漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

食事養生・肉食系、草食系?

2009-09-29 | 薬膳・食育
前回に続いて、また猿が登場します。
中医薬研究会定例会の話題「食養生」から。

日々、薬局で漢方対策を行っていると、
食事に偏りがある人は、漢方を服用していても追いつかず、なかなか疾患が改善されないことがあります。
特にアトピーなどの慢性皮膚疾患はてきめんです。

日々の食事で体は作られているので、これに問題があるのは大きな障壁です。

      

今回の講義で、食事について重要なヒントとなると思ったのは、

「人間は、サル系である」

食生活を農耕民族とか狩猟民族に分けて考えたりすることが多いけど、
もっと根源をたどれば、人の根っこはサルだ。

ならば「サル的食生活」をすればよい。(きっとこれも一つの真理かも。)

それは肉食系ではもちろんなく、完璧な草食系でもない。
木の実や葉っぱを食べ、たまに虫を摂る、というバランスでしょうか。


ならばサルと、人の現代食で違っているところはどこか?

・野菜が少ない
・しょっちゅう食べられる
・ふんだんなスウィーツと甘い飲み物
・空腹を甘いもので満たすクセ
・味を追求したため精製し、糖質の吸収が早くミネラルが捨てられてしまった主食
・調理法が進化(?)して油ものが多くなった

(ん~~、こういう話をするだけで、おいしいスウィーツとかがっつりステーキが食べたくなってしまう

食習慣を変えるのは至難の技で、
食べ癖はまさに三つ子の魂。すぐいつものクセにもどってしまう。
(だからダイエットネタはいつも大盛況で途絶えることがない)

だけど、せめて秋のスウィーツの誘惑に抵抗して、
甘いもの徹底カット、やってみよう。
これでお肌がきれいになれば、言うことなしだ。

どう、やってみる???

ちょうど、
宮本輝と江部康二の対談本「我ら糖尿人、元気なのには理由がある」
を読み終え、食事療法についてはあれこれ迷っているところではありますが、
糖質をカットすると頭もすっきりするし、集中力もアップするらしです。
(この本の感想は近いうちに書こうと思っています)


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命を育む本能・瀕死の子ザルをボスザルが介抱した記事を読んで

2009-09-26 | 子宝・妊娠体質つくり
ちょうど「羊水検査」について自分の中でどう理解しようかと考えていた時だった。

        

2009.09.25朝日新聞朝刊
「ボスザル捨て子を介抱」(淡路島モンキーセンターで)
母親が面倒をみなくなって、歩けないほど衰弱してしまった子ザルを
群れのボスザルが抱き続けて毛づくろいをして介抱している姿が観察されたという記事。
結局、子ザルは死んでしまったようですが。

サルにも、もうどうにもならない命を介抱したいという本能があるんだろうか。
厳しい自然界では、生きる力がないものは見捨てられると思っていたけど。


      

わが薬局では不妊症の漢方対策を行っているのですが、

女性の年齢が高くなると、
待望の妊娠に喜ぶのもつかの間、その子に異常があったらどうしよう
と激しい不安にさいなまされることもしばしば。
で、羊水検査をどうしようという話になったりする。

もちろん個々にいろんな事情がある
それによって選択肢は異なるのは当然かもしれない。

きっと正解なんてない
ネットだとかを調べ過ぎて他人の意見に左右されすぎないようにしてほしい。
じっくり考えて自分の真の気持ちを見失わないでほしい。
誰にだって不安はある。
悩むのは当然だ。
人を育てるのに親の思い通りに行くなんて皆無だ、きっと。
どっちが良かったかなんて死んでもわからない。
案ずるより産むが易し、なんてことわざもある。
(どういう意味だか・・・書いてる自分がまとまってない

