「つなぐ会」in 福岡は、8月2日、福岡市人権教育研究会の夏期研究集会において「『多様な性』と出会う」というテーマでワークショップを実施しました。
人権教育研究会は「すべての子どもたちが、毎日楽しく学校に通えるようにしよう!」というテーマでさまざまな人権学習に取り組んできていますが、昨年より機関誌に「LGBT特集記事」を掲載して会員の先生方に向けて「LGBT課題」の啓発に取り組んできています。
ワークショップの開催場所は400名が入れるアクロス福岡イベントホール。
福岡市立の小中高校の先生方が対象です。
2時間45分のワークショップを午前と午後2回実施して、それぞれ350人・250人の先生方に参加していただくことができました。
当日は「つなぐ会」の青年たちと早稲田大学の学生団体Re:Bitから応援にきてくださった方たち、合わせて10名の当事者青年たちの協力がありました。
ライフヒストリーを語っていただいたり、トークショーでは自身の学校生活の経験をもとに当事者生徒への対応のポイントを話していただいたり。
青年たちのこれまでの様々な悩み・葛藤を聴き、またそれらを乗り越えて自分を一生懸命伝えてくれる姿に接して、「多様な性」のありようを肯定してありのままで生きることがそれぞれの人の個性を輝かせていることを実感していただけたと思います。
先生方たちのグループワークでは教育現場で実際に起こっている事例について話し合っていただきました。多くの先生方が思い当たる事例を身近に持っておられます。「今にして思えば」という声もたくさん聞きました。
今後、どのようなセクシュアリティを持った子どもにとっても過ごしやすい学校であるために何からしていけばよいのだろうと、先生方からの質問は多岐にわたりました。
行政の支援もふくめ、さまざまな立場の人たちが話し合っていかなければならない問題であると、多くの先生たちに見える課題となったことが大きな収穫だと思っています。
先生方からの感想の中には、親としてこの問題に向き合っての気持を発言されるかたもいらっしゃいました。教師としてだけでなく、一人の大人として、家庭や地域社会での自分の意識を問うきっかけになったことは嬉しいことです。
「すべての子どもたちに『ありのままの自分で安心して過ごせる』社会をつくっていくために、自分に刷り込まれている男女二分の枠を壊し自己変革をスタートさせる」というワークショップの目的に向かって大きな手ごたえを感じた会になりました。