漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

寒いと頭痛がする・漢方で血流改善

2012-12-29 | 漢方的話題
ここ数日、寒い日に頭痛がするという相談が続きました。
生理周期に関連すると、ぐっと体温が下がる排卵前や生理初日。

このところ冷えて下痢や胃痛になる人も多いので、
当帰四逆加呉茱萸生姜湯がピッタリではないかと思います。

ふだんから冠元顆粒で血流改善を心がけるか、
睡眠中は頭部から頸部を冷えから守りましょう。
枕カバーをふわふわした生地のものに変えたり、
フリースを頭のまわりに置くだけでもずいぶん温かくなります。
もちろん体を冷やす食べ物は避けましょう。

わが薬局のウインドウで、血流改善漢方薬「冠元顆粒」を1年間掲げてくれた龍

(知人が陶芸教室で作ってくれたカードスタンド)

来年は巳年になるけど、このユーモラスな笑顔がいいので、引き続きお世話になろうと思ってます。


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有川浩著「旅猫レポート」絶対号泣

2012-12-24 | 
有川浩さんの作品は初めてで、てっきり「ひろし」男だと思っていたが、
検索したら女性の顔。えー、「ありかわ ひろ」さんだったのね。失礼しました。

書評を読んで購入し読み始め、どこでそんなに泣けるんだろう、
と首をかしげながら半分以上読み進んだら、前半のジャブがじわじわ効いてくるのです。

そして極めつけが、悟と辿ったいくつもの風景や出会った人々、
それをあの雄猫「ナナ」が滔々と・・・

あー、あまりにもストレート。条件そろいすぎでしょー。

くーっ ずるいよ、ずるいよ。
そんなにしたら涙を止めようがないよー。

昨日の日曜日、読書で大泣きしながらも時計を見れば競馬中継の時刻。
涙を拭いてTVをつけ有馬記念観戦。ゴールドシップの豪快な走りに大興奮。
感情の起伏が激しい一日でした。


わっははと笑ってストレス解消する方法があるけど、
ぐわーっと思いっきり泣いて解消する方法もあるよね。
後者をご希望の方は、ぜひこの本を。

有川 浩(ありかわ ひろ)1972年~ 高知県出身 ライトノベル 空飛ぶ広報室 三匹のおっさん、阪急電車など

追)

上橋菜穂子著「守り人シリーズ」絶対的視点のない物語

2012-12-22 | 
「獣の奏者」探求編、完結編で感動して、以前2巻読んだことがあった「守り人」シリーズを
また読み進めて、とうとう完読してしまった。
バルサ、チャグム本当にお疲れ様。

精霊の守り人
闇の守り人
夢の守り人
虚空の旅人
神の守り人 来訪編 帰還編
蒼路の旅人
天と地の守り人 ロタ王国編 カンバル王国編 新ヨゴ王国編

それにしても上橋さんはやっぱりすごい人だ。
「絶対的視点のない物語」を書きたいと、どれかのあとがきにあったけど
敵味方という単純二極ではなく、攻め入る国、攻められる国それぞれの事情を
等しい感情で描いている。立場の違う個人の身近な実情を知ると
そうならざるを得ない決断や行動を無下に非難できない。

今、現実にも世界中が混沌とした雰囲気に包まれており、
たとえば日韓、日中の微妙な関係を保つためにも、
上橋さんような、ある意味冷静で合理的で、さらには国という囲いを超えた考え方が必要なのだろう。

描写もすばらしい。
馬のあしらいや武士の立ち姿、動物のちょっとした動きなど
たった一行の表現でありありと情景が目に浮かび、まるでその場にいるような気持ちになる。


そうそう「バルサの食卓」という本も買ってしまった。
寒い、つらい、さびしい、悲しい、そんな場面で温かい食べ物が登場すると
読んでいるだけで胃袋からぽかっと温かくなったっけ。

感染性胃腸炎予防を漢方で

2012-12-21 | 漢方的話題
感染性胃腸炎とはいわゆるお腹の風邪。嘔吐下痢、胃痛腹痛そして発熱。
食べられないので予想以上に体力を奪われます。

三重県感染症情報センター
http://www.kenkou.pref.mie.jp/topic/ityou/ityou.htm

体が冷えると免疫力が低下します。体質にあった漢方で体を温めておきましょう。
ふだん婦宝当帰膠を飲んでいる人は、生姜やシナモンを入れてみましょう。
胃腸が冷えたら人参湯や安中散、勝湿顆粒がおすすめ。
免疫力を強化するには衛益顆粒やシベリア霊芝。
風邪後の体力低下には補中益気湯、衛益顆粒、麦味参顆粒などで。

睡眠不足、疲労やストレス蓄積は、免疫力低下のもと。
養生を重ねて元気に年末年始をお過ごしください。


朝、白い犬と黒い犬を連れて散歩する人


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12月に雲雀ひばり?