自分は何を望んでいるのか? そのことに独りよがりはないか?
本能に従うってのも案外よい選択なのかもしれません。
もちろん夫婦で、よくよく相談してください。

漢方でコツコツ体調を整え、養生を重ねて元気な体になって、やっと妊娠。
備えは万全だったと思うんだ。

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読書しすぎに杞菊地黄丸

2009-09-25 | 漢方的話題
今日は、なさけないけど自分の漢方体験。

安眠目的で「寝際の30分読書」してたはずが、
このところおもしろい本に当たって、
「寝ぎわの30分」が、1時間になり2時間になり・・・

とうとう今日は、
仕事中に片頭痛がじわじわキリキリ、もや~っとした頭の中の疲労感
このまま放置すると、機嫌まで悪くなること必至。
(薬局のメンバーがピリピリしてくるもんね)

あちゃー、なんとかせねば・・・

睡眠不足と目の使い過ぎで発症する中高年の頭痛と言えば、
肝腎陰虚状態。
さっそく「杞菊地黄丸」の蝋丸を食べることに。
もちろん「婦宝当帰膠」のお湯割りで。

    

やっぱ、ソッコー
体に無理かけてる時は、漢方の効き目がよくわかる
パソコン仕事で無理している人にもおすすめです。

って、
不養生してそんなこと言っちゃまずいよ、コラッ。

もちろんそんな無理しちゃいけません。
12時前には寝ること! パソコン仕事はしばしば休憩をとること!

でもまだ読みたい本が・・・
今日もあるなー

とりあえず、今日は30分で止めることに・・・
できたらいいなあ


大掃除したらひょこり出てきた浜田省吾。
この歌詞みたいな青春時代は徹夜してもびくともしなかったのに、ね。
年齢を重ねると 漢方の効き目ってよくわかるようになっちゃうもんですね。(しみじみ・・・

杞菊地黄丸蝋丸
効能効果:視力減退、虚弱体質、耳鳴り、めまい

婦宝当帰膠
効能効果:更年期障害による、頭痛、肩こり、貧血、腰痛、腹痛、めまい、のぼせ、耳鳴り、生理不順、生理痛、冷え症


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秋の浜辺に太陽の塊(ライフセイビング大会)

2009-09-21 | その他
九十九里浜に散歩に出かけました。
秋の海といえば、ひとっこ一人いない静かな浜辺・・・


昨日は台風の余波で強めの風


期待通り、迫力の荒波!



と、
秋空に轟く波音を、吹き飛ばす勢いの真夏のミュージック



大勢の若者たちが集う一角。
関東のライフセイビングクラブのメンバーが集まり全国大会の予選だとか。

おもしろそうなので、若者をかきわけ観戦。
おお!そこはまさに夏、真っ盛り

スタート地点に陣取る

ワンコを抱えていた相方に、
胸板の厚い太陽の塊みたいな青年たちが気楽に明るく声をかけてくる。
一方は、
腹板の厚い(?)何十年も昔の青年。すっかりご満悦だ。

そういう私も、すっかり学生気分 

若いっていいなあ(←モロ、年寄りな感想じゃなあ・・・

強風で口の中まで砂をかぶり日焼けもばっちりして、若者気分で御帰還となりました。
(ちょいはずかしく、お粗末じゃった・・・かんべん

月と金星が大接近

2009-09-18 | その他
このところ月が美しくなりましたね。

ところで9/17の明け方の東の空。
明けの明星金星と月がもっとも近くに見ることができる日でした。

私の世代では、金星と月と言えば「月星靴」だ
ま、そんなことはさておき、

見ましたか?

