私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

安南・染付トンボ絵の水次

2016年06月07日 | 時空を超えて来たものたち

骨董市を覗く楽しみは、なんと言っても、種々雑多な物に出会えることである。
自分が好むと好まざるとに関わらず、いろんな物に出会えるのが面白い。

これは数年前に出会った、安南の染付の水次
のんびりと飛ぶトンボが主役で、おおらかな雰囲気が気に入った。
高さ16センチ、底径13センチの可愛らしい水次である。




取っ手は金属製で、植物の蔓らしいものが掘り出されていて
なかなかお洒落だし




取っ手の付け根もくるんと丸まっていてチャーミング




主役のトンボの、このとぼけた表情が、
いつ見てもふっと笑えて、心が和むし




あしらいに描かれた植物も
三重の渦巻き模様もエキゾチックで面白い。

* * *

こんな物に出会った時には、体中に電撃が走る思いがする。
人にはガラクタに見える物が、自分にとっては特別な物に変わる瞬間である。


※安南ーベトナムの焼物で、古くから日本の茶人に愛された。
染付(そめつけ)ー藍色の模様を焼き付けた焼物 。



コメント (10)
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