9月28日の毎日新聞デジタルニュースによると、JALは機内や空港の搭乗口での英語の案内アナウンスの際、Ladies & Gentlemenという呼びかけを9月末で取りやめるという。性別を前提とした英語表現だとして、JALは、「性的マイノリティー(LGBT)のお客様が不快な思いをしないように」と廃止を決めたというが、なかなかの英断である。
英語を習い始めた頃から、ごく当たり前のように、この表現を口にしてきたが、言われてみれば、なるほどという感もある。この記事を読んで、カナダに英語留学していた時、クラスメートを前に、英語でスピーチをする機会があったが、その時は、冒頭 “ Ladies & Ladies” という表現を使ったことを思い出した。クラスメートは全員女性で先生も女性であったので、咄嗟に、こう表現したものである。
JALでは、2014年に「ダイバーシティ宣言」をし、性別や年令、国籍、人種、宗教、障害の有無、性的指向、性自認などの属性によらず、多様な人材が活躍する環境の創造に取り組んでおり、その一環として、英語のアナウンスの変更を決め、マニュアルも改めるという。一歩進んでいる感じである。10月からは、”Good morning/afternoon/evening, everyone”とか“Attention, all passengers”を使うという。
性別を前提とした敬称は、ニューヨークやロンドンの地下鉄も取りやめているという。他のエアラインでは、相変わらず使っているのであろうか? あらゆる分野で、書類作成の際、姓名、性別、年令等を記入するのは、ごく当たり前であったが、今どき性別は確かに微妙な感もある。考えてもみなかったが、時代は変わってきたものである。