私も目ざましをセットしたのですが、眠さに負けて挫折したのです。

く、く、くやし~~。

というわけで、ネット検索したら、
美しい写真をアップしている方がいらっしゃいましたので、リンクしておきます。

ありがたや、ありがたや

Dioさんのブログ
Dioの星空日記&ネイチャーノート


それにしてもこのところ、新型インフルエンザやら政権交代やら覚せい剤騒ぎやらと
下界はさわがしく、そわそわと心配するばかりで健康上よくありませんね。
で、そんなことに気を取られて、
天空の壮大な営みをすっかり忘れてしまっていました。

とりあえず、せめて今晩の月を見上げよう・・・

って、新月なんでやっぱり早起きしなきゃダメか~
というより明日は台風のせいで天気よくないんだっけ?
ああ、やっぱり挫折しそう・・・


漢方でインフルエンザ予防

2009-09-17 | カゼ・インフル・ウイルス
当薬局ではここ数日、漢方でなんとかインフルエンザを予防したい、
というお客様が増えました。

漢方薬に馴染みがない方には、
「え~??、漢方でなんとかなるのぉ?」
と思われるかもしれませんが、
生薬の中には意外に(?)抗菌抗ウイルス作用を持っているものもあるのです。

自然界にはいろんな力がちゃんと備わっているんじゃないかなあ。


ところで抗ウイルス作用をうんぬんする前に、
ウイルスに対抗するためには、体調がヨレヨレでは話になりません。
同じ現場にいたとしても必ず全員が罹患するというわけでもなく、
体調の良くない人のほうが感染しやすいでしょうから。

で、わが薬局のお客様がたは大したものです。
ちゃんと、
それぞれの、ふだんご利用の体力回復対策用漢方をしっかり御指名でした。
「しっかり体調整えとかなくちゃねー」
(御意


あえてインフルエンザや風邪の対策傾向を申さば、
のどなど粘膜を潤いのある状態にキープして異物の浄化力を高めておくこと。
肺炎を併発しやすいので肺の力を補うこと。

そこで、
「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」プラス「板藍根(ばんらんこん)」などはいかがでしょうか。

補気去邪(元気(免疫力を高め)し清熱解毒するという処方です。
ほかにもいろんな対策があるので購入されるときはよく相談してください。

感染症発生動向調査 週報(国立感染症研究所)
最新週のダイジェスト版をクリックすると全国の感染動向のグラフが見られます


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村山由佳「楽園のしっぽ」覚書

2009-09-16 | 
村山由佳さんといえば「星々の舟」というじっくり読ませる小説(直木賞受賞作品)の著者。
とそんなとき、書店で見つけたのが「楽園のしっぽ」
表紙のこの写真に魅せられて、即購入。

千葉県の南房総でご夫婦で動物たちと自給自足の生活をしているそうで
ぐっと親近感がわいてしまった。
はじめの数ページには、愛くるしい馬や猫やウサギや犬や鶏たちの写真も掲載されています。

つまりこの本は村山さんの「田舎暮らし」のさまざま(!)や
つれづれなる想いが書かれおり、
そんな村山さんちの窓の外にはジャックという馬がゆったり歩いているというわけ

そして、あの直木賞受賞作品とはまったく違う、
まるでブログを読んでいるかのような親近感のあるくだけた文章。
ちょっと調子に乗りすぎてる表現も多々あるけど

           

それにしても自給自足の田舎暮らしって全然穏やかな生活ではなく、
相当体力がいるのは確かみたい。春夏秋冬、毎日がとにかくくたくたに体を使う生活だ。
(わたしにゃ、もう無理だわ~読んでるだけで腰痛がでそうだったもの)

動物たちにはそれぞれの役目がある。
雑草を食べてくれる、卵を産んでくれる、それらの番をしてくれる、
糞で肥料を供給してくれる、心安らかにしてくれる・・・
そして人間は米や野菜を植え育てそして動物たちのえさを賄う。
そうやって農場のなかではみごとな循環をなしている。

あとはお天気頼みという自然と一体の生活。
そんな生活をしていると、

生きるための様々な知恵を身につけられると同時に、
自然の中で人ができることなんてほんのわずかでしかない
ということも思い知らされるようです。

だけど、こうして地に足をつけた生活をしてれば、
何があっても怖くはないと思えるんだそうだ。(確かに・・・

↓村山さんちの動物たちがちらちらっと出てきます。
村山由佳公式サイト

1964年 東京都生まれ

追)文庫本では2009年初夏現在のあとがきが追加されていて、
この楽園に骨をうずめると思われていた彼女は、新たな刺激を求めて
旅しておりました。
遊牧民の血がながれてるんだなあ、きっと。
自然とともにすべては流れ、そしてどこかへたどり着く・・・

西風粛殺・秋の養生は?

