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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

The Hollow Crown - first look review

2016-04-11 07:30:39 | The Hollow Crown
ベネディクトが出演するホロウクラウン2のレビューと新たな画像が出ましたので
レビューの部分を訳してみました。
いろいろと間違いのある駄訳ですがご容赦ください。


記事です。
Cumberbatch outrageously steals every scene in The Hollow Crown - first look review

※このタイトル、何だか舞台荒らしって言ってるようにも思うのですが・・・



ヘンリー6世3部作はシェイクスピアの史上でもあまり愛されませんでした。
国や聖堂にちなんで名づけられた人物たちの歪められた政治観は迷路を走るような感覚になります。
ヘンリー5世で終る4つのエピソードに続くホロウクラウンの新しい3部作は、
2つの2時間ドラマとしてヘンリー6世が放送されます。
5月の初めに放送される前に今週上映されたプレススクリーニングではかなりスリリングで、
我々の時代の役者で最も話題になったひとりが素晴らしく演じていました。

1世紀以上にわたるヨークとランカスター王家対立時代のグランドナレーティブな話が
ベン・パワーの合理的脚色により明確に伝わってきます。

ヘンリー6世(トム・スターリッジ)は名目上の君主ですが、
すべての権限は彼の叔父、ヘンリー5世の兄、ハンフリー、グロスター公(ヒュー・ボネヴィル)に帰属しています。
第1作の終わりでは多くの血が流れヨーク公の3人目の息子の屈折したシルエットが非道な恐ろしさを浮かび上がらせます。


新しいシリーズ、リチャード3世の前のストーリーで若いリチャードを演じるベネディクト・カンバーバッチはまだ脇役です。
ヘンリー6世での彼のパートはわずかですが、あらゆる場面で乱暴に盗み取っていきます。
最初はやり手の腰巾着な彼のリチャードは恐怖を生みます。
彼の弟の殺人を暗黙し、血に飢えた歪んだ悪意で武器を振りかざし王位を追いやります。
その純粋な精神病質な話に興味を惹かれます。

彼はダークな思考をカメラに向かってダイレクトに伝え、脅威感が増します。
二作目の終わりで、彼の兄、エドワード4世の生まれたばかりの赤ん坊を抱きかかえたとき、
次に何が起きるのか知っています。
「私は微笑みながら人を殺すこともできる」と彼は穏やかに言います。
フランク・アンダーウッドが変化のパワーを得たのはこのヨーク公の息子からです。
※フランク・アンダーウッドは多分「ハウス・オブ・カード」だと思います。
このドラマはBBCでも制作されたようですがリチャード3世がモデルだそうです。

ホロウ・クラウンはいつものように、キャストは皆あなたが聞いた事がある人たちです。
アントン・レッサーとサミュエル・ウェストは生来の風習に慣れています。
※原文Some such as Anton Lesser and Samuel West are to the manor born.
「to the manor born.」がよくわからなくてネットで調べたら
ハムレットの出てくるセリフでシェイクスピアによって生み出された言葉なんだそうです。
そのセリフの和訳が風習に慣れているだったのでそうしてみました。

ボネヴィルやキーリー・ホーズの韻律のリズムに慣れるのには少し時間がかかります。
傑出していたのはソフィー・オコネドーです。
彼女はサリー・ホーキンズ演じるグロスター伯爵夫人を平手打ちするヘンリー6世の残忍なフランス女王、
マーガレットを演じています。


2012年のホロウ・クラウンは3人の監督によって撮影されました。
サーガの結びはすべて映画初監督となる劇場の古参、ドミニク・クックに委ねられます。

ショーには多くのタレントが出演しているので、彼は時々どちらに目を向けるべきかわからず、
従来の固定カメラと歩きながら撮影する手持ちカメラの間で揺れ動いています。
ヘルメットカメラや、たまにファルコンカメラもあります。

しかし、彼には最高の特殊効果がすべて言葉にある演劇界出身の深い信頼があります。
人々は国民投票で英国をこき下ろすように映画について話すでしょう。
イングランド人的であることを心配しながらも、最終的にホロウ・クラウンは父と王政の勉強になります。
スターリッジのヘンリー6世はキリストコンプレックスを持つ10代の気難しい平和運動家です。
ジェフリー・ストリートフェイルドのエドワード4世は男性的な労働者です。
そして王位に就くカンバーバッチの邪悪なターンが整います。

