LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第66回神戸ミーティングを行いました。

2014年07月19日 | Weblog
6月22日(日)、第66回神戸ミーティングを行いました。

ゲスト・スピーカーに、ジー・アイ・ディーKAZOKIUの会の代表でトランスジェンダーの前田 良さんをお迎えしました。
参加者は20名。初参加は5名でした。

前田さんは、 昨年12月、最高裁のFTM摘出子裁判の原告として、「性同一性障害で戸籍の性別を変更した夫が、第3者から精子の提供を受けて妻が出産した子どもを、法律上の夫婦の子と認める」という勝訴を勝ち取られました。

東京地裁、高裁からの大逆転勝訴。裁判が終わり、お子さんの戸籍の父親の欄に前田さんの名前が記載され、他の同様の多くの夫婦の戸籍も変更されたそうです。

4年にわたる闘いの間には応援もありましたが、批判も多くあったそうです。それでも「子どもたちに諦めない大切さ、信じることの大切さを伝えたかった」と話されました。そして何よりも「勝訴は妻のおかげだと思っている。協力がなければ闘えなかった。」と。「何があってもついていく」と言われた奥さまもこの日はお子さまたちと共に会場に来てくださいました。

今回の前田さんのお話を通して、「夫婦とは?」「父親とは?」「母親とは?」を民法や家族法がどのように規定しているかを知りました。それらが血縁を根拠にするのか事実を根拠にするのか、多くの矛盾を含んでいること、新しい形の家族の存在を困難にしていること、読み方によってもさまざまな判断ができること、なども。

LGBTの啓発をすすめつつ、すべての人が、そして家族が、当たり前の幸せを追求できるために、法的な整備もまた急務であることを実感しました。

「戸籍にこだわっているわけではなく、同じように扱ってほしかった」「ひっそり暮らしたい」「当たり前の生き方がしたいだけ」という前田さんの言葉は、誰しもが思うこと。「でも生きやすいように生きるには、自分でやるしかなかった」「声を上げなければ変わらないと感じた」こうして前田さんの闘いがあって、一つの法律が変わりました。先駆者としての前田さんの、そしてご家族の勇気と、行動力と、忍耐に、感謝するばかりです。


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前田さんの奥さまの作品が展示されるイベントをご紹介。

2014年7月19日(土)~7月21日(月)AM10:00~PM6:00

ギャラリーうえまち「家族っていいな。」~KAZOKUの作品展~

大阪市天王寺区東高津町5-16
Tel:06-6768-8009
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