2009-09-12 | 暦・季節ごとの養生法
昨日来局された女性が、
「すっきり晴れると鼻やノドがカサカサになっちゃって。潤う食べ物って何があります?」
(こらから夕飯の食材を買い物に行くところらしい)

果物なら梨、食材ならレンコンとかシロキクラゲ・・・・
食養生の本を見ながらそんな話題をするようになったこの頃は、すっかり秋ですね。

      

「西風粛殺、これに感ずるものは多く風燥を病む」

秋を方位に当てはめれば西になるので「西風」は秋風、
「粛殺」とは秋の気が草木を枯らすこと。
つまり
「秋は草木を枯らしてしまうほど乾燥しているので、人も乾燥する疾患にかかりやすい。」

風は肺から入るので、のどの渇き、声がれ、空咳、しつこく続くせきやたん、など喉や肺の症状に悩まされやすくなります。

特に、人生的にも秋を迎えて枯れてくる中高年は
もろに影響をうけるので十分漢方養生しましょう。

お勧めはまず、気陰を補う「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」
これなら夏を乗り越えた体の疲れも回復してくれるので一石二鳥。

すでに喉の症状がある場合は(空咳、ノドの渇き、痛み、痰がからむなど)「麦門冬湯」
ノドの乾く痛みが強ければ「養陰清肺」
などで症状を緩和しておきましょう。

鼻、のどの潤いのための養生法と漢方対策


で、このところの新型インフルエンザ。
これまで子供が危ないといわれていたのに、中高年もその渦に巻き込まれている様子。

中高年の秋の弱みに付け込まれているのかも、しれない。
くわばら、くわばら・・・

漢方の空間ファインエンドー薬局

森絵都「永遠の出口」覚書

2009-09-09 | 
森絵都と言えば「DIVE!!」
あの「おもしろすぎる」小説を書く彼女はいったいどんな人なんだろう。
そんな疑問の答えがこの「永遠の出口」にあるのかも。

彼女はきっと
感受性が豊かで、精神的に貪欲で、多分に少女的で、多々男性的で
そしてすごい記憶力の持ち主にちがいない。

そのおかげでこの「永遠の出口」では、

大人になって振り返ると、全然大したことはなかったような子供のころが
つい昨日のことのように心ふるえて、
過ぎ去り忘れ去った大切な人生をもう一度豊かに味わわせてくれます。

しかも舞台は千葉の京成沿線のどこかで、
そこで育つ子供たちが、遊びに行った場所も、
いつもと違う知らない電車に飛び乗るシーンも
私にとってはリアルだったし。

      

主人公「紀子」の小学3年生から高校生までの多感な時期の日常を描いた作品。

いつも手探りでもがきながら、
小学高学年になれば、中学生になれば、
高校生になれば、大人になれば、きっと・・・
と出口を探しながら結局、
いつもいつも答えも出ず、ジタバタ過ごす日々の連続。
そうしながらも、偶然か運命か、いろんな人生の路を選択している・・・

そしていつの時も皆々が自分の人生を生きることで手一杯で、
コミュニケーションとってるようで、
ほとんどそれは自分自身に向かっていて、
それでも妙にうまくつながっていて・・・