以上です。
やー、もう本当にすみませんな訳で本当にすみません。

Vanity Fairにも画像と記事があります。
The Hollow Crown

本文は長いので画像だけ。。。
この画像見てると絶対リチャードの味方しそうなんだけど。するでしょうね。
左側がドミニク・クック監督。


右側の女性がソフィー・オコネドーさんだと思います。


それにしても寒そうです。


ホロウ・クラウン リチャード二世

2016-02-15 22:25:53 | The Hollow Crown
2012年のシーズン1をボチボチと観始めましたのであらすじと感想を。


ネタバレを含みますのでご注意ください。


構成としては
Ep1がリチャード二世
Ep2がヘンリー四世パート1
Ep3がヘンリー4世パート2
Ep5がヘンリー5世
となっていて全11話あります。

シーズン2が薔薇戦争のタイトルでヘンリー六世とリチャード三世になっています。

Ep1のリチャード二世はリチャード二世からヘンリー四世に譲位されるまでのお話で全3話ありました。
主なキャストです。
リチャード二世・・・ベン・ウィショー
ヘリフォード公ヘンリー・ボリングブルック・・・ローリー・キニア
ヨーク公エドムンド・オブ・ラングリー・・・デヴィッド・スーシェ
ランカスター公ジョン・オブ・ゴーント・・・パトリック・スチュアート
ノーサンバランド伯ヘンリー・パーシー・・・デビッド・モリシー

それにしても豪華な顔ぶれです。

歴史物は登場人物が多いのと名前が長いので誰が誰なんだかわからなくなるのですが
リチャード二世は比較的人物も少なくてシンプルだったと思います。
ウィキに系図がありますのでこれを観るとわかりやすかったです。

引用元 リチャード2世 (イングランド王)

それではあらすじと感想です。

The Hollow Crown:Richard II
Based on Richard II by William Shakespeare
Screenplay:Rupert Goold Ben Power
Directed:Rupert Goold

Ben Whishaw as Richard II of England
Rory Kinnear as Henry Bolingbroke
Patrick Stewart as John of Gaunt, Duke of Lancaster
David Suchet as the Edmund of Langley, Duke of York
David Morrissey as Henry Percy, Earl of Northumberland

冒頭は玉座に座る王の広間から。

(リチャード二世)

ヘンリー(後のヘンリー四世)がノーフォーク公が軍資金の横領や過去18年間の謀反にも関与しているとして
王の裁定を求め、王は和解をさせようとしますが結局決闘へと発展します。
決闘の途中で王が職杖を投げ入れ中断を命じ、ヘンリーには6年の追放ノーフォーク公には永久追放を言い渡します。

(左:ヘンリー 右:ノーフォーク公)

リチャード王は平民に心を寄せるヘリフォード公を疎ましく思っていましたので
追放した今はアイルランド問題を片付けるため戦場に赴こうとしますが軍資金が不足していました。
その時、ランカスター公が病に倒れたことを知り、王は公の死後はその財産を軍資金に当てようと考えます。

(ランカスター公)

ランカスター公は王の所業を憂い、ヨーク公やノーサンバランド伯の立ち合いのもと王に訴えますが、
王の耳には届かずランカスター公は死に至ります。

(ノーサンバランド伯)

王は公の財産をすべて没収しようとします。
ヨーク公はヘンリーの正当な権利を奪えば人民の心が離れ自分を危うくすると制止しますが
王はそれにも耳を貸しませんでした。
さらにリチャード王は貴族たちからも不当に罰金を徴収したので貴族たちからも敵視されるようになります。

(ヨーク公)

王が遠征に出かける中、ヘンリーが正統な権利を取り戻そうと戻ってきたので
ノーサンバランド伯たちがこれを出迎え、協力します。

(ヘンリー)

留守を任されたヨーク公が謀反になると認めませんでしたがヘンリーたちに説得されます。

(遠征に旅立つリチャード王)

この事を知った王の側近たちが王に使者を送り、王に忠実な兵を集めますが
いつまでたっても王からの連絡がなかったので兵たちはヘンリー側につきます。
王が遠征から戻った時にはイングランドはヘンリーの手におちていたも同然でした。

