万引き防止用の防犯ゲート。
最近は、結構いろんな店に設置されている。
妙な事をしない限り特に恐れる設備ではない。
だが私は、以前ちょっとした一件があって、この防犯ゲートを通るのが何だか怖いのだ。
そのちょっとした一件とは…
その昔、一時期だが難波の風俗店に勤めていた。
難波と日本橋は、目と鼻の距離。
なので、通勤途中に日本橋に立ち寄る事もしばしばだった。
そんなある日、事件は起きた。
店に置く成年向けコミックを数冊仕入れようと、あるコミックショップに立ち寄った。
それなりの本が無かったのだろう。
結局その店では何も買わなかったと記憶している。
そのまま店を出ようと防犯ゲートを通った時、何故か警告音が鳴り出したのだ
何も買っていないし、もちろん万引きなどしていない。
でも、たまにあるよね。
別の店で買った物に付いている防犯タグに反応する事って。
ピンと来た。
先に入った店で買った物に反応したのだと。
すぐさま店員が駆け寄って来た。
悪い事はしていないので別にビビる必要はないのだが、私の額からはイヤな汗が噴出していた。
なぜならカバンの中には、とてもその場で見せる事のできない物がイロイロ入っていたからだ。
風俗店への通勤途中に立ち寄ったのが悪かった。
運の悪い事に、その日に限ってカバンの中には、店で使うアダルトグッズが幾つも入っていたのだ。
あんな物やそんな物にこんな物。
まともに見られでもすれば完全に変態野郎である。
駆け寄って来た店員は、丁寧な言葉使いで話し掛けてきた。
カバンの中身を確認させてくれと言いたいのだろう。
しかし、そんな言葉が出る前に、こちらから原因と思われる先の店で買った物を差し出したのだ。
「あっ、これが反応したんちゃうか?」
差し出した品物に貼られていた防犯タグを確認し、ゲートを何度か通過させたりしていた気がするが、緊張のあまりよく覚えていない。
それでもカバンを見せろと来るのだろうかと冷や冷やしていると、どうもそれだけで疑いが晴れたらしい。
「申し訳ありませんでした。」と平謝りの店員に、「イヤイヤ、エエんよ。」と引きつった笑顔で声を掛ける私。
店員が去った後、その場にヘタリ込みそうになったのを今でもハッキリ覚えている。
そんな一件以来、防犯ゲートを通る前にはカバンの中身を思い起こし確認してしまう私。
そして、警告音など鳴るはずがなくても、何だか身構えてしまう私なのである。
最近は、結構いろんな店に設置されている。
妙な事をしない限り特に恐れる設備ではない。
だが私は、以前ちょっとした一件があって、この防犯ゲートを通るのが何だか怖いのだ。
そのちょっとした一件とは…
その昔、一時期だが難波の風俗店に勤めていた。
難波と日本橋は、目と鼻の距離。
なので、通勤途中に日本橋に立ち寄る事もしばしばだった。
そんなある日、事件は起きた。
店に置く成年向けコミックを数冊仕入れようと、あるコミックショップに立ち寄った。
それなりの本が無かったのだろう。
結局その店では何も買わなかったと記憶している。
そのまま店を出ようと防犯ゲートを通った時、何故か警告音が鳴り出したのだ
何も買っていないし、もちろん万引きなどしていない。
でも、たまにあるよね。
別の店で買った物に付いている防犯タグに反応する事って。
ピンと来た。
先に入った店で買った物に反応したのだと。
すぐさま店員が駆け寄って来た。
悪い事はしていないので別にビビる必要はないのだが、私の額からはイヤな汗が噴出していた。
なぜならカバンの中には、とてもその場で見せる事のできない物がイロイロ入っていたからだ。
風俗店への通勤途中に立ち寄ったのが悪かった。
運の悪い事に、その日に限ってカバンの中には、店で使うアダルトグッズが幾つも入っていたのだ。
あんな物やそんな物にこんな物。
まともに見られでもすれば完全に変態野郎である。
駆け寄って来た店員は、丁寧な言葉使いで話し掛けてきた。
カバンの中身を確認させてくれと言いたいのだろう。
しかし、そんな言葉が出る前に、こちらから原因と思われる先の店で買った物を差し出したのだ。
「あっ、これが反応したんちゃうか?」
差し出した品物に貼られていた防犯タグを確認し、ゲートを何度か通過させたりしていた気がするが、緊張のあまりよく覚えていない。
それでもカバンを見せろと来るのだろうかと冷や冷やしていると、どうもそれだけで疑いが晴れたらしい。
「申し訳ありませんでした。」と平謝りの店員に、「イヤイヤ、エエんよ。」と引きつった笑顔で声を掛ける私。
店員が去った後、その場にヘタリ込みそうになったのを今でもハッキリ覚えている。
そんな一件以来、防犯ゲートを通る前にはカバンの中身を思い起こし確認してしまう私。
そして、警告音など鳴るはずがなくても、何だか身構えてしまう私なのである。