10月19日(日)、イスラエル大使館からペレグ・レヴィ公使を講師にお招きして講演会を行いました。これは毎年「神戸市男女共同参画センター登録団体企画発信DAY」の企画として行っているもので、昨年は米国のリネハン総領事にアメリカのLGBT事情も含めてお話しいただきましたが、今年は「イスラエルのLGBT事情を知ろう!聞こう!そして話し合おう!」ということでペレグ公使をお招きしました。
当日、奇しくもイスラエルからちょうど来日しておられたお母さまがご一緒で、まずつなぐ会のスタッフ一同感激でした。
ペレグさんはウルグアイで生まれ、5歳からイスラエルで暮らすようになったそうです。ウルグアイではユダヤ人の国にいないユダヤ人として、そしてイスラエルに移ってからはイスラエルで生まれていないユダヤ人として、常にマイノリティという感覚を持っていたけれど、20歳を過ぎてから今度はゲイとしてまたマイノリティという感覚をも持つことになったということでした。でも二つ幸せなことは、家族が受け入れてくれたことと、イスラエルが少数者に寛容な国だったことだと。
改めて感じたことですが、200カ国に別れて暮らしていたユダヤ人がイスラエルという国に戻りイスラエル人となったということは、文化も言語も食事さえも、それぞれに違うものを持って帰ってきたということであり、建国当初75万人だったイスラエルがこの60年で800万人となったことは、まさに多様性のるつぼとなったということを意味するのですね。
何がイスラエルをLGBTについて特別な国にしているのか、それは600万人のユダヤ人がホロコーストの犠牲者となったこと、そのユダヤ人の国がイスラエルであることと同時に、ナチスが殺そうとしたのはユダヤ人と同性愛者だったという事実だとお聞きし、なるほど・・・と納得。
お話の中では、1970年代からすでにゲイの課題をマニフェストにあげている政党があったことや、課題解決への牽引力となったのが軍であったこと、1990年代には初めて政治家のカミングアウトがあったことなど、驚くことがたくさんありましたが、これまでのイメージが払拭されてイスラエルという国がよくわかり、とても身近な国になりました。
後半の参加者からの質問にはやはりお母さまへの内容がいくつもあり、急なことにも関わらず、快く答えてくださいました。「愛していたのでカミングアウトを受け止めることは難しくはなかった」「子どもに何かあると親はすぐに自分を責めるけれど、子どもは本来みんなユニークなのです!」「このような会は初めて参加した。カミングアウトされた頃には何の情報も団体もなかった。時代が進んでいると感じた」等々。話される一言一言に、世界共通の親の思いを感じました。
帰り際にお母さまは「ファンタスティック!」と会をほめてくださり、みんなをハグして下さいました!!(笑)
国が違い、言語が違い、慣習や宗教が違っても、それらを越えてこの問題について一緒に考え、解決に取り組み、応援しあって歩みを進めていける。ほんとうに素晴らしいことだと実感した1日でした。
参加した皆さんの感想を一部ご紹介します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・メディアで知るイスラエルは戦争というイメージしかありませんでしたが、今日のお話を聞いてすごく素敵な国だなあと思いました。多様性をすごく重んじ、人としても権利をすごく尊重されている。また、権利を主張できる国だと思います。LGBTだけではなく、どんなマイノリティに対しても同じなのだと思いました。素敵な話をありがとうございました。
・イスラエルという国について大変誤解をしていた。本日のレヴィさんの話を聞いてイスラエルという国、LGBTの現状がよく理解できた。と同時に、日本の保守的、閉鎖性がよくわかった。レヴィさんの話を聞いてもっと我々は意識を変えていくこと、学んでいくことの重要性を再認識できとても有意義でした。
・イスラエルのLGBTやマイノリティに対する寛容な社会を知り、驚くとともにとても関心しました。その寛容性はユダヤ人の文化、歴史に根差していたことがわかった。そうした背景の異なる日本がどのように寛容な社会を目指していくべきかという課題は非常に難しいと感じた。
