街を歩いていると、「お!」と目を引く言葉が目に留まりました。
「一射絶命」とは、数多く射るのではなく、一本でもよいから命がけでやれ!後があると思うな!という意味で使われ、「弓袋の内側」に書いてあるのを目にしたことがあります。
それなら野球の「一球入魂」のように「一射入魂」でも良さそうなのに、「絶命」とは・・・。昔の人の言葉には迫力がありますが、そもそも「一矢で相手の命を絶て」という意味も含まれていたのかも知れません。
僕は柔道の勝ち抜き戦で先鋒をつとめ、2人を抜いて3人目で負けた時に役目を果たせたと安心していたら、先輩に「お前はアホか!負けたというのは自分が死んだのと同じ。負けて喜ぶな!3人目をなぜ引き分けて来れなかったのか!生きて帰って来い!」と一喝されたことが忘れられません。
そう、僕は3人目で負けたので、相手は実質2人減っただけ。最後が引き分けなら5対5の試合は、僕の大学は4人残し。相手校は2人残しで、圧倒的に我が校有利。しかも僕も生きていた!
生と死、命という言葉は本当に重みのある言葉。お洒落かも知れませんが、暴走族のように部活のユニフォームの背中にプリントするような軽い言葉ではない気がします。近頃では、いろんな言葉が本当に軽く使われるようになりました。