョンは自分の左手を見て少し微笑みます。
アンシアに住所を聞かれ
「ベイカーストリート。ベイカーストリートの221Bだ。」と言いながら車に乗ります。
続きます。
ジョンに送られたシャーロックからのテキスト。
このテキストがジョンの背中を押していたようにも思います。
何というか、何度も自分にテキストを送ってくるなんてかわいいじゃないですか。
放っておけない、とこの時に思ったのかもしれません・・・と、妄想してみる。
このテキストの元ネタは這う男(The Adventure of the Creeping Man)だと思います。
ワトソンのもとに電報が届くんですね。
「都合がよければすぐ来てくれ。もし都合が悪くても来てくれ。」
お兄ちゃんとジョンの対峙する場面、ここもとても好きです。
歩く政府に真っ向から対峙できるのはやっぱりジョンだけ、の始まりの場面だし。
それにしてもマーティンの感情を抑えた演技も秀逸ですよね。
そんなわけで長くなってしまいましたが、
今回はシャーロックの出番がテキストを除けば1ミリも無いんです。
それじゃあまりにも私が寂しいので、懐かしい画像を引っ張り出してきました。
大好きなホームズ兄弟の画像。
ともにS3のビハインドですが、右の画像は御大のツイートからです。
確か「Lovely Brother」と言う感じのツイートでした。お兄様ったら!
BAFTAでSHERLOCKが受賞したときです。
残念ながら主演の受賞はありませんでしたが、助演と作品賞でしたっけ。
S3撮影の時の画像。マーティンが遅刻してきた時だったような気がしますが、逆だったかも。
嬉しそうにマーティンをお迎えするベネさんが印象的です。
何度も貼っちゃっていますが、ホームズ兄弟とジョンのこの画像が好きなんです。
上は珍しく?キリっといているベネさん。
最後にダメ押し。
Directed by Paul McGuigan
Written by Steven Moffat
シャーロックが飛び出して行った後、アンダーソンたちは作業を始めます。
誰もジョンを顧みることもなく、ジョンはひとり階段を下りていきます。
ここのジョンがかわいそうすぎて・・・(涙)
建物の外に出るとテープが張ってあるところにドノヴァンがいました。
SD「彼、消えたわよ。」
JW「シャーロック・ホームズのこと?」
SD「そう、どこかに行っちゃったわ。いつもそうなの。」
JW「戻ってくるかな?」
SD「戻らないと思うわよ。」
JW「そう。」
ここがどこだかわからないジョンはあたりを見回しながら「そうか・・・」と呟きます。
JW「ごめん、ここがどこだか教えてくれる?」
SD「ブリクストン。」
JW「わかった。それで・・・タクシーをつかまえられるところあるかな?
その・・・足がさ・・・。」
SD「ああ・・・大通りに行ってみて。」
そう言ってドノヴァンはジョンが通りやすいようにテープを上げます。
JW「ありがとう。」
ジョンはお礼を言ってテープをくぐるとドノヴァンが話しかけます。
SD「あなた、彼の友人じゃないわよね。彼に友人なんていないもの。あなたは何なの?」
JW「僕は・・・何者でもないよ。出会ったばかりだし。」
SD「そう、じゃあ少しだけアドバイスしておく。彼には近づかないで。」
JW「なぜ?」
SD「彼がなぜここにいるのかわかる?彼は何の報酬ももらってないのよ。
好きでいるの。興奮するのよ。奇妙な犯罪ほど興奮するの。
いい?いつか彼は犯罪を見るだけでは済まなくなるわ。
いつか、シャーロック・ホームズが置いた死体のまわりに我々が立つことになるのよ。」
JW「どうしてそんな事をすると?」
SD「彼はサイコパスだからよ。暇を持て余しているサイコパスなのよ。」
そこにレストレードからドノヴァンに声がかかるので「今行きます」と答えると
SD「シャーロック・ホームズから離れるのよ。」
そう言いながらレストレードのもとに行きます。
何なんだ、というような顔でジョンは大通りに向かって歩き出します。
すると右手にあるボックスの電話が鳴り始めます。
ジョンはボックスを見て、それから腕時計を確かめ再び歩き出します。
ジョンが通り過ぎると電話は鳴りやみます。
大通りに出ますがなかなかタクシーがつかまりません。
その時、ジョンの後ろにあるお店の電話が鳴ります。
※このお店は「Chicken Cottage(チキンコテージ)」というファーストフードレストランなんですね。
一瞬、ロゴマークが映ります。↓これ。
お店のスタッフが電話をとろうとした時、電話は鳴りやみます。
ジョンは少し不可解だというような表情をしますが再び歩き出すと、
再び電話ボックスの電話が鳴り始めるので、とうとうジョンは電話をとりました。
JW「ハロー?」
?「防犯カメラが君の左側の建物にあるのだが見えるかね?」
電話の相手の男が唐突にそう言います。
JW「誰ですか?電話をしているのは誰なんです?」
?「カメラが見えるかね?Dr.ワトソン?」
JW「ああ、見える。」
?「見てるんだ。」
男がそう言うとジョンに向かっていた防犯カメラが横に向きます。
?「別のカメラが向かい側にあるのだが、見えるかね?」
?「それから、右側のビルの上。」
カメラは次々と向きを変えていきます。
JW「なぜこんな事をしてるんだ?」
?「車に乗りたまえ、Dr.ワトソン。」
男がそう言うとボックスの前に黒塗りの車がとまります。
?「ある意味脅迫になるが君は状況をよくわかっている思うがね。」
ジョンは受話器を戻しボックスのドアを開けます。
※しかし、ジョンのこの落ち着きは何?