それはそれで、結構楽しく豊かでありがたいもののようです。
森絵都のような人が書くからそう思えるのかもしれません。

森絵都 1968年東京都生まれ


新型豚インフルエンザ・消毒薬

2009-09-07 | カゼ・インフル・ウイルス
当薬局の地区では、心配された学校の二学期開始後も
平穏に1週間が過ぎたようですが、
(噂では、隣市で集団発生があったとかなかったとか・・・)
24時間テレビでタレントさんが次々と発症したそう。
まあ、24時間も眠らずに疲れをため込めば抵抗力も落ちていたのかもしれませんが、
それでもさすが新型。
免疫を体得していない分、やはり感染しやすいのかもしれません。
どこで発生しても不思議はないでしょう。


(これはエタノールにヒアルロン酸やグリセリンが配合されたジェルタイプ)

手指消毒用のアルコール類は売れていますねえ。
巷の不安は募る一方なので、せめて消毒と思うのもわからないではありません。

参考までに、消毒薬の一覧表を見つけましたのでご覧ください。
消毒薬一覧(福岡県薬剤師会HPより)

ウイルス対策として手指の消毒にはいまのところアルコール類がよさそうです。
そして器具類の消毒には次亜塩素酸ナトリウムですが、
(ピューラックス、ミルトン、ハイターなど)

それにしてもこれらは手荒れ必至ですねえ。
これから乾燥する時期になるので、ハンドクリームによるケアもしっかり行わないと、
どこかのCMみたいに大上段に「それは手湿疹デス!!!」
ってことになっちゃいます。
(手の湿疹なんだから手湿疹、当たり前過ぎてわざわざそんな病名つけられて傷つきたくないんですけど

はっきり言って消毒は、あっちもこっちも完璧に行わなければ
あまり意味がないのですが、それでもこうして一つ一つ意識して
精神的に安心するのはいいことなのかもしれません。
ま、それにしても、皮膚がぼろぼろにならない程度にね。

あまり心配し過ぎるとストレスによって免疫力は鈍るので、
十分な睡眠とおいしい食事と気分発散で疲労回復して
気持ちよく体調万全で過ごすことも大切でしょう。

漢方の空間ファインエンドー薬局

漢方で不妊症克服・30代後半

2009-09-04 | 子宝・妊娠体質つくり
30代後半の御夫婦。
2年ほどの漢方対策で妊娠にこぎつけました。

先日、奥さまからちょっと久しぶりに電話をいただいたのです。
「やっと(妊娠)12週になったの~
 妊娠が分かってからも心配で心配で、連絡するのが怖かったんです~」

「今はつわりで漢方薬の味がのどを通らなくて。
 そしたら、漢方飲めないのがまた不安になっちゃって・・・」
「インフルエンザ騒ぎもあって、そちらへ出かけるのも怖いし~」

ホント、このところインフルエンザ心配ですよね。
どうか妊婦さんは、大事に大事にしてください。

妊娠するまでもいろいろあったので、
いざ妊娠と判ってからも、一週一週がきっと長かったんだろうな。
「いま飲めなくても大丈夫。
 きっと体が漢方薬を必要になったら飲めるようになると思います」
現在手元に残っている漢方薬の応用方法と産後の対策などをお話ししました。



漢方対策は、改善目的(不妊所克服)だけでなく
その時々の体調が一番良くなるように対策することも大切です。

この女性は、当初は低温期と高温期のメリハリが弱い状態でした。
グラフを眺めるとどこと言って悪いところはなさそうだけれども、
低温期と高温期に分かれているがやや温度差が少ない、
低温から高温へ高温から低温への移行がすっきりしない、
このような場合も意外に妊娠しづらいことが多いようです。

こつこつ漢方による生理周期調節法を続けて少しずつ
元気な基礎体温グラフになってきたのですが、
その間にも風邪が長引いたり、筋腫が見つかったりと
次々にほかの治療が入って、気持ちがめげそうになったりもしましたが、
医療施設での治療も考慮しながら体調に応じた漢方薬対策をさまざま続けてきました。
ご主人も精子力が弱いようでしたので《海精宝》などを飲んで元気になられました。

じっくりお付き合いできてよかったなあと思うひと組でした。

漢方の空間ファインエンドー薬局   不妊症と漢方薬