・ペレグさんのフレンドリーな講演に非常に楽しく聞かせていただきました。少数派のグループにおいて少数派の人々は差別されにくいのだということを納得しました。日本も同性婚が早く認められたらいいなと思いました。
・日本とまた別の国のことをいろいろ聞けてとても勉強になりました。イスラエルでもさまざまなことに苦労している中、マイノリティのことで少しずつ前に進んでいるだと思いました。
・イスラム圏のLGBTの現状はあまり良くないと思っていたけど、イスラエルはかなり例外であると知りとても驚きました。特に軍が早い段階からサポートしていたとはアメリカとはかなりの文化的な差があると感じました。重要な話を生で聞けて良かったです。
・イスラエルという国をより身近に感じることのできる良い機会であったと思います。レヴィ先生のお母様にもご発言いただきましたが、家族感情は万国共通だと改めて感じた次第です。今後、このような講演会に同じような悩みをもつ家族の方がより多く参加されることをお祈り申し上げます。
・イスラエルの現状を知ることができてとても勉強になりました。そもそもイスラエルという国のこと自体あまりよく知らなかったこともあり、意外な面の連続で興味深かったです。また公使というお立場から日本の外務省の事情を聞くことができたのもありがたかったです。
・自分の日常に止まらず、各国のマイノリティ事情や当事者の方のお話を聞けて、そのような機会を設けてくださってとても勉強になり感謝しています。マイノリティの存在が当たり前の中の当たり前の社会保障、日本もいつの日か同じ位置に立っている時を迎えたいです。
・国内のLGBTについて情報を得る機会が増えてきた。その中でこういった海外の事情について学ぶことが少なかったので、この機会に話を聞けてとても良かったです。日本との違いを知り、良い所を日本の社会でどのように取り入れたら受容されやすいのか考えてみたいと思いました。
・イスラエルの国に対していいイメージはなかったけど、今日ペレグ・レヴィさんの話を聞けて印象が変わりました。イスラエルがそんな自由な感じの国だとは思いませんでした。話を聞いていて「うらやましなー」と思うこともたくさんありました。
・イスラエルというニュースでよくみるが、実はよく知らない国のことが良く知れた。LGBTについて寛容であると言う事がなぜできるのかわかった。一方で日本において「多様性」という言葉はまだまだ実現できていない事もまたわかった。でもあきらめず努力を続けたい。
当日、奇しくもイスラエルからちょうど来日しておられたお母さまがご一緒で、まずつなぐ会のスタッフ一同感激でした。
ペレグさんはウルグアイで生まれ、5歳からイスラエルで暮らすようになったそうです。ウルグアイではユダヤ人の国にいないユダヤ人として、そしてイスラエルに移ってからはイスラエルで生まれていないユダヤ人として、常にマイノリティという感覚を持っていたけれど、20歳を過ぎてから今度はゲイとしてまたマイノリティという感覚をも持つことになったということでした。でも二つ幸せなことは、家族が受け入れてくれたことと、イスラエルが少数者に寛容な国だったことだと。
改めて感じたことですが、200カ国に別れて暮らしていたユダヤ人がイスラエルという国に戻りイスラエル人となったということは、文化も言語も食事さえも、それぞれに違うものを持って帰ってきたということであり、建国当初75万人だったイスラエルがこの60年で800万人となったことは、まさに多様性のるつぼとなったということを意味するのですね。
何がイスラエルをLGBTについて特別な国にしているのか、それは600万人のユダヤ人がホロコーストの犠牲者となったこと、そのユダヤ人の国がイスラエルであることと同時に、ナチスが殺そうとしたのはユダヤ人と同性愛者だったという事実だとお聞きし、なるほど・・・と納得。
お話の中では、1970年代からすでにゲイの課題をマニフェストにあげている政党があったことや、課題解決への牽引力となったのが軍であったこと、1990年代には初めて政治家のカミングアウトがあったことなど、驚くことがたくさんありましたが、これまでのイメージが払拭されてイスラエルという国がよくわかり、とても身近な国になりました。