ノーサンバランド伯を先頭にヘンリーの軍がフリント城に入城するとリチャード王が待ち構えていました。
王位を狙うのは反逆だと言う王にノーサンバランド伯が要求は権利の返還のみだと伝えると
王は正統な要求はすべて受け入れ、ヘンリーに王位を譲渡すると言います。

ウェストミンスター大会堂でリチャード王を待っていたヘンリーたちの前に王の代理としてヨーク公が現れます。
そして王が正式にヘンリーに王位を譲るとヨーク公から説明されますが、
ヘンリーはまわりを納得させるためにもリチャードから直接譲位するように言います。

王の広間に現れたリチャード王は潔く王冠を渡そうとはせずに周囲をうんざりさせます。
ヘンリーに譲位された後リチャード王はロンドン塔に幽閉されます。

(素直に王冠を渡さないリチャード王)

リチャード王の側近だったヨーク公の息子、オーマール公が謀反の一味に加わりますが
オーマール宛ての手紙によって知ったヨーク公自らヘンリー王に知らせます。
ヘンリー王は一味全員を処罰しますがオーマールは母の命乞いを受け入れ見逃します。

しかし王の言葉を曲解した騎士エクストンによってオーマールは幽閉されているリチャード王を殺してしまいます。
それを知ったヘンリー王は罪を清めるためエルサレムに巡礼に行きます。


ここまでが「リチャード二世」です。

それにしても王様って大変だなーとつくづく思います。
ほんの子どもころに即位しているし、まわりは食えない大人ばかりだったと思うので
相当孤独だったのかもしれません。
だから自分を慕ってくれて(王様にへつらうイエスマンだったとしても)軽口をたたけるような
ちょっと身分の低い男たち(ゲイ仲間)を側においたのかなーと。

しかもイングランドの王様って大体、外にも中にもそこら中敵だらけで、
お城の中は陰謀渦巻き、油断すればうっかり暗殺されかねないような状況を考えれば
王様の半分以上は疑心暗鬼になって自滅してしまうのではなかろうかと。
性格が歪むのも仕方ないです。

ドラマは舞台のような作りになっていて、
目線が時々カメラ目線になるのも観衆に向けてセリフを言っているような感覚で面白かったです。

見どころはひとつは第4幕にあたるリチャード二世からヘンリーに王冠が譲渡される場面。
ベン・ウィショーとローリー・キニアの対決がすごく良かったです。
饒舌に語るリチャードとそれをじっと聞いているヘンリー。
ヘンリーは王を炎に自分を水に例えるセリフがありましたが、
抑制しながらもローリーさんの表情からいろいろと伝わってくるものがありました。


リチャードに自分の罪状を読ませようとする場面でリチャードはノーサンバランド伯たちをピラトに例え
自分をイエスに見立て「手を洗っても罪は洗い流せないぞ」というセリフがあります。
リチャードの衣装も側近を使途に見立てた衣裳も、弓によって暗殺されたリチャードの最期の姿もイエスのイメージなんですよね。


もうひとつの見どころはリチャード王が遠征から戻りウェールズの海岸で側近たちと会話をする場面。
ずっと海岸での場面でここは本当に舞台を見ているようでした。
そしてジョン・ウィショーの演技が凄いです。


始めは自分には援軍がいると信じているので余裕を持っていますが次々と悪い報告が入り
次第に自信が揺らいでいくんですね。
なのでフリント城でノーサンバランド伯たちを出迎えた時の仰々しい出で立ちは自信の無さの表れとも言えるのかも。


そして一度は正当な要求は全てのむと言ったリチャードですが、
王としての威厳を保とうとしたりヘンリーに王位を譲ると言ったり揺らいでいました。
ウェストミンスター大会堂でも言動が不安定で子どもが駄々をこねてる状態でしたが、
でもリチャード王はいくつもの深い言葉を言っていたように思います。

原作を読んでいないのであまり語る事もできませんがこれを観る限りでは、
我儘で浅慮で暴君の面も見え隠れする結構嫌な王様なのですが、
でもこの王様は生まれてから純粋に自分の意思で何かを欲したりしたことがなかったのではないだろうか、
そんな事を考えると、結構かわいそうな王様だと思えてきました。

そしてヘンリー四世へと続いていきますが、これもまたまとまったら感想書こうと思います。