どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

この世界の片隅に、底流で確かに小津安二郎が...(*^_^*)

2017年03月08日 20時10分00秒 | 話題

こうの史代さんの発言で素晴らしい一言が(^_^)
私は元々、小津安二郎さんの『長屋紳士録』という映画がすごい大好きで、ああいう感じのものを作りたいというのが前からあったんです。浮浪児が出てくるんですが、そこで観た映像が戦後のイメージというのが私の中ではあって、監督もおっしゃったように、今まで見たり読んだりして来た物が自分の記憶に刻み込まれていて、創作に影響を与えるんだろうなと思います。

「長屋紳士録」かぁ...なるほどです!!

こうのさんも好きだったなんて...嬉しすぎます(*^m^*)

以前、ちょっとブログで触れたことありましたけど、小津の戦後第一作で、次作の「風の中の牝雞」と共に、彼の作品としては珍しく終戦直後の窮状をテーマにした佳作です。

「長屋紳士録」はいわゆる喜八ものと呼ばれる最後の作品で、下町長屋を舞台にした人情物...ある意味で「フーテンの寅さん」のご先祖のような作風です。

飯田蝶子さん演じる、かあやんと浮浪児(実際にははぐれていただけなんですが)との心の交流が自然で良いんです。

ユーモアとペーソスの典型とも言える名作で、私も好きな一篇です。

こうのさんも好きだったのか...「この世界の片隅に」でも浮浪児が出てくるという共通項だけでなく、確かに彼女の描き出す作品世界と喜八ものは繋がっている感じがしますねぇ...。