Dalla Cucina

イタリアの旅の記憶を中心に
あれこれ書いています。

イタリア旅日記その7

2006-11-15 23:27:59 | ☆イタリア 記憶の風景


・・・・・MANTOVA・・・・・

 私なりのマントヴァ分析。
 ①銀行がやたらと多い。
 ②タクシーが少ない。
 ③お土産物屋が少ない。
 ④ハエが多い。

 タクシーが少ない分、バスは充実している様子。
 私たちも、ホテルの人のススメで一日2ユーロで乗り放題のバスの切符を買って
 何回乗ったことか。
 ただし、1番と書いた循環コースに限るのですが・・・

 そのバスに乗って、またチェントロへ。
 午後は昨日見た船に乗りたくて湖にやってきたのでした。
 サンジョルジョ城の裏手にまわると、船着場があります。
 近くに「今日は3時の運航」と書かれた札がある会社?を発見。
 3時の予約を入れて、お昼は近くのバールのようなところで軽くすませました。
 (というか、軽いのしか入らない体になっていました。)
 あれ、ここにも「ハエ」がいるではありませんか。

 3時出航。
 二階が展望席です。
 3つの湖に囲まれているマントヴァ。
 湖越しにルネサンスの建物を見て、船は細い水の通路も通りながら、
 かなり奥へと進みます。
 この湖はやがてイタリアで一番長いポー川へと続いていくのです。
 夕陽が落ちるころ、船は戻ってきました。
 心安らぐ時をすごせて、お腹の張りも忘れそう。
 マントヴァへ行かれる方は、船に乗ることをおすすめします。
 このルートのほかにもいろいろあって面白そうですよ。

 そして、夜。ホテルに戻り、買い物したものを置いて再びバスでチェントロへ
 出ました。もう慣れたのでと地図も持たずに。
 ここで、道を1本間違え、見たことのないところへ出てきてしまいました。
 バスに乗ろうとしたら、1番のバスの最終が8時で終わり。
 タクシー乗り場もないし、バス道を歩いて帰ることにしました。

 アシックスのジーロをはいてきてよかった!
 万歩計持ってくるんだった!
 治安のいいマントヴァでよかった!
 など、思いながらホテル到着。

 フロントの男性は テレビイタリア語会話のマテッオにそっくりで
 笑顔がとてもすてきです。
(密に私たちは彼のことを「マテッオ」と呼んでいました。)
 その「マテッオ」の顔をみたとたん、
 「私たち道に迷ってしまいました。何か軽いもの作っていただけますか?」
  と言ってしまいました。
 もうバールにお客はいませんでしたが、暖かいミルクとパニーノを作ってもらって
 生き返った私たち。

 お昼から何も食べていなかったのでした。 (明日に続く)

 
 
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イタリア旅日記その6

2006-11-14 23:10:33 | ☆イタリア 記憶の風景


・・・・・・MANTOVA・・・・・

 満腹の夜は明けて。

 ホテルの朝食は、ナニ?ケーキバイキング?と思うほどパイ系、タルト系の
 甘いものがたっぷり。そんなに食べられるものではありません。
 果物とヨーグルトがこの上なくありがたく感じられました。

 さて、この旅のもうひとつの目的に出かけます。
 ブレラ美術館で見られる「死せるキリスト」で有名な
 (私はこれしか知らなかったのですが)アンドレア・マンテーニャ。

 彼の没後500年を記念して、
 ベローナ、パドヴァ、そしてここマントヴァの3都市で、
 今美術展が開かれています。

 マントヴァでは 街の南にあるゴンザーガ家の別荘 パラッツォ・テ(テ 宮殿)
 で見ることができます。
 この特別展のためか、観光バスの団体が列を作っていました。
 入場制限をしているものの、中はすごい人です。
 そして、みんな ゆっくりゆっくり鑑賞するので、出口にはなかなか着きません。
 (音声ガイドや、ガイド付ツアーなどもあり)

 見たかったのは ポスターにもなっているTrionfo della Virtu(徳の勝利)?。
 大きなポスターやそのデザインのバスが走っていて大きいとばかり思っていたら
 cm160×192でした。(ルーブル美術館蔵)
                   
 特別展の あとは、中庭を越えて テ宮殿内部へ。

 中でもジュリオ・ロマーノの「巨人の間」は大迫力。

 なぜか、ここに「葛飾北斎」を持ってきたいと思った私でした。
 
 そろそろお昼。お腹は全然すきません。 (明日に続く)

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イタリア旅日記その5

2006-11-13 18:18:13 | ☆イタリア 記憶の風景


         ・・・・・MANTOVA・・・・・

 「ダル ペスカトーレ」に到着。
 「あれ、門が閉まってる」
 「大丈夫。センサーで開くから」と 運転手さん。
 テレビの○○バリューのお屋敷みたいにスーッと扉が開き、
 車はそのまま中に入ります。

 お屋敷?の中から男性が出てきて、私たちをいざないます。
 何人かお店の人が挨拶に来られ、そして会いたかった
 彼女(白い服のナディアさん)が笑顔で迎えてくれたのでした。

 ここのシェフでお母さんでもある彼女。
 握手をしたその手は暖かく、背中に羽があるのでは?と
 思えるくらい優しいまなざしでした。

 彼女が「よろしければ暖炉の方で暖まってはいかがですか?」と、
 パチパチ燃える暖炉のそばに誘ってくれたとき
 「やっぱり来てよかったね」とつくづく思った私たちでした。