後半の参加者からの質問にはやはりお母さまへの内容がいくつもあり、急なことにも関わらず、快く答えてくださいました。「愛していたのでカミングアウトを受け止めることは難しくはなかった」「子どもに何かあると親はすぐに自分を責めるけれど、子どもは本来みんなユニークなのです!」「このような会は初めて参加した。カミングアウトされた頃には何の情報も団体もなかった。時代が進んでいると感じた」等々。話される一言一言に、世界共通の親の思いを感じました。
帰り際にお母さまは「ファンタスティック!」と会をほめてくださり、みんなをハグして下さいました!!(笑)
国が違い、言語が違い、慣習や宗教が違っても、それらを越えてこの問題について一緒に考え、解決に取り組み、応援しあって歩みを進めていける。ほんとうに素晴らしいことだと実感した1日でした。
参加した皆さんの感想を一部ご紹介します。
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・メディアで知るイスラエルは戦争というイメージしかありませんでしたが、今日のお話を聞いてすごく素敵な国だなあと思いました。多様性をすごく重んじ、人としても権利をすごく尊重されている。また、権利を主張できる国だと思います。LGBTだけではなく、どんなマイノリティに対しても同じなのだと思いました。素敵な話をありがとうございました。
・イスラエルという国について大変誤解をしていた。本日のレヴィさんの話を聞いてイスラエルという国、LGBTの現状がよく理解できた。と同時に、日本の保守的、閉鎖性がよくわかった。レヴィさんの話を聞いてもっと我々は意識を変えていくこと、学んでいくことの重要性を再認識できとても有意義でした。
・イスラエルのLGBTやマイノリティに対する寛容な社会を知り、驚くとともにとても関心しました。その寛容性はユダヤ人の文化、歴史に根差していたことがわかった。そうした背景の異なる日本がどのように寛容な社会を目指していくべきかという課題は非常に難しいと感じた。
・ペレグさんのフレンドリーな講演に非常に楽しく聞かせていただきました。少数派のグループにおいて少数派の人々は差別されにくいのだということを納得しました。日本も同性婚が早く認められたらいいなと思いました。
・日本とまた別の国のことをいろいろ聞けてとても勉強になりました。イスラエルでもさまざまなことに苦労している中、マイノリティのことで少しずつ前に進んでいるだと思いました。
・イスラム圏のLGBTの現状はあまり良くないと思っていたけど、イスラエルはかなり例外であると知りとても驚きました。特に軍が早い段階からサポートしていたとはアメリカとはかなりの文化的な差があると感じました。重要な話を生で聞けて良かったです。
・イスラエルという国をより身近に感じることのできる良い機会であったと思います。レヴィ先生のお母様にもご発言いただきましたが、家族感情は万国共通だと改めて感じた次第です。今後、このような講演会に同じような悩みをもつ家族の方がより多く参加されることをお祈り申し上げます。
・イスラエルの現状を知ることができてとても勉強になりました。そもそもイスラエルという国のこと自体あまりよく知らなかったこともあり、意外な面の連続で興味深かったです。また公使というお立場から日本の外務省の事情を聞くことができたのもありがたかったです。
・自分の日常に止まらず、各国のマイノリティ事情や当事者の方のお話を聞けて、そのような機会を設けてくださってとても勉強になり感謝しています。マイノリティの存在が当たり前の中の当たり前の社会保障、日本もいつの日か同じ位置に立っている時を迎えたいです。
・国内のLGBTについて情報を得る機会が増えてきた。その中でこういった海外の事情について学ぶことが少なかったので、この機会に話を聞けてとても良かったです。日本との違いを知り、良い所を日本の社会でどのように取り入れたら受容されやすいのか考えてみたいと思いました。
・イスラエルの国に対していいイメージはなかったけど、今日ペレグ・レヴィさんの話を聞けて印象が変わりました。イスラエルがそんな自由な感じの国だとは思いませんでした。話を聞いていて「うらやましなー」と思うこともたくさんありました。
・イスラエルというニュースでよくみるが、実はよく知らない国のことが良く知れた。LGBTについて寛容であると言う事がなぜできるのかわかった。一方で日本において「多様性」という言葉はまだまだ実現できていない事もまたわかった。でもあきらめず努力を続けたい。