のろのろしているうちに初日までいよいよあと2日になってしまいました。
イブニングスタンダードに掲載された5人のハムレットの比較がちょっと興味深かったので、
訳してみましたが英国のハムレットの舞台を観た事もなく、
演劇界の事もさっぱりなので分からない部分はかなり嘘っぱち書いちゃっています。
相変わらずですみません。
元記事です。
London Evening Standard
ハムレットを演じるベネディクト・カンバーバッチはバービカンでの5人の偉大な演技と比較されます。
ハムレットは長きにわたりスターが演じていますが近年では特にその傾向があります。
その期待に応えるベネディクト・カンバーバッチの演技を検証します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/29/88de49ca32cec752073e40aa5629b5b4.jpg)
That it should come to this!
(「こんな事になろうとは。」というハムレットの第一幕第二場のセリフです。)
近日公演されるハムレットは演技の事だけではなく、名祖の役を演じる俳優の再来でもあります。
ベネディクト・カンバーバッチはデンマークの王子に取り組む新しいスターで、
彼がどのように演じるかについて様々な憶測が飛び交っています。
それは役者と観客の両者にとっての試練でもあります。
ハムレットは自らの疑念に苦しみます。
しかし彼は機知に富み皮肉屋で無礼な振る舞いをしますが才気にあふれ魅力的で共感できる人物です。
そして、もちろん残酷な殺人者でもあります。
彼の内にある矛盾に身をやつす
ピーター・オトゥールは1963年公演時の酷評を受けての言葉です。
「もし本当の孤独とは何なのかを知りたければハムレットを演じてみてください。」
稀代の偉大な役者たちに配役され続けましたが、正しく理解をしなさいという契約はされていません。
80代後半にはダニエル・デイ・ルイスを破壊しました。
彼はステージの途中で舞台を降り2度と戻りませんでした。
サー・ローレンス・オリヴィエがジョン・バリモアとヘンリー・アーヴィングの演技を考察し、
彼らの時代を絶賛しました。
「登場人物に生命を吹き込んだかのように思えたがアーヴィング以後は抑揚で惑わせる旋律になり下がった。
とても美しく詩的だがそれは去勢だ。バリモアがそれを元に戻した。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/35/3a29a33c3fb77de3d85f68ff4f247b7a.jpg)
カンバーバッチは演劇界の巨大な旧世界に立ち向かおうとしているわけではありません。
彼の評論家は良くも悪くも彼をデンマークの腐敗を調査してきた近年の人物と比較します。
2000年以降だけでも演技で高い評価を得た公演が5つあり、
主役などの違いだけではなく、ジュード・ロウのように多くのさまざまな反発にあいました。
下記はカンバーバッチが比較されそうな5人の演技です。
カンバーバッチはテナントのように笑わせるのか、
ラッセル・ビールのように悲嘆に嘆くのか、それともまったく違うハムレットになるのでしょうか。
サイモン・ラッセル・ビール - 2000年ナショナルシアター
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/e5/7ac2a4ebd630da54ea0a8bf7c26b45db.jpg)
ビールはチャンスをつかむまで20年待ち、そして最大限に活用しました。
ジョン・ケアードの演出のもと、でラッセル・ビールはハムレットの相容れない心の複雑さをうまく表現しました。
彼はハムレットを魅力的な人物として扱うのではなくシンプルに悲劇的な苦悩の研究を発表することを選びました。
「センシティブで奥深い人物のハムレットは孤独で傷つきやすく悲しげだ。」
イブニングスタンダード劇場の評論家、ヘンリー・ヒッチングスはこうまとめました。
テレグラフのインタビューでラッセルが評論について「とても好意的だね。きっと何でも受け入れられるよ。
悲惨なハムレットや復讐に燃えるハムレット、尊大なハムレット、機知に富んだハムレット。」と。
彼は自身のハムレットについて「唐突に訪れた苦悩に打ちのめされただけなんだ。
彼自身、どうしていいのかわからないんだよ。」と言いました。
ベン・ウィショー - 2004年オールド・ヴィック・シアター
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/1b/0330317c6e37aefa529532c65c737cb5.jpg)
「衝撃的な過酷さと儚さがこの23歳の激しく悲しげな演技にある。」とヘンリー・ヒッチングは言います。
カンバーバッチが舞台に立つとき彼は39歳ですがウィショーは23歳でした。
彼は公演に先立ってスタンダード紙に話しています。
「僕は誰でもない。有名でもない。誰もベン・ウィショーの演じるハムレットを見には来ない。」
