映画「JUNO」を見てきました。
【ストーリー】16歳のジュノは、バンド仲間のポーリーと興味本位でしたたった一回のセックスで妊娠してしまう。高校生が子供を育てられるわけがなく、ジュノは親友リアに「中絶するつもり」と報告するが、中絶反対運動中の同級生に「赤ちゃんにはもう爪も生えているわよ」と言われ、産む決心をする。フリーペーパーで子供を欲しがっている理想的な若夫婦を見つけ、里子に出す契約を交わしたジュノは、大きなお腹を抱えて通学する生活を始める。(gooシネマ)
アカデミー賞を取った脚本は、ストリッパーの経験もある29歳の脚本家がブログを元に発掘され手がけたもの。どこにチャンスが転がっているのか分かりません。
※ネタバレあり
日本とは大きく環境(考え方)が違うので、まずこのような映画は作られないだろうし、また日本が舞台だったら観客の多くは「高校生の妊娠を扱うには軽すぎる!」という批判がでることは必至。アメリカが舞台だから、高校生が大きなお腹で通学、里子をフリーペーパーで探す…。いや、でもその奥にあるものは伝わってきました。
ジュノのお父さんに義母、イケイケの友達にぼーっとしたボーイフレンド、それに里親カップル。ジュノの周りの人たちはみんな暖かくて生きている人たち。失敗もするけど。
なかでも私は里親候補のヴァネッサが印象に残っています。ヴァネッサはキャリアウーマンのセレブ。夫マークとは結婚生活五年で子どもを切望していて里子募集の広告を載せ、ジュノはその写真がステキだといって里親を決めます。
でも、ヴァネッサは神経質。ぴりぴりとした雰囲気があるのです。
後に街中で偶然であった彼女は(友達の?)子どもをとても可愛がり、ジュノのお腹に触れて母親のような柔らかでなんともいえない表情を見せます。一方、妻ほどは子どもを望んでいない夫マーク。話が合うジュノを抱きしめてしまうのですが…。
ヴァネッサは、マークとの先がないことをどこかで感じて子どもを欲しがっていたのかも知れません。もちろん、子どもが欲しかった気持ちは純粋だったのでしょうけど、結婚生活を続けるための子どもでもあったのかも。
結局、ヴァネッサはシングルマザーとなってまで我が子をその胸に抱きます。血は繋がっていなくても彼女の子ども(という契約)なのですから。ラストの表情はまさに母親の顔。
生まれた子どもに会わないことを決めるジュノとボーイフレンド。子どもに情を持ってしまうことを分かっていたからこそ会わないことを決めた二人。病院のベッドで涙を流すジュノ。
日本もこうならないと!とは思わないけど、子どもを巡る(ジュノ自身も子ども)おおらかさには憧れます。
いろんな視点から楽しめる映画でした。男女問わずにおすすめです。あ、あんまり道徳的な方はダメかも…。音楽も◎。
【ストーリー】16歳のジュノは、バンド仲間のポーリーと興味本位でしたたった一回のセックスで妊娠してしまう。高校生が子供を育てられるわけがなく、ジュノは親友リアに「中絶するつもり」と報告するが、中絶反対運動中の同級生に「赤ちゃんにはもう爪も生えているわよ」と言われ、産む決心をする。フリーペーパーで子供を欲しがっている理想的な若夫婦を見つけ、里子に出す契約を交わしたジュノは、大きなお腹を抱えて通学する生活を始める。(gooシネマ)
アカデミー賞を取った脚本は、ストリッパーの経験もある29歳の脚本家がブログを元に発掘され手がけたもの。どこにチャンスが転がっているのか分かりません。
※ネタバレあり
日本とは大きく環境(考え方)が違うので、まずこのような映画は作られないだろうし、また日本が舞台だったら観客の多くは「高校生の妊娠を扱うには軽すぎる!」という批判がでることは必至。アメリカが舞台だから、高校生が大きなお腹で通学、里子をフリーペーパーで探す…。いや、でもその奥にあるものは伝わってきました。
ジュノのお父さんに義母、イケイケの友達にぼーっとしたボーイフレンド、それに里親カップル。ジュノの周りの人たちはみんな暖かくて生きている人たち。失敗もするけど。
なかでも私は里親候補のヴァネッサが印象に残っています。ヴァネッサはキャリアウーマンのセレブ。夫マークとは結婚生活五年で子どもを切望していて里子募集の広告を載せ、ジュノはその写真がステキだといって里親を決めます。
でも、ヴァネッサは神経質。ぴりぴりとした雰囲気があるのです。
後に街中で偶然であった彼女は(友達の?)子どもをとても可愛がり、ジュノのお腹に触れて母親のような柔らかでなんともいえない表情を見せます。一方、妻ほどは子どもを望んでいない夫マーク。話が合うジュノを抱きしめてしまうのですが…。
ヴァネッサは、マークとの先がないことをどこかで感じて子どもを欲しがっていたのかも知れません。もちろん、子どもが欲しかった気持ちは純粋だったのでしょうけど、結婚生活を続けるための子どもでもあったのかも。
結局、ヴァネッサはシングルマザーとなってまで我が子をその胸に抱きます。血は繋がっていなくても彼女の子ども(という契約)なのですから。ラストの表情はまさに母親の顔。
生まれた子どもに会わないことを決めるジュノとボーイフレンド。子どもに情を持ってしまうことを分かっていたからこそ会わないことを決めた二人。病院のベッドで涙を流すジュノ。
日本もこうならないと!とは思わないけど、子どもを巡る(ジュノ自身も子ども)おおらかさには憧れます。
いろんな視点から楽しめる映画でした。男女問わずにおすすめです。あ、あんまり道徳的な方はダメかも…。音楽も◎。