そしてアンシアとの場面はさすが三大陸先生!と言うほかありません(笑)
後ろのシートに乗ったジョン。隣には女性が乗っていました。
女性はずっと下を向いてモバイルを操作しています。
ジョンは「ハロー」と話しかけますが女性は「Hi」と言うとすぐにまた視線はモバイルに移ります。
しばらく沈黙のあと、再びジョンが話しかけます。
JW「で、君の名前は?」
An「んー・・・アンシア。」
JW「それ本当の名前?」
An「No」
JW「僕はジョン。」
An「知ってるわ。」
JW「どこに行くか聞いておきたいんだけど。」
An「答えは出ないわよ・・・ジョン。」
ジョンはOKと答えて再び沈黙します。
しばらくすると車は倉庫の中に入り、そこで止まります。
そこには傘を持った男性が立っていました。
ジョンが車を降りて歩き出すと、「かけたまえ、ジョン。」と傘で椅子を指します。
ジョンはそれには反応せずに近づきながら言います。
JW「僕は電話を持ってるんだけどね。
つまり、いろいろと賢いんだからさ・・・電話だってできただろう。僕の電話に。」
そして椅子には座らずに、男の目の前に立ちます。
?「シャーロック・ホームズに気づかれないようにするには慎重にならないといけないのでね。
それ故この場所になった。」
男はそう言うと胡散臭く微笑みながら「足が痛むだろう。座りなさい。」と椅子を勧めます。
JW「結構だ。」
?「君はあまり恐れてはいないようだな。」
JW「あんたも脅かしているようにはみえないな。」
?「ああ、勇敢な兵士だったね。
勇敢は愚行に対する最も思いやりに満ちた言葉だと思わないか?」
ジョンの言葉に男は笑いながら言いますがジョンは無表情のまま見ています。
?「シャーロック・ホームズとはどんな関係なのかな?」
JW「関係もなにも彼の事はほとんど知らない。彼に会ったのは・・・」
ジョンは一度言葉を区切ってから「・・・昨日だ。」と言います。
?「そして昨日、君は彼と一緒に引っ越しをして今は一緒に犯罪を解決してる。
週末までには結婚の報告がありそうだから楽しみにしているよ。」
*結婚の報告の部分はHappy announcementとなっていましたが日本語字幕通りにしました。
日本語字幕GJと思いましたよ。あ、いえ、変な意味ではなく・・・(説得力なし)
JW「あんたは誰なんだ?」
?「利害関係者。」
JW「シャーロックと?なぜだ?あんたは友人ではなさそうだ。」
?「彼に会っただろう。彼にはどのくらい友人がいると思っている?
私はシャーロック・ホームズが持ち得る友人に最も近い存在だ。」
JW「つまり何だ?」
?「敵だよ。彼にとってはね。もし君が彼に尋ねたらおそらく宿敵と言うだろう。
ドラマチックな事が好きだから。」
JW「あんたのほうが上手だろうけど。」
その時、ジョンの携帯にテキスト受信の着信音が鳴ります。
ジョンはポケットから携帯を取り出し、テキストを見ます。
Baker Street.
Come at once
if convenient.
SH
ベイカーストリートだ。
都合がよければすぐに来てくれ。
SH
?「気を散らさないでくれないか。」
JW「集中してるさ。」
?「君はシャーロック・ホームズとのつきあいを続けるつもりか?」
JW「問題があるかもしれないけど・・・だけど、あんたには関係のないことだろう。」
?「関係はあるんだよ。」
JW「あり得ないな。」
?「もし君が、えーと・・・」
男は内ポケットから手帳を取り出します。
?「ベイカーストリートの221Bで同居をするなら、
私は喜んで君の生活が楽になるだけの金額を定期的に支払おう。」
男は手帳をポケットに戻します。
JW「なぜ?」
?「君は裕福ではないから。」
JW「見返りはなんだ?」
?「情報だよ。無思慮なことではない。君が気まずさを感じることなど何もないよ。」
JW「Why?」
?「彼の事が心配なのだ。常にね。」
JW「それは優しい事で。」
?「だが、諸般の事情があるので私の懸念については言及しないでほしい。
我々の関係はいわゆる・・・・こじれてしまっているのだ。」
その時ジョンは再びテキストを受信します。
If inconvenient,
come anyway.