しかし、批評が各紙一面に一斉に書き立てられるとすぐに彼の名前は人を呼び寄せるおのになりました。
イブニングスタンダード紙の当時の評論家、ニコラス・デ・ジョンは
ウィショーの「不思議な影響力」と「ありのままの情熱」について書きました。
これは一般的に知られる「彼女は別の場所から撃ち殺され完全に死んでいた。」という残酷なセリフが
通常よりも同調しており典型的な決めセリフの人だ、というデ・ジョンからの絶賛でした。
テレグラフのチャールズ・スペンサーはさらに先を行き、オープニングの夜を
「ある種の伝説が作られるような夜で出席者は決して忘れる事のない稀な初日のひとつだ。」と褒めちぎりました。
カンバーバッチにとって大変な仕事になりそうです。
ディビット・テナント - 2008年ロイヤルシェークスピア劇団、ノーベロ劇場
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/2f/c4b80b23c0dc38c14856aafc182c99b7.jpg)
評論家の間ではRCS(ロイヤルシェークスピア劇団)の演出がどのくらい効果的だったか意見が分かれ、
舞台監督はDr.フーの人気で収益を挙げているに過ぎないと皮肉的な中傷を受けていましたが
彼の持つ皮肉的でエネルギッシュな見解でやり返し、事態を切り抜けました。
ヘンリー・ヒッチングスはテナントについて
「つかみどころのない知性とワイルドな身体の両方が刺激的に伝わってくる。」と言いますが
一方でガーディアンのマイケル・ビリントンは「移り気な知性と似たような激しさ、
そして野蛮なユーモアのハムレットは今までに観たおかしな舞台のひとつだ。」と書きました。
ローリー・キニア - 2010年ナショナルシアター
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/56/e11448a68a8cab84fa574e5de315dc2e.jpg)
ヘンリー・ヒッチングスはスタンダード紙で働いて以来観てきたすべてのハムレットの中では
キニアが間違いなく最高で「人をとりこにする存在」とタイム紙に書いたと言い、
「ローリー・キニアのナショナルシアターには驚くほどの新しいハムレットがあります。」と公言しました。
テナントと違いキニアは物思いにふける哲学的な面をハムレットから引き出し
王子の知識人としての苦しみを描写したことで称賛されました。
彼の感情との戦いは制御できない未熟な若者ではなくとても成熟した演技です。
マイケル・シーン - 2011年ヤングヴィックシアター
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/24/98d940920875bfccfb7dd5f0c4d0cb2b.jpg)
ヒッチングスが「やや独特な演出」と言い、精神科病院で演技をしているようだと
そのプロセスを厳しく批判した当時42歳のウェールズの俳優が
神経質な王子として初日にスタンディングオベーションを受けました。
ヒッチングスは「注目を強く引きつけた」と言い、
「彼の文章は明快で知的で興奮するほど独創的だ。」と注釈しました。
以上です、
こちらはローリー・キニアさんのハムレットの独白部分。
National Theatre Live: Hamlet soliloquy
NT50周年の時のものだそうです。
ローリーさんはTIGのノック刑事さんですね。
この方のハムレットはとても高評価だったようですね。かなりの方が絶賛していました。
ジュード・ロウのハムレットは高評価でブロードウェイでも公演していたようですが、
英国公演中のワンナイトラブで子どもができちゃったそうですよ。さすが(笑)
テナントさんのハムレットは風当たりも強かったのかしら。
新しいタイプのハムレットだったんでしょうか。
私、まったく全然本人とは無関係ですけどすんごいプレッシャーですよねー。
英国のしかもシェイクスピアの舞台はそれだけで大変そうですが、
とにかくプレッシャーに負けずに頑張って欲しいです。
イブニングスタンダードに掲載された5人のハムレットの比較がちょっと興味深かったので、
訳してみましたが英国のハムレットの舞台を観た事もなく、
演劇界の事もさっぱりなので分からない部分はかなり嘘っぱち書いちゃっています。
相変わらずですみません。
元記事です。
London Evening Standard
ハムレットを演じるベネディクト・カンバーバッチはバービカンでの5人の偉大な演技と比較されます。
ハムレットは長きにわたりスターが演じていますが近年では特にその傾向があります。
その期待に応えるベネディクト・カンバーバッチの演技を検証します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/29/88de49ca32cec752073e40aa5629b5b4.jpg)
That it should come to this!
