私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

姫路城西御屋敷跡庭園・好古園のお茶室が嬉しい民間外交の場に

2016年07月03日 | 茶の湯便り

~ お茶室・双樹庵の広間から見る「茶の庭 」~




好古園は、姫路市の市制百周年を記念して建造された池泉回遊式日本庭園です。
発掘調査で確認された武家屋敷跡や通路の遺構を生かして、
お屋敷の庭、茶の庭など、趣の異なる九つの庭園が造られています。

茶室はお城に敬意を払い天守の方を向けて建てられています。
上に見えているのは、千姫の過ごした「西の丸」です。




~ 四畳半の茶室 ~
方円の窓



左側にちょっと見える建物は「小間・三畳台目」のお茶室・双樹庵です。
普段は公開されていませんが、春と秋の「大茶の湯」で特別に公開されます。

「大茶の湯」は、春は4月、秋は10月に開催され、
どなたでも気軽にお茶を楽しむことが出来ます。




上方に見えるのは「腰掛待合」です。
この「茶の庭」は秋の紅葉、冬の雪景色も美しい庭です。




~ 双樹庵 ・ 広間 ~

こちらのお茶室で、一般のお客様のおもてなしをします。
夏はクーラーが効いていますので、お茶を頂きながらゆっくりと過ごすことが出来ます。

左手中央のケースには、羽柴秀吉が姫路城築城の折に、
黒田官兵衛が注文した「播磨釜」が展示されています。
実際に、築城に関わった職人たちの湯茶の接待に使われた釜です。
この釜だけの見学もOKですので、好古園にお越しの際は是非ご覧下さいね。




~ デンマークからのお客様 ~
" はい!チーズ♪ " が通じてこのスマイル♪

お菓子のお饅頭を食べるのにちょっと苦労していましたが、
お茶のお味は?の質問に " オイシイ "との返事を頂き、ほっとしました。
ママの隣の少年は、お菓子もお茶も顔をしかめていましたので
" ノーサンキュー? "と尋ねるとニンマリ笑って、うんうん!と頷いていました。
まだちょっと難しいお味だったかな。

京都、大阪を見学後姫路に寄ってくれました。
この後は広島、富士山、東京と巡り帰国するとのこと。
ウエルカム・トウ・ジャパン!
ウエルカム・トウ・ヒメジ!
サンキュウ♪




~ 香港からのお客様 ~
イー・アル・サン・チーズ♪

中国語の合間に片言の日本語を交えて、賑やかに会話が弾みました。
手前から三人目の男性は日本が大好きなのだとか、嬉しいですねえ(^^♪

さすがに、お茶には馴染みがあるとみえて、抹茶も難なく飲み干して
" オイシイ! " とニッコリ。
ウエルカム・トウ・ジャパン!
ウエルカム・トウ・ヒメジ!
シェイシェイ♪

* * *

今回も大勢のお客様をお迎えしました。
国内のお客様は、宮城、東京、神奈川、静岡、京都、神戸、長崎から。
海外からは、韓国、香港、タイ、デンマーク、アメリカから。

今回、特に嬉しかったのは韓国からのお客様がいらしたことです。
アジアからのお客様は、欧米からのお客様よりも少ないのですが、
中でも"中国" "韓国"のお客様はほとんど無くて、今回が初めてだったのです。

年配の男性でソウルから来られたそうです。
私が韓国に来たがっているかどうか、通訳を通して聞いてこられたので、
" もちろん!行きたいと思っている " とお答えしました。
すると、ニッコリされて嬉しそうでした。

こうしてお茶のおもてなしを通して、
ささやかながらも、民間外交の一助になっているかしらと、
嬉しく思える一日となりました。


コメント (13)
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