SH
都合が悪くても、
来てくれ。
SH
JW「No.」
?「しかしまだ金額の提示をしていないよ。」
JW「おかまいなく。」
?「早くも忠誠心を発揮してるね。」
JW「違う、興味がないだけだ。」
その言葉に男は再び手帳を取り出します。
?「『信頼の問題』、ここに書いてある事によれば。」
JW「それは何だよ。」
?「ひょっとして君は他の誰よりもシャーロック・ホームズを信用しているのかね?」
JW「僕が彼を信用しているなんて誰が言った?」
?「君は簡単に友人を作るような人間ではない。」
JW「話はこれで終わりか?」
?「君次第だよ。」
ジョンは少し考えますが、その場を去るために歩き出そうとします。
男はジョンの背後から話を続けます。
?「彼から離れるよう既に誰かが君に警告したようだが、君の左手からそんな事にはならないというのがわかる。」
男の言葉にジョンは足を止め振り向きます。
JW「僕の何を知ってるんだ。」
?「見せて。」
そう言われたジョンはその場で手を出しますが、距離があるので男は2、3歩前に出ます。
ジョンの手に触ろうとする男に「やめろ。」と手を引っ込めますが、
無言で促され、再び手を出します。
↓この顔ですよー。逆らえない何かがありますがこんな上司がほしいなーと思ったりもします。
?「なるほど。」
JW「何が?」
?「大部分の人間は都市の周囲をうろうろと歩き、通りや店、そして車を見ている。
君がシャーロック・ホームズと一緒に歩くなら、君は戦場を見る事になる。
君は既にそれを目にしてきてるだろうがね。」
JW「僕の手が何だと言うんだ。」
?「君の左手は断続的な震えがある。」
ジョンがそれに頷きます。
?「君のセラピストはPTSDが原因だと考えている。
戦場の記憶の悪夢に取りつかれていると彼女は思っているんだ。」
JW「あんたは何者なんだ。どうしてそれを知っているんだよ。」
?「彼女は解雇だな。まったく逆に捉えているよ。
今、ここで君はストレスに晒されているが君の手はまったく震えていない。
君は戦争の悪夢に取りつかれているのではないよ、Dr.ワトソン。戦場が恋しいんだ。」
この時のジョンは何とも言えない表情です。
?「Welcome back.」
男はそう言うと傘を回しながらその場から離れます。
ジョンの携帯に着信音がなったので、見ようと反応した時、
男に「どちらかを選びたまえ、Dr.ワトソン。」と言われます。
男が立ち去ると、後ろからアンシアが近づき、「家まで送るわ。」と視線を画面に落としたまま言います。
ジョンはテキストを確認します。
Could be dangerous.
SH
危険があるかも
SH
ジョンは自分の左手を見て少し微笑みます。
アンシアに住所を聞かれ
「ベイカーストリート。ベイカーストリートの221Bだ。」と言いながら車に乗ります。
続きます。
ジョンに送られたシャーロックからのテキスト。
このテキストがジョンの背中を押していたようにも思います。
何というか、何度も自分にテキストを送ってくるなんてかわいいじゃないですか。
放っておけない、とこの時に思ったのかもしれません・・・と、妄想してみる。
このテキストの元ネタは這う男(The Adventure of the Creeping Man)だと思います。
ワトソンのもとに電報が届くんですね。
「都合がよければすぐ来てくれ。もし都合が悪くても来てくれ。」
お兄ちゃんとジョンの対峙する場面、ここもとても好きです。
歩く政府に真っ向から対峙できるのはやっぱりジョンだけ、の始まりの場面だし。
それにしてもマーティンの感情を抑えた演技も秀逸ですよね。
そんなわけで長くなってしまいましたが、
今回はシャーロックの出番がテキストを除けば1ミリも無いんです。
それじゃあまりにも私が寂しいので、懐かしい画像を引っ張り出してきました。
大好きなホームズ兄弟の画像。
ともにS3のビハインドですが、右の画像は御大のツイートからです。
確か「Lovely Brother」と言う感じのツイートでした。お兄様ったら!
BAFTAでSHERLOCKが受賞したときです。
残念ながら主演の受賞はありませんでしたが、助演と作品賞でしたっけ。
S3撮影の時の画像。マーティンが遅刻してきた時だったような気がしますが、逆だったかも。
嬉しそうにマーティンをお迎えするベネさんが印象的です。
何度も貼っちゃっていますが、ホームズ兄弟とジョンのこの画像が好きなんです。
上は珍しく?キリっといているベネさん。
最後にダメ押し。