(「こんな事になろうとは。」というハムレットの第一幕第二場のセリフです。)
近日公演されるハムレットは演技の事だけではなく、名祖の役を演じる俳優の再来でもあります。
ベネディクト・カンバーバッチはデンマークの王子に取り組む新しいスターで、
彼がどのように演じるかについて様々な憶測が飛び交っています。
それは役者と観客の両者にとっての試練でもあります。
ハムレットは自らの疑念に苦しみます。
しかし彼は機知に富み皮肉屋で無礼な振る舞いをしますが才気にあふれ魅力的で共感できる人物です。
そして、もちろん残酷な殺人者でもあります。
彼の内にある矛盾に身をやつす
ピーター・オトゥールは1963年公演時の酷評を受けての言葉です。
「もし本当の孤独とは何なのかを知りたければハムレットを演じてみてください。」
稀代の偉大な役者たちに配役され続けましたが、正しく理解をしなさいという契約はされていません。
80代後半にはダニエル・デイ・ルイスを破壊しました。
彼はステージの途中で舞台を降り2度と戻りませんでした。
サー・ローレンス・オリヴィエがジョン・バリモアとヘンリー・アーヴィングの演技を考察し、
彼らの時代を絶賛しました。
「登場人物に生命を吹き込んだかのように思えたがアーヴィング以後は抑揚で惑わせる旋律になり下がった。
とても美しく詩的だがそれは去勢だ。バリモアがそれを元に戻した。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/35/3a29a33c3fb77de3d85f68ff4f247b7a.jpg)
カンバーバッチは演劇界の巨大な旧世界に立ち向かおうとしているわけではありません。
彼の評論家は良くも悪くも彼をデンマークの腐敗を調査してきた近年の人物と比較します。
2000年以降だけでも演技で高い評価を得た公演が5つあり、
主役などの違いだけではなく、ジュード・ロウのように多くのさまざまな反発にあいました。
下記はカンバーバッチが比較されそうな5人の演技です。
カンバーバッチはテナントのように笑わせるのか、
ラッセル・ビールのように悲嘆に嘆くのか、それともまったく違うハムレットになるのでしょうか。
サイモン・ラッセル・ビール - 2000年ナショナルシアター
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/e5/7ac2a4ebd630da54ea0a8bf7c26b45db.jpg)
ビールはチャンスをつかむまで20年待ち、そして最大限に活用しました。
ジョン・ケアードの演出のもと、でラッセル・ビールはハムレットの相容れない心の複雑さをうまく表現しました。
彼はハムレットを魅力的な人物として扱うのではなくシンプルに悲劇的な苦悩の研究を発表することを選びました。
「センシティブで奥深い人物のハムレットは孤独で傷つきやすく悲しげだ。」
イブニングスタンダード劇場の評論家、ヘンリー・ヒッチングスはこうまとめました。
テレグラフのインタビューでラッセルが評論について「とても好意的だね。きっと何でも受け入れられるよ。
悲惨なハムレットや復讐に燃えるハムレット、尊大なハムレット、機知に富んだハムレット。」と。
彼は自身のハムレットについて「唐突に訪れた苦悩に打ちのめされただけなんだ。
彼自身、どうしていいのかわからないんだよ。」と言いました。
ベン・ウィショー - 2004年オールド・ヴィック・シアター
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/1b/0330317c6e37aefa529532c65c737cb5.jpg)
「衝撃的な過酷さと儚さがこの23歳の激しく悲しげな演技にある。」とヘンリー・ヒッチングは言います。
カンバーバッチが舞台に立つとき彼は39歳ですがウィショーは23歳でした。
彼は公演に先立ってスタンダード紙に話しています。
「僕は誰でもない。有名でもない。誰もベン・ウィショーの演じるハムレットを見には来ない。」
しかし、批評が各紙一面に一斉に書き立てられるとすぐに彼の名前は人を呼び寄せるおのになりました。
イブニングスタンダード紙の当時の評論家、ニコラス・デ・ジョンは
ウィショーの「不思議な影響力」と「ありのままの情熱」について書きました。