 お客は私たちが一番だったようでテラスに面した眺めのいいテーブルでした。

 でもメニューが来たとき、ふと思い出してしまった満腹感。
 少しづつのコースにしたほうがいいかも・・・と
 それぞれタイプのちがうコースを選択。

 そして、始まった晩餐。
 カボチャのスープからはじまり、やっぱり量は少なめ。
 「これなら大丈夫かも。おいしいし・・・」
 と、イタリア料理のどっかーんではない料理を味わっていたのです。
 そこに、なんとリゾットが登場。
 急にまた満腹感がよみがえり、思わず残してしまいました。
 心配するここの主人のアントニオさんに「お昼にリゾットを食べて・・・」
 とポロポロ説明をすると「あ~二度はきついですね」と。

 やっぱりねえ、と後悔してもお腹は元に戻らない。
 魚料理でピークがきた私たちはとうとうお肉料理をキャンセルしてしまいました。
 もう食べられないサインが私たちを襲ったのです。
 デザートは別腹だからと思ったのですが、小菓子もたっぷりあって
 パンク寸前。

 それでも約3時間。

 お詫びとお礼を言い、写真も一緒に撮ってメニューまでもらって
 待ってくれていた車でまたビュンビュンとばして帰ったのでした。

 ごめんなさい。サンティーニさん。
 今度は うんとお腹をすかして味わいたいと思います。
 また、マントヴァに行く宿題ができちゃいました。
 すてきな夜だったのに。 大失敗です。

 でも、このあと、次の日もこの満腹感は消えないんです。 (明日に続く)
 
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イタリア旅日記その4

2006-11-12 21:57:48 | ☆イタリア 記憶の風景


         ・・・・・MANTOVA・・・・・

  ホテルに戻ってみたものの満腹感は増すばかり。
  体操したり、お腹のマッサージをしたり、久しぶりに
  指圧してもらったり・・・とがんばってみましたが苦しい~。
  時のたつのを静かに待とうとしばらく横になっていましたが、
  時間はこんな時ほど早くたつもので、予約のタクシーは、時間どおり
  ちゃんと到着。
  覚悟を決めて乗り込みます。

  タクシーの運転手さんに行く先を告げるとびっくりした様子。
  行ったことがないとかで、会社に連絡して道筋を聞いていました。
  シートベルトをするように言われ、「きちんとした人なんだ」と
  思いきや、街の外にでた瞬間猛スピードでとばす、とばす。
  あたりは真っ暗。平野の中を、ときどき灯りのともる小さな集落を抜けながら
  約40分走りました。

  今思えば、このときの運転手さんと一番たくさんしゃべったかなあと・・・
  若いけど落ち着いた人で、前と後ろながらいろんな話をし、
  結局、向こうで帰りまで待っててくれることになりました。
  「この辺りは静かですね」
  「田舎だからね」
  はあ~夜だから何にも見えないけれど確かに田舎のようです。

  最初に見えてきたのは 本日のristoranteDal Pescatore(ダル ペスカトーレ)の厨房の明かりでした。

  緊張からか 満腹感は忘れていたようです。(明日に続く)

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イタリア旅日記その3

2006-11-11 23:16:33 | ☆イタリア 記憶の風景


     ・・・・・MANTOVA・・・・・

   お腹がいっぱいになった私たち。
   失敗したかな、と思いながらも
   「まだまだ時間はあるんだから」「さあ 歩こう!」
  と、いよいよ街の観光へ出発です。

  お昼を食べたエルベ広場からDuomoへ向かって行くと
  丸い石畳のソルデッロ広場へと出ます。
  今も中世の面影を残す建物に囲まれていて、
  かつてのゴンザーガ家の栄光が偲ばれます。

  ポルティコが続くドゥカーレ宮殿の内部は、
  装飾が独特ないくつもの部屋があり、迷子になりそう。
  でも、お目当てのマンテーニャの「結婚の間」(Camera degli Sposi)は
  ここではなく、いったん外に出て、続くサン・ジョルジョ城にあるのでした。

  この結婚の間の天井に後ろ姿のかわいい天使のフレスコ画があります。
  (画像は その絵葉書です)
  思ったより小さいかわいい天使たち。
  これはきっと 見逃す人も多いはず。
  しっかり、見ておくことにします。

  西の空が明るくなって、少し風がでてきました。
  お城の裏手は湖です。

  交通量のかなり多い道路が街の外に通じていて、観光バスが待機していました。
  イタリア人のツアーがいくつもかたまって、説明を聞いています。
  (いずこも同じ風景がありました。)

  湖沿いに自転車専用道路があり、緑のある公園になっています。
  明日はここで船に乗りたい・・と思いながら腹ごなしの散歩をした私たち。

  ずいぶん歩いたのにお腹が全然すきません。
  それどころか、リゾットがお腹の中でふくらんでいるような・・・・
  冬眠前の熊のようにしっかり蓄えてしまいました。

  えらいことになってしまった。
  そろそろ、ホテルに帰って身支度し、タクシーも頼まなくては。

  この旅の最大の目的ristorante「Dal Pescatore」の予約は7時半です。

  あと 3時間、あるような、ないような。(明日に続く)


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