角さんは、大衆を愛し、大衆からも愛された稀有の総理大臣である。
死後22年を経た今日、石原慎太郎の書いた角栄本「天才」が
本年度上半期ベストセラー総合1位に入るなど、角栄ブームが加速している。
角さんの魅力はなんだったのだろう?
その興味からこの本を読んでみた。
* * *
~ なんと言っても、人間を愛する人だったということ ~
「 人間は誰しも出来損ないだ。しかし、その出来損ないを
愛せなければ政治家は務まらない。そこに政治の原点があるんだ」
~ 明快な態度と類まれな実行力で頼りがいがあったということ ~
「数億円」のトンネルを作るなら、最低1万人の利用者が必要と考えるのが官僚だ。
利用者が150人でも、欠かせないものを作る、それが政治だ」
~ 責任のとり方が潔く、周囲の者が安心して仕事に専念出来たということ ~
「手柄はすべて連中に与えてやればいい。泥は当方が被る」
「仕事をするということは文句を言われるということだ。
褒められるために一番良いのは仕事をしないこと。
しかし、それでは政治家は務まらない、批判を恐れずにやれ」
* * *
100の金言が詰まった本である。
ここに紹介したのはほんのちょっとだけ。
まだまだ角さんの魅力はたっぷりと詰まっている。