これは一般的に知られる「彼女は別の場所から撃ち殺され完全に死んでいた。」という残酷なセリフが
通常よりも同調しており典型的な決めセリフの人だ、というデ・ジョンからの絶賛でした。
テレグラフのチャールズ・スペンサーはさらに先を行き、オープニングの夜を
「ある種の伝説が作られるような夜で出席者は決して忘れる事のない稀な初日のひとつだ。」と褒めちぎりました。
カンバーバッチにとって大変な仕事になりそうです。
ディビット・テナント - 2008年ロイヤルシェークスピア劇団、ノーベロ劇場
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/2f/c4b80b23c0dc38c14856aafc182c99b7.jpg)
評論家の間ではRCS(ロイヤルシェークスピア劇団)の演出がどのくらい効果的だったか意見が分かれ、
舞台監督はDr.フーの人気で収益を挙げているに過ぎないと皮肉的な中傷を受けていましたが
彼の持つ皮肉的でエネルギッシュな見解でやり返し、事態を切り抜けました。
ヘンリー・ヒッチングスはテナントについて
「つかみどころのない知性とワイルドな身体の両方が刺激的に伝わってくる。」と言いますが
一方でガーディアンのマイケル・ビリントンは「移り気な知性と似たような激しさ、
そして野蛮なユーモアのハムレットは今までに観たおかしな舞台のひとつだ。」と書きました。
ローリー・キニア - 2010年ナショナルシアター
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/56/e11448a68a8cab84fa574e5de315dc2e.jpg)
ヘンリー・ヒッチングスはスタンダード紙で働いて以来観てきたすべてのハムレットの中では
キニアが間違いなく最高で「人をとりこにする存在」とタイム紙に書いたと言い、
「ローリー・キニアのナショナルシアターには驚くほどの新しいハムレットがあります。」と公言しました。
テナントと違いキニアは物思いにふける哲学的な面をハムレットから引き出し
王子の知識人としての苦しみを描写したことで称賛されました。
彼の感情との戦いは制御できない未熟な若者ではなくとても成熟した演技です。
マイケル・シーン - 2011年ヤングヴィックシアター
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/24/98d940920875bfccfb7dd5f0c4d0cb2b.jpg)
ヒッチングスが「やや独特な演出」と言い、精神科病院で演技をしているようだと
そのプロセスを厳しく批判した当時42歳のウェールズの俳優が
神経質な王子として初日にスタンディングオベーションを受けました。
ヒッチングスは「注目を強く引きつけた」と言い、
「彼の文章は明快で知的で興奮するほど独創的だ。」と注釈しました。
以上です、
こちらはローリー・キニアさんのハムレットの独白部分。
National Theatre Live: Hamlet soliloquy
NT50周年の時のものだそうです。
ローリーさんはTIGのノック刑事さんですね。
この方のハムレットはとても高評価だったようですね。かなりの方が絶賛していました。
ジュード・ロウのハムレットは高評価でブロードウェイでも公演していたようですが、
英国公演中のワンナイトラブで子どもができちゃったそうですよ。さすが(笑)
テナントさんのハムレットは風当たりも強かったのかしら。
新しいタイプのハムレットだったんでしょうか。
私、まったく全然本人とは無関係ですけどすんごいプレッシャーですよねー。
英国のしかもシェイクスピアの舞台はそれだけで大変そうですが、
とにかくプレッシャーに負けずに頑張って欲しいです。
こんばんは。
わー、本当ですか?頑張った甲斐がありました。こちらこそありがとうございます!
オリビエさんの映画、ご覧になったんですか。
難しかったんですか。でもその気持ち何となくわかります。
ルイスさん、そうだったんですか。何だか切ないですね。
今日の舞台を見たファンの方たちの反応はみんな良かったようですけど、
批評家の方たちの反応が気になります。
ベネさんは何を見つけるのか、ステキな表現ですね~。
うん、本当に何を見つけるのか楽しみです。
そして一日でもはやく日本で見れますように・・・もちろん日本語字幕付きで。