2012-12-18 | 植物&動物
日曜日、印旛沼サンセットヒルズで催される自然観察会に行く途中、
歩いているわずか先にハラっと舞い降りた小さな鳥。
あれっひばり?
今頃ひばりがいるのかと思ったけど、おつむに冠があるし。

ホオジロにも見えますが、


冬でもヒバリはいるのか講師に尋ねるといるとのこと。
「一年中あんなにさえずってたら疲れちゃうでしょ、冬も静かにいます。」

この日の自然観察会では、
タカ、メジロ、ヒヨドリ、コゲラ、ジョウビタキ、シジュウカラ、カワラヒワなどに遭遇。
野鳥に慣れた人たちは見つけるのが早く、講師も講義をしながら視線が木々のあちこちに動いている。
当分こんな風になれそうもない・・・

そして冬に咲く花、ヤツデとビワを観察。
二つとも、濃厚な香りを放っています。香りで冬の数少ない虫を呼び集めるのだそう。

ヤツデの花。
花びらの開花とともに雄蕊が5本でて土台部分から蜜を分泌。
その後いったん蜜はなくなって雄蕊と花びらが落ちたのち、
雌蕊が生長して再び蜜を分泌するという仕組み。そうやって虫たちをうまく利用しているわけ。
花房をよく見るとさまざまの段階の花が見られます。


ビワの花。
広くてふさふさ毛の生えた葉は、虫が日向ぼっこするのに打ってつけ。
寒さで動きが鈍った虫たちは、葉の上で充分体が温まると蜜集めに活動を開始するのだとか。


小さな美しい真珠のような白い実が見えるでしょうか。奥のほうにも転々と。
大きさも真珠そのもの。スズメウリという。別名、真珠の首飾り。


暖かかった日曜日、もやっているけど印旛沼サンセットヒルズから見えた富士。

流産を繰り返す体質を漢方で改善

2012-12-15 | 子宝・妊娠体質つくり
これまで何度か初期流産を繰り返し、不妊クリニックに通っても同様という30代女性。
基礎体温は不安定でばらつき、高温期はしばしば体温が下がってしまう。
補腎対策の必要性も感じるが、まずはホルモン治療を休んで体の基礎づくりをしようと
理気活血対策からスタート。

その後、補血補腎対策も加えて3,4周期後、
焦る気持ちもあってか、クリニックでホルモン治療を受けすぐに妊娠反応が出てしまった。
しかしやはり生長が止まってしまう。
大きな落胆と苛立ちに包まれたが、なんとか再起。

焦らず、良い卵子と良い精子を作り出せるように漢方対策しようと
ご主人も漢方を飲んでくださるようになり、女性は補気薬を加えて周期調整。

しだいに低温期と高温期のメリハリがでて、弱々しかった高温期がしっかり
維持できるようになってきた。
と思ったら、まもなく自然妊娠。その後安定期に入りました。
 


結果を振り返れば、漢方薬を始めてから1年くらいで自然妊娠ということですが、
流産を繰り返すことでこれまでに受けた心のダメージは大変なものだったでしょう。
心の中で問題をどんどん難しくそしてなぜ私じゃダメなの?と悲観的に考えてしまう。

実は流産はとても多い出来事。
もう一度原点に戻って、漢方的な見方で対策すべきことをクリアにし、
落ち着いて着々と養生を重ねることが結局は近道かもしれません。


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慢性湿疹のかゆみが衛益顆粒などで改善

2012-12-12 | 肌トラブル・アトピー・美容
皮膚科でも原因は解らずステロイドやかゆみ止めを塗って数年という60代男性。
淡紅~暗淡紅~皮膚色の丘疹や紅斑がたくさん散らばり、
かさついて粉が吹きかゆみがある。
見た目が良くないので夏でも長そでで隠してきたそう。

清熱キョ湿、補気補血活血対策で漢方服用開始。

その後、1,2回「いいみたい」という感想だけで、飲みきった漢方薬を足早に買って帰られていたが、

約2か月後
「調子いいですよー」と患部(腕)を見せてくださる。
本当に、丘疹や紅斑が少なくなり、赤味も引いて、
なによりかゆみがだいぶおさまったので皮膚を傷つけることがなくなったそう。

長年の疾患なので、回復が目に見えるまで年月がかかるかなあと思っていたのですが、
こんなに早く回復するとは、漢方すごい。

慢性化していたので、炎症を抑えるだけでなく体質改善の補気補血の漢方対策も
同時に行っていただいたので効果が速く現れたのだと思います。


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目が疲れたら・目のツボ

2012-12-10 | 漢方的話題
目を酷使している人多いですね。
眼の体操(目のツボ押し)してみてはいかがでしょう。


イチ、ニ、サン、シ・・・とゆっくりおまじないを唱えるように数えながら押してみてください。

眼の辺りは細い血管がたくさん通っていて、これを酷使すると
肝血を消耗するといわれています。とくに夜更かししながら読書やパソコンなんて最悪です。
そんなときは陰血を補う漢方対策がいいですね。たとえば婦宝当帰膠とか杞菊地黄丸とか。


私事ですが、夜が長いので寝ながら本を読みふけっていたら、
朝、目がかすんでしまいあわててこの杞菊顆粒を飲んでみたら、
1服で、照明が明るくなったのかと思うほど視野がスッキリしました。

こんなに杞菊顆粒が効いたのは、つまり、夜更かししながらの読書によって陰血が消耗してしまった証で、
みなさま、くれぐれも目の酷使と夜更かしはやめましょうね

だけどね、上橋菜穂子さんの守り人シリーズあと2冊というところまで来ました。
もう少し寝際の読書止まりそうにありません。当分杞菊顆粒が必要みたい。

杞菊地黄丸や杞菊顆粒は、不妊症や生理不順の漢方対策をなさっている方々も利用していることが多いです。
その話はまた後日。


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